自分のメモをNotebookLMの資料に混ぜるときの、事実と意見の分け方
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結論から言うと、「事実のメモ」と「意見のメモ」を同じソースに書かないことが基本です。そのうえで、質問の目的に合わせて、回答に使うソースを選び直します。 NotebookLMは、ソースとして入れた内容を回答の材料にします。公式資料のPDFも自分の感想も、ソースとして入れれば同じ並びに載ります。事実か意見かの区別は、人が「名前」「書式」「選択」の3か所で付ける必要があります。この記事では、その具体物として次の3つを用意しました。 1. ソースを4種類に分ける名前の付け方 2. メモの書き方ルールとテンプレート 3. 事実だけで答えさせる依頼文と、意見を資料に照らして点検させる依頼文 ※本文のサンプルはすべて「説明用の例」で、実際に操作して得た結果ではありません。ヘルプには製品名を「Gemini Notebook」と表記するページもあります。ボタンや画面の表記は更新されることがあるため、お使いの画面で確認してください。
なぜ混ぜると困るのか
自分のメモに「A市の補助は不十分だ」と書いて入れたとします。「A市の補助について教えて」と聞くと、この一文が資料の記述と並んで回答の材料になる可能性があります。引用が付いていても、引用元が「自分のメモ」なら、公式資料ほど強い根拠ではありません。
起きやすいのは次の2つです。
- 自分の解釈が、時間がたつと「資料にそう書いてあった」と思い込まれる
- 自分の要約に誤りがあると、その誤りが以降の回答の前提になる
対策は、資料の中身を直すことではなく、置き方を決めることです。
ソースを4種類に分ける
ソース名の先頭に記号を付けます。
- F、種類:原資料、入れるもの:公式文書、論文、規約、元のPDFやWebページ、事実として使えるか:使える(版と日付を確認)
- T、種類:転記・聞き取り、入れるもの:会議や電話で聞いた内容。日付と話者を付ける、事実として使えるか:条件付き(人の記録なので)
- O、種類:意見・仮説、入れるもの:自分の解釈、評価、予想、やりたいこと、事実として使えるか:使えない
- A、種類:AI出力の保存物、入れるもの:チャット回答を保存したメモなど、事実として使えるか:使えない(F・Tで裏取りするまで)
テキストやPDFは、追加する前にファイル名へ記号を付けておくと、一覧で見分けやすくなります。貼り付けたテキストなど、画面上で名前を変えられるかはお使いの画面で確認してください。
説明用の例:ソース一覧
「自治体のデジタル化ガイドを読んで勉強会資料を作る」を想定した、架空の構成です。
F01_デジタル化ガイド_2026版.pdf
F02_自治体アンケート結果.pdf
T01_2026-10-20_担当者ヒアリング_田中氏.txt
O01_私の解釈_ガイド第3章.txt
O02_勉強会で主張したいこと.txt
A01_チャット回答_第3章の要点_未検証.txtAには「未検証」も名前に入れておきます。
自分のメモの書き方ルール
ルールは6つです。
- 1つのメモに1種類だけ:意見メモ(O)に、資料の転記を混ぜません。
- 資料の内容を書くときは出典IDを付ける:「F01 p.12」のように、書き写す場合も要約の場合も付けます。
- 意見の文は「私の解釈:」で始める:文の途中で意見に切り替えません。
- 数字・固有名詞・日付は、出典IDなしでOに書かない:F・Tのメモか、出典ID付きに限ります。
- 推測は強さを書く:「資料に明記」「資料から推測」「感想」の3段階で十分です。
- 日付を入れる:後から古い解釈を見分けられます。
意見メモ(O)のテンプレート
種別:O(意見・仮説)
作成日:2026-10-28
対象:F01 第3章
私の解釈:現場の負担は増えると思う。
強さ:資料から推測
根拠の出典ID:F01 p.12(担当者の入力作業が増える記述)
反証しうる情報:F02の回答が負担減を示していれば撤回
私の解釈:地方では導入が遅れそうだ。
強さ:感想
根拠の出典ID:なし「根拠の出典ID:なし」と明示しておくと、あとで点検するときに拾えます。
聞き取りメモ(T)のテンプレート
種別:T(聞き取り)
日付:2026-10-20
話者:田中氏(説明用の仮名)
聞いた内容:「来年度から様式が変わる予定」
確度:本人の見込み。文書では未確認質問のたびに、使うソースを選び直す
メモを分けても、全部が回答の材料になっては意味がありません。公式ヘルプ(Gemini Notebook でチャットを使用する)によると、ソースをアップロードしたあと、回答に使うソースを選択できます。そこで、質問の目的ごとに選択を切り替えます。
- 資料に何が書いてあるか知りたい、選ぶソース:F(必要ならT)、外すソース:O、A
- 自分の意見を資料で点検したい、選ぶソース:F、T、O、外すソース:A
- 意見を整理・発展させたい、選ぶソース:O(必要ならF)、外すソース:A
選択の切り替え方は画面で確認してください。同じヘルプにはモバイルの制限も書かれているため、この運用はパソコンの画面で行う前提にしておくと安心です。
依頼文1:事実だけで答えさせる(F・Tのみ選択)
選択しているソースだけを根拠に答えてください。
資料に書かれていないことは「記載なし」と答え、推測で補わないでください。
質問:ガイドが定める、導入の手順は何段階ですか。依頼文2:意見を資料に照らす(F・T・Oを選択)
O01の各主張を、次の3つに分類した表にしてください。
・FまたはTに根拠がある(根拠のソース名と箇所を付ける)
・FにもTにも根拠がない
・FまたはTと食い違っている
最後に、O01で出典IDが付いていないのに事実のように書かれている文を、すべて挙げてください。依頼文3:混入チェック(Oのメモを書いた後)
O02の中から、数字・日付・固有名詞を含む文を抜き出し、
F・Tのどこに同じ記載があるか対応させてください。
対応が取れない文は「要確認」としてください。回答は引用元で確かめる
同じヘルプによると、引用にカーソルを合わせると引用本文を確認でき、選ぶとソース内の該当箇所へ移動できます。分類結果はそのまま信じず、重要な行の引用先を開いて確かめてください。AIは分類を間違えることがあります。また、引用元がOやAになっている回答は、事実の根拠として使いません。
Aを増やさない運用と、最初の10分
回答の「メモに保存」を使うと、表や引用も保存されます(同じヘルプ)。保存物は資料のように見えても、中身はAIの要約です。扱いは3つに絞ります。
- 保存物を再びソースとして入れるなら、名前に「A」と「未検証」を付ける
- 事実を尋ねるときは選択から外す
- 使いたい内容は、Fの該当箇所を確認し、確認できたものだけをTやOに書き直す
機密の資料やメモで試す前に、説明用の仮データで練習しておくと安全です。
最初の10分でやることは次のとおりです。
- 既存のソースにF / T / O / Aの記号を付ける
- 意見や感想が混ざったメモを、OとTに分ける
- Oのメモに「強さ」「根拠の出典ID」の行を足す
- 依頼文2を一度回し、出典IDのない事実風の文を洗い出す
- 事実を尋ねるときは、F・Tだけを選択する
この運用の目的は、AIの回答を完璧にすることではありません。自分の解釈が、いつの間にか資料の事実に格上げされる経路を断つことです。

