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ゲームのロゴを日本語と英語で両立させる

遊びをつくる

執筆にClaudeを使用しています。

ボタン、歯車、ベルが順につながり、操作・状態・反応を示す紙細工風イラスト。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イラスト。

ゲームのロゴに日本語と英語を両方入れたいとき、どちらかを大きく扱えばもう一方が邪魔に見え、同じサイズにすると全体が散漫になる——そんな悩みを持つ開発者は少なくありません。これは単なるデザインの好みの問題ではなく、二言語が持つ文字の「視覚的な重さ」の違いを理解すれば、構造として解決できます。 この記事では、日本語タイトルと英語サブタイトル(またはその逆)をロゴとして成立させるための判断基準と手順を具体的に示します。フォント選びや色より先に、「どちらを主役にするか」を決めることが出発点です。

この記事の目次
  1. なぜ日本語と英語は同居しにくいのか
  2. 主役を決める:三つのパターンと使いどころ
  3. フォントを選ぶ手順
  4. 字間・行間・サイズ比の調整
  5. 実際に確認すべき環境
  6. 次の行動
  7. 参考資料

なぜ日本語と英語は同居しにくいのか

日本語の漢字・かなは正方形のグリッドに収まる設計で、一文字ごとの視覚的な重さがほぼ均一です。一方、英字はベースラインと上下の出っ張り(アセンダー・ディセンダー)によって高さが文字ごとに異なり、横幅も"i"と"m"では大きく違います。同じフォントサイズを指定しても、日本語は「面」として見え、英語は「線」として見えます。

この違いを無視して同じサイズ・同じウェイトで並べると、日本語が視覚的に圧倒します。逆に英語を大きくすると、英字が間延びして読みにくくなります。解決策は「二言語を対等に扱わない」こと——意図的に主従関係を設けることで、全体が一つのロゴとして読まれるようになります。

主役を決める:三つのパターンと使いどころ

パターンA:日本語が主役、英語がサブ

国内プレイヤーをメインターゲットにするゲームに向いています。日本語タイトルを大きく置き、英語表記はその下や横に小さくあしらいます。英語は翻訳ではなく「ローマ字読み」や「略称」にすることも多く、装飾的な役割を担います。

判断基準:配信先が日本のストアやプラットフォームで、SNSのアカウント名も日本語表記を基準にする場合はこのパターンを選びます。

パターンB:英語が主役、日本語がサブ

海外配信や英語圏のゲームジャムへの参加を視野に入れる場合に有効です。英語タイトルをメインに据え、日本語は読みやすい位置に小さく添えます。この場合、日本語フォントのウェイト選びが重要で、細めのウェイトを選ぶと英字との視覚的な重さを近づけやすくなります。

判断基準:ゲームの世界観が英語圏のIPを参照している、または英語タイトルに語呂・意味の強さがある場合に向いています。

パターンC:二段組みで並列

日英どちらも同等に見せたいとき、横並びでなく縦に重ねる構成が安定します。上段に日本語、下段に英語(または逆)を置き、フォントサイズと字間を個別に調整することで視覚的な重さを揃えます。このパターンは一番難度が高く、フォントの組み合わせと余白の設計が結果を大きく左右します。

判断基準:タイトル自体が二言語で意味を持つ(直訳ではない独立した名前がそれぞれある)場合に限って使うと失敗が減ります。

フォントを選ぶ手順

  1. まず日本語フォントを決める。 ゲームの雰囲気(和風・SF・ポップ・シリアスなど)に合う日本語フォントを一本選びます。日本語フォントは英数字グリフも内包していますが、ロゴ用途では英字部分の品質が低いことが多いため、英字は別フォントで上書きします。
  1. 英字フォントを日本語フォントの「骨格」に合わせて探す。 明朝系の日本語フォントにはセリフ体の英字が合いやすく、ゴシック系にはサンセリフが合いやすいです。ただしこれはあくまで出発点で、世界観によって意図的に「ずらす」演出も有効です。
  1. ウェイト(太さ)を別々に設定する。 日本語をRegularにするなら英字はMediumかBoldにすることで、視覚的な重さを近づけられます。同じウェイト名を指定しても、フォントファミリーが違えば実際の太さは異なるため、目視で確認します。
  1. ライセンスを確認する。 商用利用・ゲーム組み込みを想定する場合、フォントの利用規約で「ゲームへの同梱」や「ロゴへの使用」が許諾されているかを必ず確認します。Googleフォントや多くのオープンソースフォントはSIL OFLで配布されており幅広く使えますが、個別の規約は公式サイトで最新の条件を確認してください。

字間・行間・サイズ比の調整

フォントが決まったら、次の三つを数値で管理します。

サイズ比: 主役の文字サイズを100とすると、サブの文字は60〜75の範囲に収めることが多いです。50以下になると読めなくなり、80以上だと対等に見えすぎます。

字間: 英字は日本語より字間を広めにとると、文字の「線」としての性質が際立ちます。日本語のほうはデフォルトのままか、わずかに詰めると「面」としての存在感が増します。

行間(二段組みのとき): 日本語と英語の行間は、日本語の文字サイズの0.3〜0.5倍が目安です。詰めすぎると上下が干渉し、空けすぎると一つのロゴに見えなくなります。

これらの調整は、ベクター形式(SVGやIllustrator形式)でデータを持っておくと後から変えやすくなります。ラスタ(PNG)で作り始めると拡大縮小のたびに品質が落ちるため、最終書き出しの直前まではベクターで作業します。

実際に確認すべき環境

ロゴが完成したら、以下の条件で見え方を確認します。

  • 小サイズ表示: アプリアイコンやSNSのサムネイルサイズ(128×128px前後)にしたとき、日英どちらも読めるかを確かめます。読めなくなる場合は、小サイズ用に英語を省略したバージョンを別途用意します。
  • 背景色の変化: 白背景と黒背景の両方で確認します。特に日本語フォントは細いウェイトだと白背景で消えやすく、黒背景で太って見えるフォントがあります。
  • 横長・縦長の両方: バナー用途(横長)とアイコン用途(正方形・縦長)で崩れないか確認します。必要に応じてアスペクト比ごとにレイアウトを組み直します。

次の行動

まず自分のゲームタイトルをパターンA・B・Cのどれに当てはめるかを決め、日本語フォント一本を選ぶことから始めてください。Googleフォントには日本語対応のウェイト展開が豊富なフォントが増えているため、そこを起点に探すと選択肢を絞りやすいです。ロゴをHTMLやZIPにまとめてアソバースへ投稿する際は、フォントのライセンスが配布・公開を許諾しているかを公式サイトで事前に確認してください。

参考資料

  • Google Fonts 公式ドキュメント(ライセンス・使用条件)
  • SIL Open Font License 1.1 全文(SIL International)
  • 各フォントファミリーの配布元公式ページ