年末に一年の対局を振り返る:履歴の使い方
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12月下旬の夜に、今年遊んだオセロやチェスを見返したくなる場面を考えてみます。春に強い相手へ初めて勝った対局や、夏に同じ形で何度も負けた終盤を、もう一度たどりたいとします。最初に開きたくなるのは、オンライン対戦の履歴でしょう。 ここで確認しておきたいのは、オンライン対戦の部屋と対戦履歴は、作成から7日後に削除対象になる点です。年末の時点で見返せるのは直近の対局だけで、春の一局は残っていません。アソバースの履歴は、一年分の対局を保管する帳簿としては作られていないのです。 そのため、題名の問いには二段構えで答えることになります。一つは、アソバースの履歴で何が見返せて何が見返せないかを、年末になる前に知っておくこと。もう一つは、見返したいものを自分の手元に残す小さな習慣を作ることです。この記事では、その両方を順に確かめます。
年末に見返せるものと見返せないもの
まず、確認済みの範囲で整理します。「振り返りの材料」として使えるかどうかを軸にまとめると、次のようになります。
- オンライン対戦の履歴(潮目のオセロ・灯りのチェス)、残る期間・条件:作成から7日後に削除対象、振り返りでの役割:直近の対局を見返す程度。一年分は残らない
- ログイン中の作品ごとのプレイ履歴、残る期間・条件:ログインして遊んだ分、振り返りでの役割:どの作品を遊んだかの目安
- ゲストのプレイ履歴・進行、残る期間・条件:端末内に保存。ログイン後のアカウントへ自動では混ざらない、振り返りでの役割:端末と環境が同じなら参照できる
- 作品内の記録(最高記録、最少手数など)、残る期間・条件:保存がある3作品以外は画面を開いている間だけ、振り返りでの役割:一年後には残らないものが多い
- 自分で書いたメモ、残る期間・条件:自分で消すまで、振り返りでの役割:年末の振り返りの中心になる
保存があるのは「余白の庭」「WAVE / WAVE」「かたちのあいだ」の3作品です。残りの10作品の記録や録音は、画面を開いている間だけ残ります。「こだまの森」の最高記録や「小さな軌道」の最速記録を年末に見返すつもりなら、その場で自分のメモに書き写す必要があります。
この表から言えるのは、年末に頼れる材料は「自分で書いたメモ」が主役で、アソバースの履歴は補助だということです。履歴の使い方を考えるとは、履歴に何を期待し、何を期待しないかを決めることでもあります。
プレイ履歴を読むときの注意
ログインしていれば、作品ごとのプレイ履歴が使えます。履歴にどんな項目が並ぶかは、ログインして画面で確認してください。ここでは、履歴を「熱量の記録」と読み違えないための注意を三つ挙げます。
回数は起動の実測であり、対局数ではない
プレイ回数は作品の起動回数を実測したものです。同じ端末・同じ作品を30分以内に再起動した分は重複として除かれます。つまり、1回の起動で何局遊んだかは、回数からは分かりません。「今年はオセロを何局打ったか」を知りたいなら、起動回数ではなく自分で数える必要があります。
ゲストの履歴とアカウントの履歴は別物
ゲストの履歴や進行は端末内に保存され、ログイン後のアカウントへ自動では混ざりません。春はゲストで、秋からログインして遊んだ場合、年末に見られる履歴は二つに分かれる可能性があります。端末を替えたり、ブラウザのデータを消したりした場合も同様に、見返せない部分が出てきます。
年末より前の今のうちに、次の二点を確かめておくと安心です。
- いまログインした状態で遊んでいるか
- 以前ゲストで遊んだ端末とブラウザが手元に残っているか
履歴はスコア表ではない
ゲーム内スコアの共通ランキングは未提供です。ランキングはプレイ回数・いいね数・レビュー平均で見るもので、自分の強さの推移を測る道具ではありません。上達の確認には、自分の基準で記録する方法が向いています。
対局を残す小さな習慣
ここからが本題です。一年分を見返すには、対局のたびに短く書き残すのが確実です。ただし、書く項目が多いと続きません。1局につき1行、30秒以内で書けるところまで絞ることをおすすめします。
書く項目
おすすめの項目は次の七つです。
- 日付
- 作品名
- 形式(ひとり対局の相手の段階/同じ画面でのふたり対局/オンライン)
- 結果(勝ち・負け・引き分け・投了)
- ヒントを使った回数
