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会議の録音・文字起こしを始める前に参加者へ伝えることと説明文の例

AIを使いこなす

執筆にClaudeを使用しています。

録音前に説明カードを示し、電源の消えたレコーダーを机上に置く会議室
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

録音前に伝えることは、①何をするか、②何のためか、③誰がどこまで見られるか、④いつ消すか、⑤止めたいときはどうするか、の5点です。この順で話すと、参加者は自分の発言の扱われ方を先に把握でき、安心して話しやすくなります。事前にメールで知らせ、開始時に30秒ほどで読み上げ直すのが基本の流れです。 この記事の文面は、編集部が作った説明用の例です。実際の会議で試した結果ではありません。ツールの挙動は公式ヘルプの記述に基づくもので、編集部で実機を操作して確かめたものではありません。社名、保存先、期間などは自社の運用に置き換えてください。

この記事の目次
  1. ツールの通知だけでは足りない理由
  2. 事前案内メールの文面例
  3. 開始時に読み上げる説明文
  4. 状況別の判断表
  5. AIに任せる範囲と、人が確認すること

ツールの通知だけでは足りない理由

主要な会議ツールには、録画や文字起こしの開始を知らせる仕組みがあります。ただ、通知で分かるのは「始まった」ことまでです。目的や閲覧範囲は伝わりません。

  • Teams(録画):録画が始まると、参加者全員がアプリ上で通知を受け取ると説明されています。地域によっては録画前に全員の許可が必要な場合がある、との記載もあります。(録画の開始・停止・検索)
  • Teams(文字起こし):開始は参加者全員に通知され、話者名とタイムスタンプが含まれます。保存先は会議開催者の OneDrive for Business です。ヘルプには、会議を記録すると文字起こしが自動的に始まるとも書かれています。(ライブ トランスクリプト)
  • Zoom:参加者には常に録画が通知されます。同意の免責事項や音声プロンプトを変えられるかどうかは、アカウントの種類や管理者の設定で異なります。(レコーディング通知プロンプトの変更)
  • Google Meet など上記以外:開始時の通知の出方を、自社の環境で一度確認してください。

機能の有無や挙動は、プランや管理者設定で変わります。本番の前に、通知がどう表示されるかを確かめておくと安心です。

日本の法令上の位置づけ

個人情報保護委員会のFAQ(顧客との通話の録音について)では、通話内容から特定の個人を識別できれば個人情報にあたるとされています。事業者は利用目的を通知または公表する義務を負いますが、録音していること自体を伝える義務までは負わない、という整理です。(個人情報保護委員会 FAQ)

したがって、録音の事実より「何に使うか」を示す説明が実務上のポイントになります。ただしこれは顧客との通話を例にした説明です。社内会議、海外の参加者を含む会議、人事・法務に関わる会議にそのまま当てはまるとは限りません。迷う場合は自社の法務や担当部署に確認してください。

事前案内メールの文面例

会議の2〜3日前までに送ると、懸念を会議前に受け付けられます。以下は説明用の例です。

件名:【12/2 営業定例】録音・文字起こしを行います(ご懸念があれば事前にご連絡ください)

関係者各位

12/2(水)10:00の営業定例では、議事録作成のため、会議の録音と文字起こしを行います。

■ 目的
議事録の作成と、決定事項・担当者の抜け漏れ確認のためです。
それ以外の目的(人事評価など)には使いません。

■ 対象
・会議中の音声と、その文字起こし(話者名つき)
・チャットの内容は対象外です

■ 取り扱い
・閲覧できる人:本会議の参加者と、営業部の管理者
・保存先:社内共有フォルダ「営業定例」
・文字起こしの要約にはAIツールを使います。社外秘の数値や個人名は、必要に応じて伏せた状態で扱います
・録音データは議事録の確定後、30日以内に削除します

■ 発言を残したくない場合
・録音を止めてほしい話題があるときは、会議中にチャットか口頭でお知らせください。その間は録音を止め、終わったら再開をお伝えします
・録音自体に懸念がある場合は、11/30(月)までに私(担当:山田)へご連絡ください。録音せず、メモのみで対応する方法も検討します

