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AIで図解の案を出し、PowerPointの図形で作り直す手順

AIを使いこなす

執筆にClaudeを使用しています。

机の上で付箋を箱に見立てて並べ、手で矢印の線をつなぎ直している様子。図を一から描くのではなく、案を手で組み直す作業を表している。
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

AIには「図そのもの」ではなく「図の構造案」を出してもらい、PowerPointの図形とコネクタ(つなぎ線)で自分の手で組み直す方法が扱いやすいです。構造案とは、ボックスに入れる文言、ボックス同士の関係、並べ方を文章と表にしたものです。画像として出力された図と違い、文字を直せない、スライドのデザインと合わない、といった問題を避けられます。 この記事では、AIに任せる範囲、コピーして使える指示文、PowerPointでの組み直し手順、SmartArtとの使い分けを順に説明します。文中の入力例と出力例は、仕組みを示すために作った「説明用の例」です。実際にAIへ入力して得た結果ではありません。

この記事の目次
  1. AIに任せること、人が決めること
  2. 構造案を出させる指示文
  3. PowerPointの図形で組み直す手順
  4. SmartArtにするか、図形で作るか
  5. 公開前に人が確認すること

AIに任せること、人が決めること

AIが向くのは「文章を要素と関係に分解する作業」です。スライドの主張に合うか、聞き手に伝わるかの判断は人が持ちます。

  • 元の文章から要素を抜き出す、担当:AI、理由:分解は案出しに向く
  • 要素の関係(順序・分岐・包含)を整理する、担当:AI→人が確認、理由:関係の取り違えが起きやすい
  • 図の型(流れ図・対比・階層など)を選ぶ、担当:人、理由:発表の目的で決まる
  • ボックスの文言を短くする、担当:AI案→人が決定、理由:口頭説明とのバランスは人が判断
  • 図形の配置・色・線の組み立て、担当:人(PowerPoint)、理由:後から修正できる形で残すため
  • 数字・固有名詞の正しさ、担当:人、理由:AIが元にない情報を足すことがある

AIに渡す情報は、①図で伝えたい一文、②元の文章や箇条書き、③図の型の希望、④文字数や要素数の上限、の4つです。顧客名、未公開の数値、個人情報などは、貼る前に「A社」「商品X」「約3日」のような仮の値に置き換えてください。利用するAIサービスの設定やデータの扱いは、サービスごとに異なります。迷うなら置き換えが確実です。

構造案を出させる指示文

次の指示文をコピーし、【】の部分を差し替えて使います。画像を作らせず、文章と表だけで出させるのがポイントです。

あなたはプレゼン資料の構成を考える助手です。
下の【元の内容】を、PowerPointの図形で作り直せる「図の構造案」にしてください。
画像や図の描画は不要です。文章と表だけで出力してください。

# 条件
- 図で伝えたいこと: 【例:問い合わせ対応は3段階で進む】
- 図の型: 【流れ図 / 対比 / 階層 / 循環 のいずれか。迷う場合は候補を2つ挙げて理由も書く】
- ボックス数: 【6個以内】
- 1つのボックスの文言: 【全角15字以内】
- 元の内容にない数字・固有名詞は追加しない

# 出力形式
1. 図の目的(1文)
2. 要素表(列: ID / ボックスの文言 / 役割)
3. 関係表(列: 起点ID / 終点ID / 線上のラベル / 矢印の有無)
4. 配置案(列と段で、どのIDをどこに置くか)
5. 迷った点(元の内容から判断を加えた箇所があれば列挙)

# 元の内容
【ここに文章や箇条書きを貼る】

最後の「迷った点」は、AIが補った部分を人が確認する入口になります。

入力例(説明用の例)

【元の内容】に、次のような仮の文章を入れたとします。

問い合わせはまずフォームで受け付ける。担当者が内容を確認し、よくある質問なら定型文で返信する。そうでなければ専門チームに回し、回答後に記録を残す。

出力例(説明用の例)

次のような形で返ってくれば、組み直しに使えます。これは想定した出力で、実際のAIの応答ではありません。

  • A、ボックスの文言:フォーム受付、役割:開始
  • B、ボックスの文言:内容確認、役割:判断
  • C、ボックスの文言:定型文で返信、役割:分岐先1
  • D、ボックスの文言:専門チームへ、役割:分岐先2
  • E、ボックスの文言:記録を残す、役割:終了
  • A、終点:B、ラベル:なし、矢印:あり
  • B、終点:C、ラベル:よくある質問、矢印:あり
  • B、終点:D、ラベル:それ以外、矢印:あり
  • C、終点:E、ラベル:なし、矢印:あり
  • D、終点:E、ラベル:回答後、矢印:あり

