文系でもできるゲーム制作:コードを読まずに完成させる方法
遊びをつくる執筆にClaudeを使用しています。

「ゲームを作ってみたいけれど、コードが読めないから無理だ」と思っている方は多いはずです。しかし現在のAIツールは、プログラミングの知識がなくても動くゲームを出力できるところまで来ています。必要なのはコードを理解することではなく、「何を作りたいか」を言語化する力と、出力されたものを評価して修正を依頼する判断力です。どちらも、文章を読み書きする力がある人なら十分に持っています。 この記事では、コードを一行も自分で書かずにブラウザゲームを完成させるための考え方と手順を具体的に説明します。ツールの選び方から、AIへの依頼の組み立て方、動かなかったときの対処まで、文系の視点で整理します。
この記事の目次
「コードを読まない」と「コードに触らない」は違う
まず前提を一つ整理しておきます。「コードを読まない」というのは、コードの意味を一行ずつ理解しなくてよい、という意味です。出力されたHTMLファイルをテキストエディタで開いて丸ごとAIに貼り付ける、という操作は発生します。コピー・ペーストができれば十分で、プログラミング言語の文法を知る必要はありません。
一方「コードに触らない」のは現時点ではむずかしいです。GUIだけで完結するノーコードツールはいくつかありますが、ブラウザゲームとして自由に公開できる形式に書き出せるかどうか、有料プランへの移行が必要かどうかは、ツールごとに異なります。公式サイトで最新の条件を確認してから使い始めることをお勧めします。
AIに生成させたコードを自分で編集しないという方針であれば、「読む必要なし、触るのはコピペだけ」という運用は十分に成立します。この記事はその前提で進めます。
ゲームの仕様を決める:ここだけは自分でやる
AIに依頼する前に、作りたいゲームの仕様を日本語で書き出す作業が必要です。この工程を省略すると、AIが出力するものが毎回違い、何度依頼しても「なんか違う」という状態が続きます。
仕様書と身構える必要はありません。次の四項目を箇条書きにするだけで十分です。
- ジャンル・操作方法:クリックだけで遊べるクイズなのか、キーボードで動かすアクションなのか。
- ゴールとルール:何をしたらクリアで、何をしたら失敗か。
- 画面に必要なもの:スコア表示、残り時間、キャラクター、背景など。
- プレイ時間の目安:一回のプレイが30秒で終わるのか、5分かけて進むのか。
この四項目が決まっていれば、AIへの最初の依頼文を書けます。逆に決まっていないと、AIは合理的な推測で埋めてしまうため、出力のたびに内容が変わります。
AIへの依頼文の組み立て方
ChatGPTやClaudeなどのAIに「ゲームを作って」と伝えるだけでは、動くコードが出てくることもあれば、説明だけが返ってくることもあります。確実に動くHTMLファイルを得るための依頼文には、次の要素を含めると結果が安定します。
出力形式を明示する:「単一のHTMLファイルとして出力してください。外部ファイルは使わず、CSSとJavaScriptをすべてHTMLに含めてください」と書きます。これを書かないと、複数ファイルに分割された状態で出力され、一つのファイルとして動かせないことがあります。
仕様を箇条書きで渡す:先ほど書き出した四項目をそのまま貼り付けます。
難易度を指定する:「シンプルに動けばよい」「演出にこだわりたい」など、どこに力を入れるかを伝えると、AIが優先度を判断しやすくなります。
依頼文の例を示します。
単一のHTMLファイルとして動くブラウザゲームを作ってください。CSSとJavaScriptはHTMLに含めてください。ジャンルはクリックで答えるクイズです。問題は10問、四択で表示し、全問終了後にスコアを表示します。制限時間は設けません。シンプルに動けば十分で、派手な演出は不要です。
この形式で渡すと、多くのAIツールで動作するHTMLが返ってきます。
動かなかったときの対処法:コードを読まずに直す
出力されたHTMLをブラウザで開いて動かなかった場合、コードを自分で読んで原因を探る必要はありません。エラーをAIに渡して修正を依頼するのが最も効率的な方法です。
ブラウザのエラーを取り出す方法:ChromeやEdgeであれば、ページ上で右クリック→「検証」または「開発者ツール」を選び、「Console(コンソール)」タブを開くと赤字のエラーメッセージが表示されます。このメッセージをそのままコピーしてAIに貼り付け、「このエラーが出ています。直してください」と伝えます。
「なんか違う」を伝える方法:エラーはないけれど意図と違う動きをする場合は、「○○のはずが△△になっています」という形で差分を言葉にします。たとえば「スコアが毎回0のまま変わりません」「ボタンを押しても次の問題に進みません」のように、現象を具体的に書くほど修正精度が上がります。「なんかおかしい」だけでは、AIは何を直せばよいか判断できません。
こうしたやり取りを2〜3回繰り返せば、多くの場合は動くものになります。10回以上修正を重ねても解決しない場合は、最初の仕様が複雑すぎる可能性があります。機能を一つ外して別の依頼から作り直す方が早いことが多いです。
完成の基準をどこに置くか
文系の方がつまずきやすいのは、「完成」の判断が曖昧になることです。技術的な完成度を自分で評価できないため、延々と修正を依頼し続けてしまうケースがあります。
完成の基準は機能ベースで決めることをお勧めします。「ゲームが起動する」「ルール通りに動く」「スコアが表示される」という三点が満たされれば、最初のバージョンとして公開できます。見た目や演出は後から追加できます。
一方で「コードを読めないから品質が保証できない」という不安は、ある程度は受け入れるしかありません。複数のブラウザで動作を確認する、スマートフォンからも試す、他の人に一度遊んでもらう、という確認を自分でできる範囲でやっておくと安心です。
次の行動
まずは作りたいゲームの仕様を四項目で書き出し、この記事で示した依頼文の形式でAIに渡してみてください。出力されたHTMLをブラウザで開いて動作を確認し、気になる点があればエラーや現象を言葉にして修正を依頼します。動くものができたら、アソバースにHTMLファイルとして投稿して公開できます。

