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アレルギー・体調・返金・苦情の問い合わせはAIに任せない:人が答える線引きと引き継ぎメモ

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

店主がレシピ帳と原材料表示を見ながら問い合わせ対応の記録をつけている
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

結論から言うと、アレルギー・体調・返金・苦情の4種類は、AIに回答させず店主が答えます。AIに任せるのは「どの種類の問い合わせかの仕分け」「受付の定型返信の下書き」「対応記録の整理」までです。 理由は、この4つは答えを間違えたときの影響が大きいからです。健康被害になったり、金額や責任の約束になったり、関係がこじれたりします。しかも答えの根拠は、AIの一般知識ではなく、その店の材料・仕込み・規約・当日の事実にあります。 この記事では、問い合わせ種類別の仕分け表、AIに仕分けさせる依頼文、人が対応するときの記録メモを示します。文中のお客様の文面や記入例は、すべて説明用の例です。実際の店で試した結果ではなく、依頼文も私の環境では実行していません。

この記事の目次
  1. 問い合わせ種類別の仕分け表
  2. アレルギーは「知識」ではなく「その日の事実」で答える
  3. AIには「仕分け」だけを頼む
  4. 人が対応するときの引き継ぎメモ
  5. 最初の返信だけは定型で早く返す

問い合わせ種類別の仕分け表

自動で返信を送る設定はやめて、AIは「下書きを作る係」にとどめるのが前提です。そのうえで、次のように分けます。

  • 営業時間・場所・予約方法、例:「日曜は開いていますか」、AIに任せてよい範囲:店の情報を渡したうえでの返信下書き、店主が必ずやること:送信前に内容と臨時休業を確認
  • 商品・サービスの一般説明、例:「サイズはどれがありますか」、AIに任せてよい範囲:同上、店主が必ずやること:在庫・価格の最新を確認
  • アレルギー・原材料、例:「卵と小麦抜きで作れますか」、AIに任せてよい範囲:受付と記録の整理のみ、店主が必ずやること:現物の原材料表示・レシピ・調理環境を見て自分で回答
  • 体調・妊娠・乳幼児・服薬、例:「食べた後に気分が悪い」、AIに任せてよい範囲:記録の整理のみ、店主が必ずやること:本人に直接連絡し、症状があれば医療機関の受診を優先するよう伝える
  • 返金・交換・キャンセル、例:「届いたものが違うので返金して」、AIに任せてよい範囲:規約に書いてある範囲の説明文の下書き、店主が必ずやること:例外対応、金額、期限の約束
  • 苦情・クレーム、例:「接客が失礼だった」、AIに任せてよい範囲:事実の時系列整理、一次返信の下書き、店主が必ずやること:謝罪の範囲、原因の認定、補償の判断
  • 弁護士・SNS・報道・SNSでの拡散、例:「公開します」、AIに任せてよい範囲:記録の整理のみ、店主が必ずやること:すべて店主が判断

迷ったら、「間違えたら取り返しがつかないか」「お金や責任の約束が含まれるか」で判断します。どちらかが当てはまるなら店主の担当です。

アレルギーは「知識」ではなく「その日の事実」で答える

アレルギーの回答が特にAIに向かない理由は、2つあります。

1つ目は、制度が変わることです。消費者庁の食物アレルギー表示のページ(2026年10月28日に閲覧)には、包装された加工食品の義務表示品目として、くるみ(2023年3月追加)に加えて、カシューナッツ(2026年4月1日追加)が載っています。AIの知識がこの更新に追いついているとは限りません。なお、このページは包装された加工食品の表示の説明です。店頭でお客様に答える内容は、店の実際の材料と調理の実態が根拠になります。

2つ目は、AIが誤情報を出す可能性が残ることです。Anthropicのハルシネーション低減のガイドは、Claudeが事実に反する内容を生成することがあると説明し、「わからない」と答えられるようにすることや、引用・出典を使って検証する方法を紹介しています。アレルギーの回答は、まさにこの「重要な情報」です。

そのため、店では次の運用をおすすめします。

  • 「できます」「入っていません」の返答は、店主が現物の表示かレシピを見て出す
  • 調理器具や揚げ油の共有など、確認できない点は「確認できません」とはっきり伝える
  • 確認できないときは、無理に答えずお断りしてもよい、と社内で決めておく

AIには「仕分け」だけを頼む

個人情報の扱いにも注意が必要です。個人情報保護委員会は、生成AIサービスの利用に関する注意喚起(2023年6月2日公表)で、個人情報を含む入力や、入力データが学習にどう使われるかを確認するよう促しています。自店の利用目的に合うか、サービスの利用条件や設定を確認してください。迷うときは、氏名・電話番号・住所・メールアドレスなど、個人を特定できる情報を伏せてから貼り付けてください。

