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顧客インタビューの進め方:質問票を作り、聞いた内容をAIで整える

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

備品発注の聞き取りメモを時系列に並べ、最後のカードに確認点を付けたイラスト
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

顧客インタビューは、「どう思いますか」「あったら使いますか」ではなく、相手が最近実際にやったことを順番に聞くと進めやすくなります。質問票は「導入(状況をつかむ)→深掘り(直近の一件を時系列でたどる)→締め(取りこぼしを拾う)」の3ブロックで組みます。AIは、終わった後のメモを「事実」「本人の言葉」「こちらの推測」に仕分け、追加で聞くべき点を洗い出す作業に使います。誰に何を売るかという結論は、人が決めてください。 この記事の質問票とプロンプトは、編集部が用意した説明用の例です。実際のインタビューで試した結果ではないので、自社の商材に合わせて直して使ってください。

この記事の目次
  1. 1. 質問票を作る前に決める3つのこと
  2. 2. 質問の順番を決める:過去の行動を軸にする
  3. 3. そのまま使える質問票(説明用の例)
  4. 4. 終了後のメモをAIで整える
  5. 5. AIに渡す前に確認すること
  6. 6. 最初の1本を回す手順

1. 質問票を作る前に決める3つのこと

質問を考える前に、次の3点を一行ずつ書いておきます。

  • 知りたいこと(1つだけ):例「小規模オフィスが備品を発注するとき、何がきっかけで、どこで迷うのか」
  • 話を聞く相手:その行動を直近3か月以内にした人。「興味がありそうな人」より「実際にやった人」を優先します。
  • 記録と同意:録音や文字起こし、AIツールに入力する可能性があることを事前に伝え、了承を得ます。社名・個人名は出さない扱いにするかも決めておきます。

知りたいことが複数あると、質問が散らばってメモの整理も難しくなります。複数あるなら、インタビューを分けるのが現実的です。

2. 質問の順番を決める:過去の行動を軸にする

意見や将来の予定は、相手が気を遣って答えたり、想像で話したりしやすい内容です。一方、過去に実際にやったことは具体的に思い出せるので、後から確認もできます。次の置き換えが基本の考え方です。

  • この商品は便利だと思いますか、置き換える聞き方:最後に備品を発注したのはいつですか。そのとき何をしましたか
  • いくらなら買いますか、置き換える聞き方:今の方法には月にいくらかかっていますか。誰が払っていますか
  • 毎週使いますか、置き換える聞き方:先月、実際に何回その作業をしましたか
  • 何に困っていますか、置き換える聞き方:直近でうまくいかなかった場面を教えてください

聞く順番は「広い状況 → 直近の一件 → 例外や感情 → 取りこぼし」です。いきなり困りごとを聞くより、事実を先に聞くほうが、相手も答えやすくなります。

3. そのまま使える質問票(説明用の例)

30〜45分を想定した例です。時間配分は編集上の目安です。「備品の定期発注」を題材にしていますが、名詞を入れ替えれば他のテーマにも使えます。

導入(5〜8分):状況をつかむ

  1. 最初に、目的(「今の進め方を知りたい。売り込みではない」)、録音とメモの扱い、答えたくない質問は飛ばせることを伝えます。
  2. 普段のお仕事と、備品の発注にどう関わっているかを教えてください。
  3. 発注は月にどのくらいの頻度で、誰が行っていますか。
  4. 最後に発注したのはいつですか。(→ここから「直近の一件」に入ります)

深掘り(20〜30分):直近の一件を時系列でたどる

  1. そのときのきっかけは何でしたか。何が切れたか、誰が言い出したか。
  2. 最初にしたことは何ですか。その次は。(時系列で「それから?」を繰り返す)
  3. どのサイトや店、ツールを見ましたか。他に比べたものはありますか。
  4. 決めるときに、一番時間がかかったのはどこですか。
  5. 誰かに確認や承認をもらいましたか。どんなやり取りでしたか。
  6. 途中で止まったり、やり直したりしたことはありますか。そのとき何をしましたか。
  7. その作業に、どのくらいの時間や費用がかかりましたか。(概算でかまいません)
  8. 今の方法を変えようと考えたことはありますか。あれば、実際に何かしましたか。
  9. (相手が「面倒」「不安」と言ったとき)それは直近のどの場面でしたか。具体的に教えてください。

締め(3〜5分):取りこぼしを拾う

  1. ここまでで、私が聞き忘れたことはありますか。
  2. このテーマについて、他に話を聞くとよい方はいますか。
  3. 後日、確認の連絡をしてもよいですか。
  4. 謝意を伝え、メモの扱い(保管期間や共有範囲)をもう一度伝えます。

