ダークモードでカバーはどう見えるか:両方で確かめる
遊びをつくる執筆にClaudeを使用しています。

カバー画像を仕上げて、いつもの明るい画面で確認する場面を考えてみます。背景は白に近く、空の青と建物の白が気持ちよく分かれて見えます。ところが同じ画像を暗い背景の画面に置くと、白い建物の縁だけが浮いて見えたり、空と暗い背景の境目が曖昧になったりするかもしれません。逆に、暗い画面で作り込んだ夜の絵が、明るい画面ではただの黒い四角に見える可能性もあります。 アソバースはライトとダークの切り替えに対応しています。つまり、カバーは遊ぶ人の設定次第で、白に近い背景にも暗い背景にも並びます。この記事では「自分のカバーは両方のテーマで同じ役目を果たすか」を、自分の手で確かめるための実験を設計します。結果はあらかじめ書けません。画像の色も構図も人によって違うからです。書けるのは、問いの立て方、記録の取り方、結果の読み方です。 核になるのは「テーマごとの見え方の差」です。同じ画像でもテーマが変わると、輪郭の溶け方、文字の読みやすさ、小さくしたときの判別のしやすさが別々に変わります。差を一つの印象で済ませず、三つの観点に分けて記録します。
問いを三つに分け、準備する
「ダークモードでは見づらい」という感想は、そのままでは直せません。原因が輪郭なのか文字なのか大きさなのかで、直し方が変わるからです。そこで、次の三つの問いに分けます。
- 輪郭の問い:カバーの外縁が背景に溶けていないか。画像の端が背景色に近いと、枠が消えて形が崩れて見えます。
- 文字の問い:カバーにタイトルなどの文字が入っているなら、その文字は両方のテーマで読めるか。
- 縮小の問い:小さく表示されたとき、何の絵か、どんな雰囲気のゲームかが分かるか。
準備するものは次のとおりです。
- カバー画像の候補を1〜3案。比較したい案がなければ1案で構いません。
- ライトとダークを切り替えられる環境。アソバースの表示切り替えを使います。
- 端末は最低2種類。PCとスマートフォンなど、画面の大きさと明るさが違うものを選びます。
- 記録用の表(後述)と、画面のキャプチャを撮る手段。
- 可能であれば、画像を作った本人ではない人を3人以上。
比較の見本として、アソバースの公式作品のカバーを並べて見る手もあります。公式13作品のカバーは生成したアートワークで、ゲーム画面のスクリーンショットではありません。タイトルの文字組みも作品ごとに違い、縦組みの明朝、手描き文字、郵便ラベル、夜の標識、光の幾何学、メニュー風などがあります。文字組みの違うカバーがライトとダークでそれぞれどう見えるかを先に眺めておくと、自分のカバーのどこを見ればいいのか、観察の目が整います。ただし、どの作品がどう見えるかはここでは書きません。作品一覧を開いて確かめてください。
手順1:模擬ページで当たりをつける
本番の前に、手元で画像を明暗の背景に並べる簡単なページを作ります。サイトを開かなくても、大まかな傾向を先に知るためです。次のHTMLを1つのファイルに保存してブラウザで開き、画像ファイルを選ぶと、明るい背景と暗い背景に3つの大きさで並びます。
<!doctype html>
<meta charset="utf-8">
<title>カバー模擬確認</title>
<style>
body{margin:0;font-family:sans-serif}
.row{display:flex;gap:16px;padding:16px;flex-wrap:wrap;align-items:flex-end}
.light{background:#f6f6f6;color:#222}
.dark{background:#181818;color:#eee}
img{display:block}
figure{margin:0}
</style>
<input type="file" id="f" accept="image/*">
<div class="row light" id="a"></div>
<div class="row dark" id="b"></div>
<script>
const sizes=[320,160,80];
document.getElementById('f').onchange=e=>{
const file=e.target.files[0]; if(!file) return;
const url=URL.createObjectURL(file);
for(const id of ['a','b']){
const row=document.getElementById(id); row.textContent='';
for(const w of sizes){
const fig=document.createElement('figure');
const img=new Image(); img.src=url; img.width=w;
const cap=document.createElement('figcaption'); cap.textContent=w+'px';
fig.append(img,cap); row.append(fig);
}
}
};
</script>注意してほしいのは、この背景色がアソバースの実際の色ではないことです。サイトの背景色、カードの枠、角丸、画像の切り取り方は、このページでは再現できません。ここで分かるのは、あくまで「画像そのものが明るい背景と暗い背景の両方で破綻しないか」という素の傾向です。
見る順番も決めておきます。まず320pxで輪郭と文字を見ます。次に80pxまで縮めて、手元から少し離れ、何の絵か分かるかを見ます。透過PNGを使っている場合は、透明な部分の下に背景色が透けるので、ここで差が出やすくなります。
手順2:実際のサイトで両方のテーマを見る
