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スクショ・PDF・画像をAIに渡す前に見る写り込みと付随情報の確認点

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

写真の背景に写った部分を不透明な紙片で覆い、共有前に確認する手元。
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

結論から言うと、AIに渡す前に見るのは「質問したい本文」と、その周囲です。具体的には、①画面の端にある通知・タブ・アカウント名、②背景や反射に写った人と物、③ファイル自体が持つ付随情報(撮影場所、作成者名、PDFのプロパティ)、④PDFの見えない層(黒塗りの下の文字、コメント、しおり)の4つです。この記事では、画像とPDFそれぞれの確認リストと、アップロード前に隠す手順を示します。 なお、この記事の手順と依頼文は説明用の案で、実機で一連の操作を検証したものではありません。メニュー名はOSやアプリの版で変わるため、読み替えてください。例に出てくる氏名や番号はすべて「説明用の例」です。

この記事の目次
  1. 先に押さえる前提:AIは「見えるもの全部」を読む可能性がある
  2. スクリーンショット・画像の確認リスト
  3. PDFの確認リスト
  4. アップロード前に隠す手順
  5. 隠したあとの確認テストと、AIへの依頼文
  6. 隠せない場合の判断
  7. 最後に貼れる確認リスト

先に押さえる前提:AIは「見えるもの全部」を読む可能性がある

AIに渡したファイルは、質問した部分だけが読まれるとは限りません。たとえばClaude APIのPDF対応では、PDF内のテキスト、画像、図表、表を対象に質問できると公式ドキュメントに書かれています。ChatGPTもPDFのアップロードに対応しています。見えている範囲は、すべて入力情報だと考えるのが安全です。

付随情報の扱いは、入力方法によっても異なります。ChatGPTの画像入力の説明では、モデルは元のファイル名やメタデータを処理しないとされています。一方、ファイルアップロードの説明には、作成者や作成日などの文書メタデータの抽出が挙げられています。画像解析で処理しないことから、アップロードしたファイルの付随情報がすべて自動削除されるとは判断せず、不要なものは先に削除してください。

個人情報保護委員会は、生成AIサービスに個人情報を入力する場合、入力内容が機械学習に利用されるリスクを認識し、利用規約やプライバシーポリシーを確認して判断するよう、一般の利用者向けに注意喚起をしています(2023年6月2日公表)。この判断の前に、そもそも渡す情報を減らすのが今回の話です。

スクリーンショット・画像の確認リスト

画面全体のスクショには、質問と無関係な情報も混ざりやすくなります。次の表で、送る前に1項目ずつ見てください。

  • 通知バナー・ポップアップ、見落としやすい例:メッセージの送信者名と冒頭文、予定のタイトル、対処:通知が消えてから撮る。無理なら塗りつぶす
  • ブラウザのタブ・URL・ブックマーク、見落としやすい例:社内システム名、顧客名入りのタイトル、URLのID部分、対処:必要な範囲だけ切り抜く
  • 画面隅のアカウント表示、見落としやすい例:アイコン、メールアドレス、組織名、対処:切り抜くか塗りつぶす
  • ウィンドウの背後、見落としやすい例:別アプリの一部、デスクトップのファイル名、対処:対象ウィンドウだけを撮る
  • 表やチャットの周辺行、見落としやすい例:質問と無関係な他人の行、金額、備考欄、対処:該当行以外を塗りつぶす
  • 写真の背景・反射、見落としやすい例:表札、書類、他人の顔、窓やモニターへの映り込み、対処:切り抜く。顔は塗りつぶす
  • ファイルの付随情報、見落としやすい例:撮影位置、撮影日時、端末名、対処:後述の手順で不要な情報を削除し、送るファイル自体を確認する

