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絵本の文章を声に出して整える:AIで音読のつまずきと難しい言葉を探す

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

絵本のラフ画の横で、読み聞かせの間を考えながら紙片を並べる手元
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

目で読むと自然な文が、声に出すと詰まることがあります。AIは詰まりそうな箇所と難しそうな語を先に挙げる役には向いています。ただし、AIは文字を見て推測しているだけで、実際に口に出して読んではいません。ですから進め方は次の三段階が現実的です。 1. 自分で一度、声に出して読み、詰まった箇所に印を付けます。 2. その原稿をAIに渡して、印を付け漏らした箇所と、難しそうな語の候補を挙げてもらいます。 3. 返ってきた言い換え候補を、もう一度声に出して読み、人が採否を決めます。 この記事では、点検項目の一覧、AIへの依頼文、候補の選び方を順に示します。挙げている例文と依頼文は、いずれも説明用の例です。実際に試した結果ではありません。

この記事の目次
  1. AIに任せることと、人が確かめること
  2. 声に出して確かめる点検項目の一覧
  3. 点検用の例文(説明用の例)
  4. 難しい語を言い換え候補にする依頼文の例
  5. 返ってきた候補を選ぶ手順
  6. 未発表の原稿を渡すときの注意

AIに任せることと、人が確かめること

役割を分けておくと、AIの出力に振り回されません。

  • 詰まりそうな箇所の候補出し、AIに任せる:○ 文字から推測して列挙、人が確かめる:実際に声に出して確認
  • 難しそうな語の洗い出し、AIに任せる:○ 対象年齢を伝えて列挙、人が確かめる:本当に難しいかは聞き手の様子で判断
  • 言い換え候補の作成、AIに任せる:○ 複数案を出す、人が確かめる:意味・雰囲気・リズムが合うか
  • 採用の決定、AIに任せる:×、人が確かめる:○ 作者が決める

AIに渡すのは、原稿の本文、対象年齢の目安、読み聞かせの場面(家庭で一対一か、教室で複数人か)、変えたくない語や表現です。登場人物の名前や、作品の核になる擬音語は「変更不可」と書いておきます。

声に出して確かめる点検項目の一覧

先に自分で読むときは、次の項目を見ます。AIにも同じ項目を渡すと、指摘の観点がそろいます。

  • 音の重なり、見るポイント:同じ音や濁音・拗音が続いて舌が回らない、直し方の例:語順を替える、別の語にする
  • 一息の長さ、見るポイント:読点まで、または句点までで息が足りない、直し方の例:文を二つに切る、読点を足す
  • 読点の位置、見るポイント:息継ぎしたい所に読点がない、意味が切れる所で切れている、直し方の例:読点を移す
  • 助詞の連続、見るポイント:「の」「に」「を」が続いて主語が遠い、直し方の例:主語を文頭に出す
  • 耳で聞いて分かるか、見るポイント:同音異義語があり、聞くだけでは意味が決まらない、直し方の例:平易な語に替える、状況を足す
  • 読み方の迷い、見るポイント:読み手が「どう読むのが正しいか」と迷う語や数字、直し方の例:ひらがなにする、読みを固定する
  • 難しい語、見るポイント:対象年齢の聞き手が初めて聞きそうな語、直し方の例:言い換える、または絵や前後の文で補う
  • 会話文の話者、見るポイント:誰の台詞か、声に出すと分かりにくい、直し方の例:話者を示す一言を足す
  • ページの切れ目、見るポイント:めくる直前の文が中途半端、めくった後の驚きが先に出ている、直し方の例:文の位置を調整する
  • リズム、見るポイント:擬音語や繰り返しが、読むと間延び・窮屈になる、直し方の例:回数や長さを変える

音の重なりと一息の長さは、黙読では気づきにくい項目です。必ず声に出してから確認してください。

点検用の例文(説明用の例)

次の三行は、点検のために私が作った架空の原稿です。

ポコは、とつぜん立ち止まり、茂みの奥の気配を窺いました。そのときのことを思い出すだけで、胸がいっぱいになってしまうのでした。「どうしてよるはこんなにしずかなの」とポコがふくろうにたずねました。

この例でAIに見つけてほしい点は、たとえば次のようなものです。

  • 1行目:「窺う」や「気配」は幼い聞き手には難しい可能性があります。「茂み」は聞いただけで意味が取れるか確認が必要です。
  • 2行目:一文が長く、一息では読みにくいです。「そのときのこと」という指示語が何を指すかも、絵本では前のページに依存します。
  • 3行目:「ポコが」「ふくろうに」と助詞が続きます。台詞の後の「と」までの流れで誰が話しているか、声に出すと確認が要ります。