仕分けの依頼文の例です。回答文は作らせないのがポイントです。

text
あなたは小さな飲食店の問い合わせ仕分け担当です。
次の問い合わせを読み、回答文は書かずに、下の形式だけで出力してください。

区分(次から1つ以上): 
A 営業・予約・商品の一般案内 / B アレルギー・原材料 / C 体調・健康 /
D 返金・交換・キャンセル / E 苦情 / F 法的・拡散・報道の示唆 / G その他
緊急度: 高(体調不良・健康被害の訴え、拡散・法的措置の示唆)/ 中 / 低
店主対応: 必要 / 不要(AとGのみ「不要」可。B〜Fは必ず「必要」)
文面の事実(原文の言葉だけで3点以内):
原文にない情報: (推測せず、足りない情報を列挙)

問い合わせ:
<<<
{お客様の文面。氏名・連絡先は伏せる}
>>>

説明用の入力例です。

昨日買ったお弁当を食べたあと、子どもがじんましんが出ました。卵は使っていますか。あと返金してほしいです。

この場合、期待する出力は次のようなものです(説明用の例で、実際の出力ではありません)。

  • 区分:B・C・D
  • 緊急度:高
  • 店主対応:必要
  • 文面の事実:昨日購入/子どもにじんましん/卵の使用の確認と返金の希望
  • 原文にない情報:購入店舗、商品名、現在の症状、受診の有無

AIの出力が「不要」になっていても、B〜Fに当たる言葉が1つでもあれば店主が読みます。仕分けを信用しすぎない確認を、運用に入れてください。

人が対応するときの引き継ぎメモ

担当者が替わっても、同じ話を聞き直さなくて済むように、次の書式で残します。事実と推測を分けて書くのが目的です。

text
【問い合わせ記録】
受付:   月/日 時:分  経路(電話・メール・SNS・店頭)
お客様:  呼び名のみ(連絡先は別管理)
区分:   B アレルギー / C 体調 / D 返金 / E 苦情 / F その他
緊急度:  高・中・低

■ お客様の言ったこと(原文のまま、要約しない)

■ 店で確認した事実(確認元も書く)
 例:レシピ、原材料表示、仕入れ伝票、防犯カメラ、スタッフ聞き取り

■ まだわからないこと

■ こちらが返答したこと(日時・手段・誰が)

■ 約束したこと(金額・期限・折り返し)
 なければ「なし」

■ 次にやること / 期限 / 担当

■ AI利用: なし / 仕分けに使用 / 下書きに使用(送信前に店主が修正)

記入例です(説明用の例)。

  • 受付:10/20 14:05 電話
  • 区分:B・C・D、緊急度:高
  • お客様の言ったこと:「昨日のお弁当のあと、子どもにじんましん。卵は入っていますか。返金してほしい」
  • 確認した事実:レシピ上、卵焼きが入っている(レシピ帳p.3)。調理環境の共有は未確認
  • まだわからないこと:症状の現在の状態、受診の有無
  • 返答したこと:14:20に店主が電話。卵の使用を伝え、症状があれば医療機関の受診を優先するようお願いした
  • 約束したこと:返金は規約を確認し、明日12時までに連絡する
  • 次にやること:規約確認、同ロットの原材料表示の保管

「約束したこと」の欄を独立させるのが重要です。その場の善意で「全額返します」と言ってしまうと、後で外れにくくなるためです。

最初の返信だけは定型で早く返す

B〜Fの問い合わせは、回答は店主、でも最初の受付返信は早く出すのが現実的です。次の文面を、あらかじめ定型として登録しておきます。AIに作らせる場合も、この形に固定します。

text
お問い合わせありがとうございます。
内容は店主が直接確認し、本日{時刻}までに{電話・メール}でご連絡します。
お体の具合が悪い場合は、当店への返信を待たず、医療機関の受診を優先してください。

この文面は、原因の認定も、お詫びの範囲の約束も、金額の話も含みません。何を約束せずに、いつ連絡するかだけを伝えます。

運用の最小セットは次の3つです。

  1. AIが返信を自動送信しない設定にする
  2. B〜Fの問い合わせは、必ず店主が読んだうえで返信する
  3. 対応後に、上の書式で記録を残す

まずは過去の問い合わせ数件に、この仕分け表とメモを当てはめてみてください。足りない項目が見えたら、書式を店に合わせて直してください。

出典・参考資料