顔や車のナンバー、住所が分かる表札などは、本人が特定できるかどうかの判断が絡みます。迷う場合は「特定できる可能性がある」側に倒し、隠してから渡すのが無難です。

PDFの確認リスト

PDFは、見えているページの外にも情報があります。

  • 本文の余白・ヘッダー・フッター、見落としやすい例:氏名入りの透かし、社内文書番号、閲覧者名、対処:該当ページを画像化して塗りつぶす
  • 黒塗り・白塗りの箇所、見落としやすい例:図形を重ねただけで、下の文字が残っている、対処:墨消しを適用・保存し、後述の「検索テスト」でも補助確認する
  • コメント・付箋・変更履歴、見落としやすい例:担当者のメモ、修正前の文言、対処:削除してから書き出す
  • しおり(目次)・添付ファイル、見落としやすい例:見出しに残った固有名詞、埋め込まれた別ファイル、対処:不要なしおり・添付を削除する
  • 文書のプロパティ、見落としやすい例:作成者、タイトル、元ファイル名、作成アプリ、対処:隠し情報の削除機能で不要なメタデータを削除する
  • 非表示のレイヤー・フォーム入力欄、見落としやすい例:入力済みの氏名や住所、対処:不要な層や入力値を削除し、表示される個人情報は墨消しする
  • 複数ページ、見落としやすい例:質問に不要なページの個人情報、対処:必要なページだけ抜き出す

また、Claude APIの上記ドキュメントでは、パスワードや暗号化のない標準的なPDFが要件とされています。これを理由に機密文書の保護を外して渡すのではなく、入力してよい資料かを先に判断してください。

アップロード前に隠す手順

画像・スクショの場合

  1. 元のファイルは残し、必ずコピーで作業します。
  2. 不要な部分を切り抜きます(トリミング)。端末のスクショ編集機能や画像編集アプリで構いません。
  3. 切り抜きで消せない場所は、不透明な単色ベタ塗りの四角で隠します。モザイクやぼかしは、文字の種類や強さによっては読めたり、復元を試されたりする余地が残るため、重要な情報には使わないでください。
  4. 編集後は、塗りつぶしを画像の一部として確定し、編集用レイヤーや履歴を引き継がないPNG・JPEGなどに書き出します。英国の個人情報保護当局ICOも、ベタ塗りと単純な画像形式への書き出しを案内しています。「別名で保存」するだけでよいとは限りません。
  5. 撮影場所などの不要な付随情報を消します。EU出版局の案内では、Windowsはファイルを右クリックし、「プロパティ」→「詳細」→「プロパティや個人情報を削除」と進みます。iPhone・iPadでは、Appleの公式手順にある「写真」の共有ボタン→「オプション」→「位置情報」をオフにし、その共有画面から送る方法があります。この設定は、別の経路で元写真を添付する操作にも適用されるとは限りません。位置情報以外も含め、実際に送るファイルを確認してください。
  6. 元画像と取り違えないよう、書き出したファイルを開き直してから、アップロードするファイルを選びます。

PDFの場合

  1. コピーを作り、必要なページだけを抜き出します。
  2. 隠したい箇所は、PDF編集ソフトの「墨消し(リダクション)」機能を使います。単に黒い四角を重ねる方法は、下の文字が残る場合があります。墨消しは範囲を指定するだけで終えず、適用して保存します。Adobeの公式手順では、Acrobat Pro・Premium・Studioで範囲指定後に「Apply」を選び、隠し情報の削除も行って新しいファイルに保存します。
  3. 墨消し機能がない場合は、必要なページをPNG・JPEGなどの画像として書き出し、画像の手順3〜4で塗りつぶしを確定して、その画像だけからPDFを作り直します。元PDFのテキスト層を引き継がず、OCR(文字認識)でテキスト層を追加する設定も使わないでください。ICOは画像形式を経由してPDFに戻す方法も案内していますが、変換時に何が残るか理解して行う必要があります。
  4. コメント、しおり、添付ファイル、不要なフォーム入力値や非表示レイヤーを削除します。平坦化だけを情報削除の代わりにはしないでください。
  5. 文書のプロパティ(作成者、タイトルなど)を確認し、隠し情報の削除機能で不要なメタデータも削除して、新しいファイルに保存します。削除方法や結果を確認できない場合は、ファイルを渡さず、必要な内容を文章に置き換えます。

