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小さな会社の生成AI社内ガイドライン:最初に決める10項目と文例

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

社内で扱う情報の区分けをイメージし、無地のカードを三つのトレーに仕分ける手元。
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

結論から言うと、最初のガイドラインはA4で1〜2枚を目安にしましょう。決めるのは「どのAIを使うか」「何を入力しないか」「出力を誰が確認するか」「事故のとき誰に言うか」の4つが核で、これを10項目に分けて空欄を埋めれば、運用の土台になります。この記事の「記入式ひな形」をコピーして、__の部分を自社の言葉に置き換えてください。 条文のような規程は、使い方が固まってからで間に合います。最初に必要なのは、社員が迷ったときに見返せる短い決めごとです。

この記事の目次
  1. 最初に決める10項目の一覧
  2. 記入式ひな形と文例
  3. 迷ったときの情報区分け表
  4. 公式資料で確認しておきたいこと
  5. 1週間で運用を始める手順

最初に決める10項目の一覧

  • 1、項目:使ってよいAIとアカウント、決めること:サービス名、プラン、個人アカウントの可否
  • 2、項目:入力禁止情報、決めること:絶対に入れない情報の種類
  • 3、項目:個人情報の扱い、決めること:入力してよい条件、してはいけない場合
  • 4、項目:取引先・他社の情報、決めること:契約上の秘密保持との関係
  • 5、項目:出力の確認責任、決めること:誰が何を確認するか
  • 6、項目:社外に出す前のチェック、決めること:公開物・見積・契約文面の扱い
  • 7、項目:著作権・他者の権利、決めること:似た表現や他人の素材の扱い
  • 8、項目:AI利用の開示、決めること:取引先や顧客への伝え方
  • 9、項目:事故・ヒヤリハット対応、決めること:連絡先と初動
  • 10、項目:例外申請と見直し、決めること:新ツールの申請、見直し時期

記入式ひな形と文例

以下は編集部が考えた「説明用の例」です。実際の運用で検証した結果ではないので、自社の契約や業種に合わせて調整してください。

1. 使ってよいAIとアカウント

  • 記入欄:許可サービス=__(プラン:__)/申請先=__
  • 文例:「業務で使う生成AIは、会社が許可した上記のサービスとプランに限ります。個人契約のアカウントで業務情報を扱うことは禁止します。」

2. 入力禁止情報

  • 記入欄:入力しない情報=__、__、__
  • 文例:「パスワード・APIキー、マイナンバー、決済情報、未公開の財務情報、取引先との契約書原本は、どのAIにも入力しません。」

3. 個人情報の扱い

  • 記入欄:入力可の範囲=__/判断者=__
  • 文例:「顧客や従業員が特定できる情報は、原則として入力しません。必要な場合も、氏名などの置換だけで入力可と判断せず、利用目的・法令・契約・入力先のデータ利用条件を__責任者が確認し、承認した範囲だけ入力します。」

4. 取引先・他社の情報

  • 記入欄:秘密保持契約の確認者=__
  • 文例:「取引先から預かった資料は、契約でAI利用が認められていると確認できた場合だけ入力します。不明なときは入力せず、__に相談します。」

5. 出力の確認責任

  • 記入欄:確認者=作成者本人+__
  • 文例:「AIの出力は下書きです。数字・固有名詞・日付・法令名は、作成者が一次資料で確認してから使います。」

6. 社外に出す前のチェック

  • 記入欄:二人確認が必要な書類=__
  • 文例:「契約書、見積書、料金表、プレスリリースにAIの出力を使う場合は、作成者以外の1名も確認します。」

7. 著作権・他者の権利

  • 記入欄:画像・文章の確認方法=__
  • 文例:「他社のロゴ、作品、実在の人物に似せた生成は行いません。AIが作った画像や文章を公開する前に、既存の作品に似ていないか検索で確認します。」

8. AI利用の開示

  • 記入欄:開示する場面=__
  • 文例:「取引先からAI利用の有無を問われたら、事実に沿って答えます。契約や発注条件にAIの扱いの記載がある場合は、それに従います。」

9. 事故・ヒヤリハット対応

  • 記入欄:連絡先=__(電話/チャット)
  • 文例:「禁止情報を入力した、誤った内容を送ってしまったなどに気づいたら、隠さず直ちに__へ連絡します。報告した人を責めません。」

10. 例外申請と見直し

  • 記入欄:見直し時期=_か月ごと/担当=__
  • 文例:「新しいAIサービスを使いたいときは、用途・入力する情報・料金プランを書いて__に申請します。このガイドラインは_か月ごとに見直します。」

迷ったときの情報区分け表

項目2〜4を日常で使いやすくするため、情報を3段階に分けておくと判断が早くなります。例は説明用です。

  • 入力しない、例:認証情報、決済情報、契約書原本、顧客リスト、扱い:どのAIにも入れない
  • 条件付き、例:社内会議メモ、取引先名入りの資料、仮名化した顧客対応記録、扱い:許可サービスのみ・固有名詞を置き換え・責任者確認
  • 入力してよい、例:公開済みの自社情報、一般的な文章の推敲、架空のサンプル、扱い:許可サービスで自由に

