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お店らしい言葉づかいをAIに伝える方法:過去の張り紙や返信から口調ルールを作る

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

店の過去の案内文を見ながら、口調ルールのシートに使う語や避ける語を手書きで整理している。
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

結論から言うと、「やさしい感じで」「親しみやすく」といった印象語を頼むより、自分の店が実際に書いた文面を5〜10本集め、文末・呼びかけ・使う語・避ける語に分けて書き出し、それをルールとしてAIに渡すほうが口調はそろいます。印象語は人によって解釈が違いますが、「文末は『〜です』『〜ください』で、『〜させていただきます』は使わない」のような具体的な決まりなら、AIも人も同じ判断ができるからです。 この記事では、そのための書き出しシート、使う語・避ける語の記入例、AIに口調ルールを作らせる依頼文、試して直す手順を順に示します。

この記事の目次
  1. 1. 材料になる文面を集める(5〜10本)
  2. 2. 口調ルールの書き出しシート
  3. 3. 記入例:使う語・避ける語(説明用の例)
  4. 4. AIに口調ルールを作らせる依頼文
  5. 5. 新しい文面で試して直す
  6. 6. ルールを毎回使える場所に置く

1. 材料になる文面を集める(5〜10本)

最初にやることは、過去の自店の文章を並べることです。次のような「自分で書いて、気に入っているもの」を選んでください。

  • 店頭の張り紙(臨時休業、値上げのお知らせ、注意書き)
  • お客様への返信(予約の確認、問い合わせ、お礼)
  • SNSやお知らせ欄の投稿
  • お詫びや、お断りをした文面

種類をばらけさせるのがコツです。明るい投稿ばかり集めると、お詫びの場面の口調がAIに伝わりません。

個人情報は先に置き換える

返信文には、お客様の名前、電話番号、注文内容などが入っていることがあります。AIに貼る前に「【お客様】」「【日付】」のように置き換えてください。個人情報保護委員会は、生成AIサービスの利用に関する注意喚起を公表し、生成AIサービスの利用に関する注意喚起を行っています。口調の抽出には個人情報は不要なので、最初から入れないようにしましょう。

2. 口調ルールの書き出しシート

集めた文面を読みながら、下の表の「あなたの店の答え」欄を埋めます。AIに任せず、まず自分で一度埋めると、無意識の癖に気づけます。

  • 文末、見るところ:「です・ます」だけか、「〜ね」「〜です!」が混ざるか、あなたの店の答え:
  • お客様の呼び方、見るところ:「お客様」「みなさま」「〇〇さん」など、あなたの店の答え:
  • 自分たちの呼び方、見るところ:「当店」「私たち」「店主の〇〇」など、あなたの店の答え:
  • 敬語の強さ、見るところ:「させていただきます」を使うか、「します」で済ますか、あなたの店の答え:
  • 記号・絵文字、見るところ:「!」の数、絵文字、かっこ、顔文字、あなたの店の答え:
  • 使う語、見るところ:何度も出てくる言い回し、店の用語、あなたの店の答え:
  • 避ける語、見るところ:一度も使っていない語、使いたくない語、あなたの店の答え:
  • お詫び・お断りの型、見るところ:理由を書くか、代わりの案内を添えるか、あなたの店の答え:
  • 長さと構成、見るところ:何文で終わるか、挨拶から始めるか、あなたの店の答え:
  • 表記、見るところ:日付、時刻、金額、ひらがな・漢字の好み、あなたの店の答え:

「使う語」は文面に実際に出ている語から拾い、「避ける語」は文面にない語や、自分が直した跡のある語から拾います。たとえば過去の返信で「ご迷惑をおかけし」を毎回「ご不便をおかけし」に直していたなら、それが避ける語の手がかりになります。

3. 記入例:使う語・避ける語(説明用の例)

