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Google翻訳・DeepL・ChatGPTの使い分け:文書の種類と目的で選ぶ判断表

AIを使いこなす

執筆にClaudeを使用しています。

文書の種類に応じて翻訳方法を分け、最後に人が確かめる仕分けのイメージ
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

結論から言うと、「何のために訳すか」で最初の道具を決めるのが早道です。 • 相手の文面の意味をつかみたいときは、貼ってすぐ読めるGoogle翻訳から始めます。 • ファイルや公開する文書は、レイアウトを保つ翻訳と用語集を備えたDeepLを起点にします。 • 返信文の作成や言い回しの調整は、状況や口調を文章で指示できるChatGPTから始めます。 これは編集上の出発点の提案です。品質の順位を測った結果ではなく、この記事では精度の比較実験もしていません。訳の良し悪しは言語の組み合わせや文書の分野で変わります。Google翻訳にも文書翻訳があるので、「この道具はこれだけ」という分け方でもありません。公式ページで確認できた機能と、編集上の提案は分けて書きます。

この記事の目次
  1. 判断表:用途別の第一候補と確認方法
  2. 場面1:意味を確認したいとき
  3. 場面2:ファイルや公開文書を訳すとき
  4. 場面3:やりとりの返信を書くとき
  5. 入力する前に:設定と機密情報
  6. 迷ったときの順序

判断表:用途別の第一候補と確認方法

  • 届いた外国語メールの意味を知る、第一候補:Google翻訳、次に使う道具:背景を聞きたいときにChatGPT、人が確認すること:数字、日付、否定表現(not、noなど)、依頼か報告かを原文と照合
  • 長いPDFやWordを読んで要点をつかむ、第一候補:DeepLのファイル翻訳、次に使う道具:Google翻訳の文書翻訳、重要な段落だけChatGPT、人が確認すること:表や見出しの崩れ、訳抜け、図中の文字
  • 公開する案内、FAQ、商品説明、第一候補:DeepL(用語集を設定)、次に使う道具:ChatGPTで文体と用語をそろえる、人が確認すること:固有名詞、用語の統一、母語話者または専門者のレビュー
  • 取引先への返信、第一候補:ChatGPT、次に使う道具:短い文はDeepL、人が確認すること:逆翻訳、相手の質問すべてに答えているか、失礼な響きがないか
  • 自分の外国語の文章を直す、第一候補:ChatGPT、次に使う道具:DeepLで別の言い方を見る、人が確認すること:直された理由を読み、自分で納得できる修正だけ採用
  • 契約書、医療や法律の文書、第一候補:どの道具も下訳まで、次に使う道具:目的に合う専門者、人が確認すること:最終判断は資格を持つ専門者

機密情報を含む文書は、道具を選ぶ前に「入力してよいか」を決めます。確認方法は後半で説明します。

場面1:意味を確認したいとき

目的は「読めること」で、きれいな訳文は要りません。

  1. 本文をそのまま貼って訳します。
  2. 数字、日付、金額、固有名詞、「〜しないでください」のような否定を、原文と並べて確認します。
  3. 引っかかる一文だけをChatGPTに渡して、解釈を聞きます。

3で使える依頼文です(説明用の例で、実行結果ではありません)。

次の英文について、直訳と、ビジネスメールとして自然な意味の両方を日本語で示してください。
解釈が複数あり得る場合は、その候補と、判断のために原文のどこを見ればよいかも書いてください。

原文: We would appreciate it if you could confirm by Friday, otherwise we may need to reschedule.

機械翻訳の結果は、そのまま転送や社内報告に使わないでください。誤解があると困る箇所は、原文を添えて共有すると安全です。

Google翻訳のパソコン版には、ファイルを訳す「ドキュメント」機能があります。Google翻訳ヘルプには、docx、pdf、pptx、xlsxが対象で、上限は10MB、PDFは300ページ以下と書かれています。小さい画面やモバイルでは未対応とも記載されています。条件は変わることがあるので、使う前にヘルプを見てください。

場面2:ファイルや公開文書を訳すとき

DeepLを起点にする理由

DeepLのドキュメント翻訳ページ(2026年10月28日に確認)には、表・見出し・ページ構成を保つこと、用語集などで用語や文体を調整できることが書かれています。配布資料や案内文書では、この点が助かります。

ただし、使える範囲はプランで変わります。DeepLのファイル形式ヘルプの対応表では、次の点が確認できました。

  • 形式ごとの対応、容量、文字数の上限はプラン別です。無料アカウントのWordは5MB・10万文字までと書かれています。
  • Excelなどは、無料アカウントでは対象外の形式があります。
  • 無料アカウントで訳したファイルは、編集できません。
  • PNG・JPGの画像はベータ扱いで、3MBまでなど制限があります。

