動画に使う素材の権利確認表:BGM・フォント・ストック映像・生成クリップ
AIを使いこなすClaudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

動画の素材で確認すべきことは、種類が違ってもほぼ同じです。「誰が権利者か」「自分はどの範囲で使う許可を得ているか」「その根拠をあとから示せるか」の3点です。「商用OK」「ロイヤリティフリー」といった一言だけでは、この3点を確認したことになりません。 この記事の権利管理シートは、素材1点を1行で記録する共通欄に、BGM・フォント・ストック映像・生成クリップごとの追加確認欄を足した構成です。コピーしてスプレッドシートに貼って使えます。 なお、規約の細部は提供元やプランで変わります。表の「許諾範囲」欄には、作業日に自分で読んだ規約の要点と、規約ページのURLを残してください。この記事では特定サービスの細かな条件を断定せず、確認先と迷いやすい点の整理に徹します。
まず押さえる考え方:許可がなければ権利者の許諾が必要
日本の著作権について、文化庁は他人の著作物を使いたいときの判断手順を示しています。文化庁「他人の著作物を利用したい場合など」によると、流れは次のとおりです。
- そもそも著作物に当たるか
- 保護の対象外のものか
- 保護期間内か
- 権利制限規定(著作権法第30〜47条の7)に当てはまるか
- 当てはまらなければ、原則として権利者の許諾が必要
権利者が分からない場合には、同ページによれば文化庁の裁定制度もあります。ただし、動画制作の現場で素材の権利者が不明なら、普通はその素材を使わず、別の素材に替えるのが現実的です。
この記事は日本の制度を前提にしています。海外向けに公開する場合は、公開先の国の扱いが別途問題になることがあります。個別の適法性の判断は、この表では行えません。表が示すのは「確認が足りているか」までです。
権利管理シート(共通欄)
素材1点につき1行で記録します。
- 素材ID、記入内容:例:V01-BGM-01、迷いやすい点:動画ごとに採番すると後で追跡しやすい
- 種別、記入内容:BGM/フォント/ストック映像/生成クリップ/その他、迷いやすい点:効果音、画像、ロゴも同じ表に入れる
- 素材名・入手元URL、記入内容:配布ページ、購入ページのURL、迷いやすい点:トップページでなく素材個別のページを記録する
- 入手日、記入内容:YYYY-MM-DD、迷いやすい点:規約は後から変わるため、確認日とセットで残す
- 権利者・提供元、記入内容:作者名、サービス名、迷いやすい点:提供元と権利者が別の場合がある
- ライセンス名・版、記入内容:規約名、プラン名、迷いやすい点:同じサービスでも有料・無料でライセンスが違うことがある
- 許諾範囲、記入内容:商用/広告/有料配信/改変/再配布の可否、迷いやすい点:「個人利用のみ」を見落としやすい
- クレジット、記入内容:要否と指定文言、迷いやすい点:必要なら動画内か説明欄かも書く
- 期間・解約後、記入内容:利用期間、サブスク解約後の扱い、迷いやすい点:納品後の再公開で問題になりやすい
- 証拠、記入内容:規約ページの保存PDF、購入履歴、ライセンス証明、迷いやすい点:保存先のパスまで書く
- 使用箇所、記入内容:タイムコード、迷いやすい点:差し替え時にすぐ探せる
- 判定、記入内容:OK/条件付き/保留/不可、迷いやすい点:後述のルールで決める
- 確認者・確認日、記入内容:人名、日付、迷いやすい点:作った人と確認する人が別だと安心
素材種別ごとの追加確認欄
共通欄に加えて、種別ごとに次の項目を足します。
- BGM、追加で確認する項目:動画配信サイトでの著作権申し立て(自動検出)への対処法/編集・ループ・短縮の可否/作曲者以外の権利者(原盤・演奏)の有無/クレジット指定、確認先:配布サイトのライセンスページ、購入時のライセンス書、迷いやすい点:「ロイヤリティフリー」は使用料の支払い方式を指すだけで、利用範囲の広さを示すとは限らない
- フォント、追加で確認する項目:動画への使用可否/配信先(オンライン配信か放送か)/クライアント納品時の扱い/アプリや他サービスへの埋め込み可否/契約終了後の扱い、確認先:フォント提供元(サブスク、ファウンドリー)のライセンスページ、迷いやすい点:動画では使えても、フォントデータの埋め込みや配布には別の制限がある。例えばAdobe FontsのFAQでは動画利用は認められますが、アプリへのフォント埋め込みには別途ライセンスが必要です
- ストック映像、追加で確認する項目:標準ライセンスか拡張ライセンスか/編集用(報道・解説向け)限定でないか/人物・私有地・商標などの映り込み/購入前の試用版を本番に使っていないか、確認先:ストックサービスのライセンス説明、素材ごとの詳細ページ、迷いやすい点:「編集用限定」は報道・解説などの用途制限を指す。例えばAdobe StockのFAQでは、エディトリアル素材の広告・宣伝利用は認められていません
