Windsurfでゲームを作る:Cursorとの違いと乗り換え判断
遊びをつくる執筆にClaudeを使用しています。

WindsurfはCodeiumが開発したAI統合エディタで、Cursorと同じ「AIがコードを書き、人間が確認する」スタイルを取りながら、操作の起点が大きく異なります。Cursorはチャット欄やインライン補完を自分で呼び出して使うのに対し、Windsurfは「Cascade」と呼ばれるエージェント機能がデフォルトで前面に出ており、「次に何をすべきか」をAI側が提案しながら進む形になっています。どちらが優れているかは目的とワークフローによって変わるため、この記事では乗り換えを検討している人が判断できる材料を具体的に示します。 ゲーム開発という文脈で両者を比べると、「ファイルをまたいだ処理」「ループ・衝突判定・状態管理」「HTMLとJavaScriptだけで完結する軽量プロジェクト」という三つの軸が特に差を生みます。それぞれの軸でWindsurfとCursorがどう振る舞うか、何を判断材料にすれば良いかを順に説明します。
この記事の目次
Cascadeが変えるゲーム開発の進め方
Windsurfの中心機能であるCascadeは、チャットへの指示を受け取ったあと、自分でファイルを開き・編集し・ターミナルコマンドを実行し・結果を確認するという一連の作業を自律的につないでいきます。「プレイヤーが壁に衝突したら止まるようにして」と入力すると、Cascadeは衝突判定を書くだけでなく、関連する移動処理・初期化コード・HTMLのcanvas設定まで芋づる式に確認し、必要なら複数ファイルを同時に書き換えます。
CursorにもComposerという複数ファイル編集機能があり、動作は近いですが、Cursorは基本的に「人間が指示した範囲」を処理するという立場です。Windsurfのほうが「AIが自分でスコープを広げる」性質が強く、想定外の場所まで変更されるリスクと、思った以上に作業が進むメリットが同時に発生します。ゲームのように「敵AIを追加したら当たり判定も変更が必要で、スコア計算も見直しが必要で…」と連鎖が起きやすいプロジェクトでは、このCascadeの自律性が大きな時短になることがあります。
ただし、Cascadeが「良かれ」と判断して変更した箇所が期待と違うこともあります。特にゲームロジックの核心部分——座標系の基準、フレーム更新の順番、当たり判定のタイミング——は、AIが「整理」と判断した変更がバグの原因になりやすいです。Windsurfを使う際は、Gitで細かくコミットする習慣をCursorのときより意識的に持つことをお勧めします。
コンテキスト管理:小さなゲームと大きなゲームで差が出る
CursorはProジェクトのコンテキスト量を手動で調整しやすく、@ファイル名で特定ファイルだけを参照させる操作が直感的です。HTMLファイル一本で完結する軽量ゲームなら、このコントロール性の高さが精度に直結します。
Windsurfは参照するコンテキストをCascadeがある程度自動判断します。小規模なプロジェクトでは余分なコンテキストを読み込みすぎて回答がぼやけることがある一方、ファイル数が増えてくると「どのファイルを渡せばいいか」を人間が考える手間が減ります。目安として、ファイルが10本を超えてきたあたりからWindsurfのコンテキスト自動管理のメリットが目立つようになります。
コンテキストに関しては、両ツールとも「無限に覚えている」わけではなく、会話が長くなると初期の設計方針を忘れることがあります。長期開発では「ゲームの設計を短くまとめたDESIGN.mdを常にコンテキストに含める」という習慣が有効で、これはどちらのツールでも通用します。
料金と機能制限の現実的な比較
WindsurfにはCursorと同様に無料プランが存在しますが、Cascadeの実行回数や高性能モデルへのアクセスには制限があります。料金体系や制限の詳細は頻繁に改定されるため、公式サイトで最新の条件を確認してください。
比較で押さえておきたいのは構造的な違いです。
- 主な操作起点、Windsurf:CascadeがAI主導で提案、Cursor:人間が指示・補完を呼び出す
- 複数ファイル変更、Windsurf:Cascadeが自律的に実行、Cursor:Composerで人間がスコープを指定
- コンテキスト管理、Windsurf:AI自動判断が強め、Cursor:手動指定がしやすい
- ベースエディタ、Windsurf:VS Code互換、Cursor:VS Code互換
- 拡張機能、Windsurf:VS Code拡張が使える、Cursor:VS Code拡張が使える
どちらもVS Code互換なので、既存の設定ファイルや拡張機能はほぼそのまま移行できます。乗り換えのコストは設定よりも「操作の癖を覚え直す時間」がほとんどです。
乗り換えを判断する三つの基準
以下の問いに答えながら、自分の状況を確認してください。
1. 今のプロジェクトはファイルが多いか
HTMLとJSが1〜3本程度の小さなゲームを作っているなら、Cursorの明示的なコンテキスト指定のほうが精度を出しやすいです。キャラクター・ステージ・UI・サーバー通信など複数のモジュールに分かれてきたなら、Windsurfのほうが変更の波及を任せやすくなります。
2. AIに「判断」まで任せたいか、「実装」だけ任せたいか
設計の意図を細かくコントロールしたいタイプには、Cursorの「指示した範囲だけ直す」スタイルが合います。「とにかくゲームが動く状態にしてほしい、そのあと自分で調整する」というプロトタイプ重視のやり方にはWindsurfが向いています。
3. 現在のCursorの不満は「質」か「手間」か
AIの回答の質に不満があるなら、使うモデルを変更したり、プロンプトの書き方を見直したりするほうが先です。「細かく指示を書くのが面倒」「変更が連鎖するたびに自分で追いきれない」という手間の問題であれば、Windsurfへの乗り換えで改善できる可能性があります。
実際に試すときの最初の手順
両ツールを比較するなら、同じゲームを両方で作ってみるのが最も確かです。次の手順でゼロから試せます。
- Windsurfをインストールし、既存のCursorプロジェクトをそのまま開く(設定移行は最小限で済みます)。
- 新しい作業ブランチを切り、同じ機能追加タスクをWindsurfのCascadeに指示する。
- Cascadeが変更したファイルの差分をすべて読む。意図しない変更がないか確認する。
- 同じタスクをCursorで実行した場合と比較して、速度・精度・変更範囲の三点を自分の基準で評価する。
一回の比較では判断しにくいため、同じプロジェクトで3〜5回繰り返すと傾向が見えてきます。どちらが「良い」かという絶対的な答えはなく、「自分の作り方に合うか」が判断軸です。
次の行動
まずWindsurfを公式サイトからインストールし、今動いているゲームプロジェクトをそのまま開いて、小さな機能追加をCascadeに依頼してみてください。変更の差分を一行ずつ確認する習慣をつけると、ツールの振る舞いが早く把握できます。作ったゲームはHTMLファイルやZIPとしてアソバースに投稿できるので、プロトタイプが動いた段階で公開して反応を確かめることも次の選択肢として持っておいてください。
参考資料
- Windsurf 公式ドキュメント(Codeium)
- Cursor 公式ドキュメント

