実写とAI生成クリップを混ぜる編集:Adobe製品での色と質感の合わせ方
AIを使いこなすClaudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

実写とAI生成クリップを違和感なく並べるコツは、「色から直さない」ことです。先にフレームレートと解像度をそろえ、次に色、最後に粒状感を全体へ共通でかける順で進めると、手戻りが減ります。AI生成クリップは色が鮮やかで、輪郭がなめらかで、粒状感がほぼありません。実写とはこの3点がずれやすく、先に動きと大きさをそろえないと色や質感の判断がぶれます。 この記事では、Premiere(Lumetriカラーなど)で作業する前提で、確認する項目、判断の表、AIに任せられる範囲を整理します。画面の名称や位置はバージョンによって違うため、お使いの版で近い名前の機能を探してください。
1. 先に素材の「出自」を書き出す
作業前に、クリップごとの仕様をメモします。判断の根拠が数字になり、後で「なぜ合わせたか」を説明できます。次の表は説明用の例です。実測値ではありません。
- A、出自:スマホ実写、フレームレート:30fps、解像度:1080×1920、色の状態:彩度高め、粒状感:暗部にノイズ
- B、出自:AI生成、フレームレート:24fps、解像度:720p相当、色の状態:彩度とコントラスト強め、粒状感:ほぼなし
- C、出自:一眼実写、フレームレート:24fps、解像度:4K、色の状態:Log(平たい色)、粒状感:弱い
生成側の仕様はツールごとに違います。たとえばRunwayのGen-4.5の解説ページでは、出力は720pで、フレームレートは24fpsか25fpsから選ぶ形でした(2026年10月28日に確認。プランによってエクスポート形式などが変わる記載もあります)。お使いのツールの画面で、実際の数値を確認してください。
2. フレームレートと解像度をそろえる
フレームレート
シーケンス(編集タイムライン)のフレームレートは、実写の多数派か、公開先の都合で一つに決めます。判断の目安は次のとおりです。
- 実写の大半が24fps、AI生成も24fps、方針:シーケンスを24fpsにする。調整は不要
- 実写が30fps、AI生成が24fps、方針:シーケンスは30fps。AI生成クリップはそのまま置く(フレームの重複で、パンが少しカクつく場合は確認する)
- 動きの大きいカットで違和感が出る、方針:生成側で動きを控えめにして作り直す、またはそのカットだけ別の素材に替える
ここで、クリップのフレームレートの解釈を変える機能(「このフレームレートとして扱う」系の設定)は、速度を変えてしまう点に注意してください(Adobe Help: クリップのフレームレート変更)。24fpsの素材を30fpsとして扱うと、再生時間が短くなり動きが速くなります。「そろえる」目的では、基本的に使いません。
解像度
AI生成が720pで、シーケンスが1080pや4Kなら、拡大が必要です。拡大の方法は二つあります。
- 生成ツール側で高解像度化する。Runwayでは、生成した動画に「Upscale」で4Kへ引き上げる選択肢があります。Runway以外で生成した動画も、40秒以内なら別のUpscale Appで高解像度化できます。ただし、Video Editorのプロジェクトから4Kで書き出しても、元が4Kでない素材は拡大されません(Runway Help: 4K生成について)。また、任意のピクセルサイズへは変えられず、720pの生成と4Kの高解像度化の2段階です(Runway Help: アスペクト比と解像度)。
- Premiere側でフレームサイズに合わせる。タイムライン上のクリップを右クリックし、「Set To Frame Size」を使います。縦横比が違う場合は、エフェクトコントロールのスケールと位置で調整します(Adobe Help: クリップのサイズ変更)。
拡大した映像は輪郭がなめらかになります。この「なめらかさ」は、後の粒状感の工程で補います。
3. 色をそろえる
3-1. 実写側を先に標準へ寄せる
実写がLogなら、先に標準的な見た目へ戻します(カメラ用のLUTや、色管理の設定を使います)。基準が平たい色のままだと、AI生成との比較ができません。
3-2. 基準フレームを一つ決めて比較する
- 基準にするカットを決めます。人物が写る実写のカットが向いています。
- Lumetriカラーの比較表示(Comparison View)で、基準フレームと調整中のフレームを並べます。
- スコープ(波形とベクトルスコープ)を出します。見るのは次の3点です。
- 波形:黒の沈み具合と白の上限が、基準とそろっているか
- ベクトルスコープ:彩度の広がりが基準より大きくなっていないか
- 肌の色:肌のあたりに出る傾向の線の近くに入っているか