以下は、住宅街にある架空のパン屋を想定した説明用の例です。実在の店の文面や、実際に試した結果ではありません。

  • 文末、記入例:基本は「です・ます」。お知らせの最後だけ「お待ちしています」で締める。「〜だよ」は使わない
  • お客様の呼び方、記入例:「お客様」。常連向けの投稿だけ「みなさま」
  • 自分たちの呼び方、記入例:「店」。「当店」「弊店」は使わない
  • 敬語の強さ、記入例:「させていただきます」は避け、「いたします」「します」を使う
  • 記号・絵文字、記入例:「!」は1文書き1つまで。絵文字は使わない
  • 使う語、記入例:「焼きたて」「ご予約」「ご用意しています」「ありがとうございます」
  • 避ける語、記入例:「当店」「〜させていただく」「大変恐縮ですが」「激安」「絶対」「ぜひぜひ」
  • お詫びの型、記入例:①お詫び一文 ②理由を一文 ③代わりの案内を一文。言い訳を長く書かない
  • 長さと構成、記入例:張り紙は3文以内。返信は挨拶、本題、締めの順で5文以内
  • 表記、記入例:日付は「11月3日(月)」、時刻は「10時」、金額は「280円(税込)」

「使う語・避ける語」は、語そのものと言い換え先をセットで書くと効果的です。「『当店』→『店』」のようにペアにしておけば、AIは禁止するだけでなく、何に置き換えるかも判断できます。

4. AIに口調ルールを作らせる依頼文

シートを自分で埋めたら、次はAIに文面を読ませ、見落としを補ってもらいます。次の依頼文の【 】を置き換えて使ってください。

あなたは小さなお店の文章の編集者です。
下に、私の店が実際に書いた文面を【7】本貼ります。
これらから、言葉づかいのルールを抜き出してください。

観点は次の10個です。
文末、お客様の呼び方、自分たちの呼び方、敬語の強さ、記号・絵文字、
使う語、避ける語、お詫び・お断りの型、長さと構成、表記

条件:
- 「やさしい」「丁寧」などの印象語だけで書かず、文面に出ている実例を必ず添える
- 「避ける語」は、文面に一度も出てこないだけの語と、明らかに避けている語を分けて書く
- 文面から判断できない観点は「判断できない」と書き、推測で埋めない
- 最後に、ルールを300字以内の指示文にまとめる

文面:
【1本目】
【2本目】

「判断できない」と書かせる条件が重要です。これがないと、AIは文面にない癖までそれらしく補ってしまいます。出てきた結果は、先ほど自分で埋めたシートと見比べ、食い違う点だけ確認してください。

5. 新しい文面で試して直す

ルールができたら、ルールの材料にしなかった場面で試します。材料と同じ場面ではうまく見えて当然だからです。たとえば次のように頼みます。

次のルールで、お知らせ文を書いてください。
【300字以内にまとめた指示文】

内容:11月10日(月)は仕入れの都合で午後2時に閉店します。

出てきた文を読んで、直す先を次のように判断します。

  • 避ける語が混ざる、直す場所:「避ける語」に言い換え先を足す
  • 丁寧すぎる、堅い、直す場所:敬語の強さの欄に、実際の文面から1例を貼る
  • 長い、直す場所:長さと構成に「〇文以内」を数字で書く
  • 店らしさが薄い、直す場所:使う語を増やすか、お手本の文面を2〜3本つける
  • 日付・金額の書き方が違う、直す場所:表記の欄に書式を例示する

一度で完成させる必要はありません。直したルールは、シートの該当欄に書き戻して保存しておきます。

6. ルールを毎回使える場所に置く

ルールは、毎回貼り直すより、AIの指示欄に入れておくほうが楽です。Claudeの場合、公式ヘルプでは、アカウント全体に効く指示と、特定のプロジェクト内だけに効くプロジェクト指示が案内されています。後者はプロジェクトの説明にあるとおり、資料も一緒に置けます。無料アカウントではプロジェクトを最大5つ作成できます。画面の名称や場所は変わる可能性があるため、実際の画面で確認してください。

店の口調は、お店の文章を書く場面にだけ効いてほしいはずです。アカウント全体の指示に入れると、その店の口調がほかの用途の会話にも影響するので、店用のプロジェクトを作ってそこに入れる運用が向いています(これは編集上の提案です)。他のAIを使っている場合も、同様の指示欄や資料の置き場があるか、各サービスのヘルプで確認してください。

最後に、人が見る点を決めておきます。AIが書いた文面は、日付・時刻・金額・定休日・アレルギーや原材料など、事実にかかわる部分を必ず自分で確認してから出してください。口調がそろうことと、内容が正しいことは別です。

出典・参考資料