今年の一作を選ぶなら:年末に自分の一票を決める方法
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年末に「今年いちばん良かったゲームは?」と聞かれ、答えに詰まる場面を考えてみます。思い浮かぶのは、先週遊んだ作品か、長く遊んだ作品のどちらかです。春に出会って静かに心に残った作品は、思い出す前に会話が終わってしまいます。 この記事は、読者が自分の「今年の一作」を決めるための設計書です。投票の開催や集計結果を知らせる告知ではありません。アソバースにはゲーム内スコアの共通ランキングはなく、「今年の一作」を決める投票機能も確認済みの機能にありません。そのため、自分用の候補リスト、採点の基準、迷ったときの決め方を、手元のメモで完結する形で組み立てます。 あわせて、家族や仲間と一人一票を出し合う進め方も扱います。フレンドやチャットは未提供なので、集める場所はサイトの外になります。
この記事の目次
「一番遊んだ」と「一番良かった」は別の問い
最初に、問いを一つに決めます。「今年の一作」には、少なくとも三つの意味が混ざっています。
- 一番長く遊んだ作品です。
- 一番心を動かされた作品です。
- 人に一番勧めたい作品です。
この三つは、同じ作品を指すとは限りません。何度も開いた作品は習慣で選ばれているだけかもしれません。一度しか遊ばなかった作品は、その一度が強烈だったのかもしれません。
そこで、最初に一文で定義を書きます。たとえば「来年も誰かに勧めたいと思う作品」や「今年の自分の時間を一番うまく使ってくれた作品」といった形です。定義が決まれば、後の採点基準もそこから導けます。
定義はあとから変えても構いません。ただし、採点を始めてから変えると、点数を直したくなって結論が揺れます。採点の前に固定しておくことが、ここでの唯一の決まりです。
候補を集める:履歴・好きな作品・あとで遊ぶ
次に、候補を洗い出します。頭の中の記憶だけに頼ると、直近の作品に偏ります。アソバースでは、ログイン中なら次の情報が手がかりになります。
- 作品ごとのプレイ履歴
- 「好きな作品」(いいねと連動しています)
- 「あとで遊ぶ」に入れたままの作品
履歴は、遊んだ事実を思い出す材料です。「好きな作品」は、そのときの自分が残した印です。「あとで遊ぶ」に残ったままの作品は、候補ではなく積み残しとして扱います。遊んでいない作品は、今年の一作には選べません。年内に遊べそうなら遊び、無理なら来年に回します。
ここで一つ注意があります。ログインせずに遊んだ分の履歴や進行は、端末内に保存されます。ログイン後のアカウントへ自動では混ざりません。ゲストで遊んだ作品は、ログイン中の履歴には出てきません。年末に候補を集めるときは、ゲストの端末とログイン中の画面の両方を見る必要があります。複数の端末で遊んだ場合も同じです。端末ごとに見え方が違うので、思い出せる範囲を紙に書き出してから照合すると漏れが減ります。
候補は5〜8作品に絞ると、採点が現実的な量になります。多すぎるときは、「もう一度遊びたいか」という質問だけで足切りします。
公式作品で記録が残らないものは自分でメモする
公式13作品のうち、保存があるのは余白の庭、WAVE / WAVE、かたちのあいだの3作品です。他の10作品の記録や録音は、画面を開いている間しか残りません。たとえば小さな軌道の最速記録や、月夜の配達の各夜の最少区間数は、画面を閉じると消えます。
こうした作品を候補にするなら、遊んだ直後に自分でメモを取っておく必要があります。「今日は最少区間数を更新した」「あの局面が忘れられない」といった一言で十分です。年末に残っているのは、その一言だけだからです。
基準を三つに絞って採点する
候補が決まったら、基準を三つに絞ります。多すぎると平均化されて差が出ません。少なすぎると偏ります。三つは、先に決めた定義から導きます。
定義が「来年も誰かに勧めたい作品」なら、たとえば次のようになります。
- 再訪したくなる、自分への問い:何も言われなくても、もう一度開くか、点数:1〜5
- 説明しやすい、自分への問い:初めての人に、一言で伝えられるか、点数:1〜5
- 記憶に残る、自分への問い:画面を閉じたあとも場面が浮かぶか、点数:1〜5
「保存の有無」のような作品の仕様は、基準に入れません。仕様は事実であって、良し悪しの判断ではないからです。ただし、保存があることで「再訪したくなる」の点が変わるのは自然です。余白の庭のように以前の庭を引き継げる作品は、続きから戻る理由があります。一方、記録が画面を開いている間だけの作品でも、毎回新しい気持ちで挑める強みがあるかもしれません。どちらが有利かは、実際に採点して確かめます。
採点の記録の取り方