- 生成クリップ、追加で確認する項目:生成サービスと契約プラン/生成に使った入力素材(画像・音声・動画)の権利/実在の商品、ロゴ、人物、作風への近さ/プロンプトと生成日の記録、確認先:生成サービスの利用規約・ヘルプ、迷いやすい点:サービスが出力の利用を認めても、入力の権利までは保証しない
生成クリップで迷いやすい点
Runwayのヘルプには、Runwayで作ったコンテンツを商用利用できるかの説明があります。それによると、Runwayと利用者の間では、利用者が自分の作成物と生成物に対する権利を保持します。Runwayへのクレジット表記は必須ではありません。
一方で、同社の開発者向けの商用利用ページは、入力素材の権利は利用者側の責任だとしています。許可なく使った画像、他社の商品やロゴ、追加した無許諾の音声は、その制限が出力にも引き継がれると説明しています。特定の作家やブランドの作風を許可なく寄せた場合も、同様の問題が生じるとあります。
つまり、生成サービスのページで確認するのは「出力の扱い」です。シートには「入力素材の権利」の行を別に作り、元画像や参照動画をBGMやストック素材と同じ基準で管理してください。
無料プランでの商用利用の扱いについては、今回開いたページだけでは確認できませんでした。開発者向けページは有料アカウントでの利用を前提とした書き方です。実際に使うプランの規約を、作業日にその場で確認してください。
判定ルールと記入例
判定は次の4段階にします。
- OK、条件:許諾範囲が用途を満たし、証拠が保存済みで、クレジット条件も満たしている、次の行動:そのまま使用
- 条件付き、条件:使えるが条件がある(クレジット、期間、配信先の制限など)、次の行動:条件を動画管理表に転記
- 保留、条件:権利者・範囲・入力素材のどれかが不明、次の行動:提供元に問い合わせるか、差し替え候補を探す
- 不可、条件:用途が許諾範囲外(本番利用が認められない試用版の使用、編集用限定素材の広告利用など)、次の行動:差し替え
以下は、説明用の例です。実在の素材や契約の確認結果ではありません。
- V01-BGM-01、種別:BGM、素材名:仮BGM「Sample Day」、許諾範囲(記入例):商用配信可/改変は短縮のみ、クレジット:説明欄に作曲者名、証拠:/rights/V01/bgm01.pdf、判定:条件付き
- V01-FNT-01、種別:フォント、素材名:仮フォント「Sample Sans」、許諾範囲(記入例):動画使用可/アプリ埋め込みは不可、クレジット:不要、証拠:/rights/V01/font01.pdf、判定:OK
- V01-STK-01、種別:ストック映像、素材名:仮映像「街の交差点」、許諾範囲(記入例):編集用限定(広告利用不可)、クレジット:不要、証拠:/rights/V01/stk01.png、判定:不可(商品紹介動画のため)
- V01-GEN-01、種別:生成クリップ、素材名:仮の生成クリップ、許諾範囲(記入例):出力は自社利用可/入力画像は自社撮影、クレジット:不要、証拠:/rights/V01/gen01.txt、判定:OK
AIに任せる作業と人が確認する作業
AIは、規約テキストから表の欄を埋める下書きや、記入漏れの洗い出しに向いています。権利の有無そのものを判定させてはいけません。
- AIに任せる:規約の貼り付け文から各欄を抜き出す、空欄を一覧にする、判定ルールに沿った「仮判定」を出す
- 人が確認する:抜き出し内容と規約原文の照合、素材の入手元が正規のページか、判定の最終決定
次の依頼文を使えます。【】の部分を差し替えてください。
あなたは動画素材の権利確認表の記入を補助する担当です。
権利の有無を保証する必要はありません。貼り付けた文章に書かれていることだけを使ってください。
書かれていない項目は推測せず、「記載なし」としてください。
【素材の種別:BGM/フォント/ストック映像/生成クリップ】
【動画の用途:例)自社商品の説明動画をオンラインで公開、広告配信あり】
【規約・ライセンスの貼り付け文】
次の欄を表形式で出力してください。
許諾範囲/改変の可否/クレジットの要否/期間・解約後/不明点
最後に「用途に対して確認が足りない点」を箇条書きで挙げてください。規約文を貼るときは、契約書や見積書に含まれる社名・金額・取引先の情報を、仮の名前に置き換えてから渡してください。AIサービスの学習への利用設定と、入力内容の秘密保持は別の話です。設定を切っても、機密情報を貼ってよいことにはなりません。
運用のコツ:納品前の3分チェック
シートを作っても、更新されなければ意味がありません。納品や公開の直前に、次の3点だけ確認します。
- 判定が「保留」と「不可」の行が残っていないか
- 「条件付き」の条件(クレジット、期間)が、動画の説明欄や納品メモに反映されているか
- 最終版で使われている素材が、シートの全行と一致しているか(差し替えた素材や試用版が残っていないか)
動画を修正して再公開するたびに、シートの該当行も更新します。確認日が古い行は、規約が変わった可能性があるため、再確認の対象にしてください。