どうぞよろしくお願いします。

「録音せずメモのみ」を約束できない会議なら、その一文は消してください。守れない選択肢を書くと、かえって信頼を損ないます。

開始時に読み上げる説明文

録音ボタンを押す前に読みます。事前メールを読んでいない人が必ずいるため、5点を短く繰り返します。以下は約30秒の説明用の例です。

本日の会議は、議事録作成のために録音と文字起こしを行います。
目的は決定事項と担当の確認で、それ以外には使いません。
データを見られるのは本日の参加者と営業部の管理者で、議事録を確定したあと30日以内に削除します。
文字起こしの要約にはAIツールを使います。
止めてほしい話題があれば、いつでも「一時停止をお願いします」と言ってください。
録音に懸念がある方はいらっしゃいますか。なければ、録音を開始します。

最後の問いかけのあとで数秒待ち、返事がなければ開始します。カメラオフの人には、チャットにも「懸念があればチャットでお知らせください」と書くと拾いやすくなります。

社外の参加者がいる場合は、次の一文を足します。社外の人は社内ルールを知らないので、「誰が見るか」と「何に使うか」を言葉にします。

本日は社外の方も参加されています。録音は当社の議事録作成のみに使い、貴社の資料や発言を他の目的で使うことはありません。録音を希望されない場合は、お申し出ください。

当日の流れ

  1. 読み上げ文を読み、数秒待って懸念がないか確認する
  2. 会議ツールの録画・文字起こしを開始し、通知表示を確認する
  3. 停止の依頼があればその場で止め、再開するときは口頭で伝える
  4. 終了後に議事録を確定し、約束した期限で録音データを削除する

削除を忘れると、案内した内容と実態がずれます。期限は会議のタスクとしてカレンダーに入れておくと防げます。

状況別の判断表

次の表は編集上の提案で、法的な判断ではありません。

  • 社内の定例・進捗会議、事前メール:送る、開始時の読み上げ:5点を短く、補足:常態化するなら社内ルールとして文書化
  • 社外の参加者あり、事前メール:必ず送る、開始時の読み上げ:追加文も読む、補足:海外参加者がいる場合は法務に確認
  • 人事面談・評価・ハラスメント相談、事前メール:個別に目的を説明、開始時の読み上げ:本人の意向を確認、補足:録音しない選択肢を残す。扱いは人事・法務に確認
  • 機微な話題を含む時間帯がある、事前メール:「一時停止あり」と明記、開始時の読み上げ:該当部分で止める、補足:止めた間は記録を取らず、議事録には「非公開協議」とだけ書く
  • 参加者が録音を断った、事前メール:個別に連絡、開始時の読み上げ:録音しない、またはその人の発言を含めない方法を検討、補足:無理に了承を取らない

AIに任せる範囲と、人が確認すること

文字起こしと要約はAIに任せられますが、録音前に何を約束するかは人が決めます。案内文のたたき台をAIに作らせるなら、実名や社外秘を入れず、仮の情報で依頼します。

会議の録音・文字起こしの案内メールを書いてください。
条件:
- 会議名:営業定例(説明用の仮名)
- 目的:議事録作成のみ
- 閲覧者:参加者と部門管理者
- 保存:社内共有フォルダ、確定後30日以内に削除
- 要約にAIツールを使う
- 断りたい人の連絡先を明記する
- 丁寧で短く、です・ます調

出てきた文面は、送る前に次の点を確認します。

  • 保存先、閲覧者、削除期限が実際の運用と一致しているか。AIは自社の運用を知りません
  • 使うAIツールの設定を確認したか。「学習に使わない設定」と「社外に漏らさない約束」は別物です。「情報は外に出ません」と書けるのは、契約や設定で裏づけがある場合に限ります
  • 録画と文字起こしが連動して始まる設定になっていないか。たとえば Teams では、会議を記録すると文字起こしが自動で始まると説明されています。案内に書いた内容と実際の動作を合わせてください

出典・参考資料