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13作品の名前に共通点はあるか:二語・自然・時間で数える手順

遊びをつくる

執筆にClaudeを使用しています。

プリズムの光、紙ひこうき、植物の芽を並べた実験机。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イメージ。実際のゲーム画面ではありません。

ゲームの名前を決める場面を考えてみます。候補が「雨のパズル」「パズルゲーム3」「夜明けの図書館」と並んだとき、どれが良いかを決める基準が手元にありません。語感は人によって違うので、好みの言い合いで終わりやすい場面です。 アソバースの公式作品13本の名前には、「の」でつながる二つの言葉の組み合わせや、海・雨・森・月といった自然の言葉、夜や時計といった時間の言葉が見えます。ただ、見えるだけで済ませると印象で終わります。この記事では、本当に共通点と呼べるのかを自分の手で数えて確かめる手順を設計します。結果はここには書きません。数えるのは読者自身で、答えは各自の表から出ます。 目的は、名前の付け方を真似することではなく、数えたうえで自分の作品の名前に使える判断基準を持ち帰ることです。

この記事の目次
  1. 問いを三つに絞る
  2. 準備するものと、数え方のルール
  3. 手順と記録の取り方
  4. 結果の読み方
  5. 誤りやすい点と、見た目への一歩
  6. 次の行動

問いを三つに絞る

確かめる問いは三つです。

  1. 二語性:名前は二つの言葉の組み合わせでできているか。
  2. 自然性:自然を指す言葉が含まれているか。
  3. 時間性:時間や時刻、昼夜を指す言葉が含まれているか。

対象は次の13作品です。

  • 潮目のオセロ
  • 灯りのチェス
  • 雨音のピアノ
  • こだまの森
  • 紙ひこうき郵便
  • 月夜の配達
  • プリズムの道
  • 小さな軌道
  • 時計じかけの台所
  • 潮だまり
  • 余白の庭
  • WAVE / WAVE
  • かたちのあいだ

「共通点がある」と言えるには、比べる相手が必要です。13本だけを数えると、何を数えても「多い気がする」で終わってしまいます。そこで、同じ件数の比較対象を用意します。比べて差が出たときだけ、その特徴を公式作品の名前の傾向と呼べます。

準備するものと、数え方のルール

準備するものは、表計算ソフトか紙の表、13作品の名前の一覧、比較用の13作品の名前の一覧、そして先に決めておく分類ルールです。

比較用の13本は、アソバースの一覧から集めます。ランキングはプレイ回数・いいね数・レビュー平均で切り替えられ、ジャンルでも絞り込めます。偏りを避けるため、切り替えを一つに固定せず、複数の並びから選んでください。自分で選んだ13本が「それっぽい名前」ばかりにならないよう、選び方を先にメモしておきます。たとえば「プレイ回数順の上から4本、ジャンルを変えて別の並びから5本、新着から4本」のように決めます。

分類ルールは、数える前に文章で書き出して固定します。数えながら基準を動かすのが、この種の調べものでいちばん多い失敗だからです。

二語の定義

次の二通りを両方使います。

  • 厳密ルール:「の」・スペース・スラッシュ・中黒で区切られた部分が二つなら二語とします。
  • ゆるいルール:意味の単位が二つなら二語とします。「潮だまり」のような一続きの言葉を、「潮」と「だまり」に分けるかどうかは、ここで差が出ます。

自然の定義

天気、水、地形、植物、動物、天体、光など、人がつくっていない現象や物を指す言葉とします。ただし、その言葉が実際に名前に入っている場合だけ数えます。名前から連想されるだけの語は数えません。連想は別の欄に書きます。

時間の定義

時刻、昼夜、季節、時計、周期など、時間そのものを指す言葉が名前に入っている場合だけ数えます。ここでも連想は別欄です。

判断の練習として、実在しない名前で試してみます。

  • 「朝焼けの郵便局」:「朝焼け」は時間帯と空の現象の両方に読めます。両方に1を付けるか、どちらかに寄せるかを先に決めておきます。
  • 「夜明けの図書館」:「夜明け」は時間として数えます。自然にも数えるなら、その理由を一行メモします。

迷った語は、数えないままにせず「迷い」欄に残します。迷いの数も結果の一部だからです。

手順と記録の取り方

手順は次のとおりです。

  1. 公式13本の名前を、一覧の表記のとおりに一行ずつ書き写します。表記は変えず、略称や読みへの置き換えもしません。
  2. 各名前を、厳密ルールとゆるいルールで二回ずつ語数に分けます。
  3. 自然・時間の語が入っているかを、0か1で記録します。入っている語そのものも別の列に書きます。
  4. 連想欄と迷い欄を埋めます。
  5. 一日以上あけてから、名前を隠して別の表で同じ作業をやり直します。一回目と二回目で食い違った行が、ルールの曖昧な部分です。
  6. 比較用の13本でも同じ作業をします。