ページ上の「対応形式」の数だけで判断せず、自分のプランと必要な形式を対応表で確かめてください。用語集を使える条件も、契約中のプランで確認します。

公開前の手順

  1. 先に用語表を作ります。製品名、役職名、社内用語を「原語 → 訳語」で2列にまとめます。
  2. 用語集を設定してファイルを訳します。
  3. ChatGPTで文体だけ整えます(下の依頼文)。
  4. 用語表と照合して、表記のぶれを確認します。
  5. 公開するものは、その言語に詳しい人が読みます。

文体調整の依頼文の例です(説明用です)。

次の英訳について、意味を変えずに、丁寧で簡潔なカスタマー向け案内の文体にそろえてください。
- 下の用語表の訳語は変えない
- 数字、日付、URLは変えない
- 変更した箇所は、箇条書きで理由を付けて示す

用語表:
予約確定 → booking confirmation
キャンセル料 → cancellation fee

訳文:
(ここに訳文を貼る)

変更箇所と理由を出させると、人が見る場所が絞れます。ただし、ChatGPTが数字や固有名詞を意図せず変えることもあります。一覧に頼りきらず、数字と用語は別に照合してください。

場面3:やりとりの返信を書くとき

返信では、文法の正しさより、相手の質問に答えているか、関係に合う口調かが大切です。ChatGPTには状況を文章で指定できるので、次の4つを渡します。

  • 相手の元の文面(機密部分は置き換える)
  • 伝えたい内容の日本語の箇条書き
  • 相手との関係(初めての取引先、長年の同僚など)
  • 口調の希望(丁寧だが堅すぎない、など)

依頼文の例です(説明用です。数量や日付は架空です)。

次の相手のメールに英語で返信します。下書きを作ってください。

相手との関係: 初めてやりとりする取引先の担当者
口調: 丁寧で簡潔。堅すぎない
伝えたいこと:
- 見積もりの依頼に感謝している
- 見積もりは11月5日までに送る
- 納期は仕様が確定してから回答する

相手のメール:
"Could you send us a quote for 200 units, and let us know the lead time?"

最後に、下書きの日本語訳も付けてください。

出てきた下書きは、次の順で確認します。

  1. 日本語訳を読み、伝えたい3点がすべて入っているかを見ます。
  2. 指示していない約束が加わっていないかを見ます(例:「納期は〇週間」と勝手に書かれていないか)。
  3. 別の翻訳ツールで英文を日本語に戻し、ChatGPTの日本語訳と食い違わないかを見ます。

返信文で最も気をつけたいのは、ChatGPTが親切に書き足す「約束」です。数字、期限、金額が、こちらの指示にあるものだけかを確認します。

入力する前に:設定と機密情報

「学習に使われない設定」と「情報が守られている」ことは別です。前者は、入力内容がモデルの改善に使われるかどうかの話です。後者は、保存期間、閲覧権限、契約、社内規程まで含みます。

2026年10月28日に確認できた公式ページには、次の記載がありました。

  • OpenAIのデータ管理ヘルプによると、個人のFree、Plus、Proのワークスペースではデータ共有が初期状態で有効です。「Improve the model for everyone」をオフにすると、新しい会話はモデルの学習に使われません。保存済みの会話は削除も非表示もされません。
  • 一時チャットは履歴に表示されず、モデルの改善にも使われません。ただし、安全のために最大30日間保持されることがあります。
  • Business、Enterprise、Edu、Healthcareのワークスペースの内容は、初期状態では学習に使われません。
  • DeepLのドキュメント翻訳ページには、Proプランでは翻訳後にデータが削除されるという記載があります。無料アカウントの扱いは、このページだけでは確認できませんでした。

これらはプラン、設定、時期で変わります。会社の文書は、契約しているプランの条件と社内の情報取り扱いルールを先に確認してください。ルールが分からないときは、固有名詞や数値を伏せてから使います。

  • 顧客名 → 「A社」
  • 金額 → 「◯◯円」
  • 個人名 → 「担当者B」

置き換えた箇所は、訳したあとで人が元に戻します。手間はかかりますが、機密を入力せずに済む確実な方法のひとつです。

迷ったときの順序

  1. 入力してよい情報か。だめなら置き換えるか、使わない。
  2. 目的は「読む」「公開する」「返信する」のどれか。
  3. 判断表の第一候補で訳し、確認方法の列のとおり人が見る。
  4. 引っかかる箇所だけ、二番手の道具で別の見方を取る。

三つの道具を全部使う必要はありません。多くの場面は、第一候補と確認の手順だけで足ります。

出典・参考資料