「条件付き」の実例として、顧客からのクレーム文を要約したいときは、氏名・会社名を「A社」「担当者B」に置き換え、電話番号など不要な情報を削除し、項目3・4の条件を満たすと責任者が確認してから入力します。置換後も、具体的な出来事などから本人が分かる情報が残っていないか確認します。チェックリストに「識別につながる情報を除いたか」と一行加えると、確認漏れの防止に役立ちます。

公式資料で確認しておきたいこと

ガイドラインの文面を決める前に、使うサービスの設定を確認します。ここでは2026年10月29日に自動校閲で確認した公式ページの範囲で整理します。

「学習に使われない」と「秘密が守られる」は別の話です。 OpenAIのヘルプでは、ChatGPTのFree・Plus・Proの個人ワークスペースでは既定でデータ共有がオンで、設定の「Data controls」から「Improve the model for everyone」をオフにできるとされています。一方、Business・Enterprise・Eduのワークスペースの内容は、既定でモデルの学習に使わないと記載されています。個人プランでは、学習をオフにしていても評価ボタン(👍👎)でフィードバックを送ると、その会話全体が学習に使われる可能性があります。Business・Enterprise・Eduでは、評価ボタンによる送信だけで会話の学習利用が許可されることはありません。出典:OpenAIヘルプ「Data controls in ChatGPT」、「How your data is used to improve model performance」

Claudeでは、Anthropicが2025年8月28日付で、Free・Pro・Maxの利用者に対し、会話をモデル改善に使うかどうかの選択を求める更新を告知しました。Commercial Terms下のサービス(Claude for Workなど)は対象外です。出典:Anthropic「Updates to Consumer Terms and Privacy Policy」。現在の個人向け保持条件では、削除した会話は原則として30日以内にバックエンドから削除されます。モデル改善を許可した場合は、対象データが識別情報を切り離した形で学習用の処理系に最長5年間保持されることがあります。安全性・法令対応やフィードバックなどには別の保持条件があり、「学習を許可しなければ入力後30日で消える」という意味ではありません。出典:Anthropic Privacy Center「How long do you store my data?」。また、Claudeのサポートページには、モデル改善を許可していなくても、安全性の分類器に検知された会話は安全性向上などに使われうること、財務情報や機密の事業文書のような機密性の高い情報の共有には慎重になるよう勧める記述があります。出典:Claudeサポート「who can view my conversations」

つまり、学習オフにしても入力禁止情報の線引きは不要になりません。項目1で「プランまで」指定するのは、このためです。設定画面や規約は変わるので、導入時と見直し時に、それぞれの公式ページで現状を見直してください。

個人情報については、個人情報保護委員会が2023年6月2日に「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」を公表しています。別添1に事業者向けと一般利用者向けの注意点があるため、項目3を決める担当者は、ページ内の添付資料を一度読んでください。事業者には、個人情報の利用目的の範囲内かの確認や、本人の同意なく個人データを入力する場合に提供事業者が機械学習に利用しないこと等の確認を求めています。出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」別添1。出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」。法的な適否の判断は、必要に応じて専門家に確認します。

より本格的な整備の段階では、IPAが2026年7月31日付で、生成AIやAIエージェントを安全に活用するための手引書を公開しています。ページによれば、情報漏えいにつながるシャドーAIや不正確な出力といった課題を扱っています。社員が増えたら参照先になります。出典:IPA「セキュリティ担当者のための生成AIセキュリティ」

1週間で運用を始める手順

  1. 1日目: 社内で使われているAIを聞き取ります。個人アカウントの利用も責めずに挙げてもらうのがコツです。
  2. 2日目: 項目1と2を決めます。許可サービスは1〜2個に絞ります。
  3. 3日目: 許可サービスの学習設定とプランを、公式ページを見ながら管理者が確認します。
  4. 4〜5日目: 項目3〜10を埋めます。決められない欄は「保留・_日までに決定」と書いて構いません。入力可否や確認責任などのルールが保留の業務では、決まるまでAIを使いません。
  5. 6日目: 全員に配布し、区分け表を使った15分の読み合わせをします。
  6. 7日目: 連絡先(項目9)が機能するか、テスト連絡で確かめます。

AIに下書きを手伝わせるなら、実在の情報を入れず、次のように依頼します。

従業員10名の設計事務所向けに、生成AIの社内ルールを作ります。業種は設計、取引先は工務店です。以下の10項目の見出しに沿って、各項目を2文以内の文例にしてください。会社名・人名は入れず、__の空欄を残してください。

出てきた文案は、そのまま採用せず、契約書の秘密保持条項と自社の就業規則に矛盾しないか、人が読み合わせてください。

出典・参考資料