自分の顔や声のディープフェイクが出回ったときの初動:記録・通報・相談の順
AIを使いこなすClaudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

結論から言うと、見つけた直後は、削除依頼の前にできる範囲で記録を残します。投稿が消えてからでは、いつ、どこで、誰が、何を出していたかを示すのが難しくなるためです。基本の順番は、①記録を残す、②サービスへ通報する、③相談窓口や専門家につなぐ、の三つです。ただし、性的な画像の被害や脅迫がある場合は、記録の完了を待たず相談してください。身の危険が迫るなど緊急の場合は110番です(警察庁「ご意見、各種相談・情報提供等」)。 この記事では、初動チェックリスト、URL・日時・画面を残す記録シート、通報文と相談メモの例を示します。法的な判断(違法かどうか、請求できるか)は扱いません。それは弁護士など専門家の仕事なので、そこへ渡す材料を整えるところまでが目的です。
最初の1時間にやることチェックリスト
以下は初動の目安で、1時間以内にすべて終える必要はありません。法テラスも、誹謗中傷の投稿内容やURL等をスクリーンショットなどで保存する方法を案内しています(法テラス「インターネット上の誹謗中傷について、投稿の削除や投稿者の特定はできますか。」)。性的な画像・動画の記録は、先に下の「保存方法を先に相談する場合」を確認してください。
- [ ] 反応する前に深呼吸し、投稿者への返信・引用・抗議コメントはしない(相手が投稿を消したり、拡散が増えたりすることがあります)
- [ ] 見つけた投稿ごとに、下の記録シートで1行ずつ記録する
- [ ] ページ全体のスクリーンショットを撮る(投稿者名、本文、投稿日時、URL欄、再生数などの反応が写るように)
- [ ] 動画・音声は、再生画面と、再生位置がわかる画面を撮る。ダウンロードは、必要性を相談先に確認してから
- [ ] 同じ内容が他のサービスや転載先にないか、自分の名前や投稿文の特徴的な語句で、無理のない範囲で探して追加記録する
- [ ] 記録は元ファイルのまま、自分が管理する非公開の保存先に保管し、必要に応じてバックアップする
- [ ] 見つけた投稿を記録したら、転載先の調査やバックアップの完了を待たず、サービスの通報フォームを使う
- [ ] 家族・職場・所属先など、連絡が必要な人に事実だけを共有する
保存方法を先に相談する場合
性的な画像・動画、とくに未成年の性的な画像が疑われる場合は、まずURL、投稿者名・ID、表示日時、確認日時を文字で控え、画像自体の保存・提出方法を警察や弁護士に確認してください。スクリーンショットも画像の保存に当たるので、保存方法に迷う場合の代替にはしません。未成年が写る画像全般を一律に保存禁止とする趣旨ではありません。
警察庁は、性的画像の被害では早期の相談と削除要請を促し、脅しに関する着信履歴やメール等は消さずに残すよう案内しています(警察庁「リベンジポルノ等の被害を防止するために」)。合成画像にどの法律が適用されるかは、個別に確認してください。
記録シート:URL・日時・画面を残す
表計算ソフトに次の列を作り、1投稿につき1行で記入します。日時は「確認した日時」と「投稿に表示されていた日時」を分けておくと、後で説明しやすくなります。
- 管理番号、書く内容:001、002…(スクリーンショットのファイル名と揃える)
- 確認日時、書く内容:自分が見た日時(例:2026-10-28 21:05)
- サービス名、書く内容:投稿されている場所
- URL、書く内容:投稿そのもののURL。アドレス欄からコピー
- 投稿者名・ID、書く内容:表示名とID(変更される場合があるので両方)
- 投稿日時、書く内容:画面に表示されたまま書く
- 内容、書く内容:顔/声/両方、何が起きているか(一文)
- 反応、書く内容:再生数、コメント数、共有数など
- 画面の保存先、書く内容:ファイル名と保存場所
- 通報状況、書く内容:未/通報済(日時・受付番号)
- 備考、書く内容:気づいたこと。推測は「推測」と明記
以下は説明用の例です。URLもアカウントも実在しません。
- 001、確認日時:2026-10-28 21:05、サービス:動画サイトA、URL:https://example.com/video/abc、投稿者:表示名「sample」/ @sample_01、内容:自分の顔を使った動画。声も似せている、画面:001_full.png、通報:未
URLは、短縮URLではなく投稿本体のURLを残します。後で消えたときに備えて、スクリーンショットにアドレス欄と日時(端末の時計)が写っていると、記録の信頼性を説明しやすくなります。
通報:サービスの窓口に事実を伝える