記録の単位は「一作品=一行」で、列は「名前、語数(厳密)、語数(ゆるい)、自然、時間、該当語、連想、迷い」です。回数は、公式13本を二回、比較13本を二回の合計四回を目安にします。

集計は表計算ソフトでも足りますが、確認用に単独で動く小さな道具も置いておきます。次の内容を count.html として保存し、ブラウザで開いてください。行の形式は「名前,語数,自然,時間」で、語数は数字、自然と時間は0か1です。最初の二行は動作確認用のダミーなので、消してから使います。

html
<textarea id="t" rows="8" cols="60">朝焼けの郵便局,2,1,1
夜明けの図書館,2,0,1</textarea>
<button onclick="run()">集計</button>
<pre id="o"></pre>
<script>
function run(){
  const rows=document.getElementById('t').value.trim()
    .split('\n').map(l=>l.split(',').map(s=>s.trim()));
  const n=rows.length;
  const two=rows.filter(r=>r[1]==='2').length;
  const nat=rows.filter(r=>r[2]==='1').length;
  const tim=rows.filter(r=>r[3]==='1').length;
  const both=rows.filter(r=>r[2]==='1'&&r[3]==='1').length;
  document.getElementById('o').textContent=
    `行数 ${n}\n二語 ${two}/${n}\n自然 ${nat}/${n}\n時間 ${tim}/${n}\n自然かつ時間 ${both}/${n}`;
}
</script>

厳密ルールとゆるいルールは、別々にこの道具へ貼って集計します。二つの集計を並べると、二語という特徴がルール次第で揺れるかどうかが見えます。

結果の読み方

出た数字をどう判断するか、先に基準を決めておきます。数字を見てから基準を決めると、期待した結論に寄ってしまうためです。

公式と比較の差を見る

公式13本と比較13本で、二語・自然・時間のそれぞれの該当数を並べます。目安として、差が1〜2本にとどまるなら、その特徴は「公式作品らしさ」とは言えません。どの作品名にも起こりうる偏りと見るのが安全です。差が大きいほど傾向として注目できますが、13本どうしの比較なので、断定はできません。「この範囲では差が見えた」という言い方にとどめます。

二つのルールの差を見る

厳密ルールとゆるいルールで二語の数が大きく変わるなら、二語という特徴は定義に依存しています。名前を付けるときの基準としては使いにくい特徴です。差が小さければ、どちらの定義でも成り立つ特徴として扱えます。

自然と時間の重なりを見る

「自然かつ時間」の数が、自然の数や時間の数に比べて極端に少なければ、二つは別々の軸として使われていると読めます。重なりが多いなら、一つの軸(たとえば「時と風景」)としてまとめて扱ったほうが説明しやすくなります。

共通点がないという結果も答え

三つのどれも比較との差が出なかった場合、名前の共通点は語の種類ではなく別のところにあるかもしれません。連想欄や、名前と作品の中身の距離を見直す手がかりになります。

誤りやすい点と、見た目への一歩

まず、分類の基準を数えながら変えてしまう誤りです。迷い欄に残して先へ進み、最後にまとめて判断します。

次に、自分の好みで比較用の13本を選んでしまう誤りです。選び方を先にメモしておけば、後から検証できます。

三つめは、名前だけで作品の中身を決めつけることです。名前の言葉と実際のゲームがどれだけ近いかは、名前の表からはわかりません。「雨音」「月夜」といった言葉が、遊んでいる間にどう効いているかは、作品を開いて確かめる部分です。

四つめは、表記の揺れの見落としです。「WAVE / WAVE」のように英字やスラッシュを含む名前は、語数も自然・時間の判定も、日本語の名前とは別の悩みが出ます。サイトでは日本語と英語の表示を切り替えられますが、作者が入力した作品名そのものは書き換わらないと案内されています。名前を書き写すときは、切り替え前後で表記が変わっていないかも見てください。

最後に、この記事のシリーズ「名前と見た目を決める」の続きとして、名前から見た目へ一歩進める確認を足せます。13作品は、タイトルの文字組み(縦組みの明朝、手描き文字、郵便ラベル、夜の標識、光の幾何学、メニュー風など)が作品ごとに異なります。カバー画像は生成したアートワークで、ゲーム画面のスクリーンショットではありません。そこで、各作品を開いたときのタイトルの文字組みを、名前の表に一列追加して書き写します。名前の言葉の種類(自然、時間、道具)と文字組みの雰囲気が対応して見えるかを、自分の目で判断してください。対応しない作品があれば、それも設計の手がかりです。どの作品がどの文字組みかは、作品を開いて確かめてください。

次の行動

公式13本の名前を表に書き写し、ルールを文章で固定してから、まず一回目の分類を済ませてください。そのあと、比較用の13本を選び方のメモ付きで集めます。数え終えたら、自分の作品の名前候補も同じ表に入れて、二語・自然・時間のどれに当てはまるかを見ると、候補を絞る理由を説明できるようになります。