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競合調査の情報源を整理する:公開情報だけで調べ、出典と確度を残す方法

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

公開情報の紙資料を確認し、取得日と出典を台帳に記録する手元
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

競合調査を公開情報だけで進めるときは、集めた情報を「事実」「推測」「伝聞」に分け、1件ごとに出典・取得日・確度を同じ行に書いておくのが近道です。調べる量を増やすより、記録の形を先に決めておくほうが、後から使える調査になります。 この記事では、その記録のための台帳(スプレッドシート)の列設計と、そのまま使える雛形を示します。あわせて、AIに任せてよい作業と人が確かめる作業の分け方、社外に出す前の確認点も扱います。 調査を始める前に決めておくことは次の3つです。 1. 情報源を種類で分ける(運営元自身か、第三者か、口コミか) 2. 記載内容を3区分で分ける(事実・推測・伝聞) 3. 確度を、出典の質と取得日で決める

この記事の目次
  1. 公開情報の情報源は「誰が言っているか」で分ける
  2. 事実・推測・伝聞を分ける基準と、確度のつけ方
  3. 競合調査台帳のテンプレート
  4. AIに任せる範囲と、人が確かめる範囲
  5. 社外に出す前に確認すること
  6. 更新の回し方

公開情報の情報源は「誰が言っているか」で分ける

競合の情報は、発信者が誰かで信頼の置き方が変わります。次の表は、調査でよく使う情報源を整理した編集上の目安です。

  • 競合の公式サイト・料金ページ、分かること:提供内容、価格、利用条件、扱い方の注意:一次情報。ただし予告なく変わるため取得日が必須
  • プレスリリース・お知らせ、分かること:新機能、提携、発表日、扱い方の注意:発表と実際の提供開始は別。日付を分けて書く
  • 決算資料・IR(上場企業の場合)、分かること:事業の方針、数値、扱い方の注意:対象期間を必ず書く
  • 特許・商標などの公的データベース、分かること:出願の有無、出願人、出願内容、扱い方の注意:出願は製品化を意味しない。推測の材料として扱う
  • アプリストア・レビュー、分かること:機能の更新履歴、利用者の声、扱い方の注意:利用者の声は個別の感想で、実態の代表とは限らない
  • 求人情報、分かること:注力している職種や技術の手がかり、扱い方の注意:推測扱い
  • SNS・ブログ・業界の噂、分かること:現場の空気、扱い方の注意:原則「伝聞」。単独では確度を上げない

特許や商標は、公的な無料データベースで調べられます。INPITの特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の案内ページによると、特許・実用新案・意匠・商標・審決のほか、出願から権利化までの経過情報などを無料で検索・閲覧できます(2026年10月28日に当該ページを確認)。競合がどんな名称や領域で出願しているかは手がかりになりますが、「出願している」ことと「その機能を提供している」ことは別の話です。台帳では事実(出願の存在)と推測(事業での使い道)を別の行に分けます。

事実・推測・伝聞を分ける基準と、確度のつけ方

区分は次のように決めます。迷ったら一段慎重な側に倒します。

  • 事実、定義:出典に書かれていることを、そのまま写したもの、例(説明用の例):「料金ページに月額プランAが掲載されていた」
  • 推測、定義:事実から調査者が導いたもの。根拠の行IDを添える、例(説明用の例):「求人が増えており、サポート体制を強化中かもしれない」
  • 伝聞、定義:発信者が運営元ではなく、裏付けがないもの、例(説明用の例):「営業担当から値引きがあると聞いた」

区分と確度は別の軸です。「事実」の行でも、ページの取得から時間がたっていれば確度は下がります。確度は次のようにつけます(編集上の基準なので、チームの実情に合わせて調整してください)。

  • A、基準:運営元自身の公開ページ、または公的データベース。取得日があり、画面の保存場所も記録している
  • B、基準:運営元の情報だが日付が読み取れない、または信頼できる報道だが一次資料にまだ当たれていない
  • C、基準:口コミ・SNS・個人の伝聞など。単独では判断材料にしない

「推測」の確度は、根拠にした行のうち最も低い確度を超えないようにします。Cの伝聞から導いた推測がAになることはありません。

競合調査台帳のテンプレート

次の列を持つ表を作ります。スプレッドシートの1行目にそのまま貼り付けられます。

csv
ID,競合名,調査項目,記載内容,区分,根拠ID,出典名,URL,出典種別,取得日,ページ上の日付,確度,確度の理由,保存場所,再確認期限,社外利用

各列の意味は次のとおりです。

  • ID、書く内容:行の通し番号(例:C001)。推測の「根拠ID」から参照する
  • 記載内容、書く内容:出典の言い回しをそのまま写さず、自分の言葉で要点を書く
  • 区分、書く内容:事実/推測/伝聞のいずれか
  • 根拠ID、書く内容:推測の場合、土台にした行のID
  • 出典種別、書く内容:運営元公式/公的DB/報道/口コミ/社内伝聞
  • 取得日、書く内容:自分が実際にページを見た日
  • ページ上の日付、書く内容:ページに表示されている公開日・更新日。なければ「表示なし」
  • 確度、書く内容:A/B/C
  • 確度の理由、書く内容:一言で(例:「公式料金ページ、日付表示なし」)
  • 保存場所、書く内容:スクリーンショットやPDFの保存先
  • 再確認期限、書く内容:項目の変わりやすさで決める。料金は短め、会社概要は長めなど
  • 社外利用、書く内容:可/要確認/不可(下の節を参照)

