ChatGPTとClaudeに「お店の基本情報」を登録する:毎回の説明を省くシートの作り方と違い
AIを使いこなすClaudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

結論から言うと、どちらのサービスにも基本情報を一度置いておく場所があります。おすすめは次の分け方です。 • 詳しい基本情報シートは、ChatGPTなら「プロジェクト」、Claudeなら「プロジェクト」に置く(どちらもお店の仕事専用の入れ物になります) • 全チャットに効かせる設定(ChatGPTのカスタム指示、Claudeのプロフィール設定)には、口調と禁止事項だけの短い版を置く こうすると、お店の仕事で使う情報をまとめられます。ただし、メモリ設定によってはプロジェクト外の会話にも情報が参照されるため、作るだけで情報が分離されるわけではありません。以下、シートのひな形、両サービスの登録場所の比較、短縮版の作り方の順で説明します。画面の名称は2026年10月29日に公式ヘルプで確認した英語表記に基づいています。アプリの更新で変わることがあります。
1. まず「お店の基本情報シート」を1枚作る
登録先を決める前に、中身を一つの文書にまとめます。次のひな形をテキストにコピーして埋めてください。下の記入例は説明用の架空の店で、実在の店や実測のものではありません。
【店の基本情報シート】
■ 店名・業種:パンと焼き菓子の店「こむぎ堂」(説明用の例)
■ 場所・最寄り:○○駅から徒歩5分
■ 営業時間:火〜土 9:00〜17:00(売り切れ次第終了)
■ 定休日:日・月、年末年始(12/30〜1/3)
■ 主な商品・価格帯:食パン、クロワッサン、焼き菓子/300〜900円
■ 予約・注文方法:電話とDMで受付。前日17時まで
■ 支払い方法:現金、交通系IC、QR決済
■ 客層:近所の家族連れ、平日はシニア
■ 口調:やわらかい丁寧語。絵文字は1投稿に2個まで
■ 一人称:「私たち」
■ 使いたい言い回し:「焼きたてをご用意しています」
■ 禁止表現:「最安値」「日本一」「絶対」、他店との比較、アレルギーに関する断定
■ AIに任せないこと:アレルギー・原材料の最終回答、返金や値引きの約束
■ 書き終えたら:事実(時間・価格・日付)に「要確認」の印を付けて出力する作るときのコツは3つです。
- 変わりやすい情報は日付を付ける(「臨時休業は別途連絡」など)。変わる情報は基本情報に入れず、依頼のたびに貼るほうが安全です。
- 禁止表現は具体的な語で書く。「大げさな表現はNG」より、実際の語を並べたほうがAIは守りやすくなります。
- 「AIに任せないこと」を書く。アレルギーや返金の判断は、人が答える領域として明示しておきます。
2. 登録場所の比較表
下の表は、公式ヘルプの記述(ChatGPTのカスタム指示、ChatGPTのプロジェクト、Claudeのプロジェクト、Claudeのパーソナライズ機能)を2026年10月29日に確認してまとめたものです。
- 効く範囲、ChatGPT カスタム指示:すべてのチャット、ChatGPT プロジェクト:そのプロジェクト内、Claude プロフィール設定:すべての会話、Claude プロジェクト:そのプロジェクト内
- 置き場所(Web)、ChatGPT カスタム指示:Settings > Personalization > Custom Instructions、ChatGPT プロジェクト:Project settings に指示を入力、Claude プロフィール設定:Settings > Your Claude > Instructions(旧画面はAccount > Instructions for Claude)、Claude プロジェクト:知識欄の「+」からシートを追加。指示欄は「Set project instructions」(下記参照)
- 文書の添付、ChatGPT カスタム指示:できない(文字入力のみ)、ChatGPT プロジェクト:ファイル添付可(Free 5、Plus/Go 25、Pro/Business/Enterprise/Edu 40)、Claude プロフィール設定:文字入力のみ、Claude プロジェクト:文書や資料を知識として追加可
- 文字数の上限、ChatGPT カスタム指示:Free/Goは1,500字、Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduは5,000字、ChatGPT プロジェクト:今回の資料では未確認、Claude プロフィール設定:今回の資料では未確認、Claude プロジェクト:今回の資料では未確認
- 無料で使えるか、ChatGPT カスタム指示:使える、ChatGPT プロジェクト:共有を含め、Freeを含む各プランで案内あり、Claude プロフィール設定:使える、Claude プロジェクト:プロジェクト作成・知識追加は可(作成は5つまで)。指示欄は下記参照
- 向いている使い方、ChatGPT カスタム指示:口調・禁止事項の短い共通ルール、ChatGPT プロジェクト:詳しいシートと、メニュー表などの資料、Claude プロフィール設定:口調・禁止事項の短い共通ルール、Claude プロジェクト:詳しいシートと、資料をまとめた知識