これは私が想定した指摘であり、AIの実際の出力ではありません。

難しい語を言い換え候補にする依頼文の例

次の依頼文は、そのまま貼って使える形にしています。【 】の中を自分の作品に置き換えてください。

あなたは絵本の文章を読み上げの視点で点検する編集者です。
次の原稿を、読み聞かせで声に出す前提で見てください。

【条件】
・対象年齢の目安:【3〜4歳】
・読み聞かせの場面:【家庭で大人が一対一で読む】
・変えない語:【ポコ、ふくろうのおじいさん、「しーん」】
・原稿は私のものです。文体は【やわらかい語り口】を保ちます。

【依頼】
1. 声に出したときに詰まりやすい箇所を、行ごとに挙げてください。
   理由は「音の重なり」「一息が長い」「助詞の連続」「読み方の迷い」
   「同音異義で耳では意味が決まらない」のどれかで書いてください。
2. 対象年齢の聞き手に難しそうな語を挙げてください。
   「難しいと考えた理由」と、言い換え候補を2〜3個ずつ、
   意味の近さが分かるように添えてください。
3. 言い換えると意味や雰囲気が変わる場合は、その点も書いてください。
4. 原稿そのものは書き直さず、指摘と候補だけを表にしてください。

【原稿】
(ここに本文を貼る)

4番で「書き直さない」と指定しているのは、AIに全文を整えさせると作者の言葉が平均化されやすいためです。候補だけを受け取り、作者が選ぶ形にします。

返ってきた候補を選ぶ手順

候補を原稿に入れたら、次の順で確かめます。

  1. 声に出して読み直します。 言い換えた箇所の前後を含めて読みます。意味が合っていても、前後のリズムが崩れることがあります。
  2. 意味が薄まっていないか見ます。 「窺う」を「見る」にすると、こっそり様子をうかがう感じが消えます。「そっとのぞく」のように動作で補えるか考えます。
  3. 難しい語を残す選択もあります。 絵に描かれていて、前後の文脈から分かる語は、あえて残すことで言葉との出会いになります。AIが「難しい」と挙げた語は、直す候補であって、直す義務ではありません。
  4. 別の人に読んでもらいます。 作者は自分の文章を暗記していて、詰まらずに読めてしまいがちです。初見の人が詰まる箇所が、いちばん信頼できる印になります。
  5. 可能なら聞き手の反応を見ます。 聞き返される語や、顔を上げて止まる箇所は、年齢の目安より確かな手がかりです。

漢字とひらがなの判断にも注意が要ります。文化庁のぶんかる「常用漢字表」の解説によると、常用漢字表は法令、公用文書、新聞、放送など一般の社会生活で漢字を使う際の目安で、制限ではありません。同ページの記述では、2010年の改定で2,136字になっています。これは子ども向けの語彙の基準ではありません。絵本で何を漢字にし、何をひらがなにするかは、対象年齢と出版の方針に合わせて決めることになります。AIに「常用漢字だから大丈夫」と言わせても、絵本の読みやすさの根拠にはなりません。

未発表の原稿を渡すときの注意

出版前の原稿をAIに貼る場合は、先にサービスの設定を確認してください。ChatGPTの場合、OpenAIのChatGPT のデータ管理(日本語)には、次の記述があります(2026年10月29日の自動校閲で本文を確認した範囲です)。

  • 無料版、Plus、Proの個人用ワークスペースでは、データ共有が既定で有効です。「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにすると新しい会話は学習に使われません。
  • 管理対象のワークスペース(Business、Enterprise、Edu、ヘルスケア向け)では、既定では学習に使われないとされています。
  • 設定をオフにしても、保存済みのチャットは削除も非表示にもなりません。
  • フィードバックを送ると、関連する会話全体が学習に使われることがあります。

学習利用をオフにすることは、秘密保持を保証することとは別の話です。出版社との契約で原稿の取り扱いが決まっている場合は、その条件に従ってください。迷うときは、本文を数行だけに絞るか、固有名詞や筋書きを別の内容に置き換えた点検用の文章で試すと安全です。

プランや設定画面の表記は変わる可能性があります。実際に使う時点のヘルプを確認してください。

出典・参考資料