ClaudeのProjectsのカスタム指示の書き方:役割・禁止事項・出力形式のひな形
AIを使いこなす執筆にClaudeを使用しています。

Projectsのカスタム指示は、「役割」「前提」「禁止」「出力形式」の4ブロックに絞り、各ブロックを数行で書くのが扱いやすい形です。毎回変わる依頼内容はチャットに書き、そのプロジェクトでいつも変わらないことだけを指示に置きます。こうすると指示が長くならず、毎回の前置きも減らせます。 この記事では、そのまま貼れるひな形と、説明用の記入例を示します。例は編集部が用意した仮のものです。実際に動かして効果を測った結果ではありません。
まず押さえる公式の仕様
Claudeの公式ヘルプによると、プロジェクトを開いて「Set project instructions」から指示を追加し、「Save instructions」で保存します。保存した指示は、そのプロジェクト内のすべてのチャットに適用されます(How can I create and manage projects?)。同じページには、プロジェクトのナレッジに追加しない限り、チャット間でコンテキストは共有されないとも書かれています。前のチャットで決めたことを次に引き継ぎたいなら、ナレッジか指示に書く必要があります。
他の設定との違いも整理します。プロフィールの指示はすべての会話に、プロジェクトの指示はそのプロジェクト内のチャットだけに適用されます(Understanding Claude's personalization features)。プロジェクトのナレッジは資料や背景情報を置く場所で、指示とは別のものです。プロジェクトごとにチャット履歴とナレッジを持ちます(What are projects?)。
ヘルプには、Projectsは無料アカウントを含む全ユーザーが使えると書かれています。ただし、画面の表示は提供状況や更新で変わる場合があります。「Set project instructions」が見当たらないときは、アプリ内の表示を確認してください。
何を指示に書き、何を書かないか
置き場所は次の表で決めます。この分け方は編集上の提案です。
- 担当する役割、読み手、置き場所:指示(役割)、理由:毎回同じ
- 用語の決まり、文体の決まり、置き場所:指示(前提)、理由:毎回同じ
- やってはいけないこと、置き場所:指示(禁止)、理由:毎回守らせたい
- 回答の型、字数、見出し、置き場所:指示(出力形式)、理由:毎回同じ
- 長い規程、過去の文書、用語集の全文、置き場所:ナレッジ、理由:指示を長くしないため
- 今回の依頼、今回の元文章、置き場所:チャット、理由:毎回変わる
- 全部のチャットで効かせたい個人の好み、置き場所:プロフィールの指示、理由:プロジェクトに限らない
迷ったら、「来週の別の依頼でも同じことを言うか」で考えます。言うなら指示、言わないならチャットです。
コピーして使えるひな形
次の枠を埋めて、指示欄に貼ります。見出しは分かりやすければ何でもかまいません。
【役割】
あなたは{誰向けに}{何をする}アシスタントです。
読み手は{想定する読み手}です。
【前提】
- このプロジェクトの目的:{1文}
- 用語・表記:{例:「お客様」で統一、数字は半角}
- 資料の扱い:ナレッジにある資料を根拠にし、
資料にないことは「資料にない」と書く
- 不足情報があるとき:推測で埋めず、先に質問を最大3つ出す
【禁止】
- {やってほしくないこと1}
- {やってほしくないこと2}
- 事実・数値・固有名詞を創作しない
【出力形式】
1. {最初に出すもの:例 結論を2文}
2. {次に出すもの:例 箇条書き3〜5点}
3. {最後に出すもの:例 人が確認すべき点}
文体:です・ます調。{字数の目安}書き方のコツは3つです。
- 禁止は具体的な行動で書く。 「いい加減な回答をしない」では何をすればよいか伝わりません。「根拠のない数値を書かない」のように、見て判定できる形にします。
- 出力形式は順番まで決める。 結論から出すのか、確認点を最後に付けるのかまで書くと、毎回の「もっと短く」といった追加依頼を減らす狙いになります。
- 理由を一言添える。 「専門用語を避ける(読み手が営業担当のため)」のように書くと、判断に迷う場面でも手がかりが残ります。
記入例(説明用の仮の例)
社内の週次報告の下書きを整えるプロジェクトを想定した例です。会社名や数字は架空のものです。
【役割】
あなたは、営業部の週次報告を整える編集アシスタントです。
読み手は、忙しい部長です。
【前提】
- 目的:担当者のメモを、部長が1分で読める報告にする
- 表記:「顧客」で統一。金額は「万円」、数字は半角
- 資料の扱い:ナレッジの「報告の書式」に従う
- メモに不足があるときは、推測で埋めず、先に質問を最大3つ出す
【禁止】
- メモにない数値、社名、日付を書かない
- 担当者への評価や感想を書かない
- 「〜と思われます」など、根拠のない推量表現を使わない
【出力形式】
1. 今週の結論(2文以内)
2. 進捗(箇条書き、最大5点)
3. 来週の予定(箇条書き)
4. 人が確認すべき点(数値・固有名詞など、元メモと照合する項目)
文体:です・ます調。全体で600字以内。このプロジェクトでのチャットの依頼は、次の程度で足ります。
以下が今週のメモです。報告に整えてください。
(ここにメモを貼る)役割や書式を毎回説明する必要はなくなります。貼るメモに顧客名や金額などの機密が含まれる場合は、仮の名前や数字に置き換えるか、所属組織の情報取り扱いルールに従ってください。
長くせず効かせる削り方
書き終えたら、次の順で削ります。これも編集上の提案です。
- ナレッジに移せるものを移す。 用語集や規程の全文を指示に貼ると膨らみます。指示には「ナレッジの○○に従う」とだけ書きます。
- 当たり前の一文を消す。 「丁寧に答えてください」のような、何も変えない文は不要です。
- 否定形を数字や形に言い換える。 「長文にしない」より「600字以内」のほうが、守れたか判定しやすくなります。
- 重なる項目を1つにする。 前提と禁止に同じことが入っていないか確認します。
- 1項目1文にする。 条件が3つ付く文は、箇条書きに分けます。
目安は、全体が画面1枚に収まり、各ブロックが5項目前後です。この数は編集部の提案で、公式の上限ではありません。
保存後の確認手順
指示は書いて終わりではありません。最初の数回は、人が出力を確認します。
- 保存する。 「Save instructions」を押します。
- プロジェクト内で新しいチャットを開く。 プロジェクトの外のチャットでは、その指示は適用されないので確認になりません。
- 仮のデータで試す。 説明用の短いメモを2〜3種類用意します。情報が十分なものと、わざと数値を抜いたものを含めます。
- 4ブロックごとに見る。 下の表で確認します。
- 守られない項目だけ直す。 全体を書き直さず、該当の1行を具体的にして、同じ入力でもう一度試します。
- 役割、確認すること:読み手に合った語り口か
- 前提、確認すること:表記ルールを守り、不足時に質問したか
- 禁止、確認すること:メモにない数値や社名を足していないか
- 出力形式、確認すること:順番、字数、確認点の欄が守られているか
チームで共有するプロジェクトでは、「Can edit」の権限を持つメンバーが指示とナレッジを変更できます(共有機能はプランによって異なります)。指示を変えたら、変更日と理由を共有メモなどに残しておくと、出力が変わったときに原因を追いやすくなります。
指示を整えても、報告の事実確認は人の仕事です。出力形式に「人が確認すべき点」の欄を入れておけば、確認する場所がすぐ分かります。