深掘りでは、相手の発言を要約して返さず、「それはいつの話ですか」「具体的には?」と事実に戻します。こちらから解決策を説明し始めると、相手は賛成する方向に話しやすくなるため、商品説明はインタビューの後にまわします。

4. 終了後のメモをAIで整える

インタビュー直後(記憶が新しいうち)に、メモか文字起こしを整えます。AIに任せるのは仕分けと抜け漏れの指摘、人が行うのは意味づけと判断です。

渡す情報

  • 質問票(上の1〜17)
  • 個人名・社名・連絡先を置き換えたメモ(例:「A社の担当者」→「回答者A」)
  • インタビューの目的(1行)

指示文(そのままコピーして使えます)

あなたは顧客インタビューの記録を整理するアシスタントです。
目的:「(ここに知りたいこと1行)」を理解すること。

以下のメモは回答者Aへのインタビュー記録です。次の形式で整理してください。
1. 直近の一件の時系列:番号付きで「いつ/誰が/何をした」だけを書く。
2. 回答者の言葉:重要な発言を原文のまま最大5つ。要約や言い換えをしない。
3. 事実と推測の区別:「本人が実際に行ったこと」と「本人の意見・感想」を表にする。
4. こちらの推測:メモに書かれていない内容は、必ず「推測」と明記する。
5. 不明点と追加質問案:メモから判断できないことを最大5つ。
ルール:メモにない事実を補わない。商品の改善案や結論は出さない。
曖昧な箇所は「不明」と書く。

【メモ】
(ここに貼り付ける)

入力例(説明用の例・架空の内容)

回答者A/従業員10名ほどの事務所/総務担当
・先週、コピー用紙が切れて発注した。きっかけは同僚の声かけ。
・普段使うネット通販を見たが、価格は比べていない。
・上司にチャットで確認。返事は翌日。
・「いつも承認待ちで止まる」と言っていた。
・年間でいくらかかっているかは分からない。

この入力なら、時系列には「先週発注」「通販サイトを確認」「上司に確認(翌日返信)」が並び、「価格は比べていない」は行動、「いつも承認待ちで止まる」は本人の感想として分けられるはずです。ただし出力は毎回変わり、この例で実際に動かした結果ではありません。

複数人分をまとめるときの注意

3〜5人分が溜まったら、整理済みの結果だけを貼って「共通する行動」と「人によって違う点」を並べさせます。頻度の多寡で結論を出さず、少人数の聞き取りは仮説づくりとして扱ってください。

5. AIに渡す前に確認すること

個人情報と機密

内容が個人を特定できる場合、AIへの入力は個人情報の取扱いの問題にもなります。個人情報保護委員会は、生成AIサービスの利用に関する注意喚起を公表しています(ページに記載の日付は令和5年6月2日付の発表)。社内規程や、回答者に伝えた利用目的の範囲と照らして、入力してよい内容を決めてください。個別のケースが適法かどうかは、この記事では判断できません。

学習利用の設定と、情報が安全に守られるかは別の話です。たとえばOpenAIは、ChatGPTのFree・Plus・Proでは既定で学習に使われる場合があり、設定で止められると説明しています。同ページでは、Business・Enterprise・Edu・APIは既定では学習に使わないとされています(確認した範囲の記述で、変更される可能性があります)。ただし、学習をオフにしても、評価ボタンで送ったフィードバックに関連する会話は学習に使われうる旨の記載もあります。いずれの場合も、使うツールの最新の説明と社内ルールを確認してください。

実務上は、次のようにしておくと安全です。

  • 名前・社名・メール・電話番号は置き換えてから貼る
  • 録音データそのものは、承認されたツール以外に入れない
  • 迷う内容は、貼らずに手作業でまとめる

出力の確認

  • 「回答者の言葉」が、メモに実際にあるか照合する(言い換えられていないか)
  • 時系列の順番や数字が、元のメモと合っているか確認する
  • 「こちらの推測」に書かれたことを、事実として次の資料に持ち込まない
  • AIが出した追加質問案は、フォローアップの連絡で使うかを人が選ぶ

6. 最初の1本を回す手順

  1. 知りたいこと1行と、聞く相手の条件を書く
  2. 質問票の3ブロックを自社のテーマに書き換える(深掘りの質問5〜13が中心)
  3. 同意と、AIに入れてよい情報の範囲を決める
  4. 1人目の後、質問票の「答えづらかった質問」を直す
  5. 直後に置き換え済みメモを作り、指示文で整理して、人が原文と照合する

最初は2〜3人で試して、質問が機能するかを見てから人数を増やすと、無駄が少なくなります。

出典・参考資料