隠したあとの確認テストと、AIへの依頼文

検索テスト(PDF)

書き出したPDFを別のビューアで開き、隠したはずの語(氏名、番号など)を検索します。ヒットしたら、残っている場所を確認してください。次に、隠した部分をマウスで選択してコピーし、メモ帳に貼り付けてください。文字が出たら削除できていません。ただし、検索にヒットせず、コピーできなくても、画像や隠し情報が残っていないことの証明にはなりません。これは補助確認です。墨消しの適用・保存と隠し情報の削除も確認し、判断できなければ渡さないでください。

画像の最終確認

書き出した画像を拡大して、四隅、背景、反射を目で確認します。実際に送るファイルの情報表示で、削除した撮影場所や作成者などが残っていないかも見てください。表示できる項目はアプリによって異なるため、空欄だけで全種類の付随情報の削除を保証するものではありません。

AIへの依頼文の例

マスクしたことを伝え、推測させない指示を入れておくと、置き換え後の文書でも使いやすくなります。以下は説明用の例です。

添付はサンプル用に個人名・番号を伏せた資料です。
伏せた部分(■■)の中身は推測しないでください。
次の点だけ答えてください。
1. この表の合計が合っているか(計算過程も)
2. 請求書の項目で、書き方が分かりにくい箇所
3. 追加で確認すべき項目があれば箇条書きで

画像に頼らず文章で済むなら、画像を渡さない選択肢もあります。

次の設定画面で、「共有」のオンとオフの違いを説明してください。
画面の内容は文字で書きます:
・項目名「外部共有」/状態「オン」/補足「社外の相手にもリンクを送れる」

隠せない場合の判断

次の表は、編集上の判断の目安です。

  • 隠せば質問に支障がない、判断:隠してから渡す
  • 隠すと質問できない(顔の判定、契約書の全文など)、判断:渡さない。文章で状況を説明するか、社内ルールや本人の同意を確認する
  • 所属先にAI利用のルールがある、判断:ルールを優先する

ここで混同しやすいのが、「学習に使われない設定」と「秘密が守られること」です。OpenAIは、個人向けサービスではモデル改善への利用が設定などに依存し、API・ChatGPT Enterpriseなどの事業者向けサービスでは、既定で入力や出力をモデル改善に使わないとヘルプで説明しています。ただし、これは学習利用の話で、ファイルがどこにどれだけ保存されるかとは別です。ファイルアップロードのヘルプでは、LibraryやSpaceに別途保存したファイルは会話とは別に保持される場合があり、会話を消しても保存したファイルは別に削除する必要があるとされています。

Claudeの個人向けサービスについては、会話を削除すると履歴から直ちに消え、バックエンドからは原則30日以内に削除されると公式の保持期間の説明にあります。ただし、法令対応や利用ポリシー違反への対処などで、より長く保持される例外があります。

誤って個人情報つきのファイルを渡した場合は、その会話やファイルの削除手順を各サービスのヘルプで確認し、所属先のルールに従って報告してください。

最後に貼れる確認リスト

  • [ ] 通知、タブ、URL、アカウント表示を確認した
  • [ ] 背景や反射の人・書類を確認した
  • [ ] 必要な範囲だけに切り抜いた
  • [ ] 墨消しを適用・保存するか、画像化して塗りつぶしを確定し、補助確認も行った
  • [ ] コメント、しおり、添付、プロパティを削除した
  • [ ] 書き出した新しいファイルを開いて確認した
  • [ ] 渡すサービスの学習利用の設定と保存先を確認した

出典・参考資料