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1日でゲームを1本作る:AI時代の最短カリキュラム

遊びをつくる

執筆にClaudeを使用しています。

月夜の街を結ぶ配達経路と、手前に置かれた自転車と三つの小包。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イラスト。

「1日でゲームを作る」という言葉を聞いて、無謀に感じる人は多いはずです。しかしAIを使ったゲーム制作では、コードを一行も書かなくてもHTMLとJavaScriptが出力され、ブラウザですぐ動作確認できる状態になります。問題は「AIが速い」ことではなく、「何をどの順番で決めるか」という設計判断にあります。 この記事では、1日(実作業6〜8時間を想定)でブラウザゲームを1本完成させるための時間配分・判断基準・よくある詰まりどころを具体的に示します。ゲームエンジンの事前知識やプログラミングスキルは前提にしません。「今日中に動くものを1本出す」ことだけをゴールにします。

この記事の目次
  1. 1日を4つのブロックに切る
  2. 設計ブロック:仕様を1枚にまとめる技術
  3. 初版生成ブロック:動く状態を最速で作る
  4. 調整・修正ブロック:ループの回し方
  5. 仕上げと公開準備:最後の1時間でやること
  6. 次の行動

1日を4つのブロックに切る

まず全体の時間を構造化します。「作りながら考える」スタイルは、AIとの作業では特に迷走しやすいため、事前に4つのブロックを決めておくことが重要です。

  • 設計、目安時間:60〜90分、やること:ゲームの仕様を1枚にまとめる
  • 初版生成、目安時間:60〜90分、やること:AIに最初のコードを出させてブラウザで動かす
  • 調整・修正、目安時間:120〜150分、やること:動作確認とフィードバックのループ
  • 仕上げ・公開準備、目安時間:60分、やること:最終確認・ファイル整理・説明文の作成

合計で約5〜6時間です。余裕を持って1日に収めるためには、各ブロックの終わりに「ここで決めたことを変えない」という小さな締め切りを設けることがポイントです。

設計ブロック:仕様を1枚にまとめる技術

AIへの最初の指示が曖昧だと、後から修正に何倍もの時間がかかります。設計ブロックでは次の5項目を紙またはテキストファイルに書き出してください。

  1. ジャンル:クリックゲーム・パズル・アクション・タイピング・クイズなど。1日の制作ではジャンルを1つに絞ります。
  2. プレイヤーがする操作:マウスクリックのみ、キー入力のみ、など。操作の種類が少ないほど初日に完成させやすくなります。
  3. 終了条件:いつゲームが終わるか。「残り時間がゼロになったら終了」「ミスが3回で終了」のように一文で書けない設計は複雑すぎます。
  4. スコアの有無:スコアを表示する場合、計算式を先に決めておきます。「何かポイントを貯める」だけでは後でAIに指示できません。
  5. 画面の構成要素:タイトル画面・ゲーム画面・結果画面の3枚だけに限定するのが基本です。

この5項目を書き終えたら、それをそのままAIへの最初の指示文に貼り付けます。設計書がそのままプロンプトになるくらいの粒度が適切です。

よくある失敗は「面白くなるよう工夫して」「本格的な演出を入れて」という曖昧な追加指示です。1日制作では、演出の優先度は最後に回します。最初の指示では「シンプルに」と明示するほうが結果的に早く完成します。

初版生成ブロック:動く状態を最速で作る

設計書をプロンプトに貼り付けたら、次のように依頼します。

  • 「上記の仕様でブラウザで動くHTMLファイルを1つ作ってください。外部ライブラリは使わず、HTML・CSS・JavaScriptをすべて1ファイルに収めてください」

外部ライブラリを使わないよう指定するのは、CDNの読み込み失敗やバージョン不整合によるエラーを避けるためです。初版は機能さえ動けば見た目は問いません。

出力されたコードをコピーして拡張子.htmlで保存し、ブラウザで開きます。ここで確認するのは「ゲームが最後まで遊べるか」の一点だけです。見た目・バランス・演出の確認は次のブロックに回します。

動かない場合は、ブラウザの開発者ツール(F12キー)でコンソールのエラーメッセージを確認し、そのメッセージをそのままAIに貼り付けて「このエラーを修正してください」と伝えます。エラーの意味を自分で理解する必要はありません。エラー文をそのまま渡すことが最短の解決策です。

調整・修正ブロック:ループの回し方

初版が動いたら、フィードバックのループに入ります。このブロックで最も重要な原則は「1回の指示で変更する箇所を1つに絞る」ことです。

複数の変更を同時に依頼すると、どの変更が原因でバグが起きたかわからなくなります。「色を変えて、スコアの計算も直して、BGMも追加して」という指示は1日制作では避けます。

修正の優先順位は次の順番で進めます。

  1. バグ修正(ゲームが途中で止まる・スコアが正しく計算されない)
  2. ゲームとして成立するかの確認(難易度が極端すぎないか)
  3. 見た目の最低限の整理(テキストが見切れていないか・ボタンが押しやすいか)
  4. 余裕があれば演出の追加

「難しすぎる」「簡単すぎる」という感覚的なフィードバックをAIに伝えるときは、数値で指示するとぶれません。「敵の速度を現在の0.7倍にしてください」「制限時間を30秒から45秒に変えてください」のような形です。

このブロックで2時間が経過したら、それ以上の改善は翌日以降にすると決めます。「もう少し良くなる」という感覚は際限なく続くため、時間でループを打ち切ることが1日完成の鍵です。

仕上げと公開準備:最後の1時間でやること

最後のブロックでは、ゲームの外側を整えます。

ファイルの確認:保存した.htmlファイルをブラウザで開き、最初から最後まで1回通しでプレイします。自分でプレイするのはこの時点が最初で最後でも構いません。

説明文の作成:タイトル・1行の説明・遊び方(操作説明)の3点を書きます。この3点があれば、初めて見た人がゲームを始められます。説明文もAIに下書きを依頼できます。「このゲームの操作説明を3行で書いてください」と、仕様書と完成コードを渡します。

投稿の準備:アソバースにはHTMLファイルをそのまま投稿する方法があります。単一ファイルで完成している場合はそのままアップロードできます。画像や音声ファイルを追加した場合は、それらをまとめてZIPファイルにしてから投稿します。ZIPの場合はゲームが起動するHTMLファイルの名前をindex.htmlにしておくと確実です。

次の行動

今日作るゲームのジャンルと操作方法を1行ずつ書き出し、上記の設計書5項目を埋めることから始めてください。設計書が完成したら、そのままAIへの最初のプロンプトとして貼り付けます。完成したHTMLファイルは、アソバース(https://aso-verse.com)から投稿して公開できます。