説明用の例として、架空の会社「サンプル商事」について記入した行を示します。URLも架空で、実在の調査結果ではありません。

csv
C001,サンプル商事,料金,月額プランAが料金ページに掲載されている,事実,,公式料金ページ,https://example.com/pricing,運営元公式,2026-10-28,表示なし,B,公式ページだが日付表示なし,共有/競合/2026-10-28_pricing.png,2026-11-28,要確認
C002,サンプル商事,体制,カスタマーサポート職の求人が複数掲載されている,事実,,求人ページ,https://example.com/jobs,運営元公式,2026-10-28,2026-10-20,A,公式求人ページ、日付あり,共有/競合/2026-10-28_jobs.png,2027-01-28,可
C003,サンプル商事,体制,サポート体制を強化中の可能性がある,推測,C002,(C002に同じ),,,2026-10-28,,B,根拠が求人の増減だけで、他の裏付けなし,,2026-12-28,不可
C004,サンプル商事,価格,取引先から値引き対応があると聞いた,伝聞,,社内ヒアリング,,社内伝聞,2026-10-28,,C,発言者の一次情報ではない,,2026-11-28,不可

C003のように、推測の行は社外利用を「不可」から始め、裏付けが増えてから見直すのが安全です。

AIに任せる範囲と、人が確かめる範囲

AIに任せやすいのは、集めた公開ページの本文を台帳の行に整える作業です。逆に、URLの存在、数値、日付、「その主張が成り立つか」は人が原文で確かめます。

渡す情報は、公開ページの本文(コピーしたもの)、取得日、URLだけにします。取引先から受け取った資料、社内の価格交渉メモ、個人が特定できる情報は入れません。入れたい場合は、会社名や金額を伏せた説明用データに置き換えてください。AIサービスの設定で学習利用を止められる場合があっても、それは秘密保持を保証するものとは別です。社外に渡してよい情報かどうかは、自社のルールで判断します。

次の依頼文は、そのまま貼って使えます(未実行の雛形です。出力は必ず原文と照合してください)。

以下は競合A社の公開ページの本文です。取得日は【2026-10-28】、URLは【ここにURL】です。
この本文だけを根拠に、競合調査台帳の行を作ってください。

【ルール】
- 本文に書かれていない内容は書かない。補完や一般知識で埋めない
- 「区分」は、本文にそのまま書かれていれば「事実」、あなたが導いた見解なら「推測」とする
- 「推測」には、根拠にした本文の箇所を引用符なしで要約して添える
- 数値・日付・固有名詞は本文の表記のまま。本文中に見当たらない場合は「本文になし」と書く
- 列は次の順で、CSVで出力する:
  調査項目,記載内容,区分,根拠の要約,ページ上の日付
- 確度は付けない(人が付ける)

【本文】
(ここに公開ページの本文を貼る)

AIから戻った行は、次の順に人が確認します。

  1. 「事実」の行について、記載内容が本文のとおりか(数値・条件・対象プランの取り違えがないか)
  2. 「推測」の行が、事実の行から本当に導けるか。導けなければ削る
  3. 「ページ上の日付」が本文にあるか。なければ「表示なし」に直す
  4. 確度、社外利用、再確認期限を人が入れる

社外に出す前に確認すること

台帳は社内の記録です。提案資料や広告表現に使うときは、別の確認が必要になります。

比較表現にするとき。 消費者庁の比較広告のページでは、比較広告が不当表示とならないための要件として、主張が客観的に実証されていること、実証された数値や事実を正確かつ適正に引用すること、比較の方法が公正であることが挙げられています。また、引用の際は調査機関や時点などを表示することが適切とされています(2026年10月28日に確認)。取得日と出典を1件ずつ残す台帳は、この「いつ時点の、何に基づく情報か」を後から説明するための土台になります。ただし、台帳があることは広告表現が適法であることの保証にはなりません。実際の広告への利用は、ガイドライン本文と必要に応じて専門家の確認を踏まえてください。

文章や画像をそのまま使うとき。 他人の著作物は、原則として権利者の了解を得て利用します。文化庁の案内では、事実やデータ、ありふれた表現のように著作物にあたらないものや、著作権法の権利制限規定に当てはまる場合などは許諾なしで使えるとされ、それ以外は許諾が必要と整理されています。台帳の「記載内容」を自分の言葉で書く運用にしておけば、競合の文章をそのまま貼り付けるリスクを減らせます。画像やロゴ、長い文章を資料に載せる場合は、社内の著作権担当などに確認しましょう。

更新の回し方

台帳は作った日が一番新しく、そこから古くなります。次の運用なら、少ない手間で鮮度を保てます。

  • 再確認期限が過ぎた行を、フィルターで抽出する
  • 再確認したら、元の行を上書きせず新しい行を足す。旧行の確度は「旧」と理由欄に残す。料金などの変化の履歴になる
  • 取得日が3か月以上前の行は、資料に載せる前に必ず再確認する(期間はチームで決めてください)
  • 「社外利用」が「可」の行だけを資料の材料にする

最初は競合1社・調査項目5つ程度で台帳を試し、列が多すぎれば「保存場所」や「確度の理由」を後から足す形でも構いません。まず取得日と出典URLを欠かさず残すことが、この方法の核心です。

出典・参考資料