Claudeの公式ヘルプには、無料でもプロジェクトを作成できる説明と、プロジェクト指示を有料限定とする説明が併存しています。本記事では無料で指示欄が使えるとは断定せず、無料の場合はシートをプロジェクトの知識に追加する方法を案内します。指示欄を使う手順は有料プラン向けとして扱います。
ChatGPTのヘルプには、プロジェクトの指示はグローバルのカスタム指示より優先されると書かれています。一方、Claudeの資料では、プロフィール設定は全会話に適用され、プロジェクト指示はそのプロジェクト内だけに適用される、という説明までで、両者が食い違ったときの優先関係は確認できませんでした。そのためClaudeでは、プロフィール側とプロジェクト側に矛盾する内容を書かないほうが無難です。
3. 登録の手順:詳しい版と短縮版を分ける
詳しい版をプロジェクトに置く
- 「お店の文章」などの名前でプロジェクトを新規作成する
- ChatGPTでは上のシートをプロジェクトの指示欄に貼る(長ければ、指示には口調と禁止事項、営業時間などはファイルに分ける)。Claudeではシートをテキストファイルにしてプロジェクトの知識に追加し、有料プランで指示欄を使う場合は口調と禁止事項をそこに置く
- メニュー表や価格表があれば、ファイルとして追加する
- そのプロジェクト内で新しいチャットを開き、後述のテスト依頼を入れて確認する
ChatGPTのプロジェクトは、共有するとプロジェクト内だけの記憶で動くと説明されています。スタッフと共有する場合は、会話・資料の閲覧とチャット利用ができる権限か、指示・ファイルの編集もできる権限かを分けて招待できます。Claudeは共有がTeamまたはEnterpriseプランの機能とされています。ほかの相談と記憶を分けたい場合は、ChatGPTではプロジェクトのMemoryを「Project-only memory」にし、ClaudeではプロジェクトのMemoryで「Use account memory」をオフにします。
全体設定には短縮版だけ置く
カスタム指示は、Free/Goで1,500字までです。シートのうち、どの用途でも守ってほしい部分だけに絞ります。説明用の例です。
私は小さなパン屋の店主です。お店に関する文章を頼むときは、
やわらかい丁寧語で書いてください。
「最安値」「日本一」「絶対」は使わないでください。
営業時間・価格・日付など事実は、私が渡した情報だけを使い、
不明なら推測せず「要確認」と書いてください。
アレルギーや返金の判断は、回答を作らず私に確認を促してください。これを、ChatGPTは Personalization の Custom Instructions 欄に(モバイルは Customize ChatGPT)、Claudeは Your Claude の Instructions 欄に(旧画面は Account の Instructions for Claude)貼ります。ChatGPTでは、Enable customization がオンになっているかも確認してください。
4. 登録できたかを試す依頼文
設定後に、そのプロジェクト内で次の依頼を試します。回答が出ただけでは設定成功と判断せず、シートの予約締切などと一致するか、不明な情報を補っていないかを照合してください。
お店の基本情報にもとづいて、次の3つを作ってください。
1. 来週の臨時休業(○月○日)をお知らせするSNS投稿文(100字以内)
2. 「予約は何時までですか」というDMへの返信案
3. 「アレルギーは大丈夫ですか」というDMへの返信案
事実として使った情報は、末尾に箇条書きで示してください。見るポイントは次のとおりです。
- 3番目の返信が、断定せず店主への確認に回しているか
- 口調と絵文字の数がシートどおりか
- 禁止表現が混ざっていないか
- 「事実として使った情報」に、シートにないものが入っていないか
守られていなければ、該当行を具体的な言い方に直します。たとえば「丁寧に」を「です・ます調で、文末に『!』は使わない」にします。
5. 入れてよい情報・入れない情報
基本情報シートには、お店のホームページやチラシですでに公開している情報だけを入れるのが基本です。次のものは、シートにも全体設定にも入れません。
- お客様の氏名・連絡先・注文履歴
- 仕入れ値や売上など、社外に出したくない数字
- 従業員の個人情報
ChatGPTのヘルプによると、カスタム指示はデータエクスポートに含まれ、共有リンクの閲覧者には見えません。ただし、ここで確認できたのは設定の扱いであり、入力内容が学習に使われるかどうかは、アカウントのデータ設定という別の話です。学習利用をオフにしても、秘密保持が保証されるわけではありません。外に出せない情報は、説明用の仮の値に置き換えて使ってください。
最後に、運用のルールを一つだけ決めておきます。営業時間や価格を変えたら、シートを先に直すことです。古いシートが残っていると、AIが出す文章にも古い時間が使われるおそれがあります。文章に出た時間・価格・日付は、公開前に必ず店主が見て確認してください。