通報フォームの選択肢はサービスごとに違います。公式ヘルプで削除依頼・通報の方法を確認し、実際に表示される項目から被害に合うものを選んでください。「なりすまし」「プライバシー侵害」などは項目の例で、各サービスの実際の名称を示すものではありません。自由記述欄には、感情ではなく事実を短く書きます。次は貼り付けて使える文面の例です(説明用)。
【対象】https://example.com/video/abc
【内容】私(本人)の顔や声を使っているように見える動画です。
私はこの動画の制作・公開を許可していません。
【本人が確認できる事実】(実際にはしていない発言などを具体的に記入)
【お願い】該当投稿の非表示または削除、投稿者への対応、同一内容の
再投稿の防止をご検討ください。
【確認日時】2026年10月28日 21:05(画面を保存済みです)
【本人確認】本人であることの確認方法をご案内ください。通報を出したら、記録シートの「通報状況」に日時と受付番号を書きます。返信メールも消さずに残してください。
投稿者が詐欺や投資勧誘に使っている場合は、さらに別の扱いが必要です。消費者庁は、SNS上で著名人になりすました投資勧誘への注意を呼びかけ、困ったときは消費者ホットライン188への相談を案内しています(消費者庁「SNSなどを通じた投資や副業といった『もうけ話』にご注意ください!」)。自分の顔や声が他人をだますために使われている場合、自分だけでなく、だまされた人への影響も考える必要があります。
相談:誰に何を持っていくか
通報とほぼ同時に、相談先を決めます。判断の目安を表にしました。これは編集上の整理で、窓口ごとの受付範囲は各公式ページで確認してください。
- 自分の顔や声が詐欺・投資勧誘に使われている、最初に相談する先:警察の相談窓口、弁護士。勧誘を受けた人の契約・送金などの消費者トラブルは消費者ホットライン188へ
- 誹謗中傷、性的な加工、脅迫を伴う、最初に相談する先:警察の相談窓口、弁護士
- 仕事の信用・収益に影響が出ている、最初に相談する先:弁護士。所属先・取引先への説明も並行
- 投稿者を特定したい、損害賠償を考えている、最初に相談する先:弁護士
- 精神的につらい、最初に相談する先:身近な人、専門の相談窓口。記録作業は誰かに手伝ってもらう
188は、郵便番号などで最寄りの相談窓口につながる全国共通の番号です。相談自体は無料ですが、通話料は利用者負担で、話し中のときは国民生活センターのバックアップ相談(平日10〜16時)も案内されています(消費者庁「消費者ホットライン」)。
緊急でない警察への相談は、最寄りの警察署または#9110を利用できます(警察庁「ご意見、各種相談・情報提供等」)。誹謗中傷について警察署へ相談する際は、サイト名、URL、投稿者、投稿日時、内容等の記録を用意し、事前に電話で担当者と日時を調整すると相談が進めやすくなります。削除方法に迷う場合の相談先として、法務省の人権相談なども案内されています(警察庁「インターネット上の誹謗中傷等への対応」)。
相談メモの例
相談時間は限られます。次のようなメモを1枚にまとめておくと、話が早く進みます(説明用の例)。
・起きたこと:10/28に動画サイトAで、私の顔と声を使った動画を発見
・投稿数:現時点で3件(記録シート001〜003)
・被害:知人から問い合わせが来た。仕事の依頼が1件止まった
・対応済み:画面保存、サービスへの通報(10/28 21:30、受付番号○○)
・知りたいこと:削除を求める方法、投稿者への連絡の可否、今後の記録の取り方法的な見方は、専門家に確認する
顔や声が無断で使われた場合に、どの法律でどう扱えるかは、内容や状況で変わります。声については、文化庁の文化審議会の作業部会で、特定の声優に似せた声をAIで生成するケースが議題になりました。同会議の議事録では、委員から、実演の録音そのものではない事例について実演家の権利で扱うのは難しく、混同を生じさせる表示については不正競争防止法やパブリシティ権などが問題になるのではないか、という意見が出ています(文化庁 法制度に関するワーキングチーム(第2回)、令和6年12月24日)。ただしこれは声優の声を扱った検討で、一般の人の顔や声に同じ結論が当てはまるとは限りません。
ここから言えるのは、「著作権の侵害です」と書くだけでは通報や相談の説明として不十分な場合がある、ということです。通報文では、法律名を並べるより、「本人の許可なく顔や声を作り替えた」という事実と証拠を書いてください。
避けたほうがよいこと
- 加害者らしき相手へ直接の問い詰めや報復をする
- 確証のないまま、特定の人を名指しして投稿する
- 本物の画像や音声を、被害の説明のために公開で再投稿する
- 被害を受けた画像や音声を、AIチャットなどの外部サービスにそのまま貼る(記録の整理にAIを使うなら、URLや個人名を伏せた文面で)
AIに任せてよいのは、通報文の言い回しの整形や、記録シートの列の整理までです。事実の確認、どの窓口に何を出すか、本人確認書類の提出は、人が内容を見て決めてください。

