遊ばれなくなった時期をどう過ごすか:数字が落ちたときに確かめること
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公開から数日は毎日のように起動されていたブラウザゲームが、ある週を境にほとんど動かなくなった場面を考えてみます。昨日まで増えていた数字が止まり、今日はさらに伸びません。画面を開くたびに気持ちが沈み、作品のどこが悪かったのかを探し始めます。 この記事で確かめるのは、数字が落ちた時期に何を見て、何をして、何をしないのかという点です。先に結論の骨組みを示すと、順番は「何の数字が落ちたのかを分解する」「動かせるものと動かせないものを分ける」「停滞期の作業を決まった枠に入れる」「続けるか休ませるか畳むかを基準で決める」です。焦って作品を大きく作り替えるより、この順に進めるほうが、あとで振り返ったときに原因が読み取れます。
数字が落ちた日に、まず確かめること
最初に確かめるのは、落ちた数字が何を数えているかです。アソバースのプレイ回数は、作品が起動された実測回数です。同じ端末が同じ作品を30分以内に再起動した分は重複として除かれますが、人数ではありません。
この違いは、停滞の読み方を変えます。公開直後は、作者本人や知人が何度も開き直したり、一人が続けて何周も遊んだりして、回数が実際の訪問者数より大きく見えることがあります。その山が引いたあとの数字は「遊ばれなくなった」というより、「最初に膨らんでいた分が元の大きさに戻った」可能性があります。
次に、いつの数字と比べているかを見直します。公開直後の数日と比べると、あらゆる作品は落ちたように見えます。比べる相手は「昨日」ではなく、「公開直後の山を除いた平らな部分」に置くのが安全です。
確かめる点は三つにまとめられます。
- 数えているのは回数であり、人数ではありません。
- 比べる相手が、山の頂点になっていないか見直します。
- 落ちた時期に、自分が作品を触っていなかったか、更新していなかったかを思い出します。
なお、作者向けに表示される数字の種類や見える場所は、現在の案内で確認してください。この記事は、プレイ回数・いいね・レビューといった、プラットフォームに存在する数字の読み方を扱います。
山と谷を分けて読む
数字は、一日ごとに見るとほぼ必ず上下します。毎日の増減に反応していると、手を入れた効果なのか、ただの揺れなのかが区別できなくなります。そこで、記録を自分で付ける方法を考えます。
記録帳は表計算でもメモ帳でも足ります。付けるのは、週に1回、決まった曜日に見たときの値です。
- 日付
- プレイ回数(その時点の累計)
- いいねの数、レビューの件数
- その週に自分が作品に加えた変更(なければ「なし」)
- その週に起きた外的なこと(誰かが紹介してくれた、自分が投稿した、など)
累計を週ごとに記録し、前週との差を週の増分として計算します。三週から四週分が溜まると、山と谷の形が見えてきます。
読み方の目安は次のとおりです。
- 増分が小さいまま平らに続いているなら、停滞というより「定常」です。この作品の通常の大きさが見えてきたと読めます。
- 増分が段階的に下がっているなら、見つけられる機会が減っている可能性があります。入口の見え方を疑います。
- 増分が急に跳ねたあとで戻っているなら、外的な出来事が理由かもしれません。「外的なこと」の欄が効いてきます。
起こりやすい誤りは、変更を複数同時に入れることです。紹介文を直し、難易度を下げ、画面の色まで変えると、数字が動いたときにどれが効いたのか分かりません。一度に入れる変更は一つ、それも一週間は寝かせて見ます。小さな作品でも、この規則を守るだけで記録の価値が大きく変わります。
停滞期にやることを三つに分ける
数字が動かない期間は、作業を三つの枠に分けておくと過ごしやすくなります。
触らない
遊ばれ方を観察するだけの枠です。作品の中身を変えず、記録だけを付けます。数字が平らな期間は、この枠の価値が高い時期です。何も変えないのは怠けているのではなく、「現状の基準線」を取っている作業です。
直す
入口の30秒を直す枠です。遊ばれない理由の多くは、中身の面白さより前の段階にあります。作品を開いてから最初の操作までに、何をすればよいかが伝わっているかを確かめます。
具体的には、次のことを他人の目で見直します。
- タイトル画面に、操作方法が一言で書かれているか。
- 最初の操作が、すぐに成功を返してくれるか。