- 自動のカラーマッチを使う場合は、始点として扱います。顔の検出を使った一致の機能もありますが、仕上がりは目で確認し、手動で整えてください。
AI生成クリップによくあるずれと、直し方の目安です。
- 全体が派手、直す場所:彩度を下げる。肌色だけ崩れるなら、色相/彩度カーブで特定の色だけ下げる
- 黒が浮く、または潰れる、直す場所:暗部とコントラストを、基準の波形に合わせる
- 色味が青い、または黄色い、直す場所:色温度、またはカラーホイールで中間調を寄せる
- 明るさがカットごとに揺れる、直す場所:露出を、基準フレームと波形で合わせる
3-3. 生成時にも寄せておく
プロンプトに色の方向を足すと、直す量が減ります。次は説明用の例です。実際の効き方はツールとモデルによって変わるため、複数回試してください。
昼の自然光、彩度は控えめ、コントラストは低め、白飛びと黒つぶれを避ける、シネマ調の過度な色補正なし
4. 粒状感と質感を合わせる
AI生成クリップをいくらなめらかに見せても、実写の隣では「ツルッとした」違和感が残ります。逆に、実写のノイズが強い素材に合わせると、なめらかな生成クリップだけ浮きます。
おすすめの手順は次の2段階です。
- 個別クリップの調整:実写のノイズが強すぎるなら、ノイズを軽く減らします。AI生成の拡大分は、軽いシャープをかけるだけにします。強くかけると不自然な縁が出ます。
- 共通の粒状感:映像クリップより上のトラックに調整レイヤーを置き、その調整レイヤーに粒状感のエフェクトをかけます。素材ごとに別の粒状感をかけるより、全体で一つにまとめたほうが統一されます。粒状素材を使う場合は、調整レイヤーの代わりに映像より上のトラックへ置き、エフェクトコントロールのOpacity(不透明度)にあるブレンドモードでオーバーレイやソフトライトを試し、不透明度を低めから上げます。
粒状感の量は、再生サイズを100%にして、スマホで再生した状態でも判断してください。100%で目立たない粒でも、書き出し後の圧縮で消えたり、逆にざらついて見えたりします。
5. AIに任せることと、人が確認すること
数値の整理や手順の相談は、チャットAIに任せられます。ただし、素材そのものは機密にあたる場合があります。依頼主の映像は渡さず、仕様の数字と症状の文章だけを渡してください。次は入力の例です(未実行の文例です)。
Premiereで、実写とAI生成クリップを1本の動画にします。
・書き出し:1080p、30fps、YouTube
・実写A:30fps、1080p、暗部にノイズ
・AI生成B:24fps、720p、彩度が高く、輪郭がなめらか
症状:BのカットがAの前後で浮いて見える。
次を、確認する順番で示してください。
1. フレームレートと解像度で先に確認すること
2. 色(波形、ベクトルスコープ、肌色)で見る点
3. 粒状感の入れ方
未確認の点は、推測で断定せず「確認が必要」と書いてください。AIの回答は、手順の整理には使えますが、あなたの素材に対する最終判断にはなりません。
人が確認するのは次の点です。
- 実写との切り替わりで、色や明るさが跳ねないか
- 顔と肌の色が不自然に変わっていないか
- 動きの大きいカットでカクつかないか
- スマホと大きな画面の両方で、粒状感が極端でないか
- 書き出したファイルのフレームレートと解像度が、決めた値どおりか
6. 仕上げの確認表
- 1、確認項目:シーケンスのフレームレート、合格の目安:公開先と素材の多数派に合っている
- 2、確認項目:AI生成クリップの解像度、合格の目安:拡大率が決まっていて、輪郭に不自然な縁がない
- 3、確認項目:基準フレームとの色比較、合格の目安:波形、彩度、肌色が近い
- 4、確認項目:粒状感、合格の目安:全体に共通の粒状感が一つだけある
- 5、確認項目:書き出し後の再生、合格の目安:切り替え部分が目立たない
この表のどこかで引っかかったら、その行より後の工程をやり直してください。色を直してからフレームレートを変えると、調整がずれることがあるためです。
出典・参考資料
- Creating with Gen-4.5(新しいタブで開く)
- Can I generate videos in 4K?(新しいタブで開く)
- Changing the aspect ratio and resolution(新しいタブで開く)
- Change the frame rate of a clip(新しいタブで開く)
- Work with graphics and titles(新しいタブで開く)
- Match color between shots(新しいタブで開く)
- Create adjustment layers(新しいタブで開く)
- Combine multiple video clips using Blend modes(新しいタブで開く)
- Blend mode options(新しいタブで開く)

