自分の画風を言葉にする:AIに絵の特徴を書き出させてスタイルメモを作る
AIを使いこなすClaudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

結論から言うと、自分の絵を3〜5枚AIに見せ、「線・色・形・質感」の4項目に分けて観察結果を書かせれば、画風は再利用できる文章になります。ただしAIが出すのは下書きです。「自分の絵に本当に当てはまるか」は、作者であるあなたが確認して直します。 作家名や「◯◯風」で指示すると、AIの解釈に仕上がりが左右され、自分の絵の癖は消えてしまいます。線の太さの変化、影の塗り方、顔のパーツの配置といった具体的な傾向を言葉にしておけば、画像生成AIへの指示、絵本や漫画の続きの制作、アシスタントや依頼先への共有に使えます。
渡す絵と、AIに任せる範囲を決める
AIに渡すのは、次の条件をそろえた絵です。
- 自分で描いた絵(または使用許諾のある自作素材)を3〜5枚
- 題材を少しずつ変える(人物、背景、小物など)
- 完成絵を中心に、ラフを1枚混ぜてもよい
画像の入力形式は、ChatGPTの場合PNG、JPEG、アニメーションなしのGIFで、1枚20MBまでです(OpenAIヘルプ:ChatGPT Image Inputs FAQ。確認できた範囲の記述で、上限は変更される可能性があります)。同じページには、画像は縮小して解析され、元の寸法に影響すること、曖昧な画像では結果の正確さが下がることが記載されています。モデルが誤った説明を生成する場合もあります。細い線や微妙な色の差は取りこぼされる可能性があるため、重要な特徴は元の絵と照らして確認してください。
任せるのは「観察して文章にする」ところまでです。「自分の画風として何を残すか」の判断は人が行います。
公開前の原稿や依頼元の絵は、渡す前に扱いを確認してください。このページは、画像を含むコンテンツのモデル改善への利用について、ChatGPTでのデータ利用の説明と利用者が選べる設定を参照するよう案内しています。また、ChatGPT Enterpriseのコンテンツはモデルの学習に使わないと記載しています。機密性のある絵は、利用するサービスのデータ設定や契約条件を確認し、必要なら似た構図の説明用の絵に置き換えてください。
AIに送る依頼文
画像を添付して、次の文章を貼ります。
添付した画像は、すべて私自身が描いたイラストです。
共通する画風の特徴を、次の4項目で書き出してください。
1. 線:太さ、強弱、線の途切れ、輪郭線の有無、線の色
2. 色:全体の色数、彩度、明るさ、影と光の色、よく使う組み合わせ
3. 形:デフォルメの度合い、目・手・体の比率、輪郭の丸さ/角ばり、余白と構図の傾向
4. 質感:塗りの種類(ベタ、グラデ、ざらつきなど)、ムラ、紙や筆の感触
ルール:
- 作家名や作品名は使わないでください。
- 各項目を「観察できたこと」と「推測」に分けてください。
- 画像から判断できない点は「判断不能」と書いてください。
- 全画像に共通する点と、1枚だけの特徴を区別してください。
- 最後に、画像生成AIへ渡せる150字以内の要約を作ってください。「観察」と「推測」を分けさせるのがポイントです。たとえば「輪郭線が細い」は観察、「水彩ペンで描いたと思われる」は推測です。推測部分は道具の実際と合わないことがあるため、後で人が正します。
スタイルメモの雛形
AIの回答を見ながら、次の雛形に自分の言葉で整えます。
- 線、書く内容:太さ/強弱/輪郭の有無/線の色、自分の記入欄:
- 色、書く内容:色数/彩度/影の色/定番の配色、自分の記入欄:
- 形、書く内容:デフォルメ度/比率/丸さ・角/余白と構図、自分の記入欄:
- 質感、書く内容:塗りの種類/ムラ/紙・筆の感触、自分の記入欄:
- 避けたいこと、書く内容:自分の絵では起きない表現、自分の記入欄:
- 一行要約、書く内容:150字以内、自分の記入欄:
「避けたいこと」は4項目を補う欄です。「写実的な陰影はつけない」「黒の輪郭線は使わない」のように、否定形で書くと、生成結果のズレを直すときに役立ちます。
記入例(説明用の例)
次は説明のために作った架空の例です。実在の作品やAIの実際の出力ではありません。
- 線、記入例:細めで、ほぼ均一。角で少し途切れる。輪郭線は焦げ茶で、黒は使わない。
- 色、記入例:低彩度が中心。影は肌色の暗版ではなく、青みのある灰色。差し色は1枚に1色まで。
- 形、記入例:頭が大きい2.5頭身。目は小さな点、手は指を省略して丸くまとめる。背景は画面の3割を空ける。
- 質感、記入例:ベタ塗りの上にざらついたテクスチャを薄く重ねる。塗りムラは少し残す。
- 避けたいこと、記入例:光沢のあるハイライト、細かい背景描写、強い遠近法。
- 一行要約、記入例:細く均一な茶色の線、低彩度の配色と青灰色の影、丸くまとめた2.5頭身、ざらついたベタ塗り、余白の多い構図。
この一行要約を画像生成AIの指示に入れる場合は、題材は別に書きます。「題材:雨の日に傘を持つ少女。画風:(一行要約)」のように、題材と画風を分けると調整しやすくなります。
人が直す手順と判断表
AIの回答を、次の順で確認します。
- 元の絵を並べて見て、各記述が全部の絵に当てはまるか確かめる。
- 当てはまらない記述は「1枚だけの特徴」へ移すか削る。
- 「推測」に書かれた道具や技法を、実際の制作手順に合わせて直す。
- 一行要約で画像を1枚生成し、元の絵と並べて違いを見る。
- 違いを「避けたいこと」か各項目に足して、もう一度試す。
- 全画像に共通している、対応:メモの本文に残す
- 1〜2枚だけで見られる、対応:「例外」として別行にする
- 推測が実際と違う、対応:自分の言葉に直す
- 生成結果がメモと合わない、対応:抽象語を数値や具体物に言い換える(「細い」→「頭の高さの1/100程度」など)
- 作家名が混ざった、対応:削除して、どの特徴を指していたのか言葉にし直す
作家名を避けるのは、自分の絵の特徴を自分の語彙で持つためです。生成物が他者の作品と似た場合の著作権上の扱いは、個別の事情で変わります。文化庁はAIと著作権についてのページで、関連する考え方やチェックリスト・ガイダンスを案内しています。
更新のしかた
新しい絵を描いて画風が変わったら、同じ依頼文で新作3枚を見せ、前回のメモと違う点だけを書き出させます。更新日と、根拠にした絵のファイル名をメモの末尾に残しておくと、あとで比べやすくなります。