- スマホ、PC、狭い画面など、複数の環境で開けるか。
アソバースの投稿画面には、公開済みのURLか本人の検証済みアップロードを読み取って、選択言語の紹介文と遊び方の下書きを作る機能があります。下書きは「この文章を使う」を押した場合にだけ反映され、生成操作だけで公開されることはありません。利用回数には上限があるため、案内で確認したうえで、今の紹介文と並べて読み比べる使い方が向いています。公開内容の更新もできるので、一つだけ直して一週間様子を見る進め方と相性がよい機能です。
保存形式を触るときは、特に慎重になります。クラウドセーブは作品ごとにJSONで128KiBまでです。すでに遊んでいる人の記録を読み込めなくなると、戻ってきてくれた人を失いかねません。保存の構造を変えるなら、古い形式のデータを読んで新しい形式へ移す処理を先に用意します。公式作品でも、古い保存(version1)を新しい形式(version2)へ移行する扱いが確認されています。保存データに版を持たせる考え方は、停滞期の修理にも使えます。
作る
次の作品の種を育てる枠です。停滞期の時間を、既存作品の延命だけに使わないという考え方です。小さな試作を一つ作ると、数字を見る頻度が自然に下がります。数字を見る回数が減ると、一日ごとの揺れに引きずられにくくなります。
三つの枠の時間配分は、人によって違ってよいものです。ただし、「触らない」を毎週の習慣に入れておくと、焦って直しすぎることを防げます。
少ない声をどう読むか
数字が落ちている時期は、少数の声が大きく響きます。レビューは1〜5点と1〜2,000文字で書け、1アカウント1作品に1件、本人が編集や削除をできます。評価順のランキングはレビューが3件以上ある作品から並びます。つまり、レビューが1〜2件のうちは、平均点が作品の評価として扱われる段階ではありません。
その前提で、声を読む手順を決めておきます。
- 1件のレビューは、仮説として扱います。「操作が分かりにくい」という一文は、直す候補を一つ増やしてくれます。
- 別々の人から同じ指摘が出たら、優先度を上げます。
- 好みの違いは直しません。「もっと難しくしてほしい」と「もっと簡単にしてほしい」が同時に出る作品は、中心が定まっている可能性があります。
- 点数だけを見て落ち込まず、本文を読みます。低い点数でも、直せる具体的な指摘が入っていることがあります。
自作の評価は自分ではできません。ですから、感想を集めたいときは、遊んでもらう相手に「最初の30秒で何をすればいいか分かったか」といった、答えやすい質問を添えて渡す方法が考えられます。ここには、フレンドやチャットなど、アソバースにまだない機能が関わります。そのため、作品の外で、頼める相手に頼むことになります。
続ける・休ませる・畳むを決める
停滞期の最後の作業は、作品の扱いを決めることです。アソバースでは、下書き保存、公開内容の更新、非公開化、削除ができます。選択肢は四つあり、それぞれに向く状況があります。
- 公開のまま置く、向く状況:数字が定常で、直したい点が見当たらない、見るべき条件:記録帳が平らで、苦情や不具合の報告がない
- 更新する、向く状況:入口や説明に直せる点が見つかった、見るべき条件:変更を一つに絞り、一週間は見られる
- 非公開にする、向く状況:大きく作り直したい、または今は手を入れられない、見るべき条件:保存データの扱いを決めてある
- 削除する、向く状況:役目を終えた、または公開を続けたくない、見るべき条件:戻せないことを理解している
削除は戻せません。迷っているなら、非公開にして時間を置くほうが安全です。作品を畳むことは失敗ではなく、次の作品へ時間を回す判断のひとつです。
判断に迷ったときは、次の三つを自分に問いかけます。
- この作品について、今も直したいと思う具体的な点がありますか。
- 直したい点がないとき、置いておく以外に望むことがありますか。
- 次に作りたいものが、この作品の延長線上にありますか。
答えがすべて「いいえ」なら、公開のまま静かに置いておく選択が自然です。作品は公開し続けるだけでも、誰かが見つけてくれる余地を残しています。
次の行動
自分の作品のプレイ回数、いいね、レビュー件数を、今日から週1回、決まった曜日に記録帳へ書き写してください。同じ欄に「その週に加えた変更」を書き、変更は一度に一つだけにします。数字の確認方法や表示の範囲に迷ったら、現在の案内で確認してください。