- 一手戻すを使った回数
- 一言(勝因か敗因を一つだけ)
ヒントと一手戻すは、ひとり対局のみで使える機能です。オンライン対局の行ではこの二項目を空欄にして構いません。
記入例を示します。形式を見せるための見本で、実際の記録ではありません。
- 3月14日/灯りのチェス/ひとり・中/負け/ヒント2/戻す1/終盤でクイーンの利きを見落とした
- 6月2日/潮目のオセロ/オンライン/勝ち/-/-/角を先に取らせなかった
一言は「次に何を見るか」が分かる書き方にします。「ミスした」では後から読んでも役に立ちませんが、「終盤でクイーンの利きを見落とした」なら、年末に似た一言が並んだとき、傾向として拾えます。
棋譜と画面の扱い
「灯りのチェス」には、取った駒と全棋譜の表示があります。残したい対局があれば、終局後すぐに棋譜を自分のメモへ書き写す方法が考えられます。選択やコピーができるかどうかは、作品を開いて確かめてください。コピーできなければ、画面を自分で撮影して保存する手もあります。
長い手順を暗記する必要はありません。「振り返りたい局面の手数」と「なぜ気になったか」だけを一行書き添えておけば、年末にその局面へ戻る手がかりになります。
「潮目のオセロ」の棋譜表示については、確認済みの案内に記載がありません。画面を開いて、棋譜に当たる表示があるかを確かめてください。ない場合は、一言メモと終盤の石数の記録で代えられます。
オンライン対局は「その週のうちに」
オンライン対局の履歴は作成から7日後に削除対象になります。残したい対局があった週のうちに、結果と一言をメモへ移してください。年末にまとめて写そうとしても、元の記録は残っていない可能性があります。
保存のある3作品は別扱い
「余白の庭」は最大80個まで置ける庭で、以前の庭を引き継げます。「WAVE / WAVE」と「かたちのあいだ」にも保存があります。対局とは違いますが、年末には「今年の自分の庭」「今年のループ」を開いて見返せます。何が保存されるかの細部は、各作品を開いて確かめてください。
年末の振り返り方
メモがたまったら、年末に一度だけ集計します。やることは数えることだけです。
見る問いを三つに絞る
- 月ごとの件数に偏りはあるか。 遊んだ時期と遊ばなかった時期が見えます。なぜ空いたのかを思い出すのが、振り返りの入口になります。
- 相手の段階を上げた時期と、その後の勝敗はどうなったか。 3段階の相手のうち、どの段階で負けが増えたかを見ます。
- 敗因の一言は、どんな種類に分かれるか。 「見落とし」「焦って打った」「序盤の形」など、自分でタグを付けて分類し、数えます。
結果の読み方
数えた結果は、次のように読み分けます。
- ヒントを使った対局の勝率が、使わなかった対局より高い場合:ヒントが学びになっている可能性があります。ヒントの理由表示(オセロには理由付きヒントがあります)を読んで次に生かせているかを、一言メモで確かめます。
- ヒントを使っても勝率が変わらない場合:ヒントをなぞって打っているだけかもしれません。ヒントを見る前に自分の候補を一つ決めてから見る、という運用に変えてみる手があります。
- 一手戻すの使用が特定の局面に偏る場合:その局面の型が苦手の候補です。次の一年の練習テーマにできます。
- 特定のタグが敗因の過半数を占める場合:改善の優先順位は明確です。逆にタグがばらけているなら、まだ特定の弱点とは言えません。
起こりやすい誤り
- サンプルが少ないのに結論を出す。 各区分が10件に満たないうちは、傾向ではなく偶然の可能性が大きいと考えるのが無難です。この10件は一つの目安であり、厳密な基準ではありません。
- 勝った対局だけ書く。 負けた対局を書かないと、振り返りが実際より良く見えます。負けた日ほど、一行だけでも残します。
- ヒントや一手戻すを悪と決めつける。 学ぶための道具として用意された機能です。使った回数は、責める材料ではなく変化を見る材料として記録します。
- 勝率だけを見る。 相手の段階を上げれば勝率は下がります。勝率が下がった年が、挑戦した年だったということもあります。
次の行動
今日のうちに、メモアプリに「対局ノート」を一つ作り、先ほどの七項目を並べた1行目を置いてください。ログインしているかも、この機会に確認しておくと安心です。次にオセロかチェスを遊んだら、終局後に1行だけ書いてみてください。それが、来年の12月に見返す最初の一行になります。