配置案は「1列目にA、2列目にB、3列目にCとDを上下2段、4列目にE」のように、列と段で指定してもらいます。位置が決まっていると、次の作業で迷いません。

PowerPointの図形で組み直す手順

ここからは人の作業です。操作はMicrosoftのサポートページの記載に沿っています。各ページはMicrosoft 365、2024、2021などを対象としていますが、タブ名やメニュー名は版やOSで異なる場合があります。この記事の手順を実機で試した結果ではありません。お使いの画面と見比べながら進めてください。

1. 要素表の数だけ図形を作る

「挿入」タブの「図形」でギャラリーから四角形などを選び、スライド上でドラッグして描きます。文字は、図形を選んでそのまま入力するか、右クリックの「テキストの追加」「テキストの編集」で入れます。入力した文字は図形の一部で、図形を回転・反転すると文字も同じように動きます(図形を追加する)。

同じ図形を続けて描くなら、ギャラリーで図形を右クリックして「描画モードのロック」を選ぶと連続で描けます。解除はEscキーです。

最初の1つで文字サイズと塗りを決めてから複製すると、後で揃える手間が減ります。判断の箇所(例ならB)だけ、図形を選び「図形の書式」タブの「図形の編集」→「図形の変更」でひし形などに変えます。

2. 配置案どおりに並べる

配置案の列と段に合わせて、図形をおおまかに置きます。複数の図形を選ぶには、最初の図形を選んでから他の図形を選びます。公式ページの記載では、WindowsはCtrlキー、MacはShiftキーを押しながら選択します。そのうえで「図形の書式設定」タブ(ページ上の名称。画面では「図形の書式」の場合があります)の「配置」から揃えます。等間隔に並べる機能は、3つ以上の図形を選んだときに使えます。「スライドに揃える」か「選択したオブジェクトを揃える」かを先に選ぶ点にも注意してください(オブジェクトを整列または配置する)。

3. 関係表の順にコネクタでつなぐ

関係表の1行が、コネクタ1本に対応します。「挿入」タブの「図形」の「線」からコネクタを選び、最初の図形にマウスを合わせると接続ドットが表示されます。そこから、つなぎたい図形の接続ドットまでドラッグします。接続されたコネクタは、図形を動かしても接続を保ちます。ただし、コネクタの端を直接動かすと図形から外れます。種類はストレート、エルボ、曲線です(線またはコネクタを描画または削除する)。配置を後で直す前提なら、ただの線ではなくコネクタを使います。

線上のラベル(「よくある質問」など)は、小さなテキストボックスを重ねると簡単です。矢印は、関係表の「起点→終点」の向きと合わせます。

4. 関係表と突き合わせる

作り終えたら関係表を上から読み、コネクタが全部あるか、向きが合っているか、余計な線がないかを1行ずつ確認します。AIの表を基準に機械的に照合できるため、見た目だけで判断するより抜けに気づきやすくなります。

SmartArtにするか、図形で作るか

構造案があれば、SmartArtも選べます。文字を選んで「ホーム」タブの「SmartArtグラフィックに変換」からレイアウトを選びます(リストからSmartArtグラフィックを作成する。英語ページ)。

次の表は、公式の仕様ではなく、編集上の判断の目安です。

  • 一直線の手順、同格の並び、単純な階層、向く方法:SmartArt
  • 項目の追加・入れ替えが頻繁にある、向く方法:SmartArt
  • 分岐や合流があり、線を自由に引きたい、向く方法:図形+コネクタ
  • ボックスごとに形・色・大きさを変えたい、向く方法:図形+コネクタ

迷ったら、要素表の箇条書きをSmartArtに変換してみて、関係表の線が表せないと分かった時点で図形に切り替えます。先ほどの問い合わせ対応の例は分岐と合流があるため、図形+コネクタ向きです。

公開前に人が確認すること

  • 文言: 元の内容と食い違う言い換えや、AIが足した数字・名称がないか。「迷った点」から確認します。
  • 関係: 関係表と、実際のコネクタの向き・本数が一致しているか。
  • 文字数: ボックス内で折り返しすぎていないか。後ろの席からも読める文字サイズか。
  • 図の型: 発表で言いたいことに合っているか。違うなら、型とボックス数だけ変えて指示文を再実行します。
  • 機密情報: 仮の値を本物に戻すときに誤りがないか。

同じ元の内容から2〜3案を出させて表で見比べ、線がいちばん少なく済むものを選んでから図形に落とすと、作り直しが減ります。

出典・参考資料