模擬ページで当たりをつけたら、サイト上で確かめます。確認の場所は、作品の一覧に並ぶ小さな表示と、作品ページの大きな表示の二つです。この二か所では周囲の背景も大きさも違うので、別の条件として扱います。
投稿の流れは「入力→表示の確認→公開」の3段階で、下書き保存もできます。表示の確認の段階で、カバーがどの大きさ・どの場所で見えるのか、テーマを切り替えて確かめられるのかは、現在の投稿画面で確認してください。カバー画像の形式や推奨サイズなどの仕様も、この記事では断定しません。投稿画面の案内を見てください。
公開後に確かめる場合は、次の順で進めます。
- 一方のテーマで、一覧と作品ページのカバーを端末ごとに見て、キャプチャを撮ります。
- サイトの表示切り替えで、もう一方のテーマに変えます。
- 同じ画面、同じ位置、同じ端末で、もう一度キャプチャを撮ります。
- 端末を替えて、1〜3を繰り返します。
公開内容は更新でき、非公開にもできます。カバーを差し替えたら、同じ手順をもう一度行い、前後を比べます。
人に見てもらう場合は、カバーの載った画面を約5秒だけ見せ、画面を閉じてから「どんなゲームだと思ったか」「画像の中に文字はあったか、何と書いてあったか」を聞きます。画像を作った本人は中身を知っているので、見えているつもりになりがちです。何も説明せずに聞くのがコツです。
記録の取り方と結果の読み方
記録は、条件の組み合わせごとに1行ずつ書きます。条件は「テーマ(2)×端末(2以上)×表示場所(一覧・作品ページ)×候補案(1〜3)」です。1案、端末2種なら、2×2×2=8行になります。時間帯を変えて2回見ると、画面の明るさや環境光による揺れを確認できます。
- 輪郭、記録の単位:1行につき○・△・×、判定の目安:外縁がはっきり分かれば○、一部が溶ければ△、形が崩れれば×
- 文字、記録の単位:読めた最小の表示サイズ(px)または「読めない」、判定の目安:一覧の大きさで読めるかを別に記録
- 縮小時の判別、記録の単位:見た人が答えた内容を原文のまま、判定の目安:狙った雰囲気と一致したかを○・×で併記
- 備考、記録の単位:気づいた点を一言、判定の目安:端末の明るさ設定なども書く
判定の基準は、見る前に決めておきます。後から基準を動かすと、見たい結果に引き寄せてしまうからです。文字については、明るさの差(コントラスト比)の目安が参考になります。ウェブの読みやすさの指針では、通常の文字で4.5:1、大きな文字で3:1が一つの目安とされています。画像内のロゴ的な文字は厳密な適用対象ではないので、読みやすさを考える手がかりとして使ってください。
集まった記録は、次のように読みます。
- 一方のテーマだけ輪郭が×になる:画像の外縁の色が、そのテーマの背景に近いと考えられます。外縁に別の色の縁取りを足す、余白を設ける、主役を中央に寄せる、といった直しが候補になります。直したら同じ手順で再確認します。
- 両方で輪郭は○だが、小さいと判別できない:テーマの問題ではなく縮小の問題です。要素を減らす、主役を大きくする、細い線や小さな文字を省く方向で見直します。
- 文字が一方のテーマでだけ読めない:文字色と、その後ろの画像との明暗差が足りない可能性があります。文字の背後を暗く(または明るく)する、文字を太くする、といった調整を試します。
- 全部が○:その案は両方のテーマで役目を果たしています。ただし、見てもらった人の答えが狙いと食い違っていないかも見ます。見やすいことと、伝わることは別だからです。
- 端末で結果が割れる:画面の明るさや色の出方の差かもしれません。一つの端末だけで判断せず、割れた条件を備考に残し、多くの端末で破綻しない案を選びます。
複数の案を比べているなら、○の数だけで決めないでください。一覧の小さな表示で判別できるかを優先し、同点なら見てもらった人の答えが狙いに近い案を選ぶ、というように、順位のつけ方も先に決めておくと迷いません。
起こりやすい誤り
結果を歪めやすい点をまとめます。記録を取る前に一度確認してください。
- サイトの設定とOSの設定の食い違い:端末側がダーク設定でも、サイト側の表示がライトのままかもしれません。どちらの設定が表示に効いているかは、実際に切り替えて画面で確かめます。確かめずに「ダークで見た」と記録すると、条件がずれます。
- ブラウザの自動ダーク化:ブラウザの機能や拡張機能が、ページや画像の色を強制的に変えることがあります。確認用のブラウザでは、そうした機能を切っておきます。
- 古い画像が残る:カバーを差し替えた直後は、キャッシュ(一時的に保存された古いデータ)のせいで前の画像が見えることがあります。再読み込みをして、画像が変わっていることを確かめてから記録します。
- キャプチャの圧縮で差が見えなくなる:画面を撮った画像を、メッセージアプリなどで送ると、圧縮で色や細部が変わります。比較は元のファイルで行います。
- 自分の目だけで判断する:作った本人は、画像の意図を知っているので、小さなカバーでも補って見てしまいます。第三者に見せる手順を省かないでください。
- 一つの条件の結果を全体に当てはめる:PCのライトで良かったからといって、スマートフォンのダークでも良いとは限りません。記録表の空欄を埋めてから結論を出します。
- 基準を後から動かす:「ここまでなら許容」を見た後で決めると、判定が甘くなります。手順1の前に、○・△・×の基準を書いておきます。
次の行動
まず手元のカバー画像で、手順1の模擬ページを開き、明るい背景と暗い背景で320pxと80pxを見比べてください。気になる点があれば、記録表に条件と判定を書き込み、直して再確認します。サイトでの見え方は、投稿画面の表示の確認や公開後のページで、ライトとダークの両方を切り替えて確かめてください。
参考資料
- WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)の「コントラスト(最低限)」に関する達成基準
