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子供が作ったゲームを安全に公開する方法

遊びをつくる

執筆にClaudeを使用しています。

地形や橋のある小さなゲーム世界を箱に整理し、ブラウザ形のアーチへ運ぶ模型
記事のテーマをもとに制作したAI生成イラスト。

子供がゲームを完成させたとき、「誰かに遊んでもらいたい」という気持ちは自然です。しかし、いざ公開しようとすると「個人情報が漏れないか」「知らない人からの連絡が来ないか」「著作権はどうなるのか」といった疑問が重なり、踏み出せないまま終わるケースは少なくありません。 この記事では、保護者がゲーム公開前に確認すべき安全上の論点と、実際の手順・判断基準を整理します。技術的な作り方ではなく、「完成したゲームをどこに・どう公開するか」という意思決定の場面を対象にします。

この記事の目次
  1. 公開前に確認する「安全」の4つの軸
  2. 個人情報はゲームファイルの中にも隠れている
  3. 使った素材の権利を一つひとつ確認する
  4. プレイヤーから子供への接触を遮断する設計
  5. プラットフォームの利用規約と年齢制限の確認
  6. 次の行動
  7. 参考資料

公開前に確認する「安全」の4つの軸

安全に公開するとは、単にウイルスや不具合がないというだけではありません。子供が作ったゲームの場合、次の4軸でリスクを整理するとわかりやすくなります。

  1. 個人情報の露出 ― 作者名・学校名・住所・メールアドレスがゲームのデータに含まれていないか
  2. 素材の権利 ― 画像・音楽・フォントを許可なく流用していないか
  3. 外部との接触経路 ― プレイヤーがゲーム内から子供へ直接連絡を取れる仕組みがないか
  4. プラットフォームの利用規約 ― 年齢制限・保護者同意の条件を満たしているか

この4軸を「公開可能か」の判断基準として使うと、漠然とした不安を具体的な確認作業に変えられます。

個人情報はゲームファイルの中にも隠れている

最も見落としやすいのは、ゲームのファイル自体に埋め込まれた情報です。Scratchのプロジェクトファイルや、HTMLファイルにはコメント行やメタデータとして制作者のユーザー名・使用ツールのバージョン・作成日時が残ることがあります。

確認の手順は次のとおりです。

  1. テキストエディタ(メモ帳・VSCodeなど)でHTMLファイルを開き、子供の名前・学校名・メールアドレスを文字列検索する
  2. ゲーム内のスプラッシュ画面・クレジット表示を実際にプレイして目視確認する
  3. 画像ファイルのExifデータ(撮影者名・GPS情報が入る場合がある)を確認し、必要であれば削除する

クレジットに名前を出す場合は、フルネームより「ニックネーム+学年」程度にとどめるのが無難です。メールアドレスの掲載は、ゲーム外の問い合わせフォームや保護者が管理するアカウントに置き換えることをお勧めします。

使った素材の権利を一つひとつ確認する

子供がゲームを作る過程では、インターネットで見つけた音楽や画像を「フリー素材だと思って」使うことがよくあります。しかし「フリー」という表記はライセンスによって意味が大きく異なります。

代表的な区分を押さえておくと判断しやすくなります。

  • CC0(パブリックドメイン)、商用利用:可、改変:可、クレジット表記:不要
  • CC BY、商用利用:可、改変:可、クレジット表記:必要
  • CC BY-NC、商用利用:不可、改変:可、クレジット表記:必要
  • 利用規約が個別設定のもの、商用利用:規約による、改変:規約による、クレジット表記:規約による

ゲームを無料公開する場合でも、広告が表示されるプラットフォームに置いた時点で「商用利用」と見なされるケースがあります。素材の規約に「非商用のみ」と書いてあれば、公開先を慎重に選ぶか、素材を差し替える必要があります。

確認が難しいと感じたら、CC0素材だけで作り直す方法が最もトラブルが少なくなります。無料・商用可・クレジット不要の素材を集めたサイトは複数ありますので、公式サイトでライセンス条件を確認してから利用してください。

フォントも同様です。Windowsに付属するフォントをそのまま画像に埋め込んで配布すると、規約上問題になるケースがあります。ゲームに使うフォントはOFL(SIL Open Font License)など再配布が明示的に許可されているものを選ぶのが安全です。

プレイヤーから子供への接触を遮断する設計

ゲームを公開すると、見知らぬ人からコメントや評価が届く可能性があります。これ自体は喜ばしいことですが、子供が直接やり取りする経路は最小限にするのが原則です。

コメント機能のある場所に公開する場合は、通知先を保護者のメールアドレスに設定し、子供が直接返信しない運用ルールをあらかじめ決めておきます。

ゲーム内にチャットや入力フォームを組み込む場合は、入力内容がどこに送られるかを保護者が把握している必要があります。外部サービスのAPIを使ってメッセージを受け取る機能を作った場合は特に注意が必要です。受信先のアカウントが子供自身のものである場合、保護者が管理するアカウントへ変更することをお勧めします。

アソバースにゲームを投稿する場合、プラットフォーム側のフレンド機能やチャット機能は現時点では提供されていないため、そこを経由した直接接触のリスクは限定的です。ただし、ゲームの中に独自に組み込んだ外部サービスへの接続については、投稿者が責任を持って確認する必要があります。

プラットフォームの利用規約と年齢制限の確認

多くのゲーム公開サービスは、利用規約に「13歳未満は保護者の同意が必要」「18歳未満はアカウント作成不可」などの条件を設けています。子供が自分名義でアカウントを作成して投稿しようとすると、規約違反になるケースがあります。

確認すべき項目は次の3点です。

  • アカウント作成可能な最低年齢
  • 未成年者が投稿・公開するための手続き(保護者同意フォームの有無など)
  • 公開したコンテンツの著作権の帰属(プラットフォームにライセンスを与える範囲)

利用規約は改定されることがあるため、公開前に必ず公式サイトの最新条件を確認してください。保護者名義でアカウントを作成し、保護者が投稿・管理するかたちを取ると、規約上の問題が生じにくくなります。

次の行動

ゲームファイルをテキストエディタで開いて個人情報の文字列を検索することと、使用した素材のライセンスを一覧にすることが、公開前の最初の作業です。保護者名義でプラットフォームのアカウントを作成し、問い合わせ窓口を保護者が管理する形に整えてから公開することをお勧めします。アソバースへの投稿を検討している場合は、公式サイトで投稿方法と利用規約を確認したうえで、保護者と一緒に手続きを進めてください。

参考資料

  • Creative Commons ライセンス一覧(クリエイティブ・コモンズ公式)
  • SIL Open Font License(SIL International 公式)
  • 個人情報の保護に関する法律(個人情報保護委員会)