採点は、次のように記録します。
- 作品ごとに行を作り、基準ごとに1〜5の整数を入れます。
- 一度目の採点を終えたら、一日以上空けます。
- 点数を見ずに、もう一度採点します。
- 二回の差が2点以上ある項目に印をつけます。
二回の差が大きい項目は、気分に左右されやすい項目です。その項目は、思い出す場面を具体的に書き出して点数を決め直します。差が小さい項目は、そのまま採用して構いません。
結果の読み方
合計点は参考であり、結論ではありません。読み方の目安は次のとおりです。
- 合計の1位と、直感で選びたい作品が一致しているなら、そのまま決めます。
- 一致しないときは、基準が足りていない合図です。直感の作品が低くなった理由を言葉にすると、足りない基準が見えます。たとえば「誰かと遊んだ時間が良かった」なら、四つ目の基準を一つだけ足して、全作品を採点し直します。
- 同点のときは、最近思い出した回数が多いほうを選びます。
数字との付き合い方
サイトにはランキングがあり、プレイ回数・いいね数・レビュー平均を切り替えられます。ジャンルでも絞り込めます。評価順はレビューが3件以上の作品から掲載され、上位50作品までです。自分の一作を決める前後に、他の人の見方と照らし合わせるのに役立ちます。
ただし、読み方に注意が要ります。プレイ回数は作品を起動した実測回数であって、人数ではありません。同じ端末・同じ作品の30分以内の再起動は重複として除かれますが、一人が日を変えて何度も開けば、その分が数えられます。回数が多いことは、よく起動されたことを示すだけです。「多くの人に遊ばれた」とは言い切れません。
また、ランキングを今年の分だけに絞れるかどうかは、確認済みの情報にありません。年間で見たいときは、現在の案内で確認してください。
自分の一作と、ランキング上位の作品が違っていても問題はありません。ランキングは他者の集計で、自分の採点は自分の基準です。両者の差は、むしろ読み物の材料になります。ランキング上位で、まだ遊んでいない作品があれば、それが来年の最初の候補です。
投稿者の場合は、自作を候補から外す、または別枠にします。自作は評価できない仕組みになっているので、同じ考え方に揃えると、他の作品との比較が公平に保てます。
一作を決めたら、レビューを一本書く
選んだ作品には、レビューを書いてみてください。レビューは1〜5点の評価と、1〜2,000文字の本文で書けます。1つのアカウントにつき、1作品に1件です。メールアドレスの確認が必要で、あとから編集や削除もできます。
2,000文字を埋める必要はありません。短くても、次の三点が入っていれば読む人の役に立ちます。
- どんな場面で遊んだか(仮定ではなく、自分の実際の場面を書きます)
- 何が良かったのか(上の三つの基準に沿って書くと整理しやすくなります)
- 誰に勧めたいか
評価の数字は、採点表の点数をそのまま写す必要はありません。レビューの点数は、公開される評価として、他の人が作品を選ぶ目安にもなるからです。気持ちに合う数字を選んでください。
家族や仲間と一票を出し合う
「今年の一作」を一人で決めるのも楽しいのですが、複数人で出し合うと違いが見えます。保護者と子どもで遊んだ場面を考えてみます。子どもは何度も遊んだ作品を挙げ、保護者は短い時間で印象に残った作品を挙げるかもしれません。
アソバースにはフレンドもチャットもなく、投票の共通機能もありません。集める場所はサイトの外に作ります。進め方は次のとおりです。
- 各自が、自分の候補を3作品まで紙かメモに書きます。
- 作品名を書いた紙を同時に出し、重なった作品に印をつけます。
- 各自が持ち点を3点とし、候補に1点ずつ、または1作品に集中して配分します。
- 合計点が最も高い作品が「今年の一作」です。同点なら、全員でもう一度遊んで決めても構いません。
オンライン対戦があるのは、潮目のオセロと灯りのチェスの2作品だけです。確認済みのアカウントで部屋を作り、リンクで友達を1人招待します。この2作品を候補に入れる場合は、対戦が楽しかったのか、作品が楽しかったのかを分けて話すと、票の意味がはっきりします。部屋は24時間、部屋と対戦履歴は作成から7日後に削除対象になるので、対戦の記録を残したいなら、勝敗や気づいた点をメモしておく必要があります。
票を出したあとは、選ばれなかった作品にも一言ずつ理由を添えます。この一言が、来年の候補探しのヒントになります。
次の行動
今日のうちに、「今年の一作」の定義を一文で書き、候補を5〜8作品まで書き出してください。ログイン中の履歴と、ゲストで遊んだ端末の記憶の両方を確認します。そのうえで、三つの基準で一度目の採点を済ませ、一日以上空けてから二度目の採点をしてみてください。

