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Scratchの次に何をやる?小学生のゲーム制作ステップ

遊びをつくる

執筆にClaudeを使用しています。

色紙の試作コース、小さな駒、ノートを並べたゲーム制作の作業机。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イメージ。実際のゲーム画面ではありません。

Scratchでブロックを積んでゲームを作れるようになった子どもが、「次は何をすればいいの?」と壁に当たる場面は珍しくありません。Scratchは直感的でとても優れた環境ですが、「もっと自由に作りたい」「Scratchにない機能を入れたい」という気持ちが出てきたとき、それが次のステップへ進むサインです。 この記事では、Scratchの次として選べる選択肢を整理し、子どもの年齢・目的・将来の方向性によってどれを選ぶと自然につながるかを具体的に説明します。「とりあえず人気のものを始める」ではなく、今の子どものスキルと興味に合わせた判断ができるよう、判断基準と進め方の両方を示します。

この記事の目次
  1. 「Scratchの次」を考えるタイミングはいつか
  2. 選択肢の全体像と特徴
  3. 年齢と目的で選ぶ判断基準
  4. 「次のツール」に移った後に行き詰まりやすい点
  5. 次の行動
  6. 参考資料

「Scratchの次」を考えるタイミングはいつか

Scratchで作れることには限界があります。ネットワーク通信・ファイルの読み書き・複雑な数値計算・他サービスとの連携などはScratchの設計上サポートされていません。以下のどれかに当てはまったら、次のステップを検討する時期です。

  • 作りたいゲームがScratchのブロックでは表現できないと感じている
  • 変数・条件分岐・繰り返しをすでに迷わず使える
  • 友達や家族以外にゲームを公開したい、または評価してもらいたい
  • 「プログラミング」そのものに興味が広がっている

逆に、Scratchで作ったゲームがまだ「動くだけ」で、ルールや演出が粗い場合は、次のツールに移るより先にScratch内で一本仕上げる経験を積む方が力になります。ツールを変えても、「ゲームを完成させる習慣」がなければ同じ状況が繰り返されるためです。

選択肢の全体像と特徴

Scratchの次として現実的な選択肢は大きく三つに分かれます。

テキストコードに進む:JavaScript(HTML+CSS)

ScratchはビジュアルプログラミングですがJavaScriptはテキストで書くコードです。変化が大きく感じますが、ブラウザだけで動き、書いたコードがそのまま他の人に公開できるという点で、小学校高学年から中学生のゲーム制作に向いています。

覚える順番は「変数」「条件分岐」「繰り返し」「関数」の四つで、Scratchで学んだ概念と1対1で対応しています。Scratchで「もし〜なら」を使っていた子は、JavaScriptのif文を見ても意味がすぐつかめます。つまずきやすいのは「セミコロンや括弧の記法ミスでエラーになること」と「エラーメッセージの読み方がわからないこと」の二点です。最初はブラウザの開発者ツール(F12キーで開くコンソール)でエラーを確認する習慣を早めに身につけると、壁を自力で越えやすくなります。

学習リソースは日本語で揃っており、「p5.js」というライブラリを使うとScratchに近い感覚でグラフィックを扱えるため、最初の橋渡しとして使う人が多いです。

ゲームエンジンに進む:GDevelop・Godot

「テキストコードはまだ早い」「でもScratchより本格的なゲームを作りたい」という場合、GDevelopやGodotは良い中間点です。

GDevelopはビジュアルイベントシートでロジックを書けるため、Scratchから移行しやすい構造です。アクションゲーム・プラットフォームゲームの作成に向いており、物理演算やアニメーション管理が最初から備わっています。無料で使えるプランがありますが、詳細な制限は公式サイトで最新の条件を確認してください。

GodotはGDScriptというPythonに近いスクリプト言語を使います。テキストコードに慣れる入口としても使えますが、操作画面の複雑さから小学生低学年には難しい場面もあります。中学年以上で「本格的な2Dゲームを作りたい」という目標がある場合に向いています。

どちらもScratchと異なり「作ったゲームをブラウザで公開する」にはエクスポート操作が必要です。ファイルを扱う手順が増えるため、保護者がそこだけサポートする形が現実的です。

AIアシストを使う:ChatGPTなどとHTMLを組み合わせる

近年、AIにコードを書かせながら自分でゲームを作る方法が現実的な選択肢になっています。JavaScriptの文法を完全に習得しなくても「こんなゲームを作りたい」という説明をAIに伝えれば、動くコードのたたき台が得られます。

この方法が有効なのは、「コードの仕組みを完全に理解しながら進む」ではなく「ゲームを完成させる体験を積む」ことに重心を置く場合です。ただし、エラーが出たときに自分でAIに質問できる語彙(何が起きているかを言葉にする力)が必要になるため、まったくのゼロからは難しく、Scratchでプログラムの概念を一通り触れた子に向いています。

この方法で作ったHTMLのゲームはZIPファイルや単一HTMLとして書き出せば、そのままアソバースのような投稿プラットフォームで公開できます。「作ったら誰かに遊んでもらえる」という経験がモチベーションを続ける力になります。

年齢と目的で選ぶ判断基準

次の表は目安です。子どもの実際の習熟度や関心によって前後します。

  • 小学校低〜中学年、操作ゲームを作りたい、向いている選択肢:GDevelop(ビジュアルイベント)
  • 小学校高学年、コードを書きたい気持ちがある、向いている選択肢:JavaScript+p5.js
  • 高学年〜中学生、AIを使いながら試したい、向いている選択肢:ChatGPT+HTML/JavaScript
  • 中学生以上、本格的な2D/3Dゲームを目指す、向いている選択肢:Godot

一つだけ選ぶ必要はなく、GDevelopで一本仕上げてからJavaScriptに移るという順番も有効です。大切なのは「完成させる」経験を積み重ねることで、ツール自体はその手段にすぎません。

「次のツール」に移った後に行き詰まりやすい点

どの選択肢を選んでも、同じような場所でつまずく傾向があります。

エラーを見て止まる:Scratchはエラーでゲームが止まることがほとんどありませんが、テキストコードやゲームエンジンではエラーメッセージが出て動かなくなります。「エラーは直す手がかりである」という認識を最初に伝えると、心理的な障壁が下がります。

ゲームを完成させずに次を始める:新しいツールへの興味と「最後まで作り切る力」は別です。次のツールに移るタイミングで「まず小さいゲームを一本完成させる」という目標を明示しておくと、途中で散漫になりにくいです。

保護者が学習環境を整えすぎる:有料のオンラインスクールや高機能な機材を最初から用意するより、無料ツールで試せる環境だけ整えて、子ども自身が選ぶ余地を残す方が続きやすい傾向があります。

ドキュメントを読む習慣がない:英語のドキュメントが多い場面では、翻訳ツールを使いながら公式情報を確認する習慣が後で大きな差になります。最初から「わからなければ公式を見る」という行動を親子で試しておくと、独学の基盤になります。

次の行動

まずScratchで作った中で最も気に入っている作品を一つ選び、「これをもっと良くするなら何が必要か」を書き出してみてください。その不満点がそのままツール選びの基準になります。HTMLで書いたゲームを公開したい場合は、アソバース(https://aso-verse.com)でZIPファイルや単一HTMLをそのまま投稿できますので、完成したタイミングで試してみてください。

参考資料

  • p5.js 公式ドキュメント(p5js.org)
  • GDevelop 公式ドキュメント(gdevelop.io)
  • Godot Engine 公式ドキュメント(godotengine.org)
  • 文部科学省「小学校プログラミング教育の手引」