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ゲームのコアループの作り方:30秒の遊びを設計する

遊びをつくる

執筆にClaudeを使用しています。

一つだけ空いた場所へ、丸い駒を置こうとする初めての一手。
記事のテーマをもとに制作したAI生成の写真風イメージ。

ゲームを作ろうとするとき、多くの人が「まずレベルを何面作るか」「BGMをどうするか」を考え始めます。しかしその前に決めなければならないことがあります。それがコアループ、つまり「プレイヤーが繰り返すひとまとまりの行動」です。コアループが曖昧なまま作り始めると、途中でゲームの方向性を見失いやすくなります。 コアループは「永遠に繰り返せる最小単位の遊び」と定義できます。シューティングゲームなら「敵を発見する→照準を合わせる→撃つ→結果を受け取る」がコアループです。このループが面白ければ、ステージ数が3でも30でも遊び続けてもらえます。逆にコアループが退屈なら、どれだけコンテンツを積み上げても飽きられます。 「30秒」という数字は、コアループ一周にかかる体感時間の目安です。長すぎると緊張が途切れ、短すぎると判断の余地がなくなります。設計の出発点として「30秒で一周できるか」を問い続けることで、余分な要素を削る判断基準が生まれます。

この記事の目次
  1. コアループを構成する3つの要素
  2. 30秒で一周するループを紙で設計する
  3. よくある設計の失敗と見直しポイント
  4. コアループを試す最速の方法
  5. 次の行動

コアループを構成する3つの要素

コアループは必ず「入力・変化・フィードバック」の3つで成り立っています。

入力はプレイヤーが行う操作や判断です。クリック、移動、選択など何でも構いませんが、「プレイヤーが能動的に関与できるか」が重要です。自動で進むだけの画面はループではなく演出です。

変化は入力を受けてゲームの状態が変わることです。敵が倒れる、スコアが上がる、ブロックが消える——何かが「変わった」という事実が次の入力の動機になります。変化がなければプレイヤーは「自分の操作に意味があるのか」と感じ始めます。

フィードバックは変化をプレイヤーに伝える仕組みです。音、エフェクト、数字の増減など、変化を感覚的に受け取れる表現です。フィードバックが遅い・小さいとループが「手応えのない」体験になります。逆にフィードバックを強化するだけでコアループの気持ちよさが大きく変わることも多く、真っ先に調整すべき箇所のひとつです。

この3要素を紙に書き出すと、自分のゲームのどこが曖昧かが見えてきます。「変化が起きているけれど、フィードバックが視覚だけで音がない」「入力はできているが、変化が分かりにくい」——そういった穴を見つけるための地図として使えます。

30秒で一周するループを紙で設計する

実際にコアループを設計するとき、最初からコードを書く必要はありません。次の手順で紙(またはテキストエディタ)に書き出すことをおすすめします。

  1. 動詞を一つ選ぶ。 「撃つ」「積む」「避ける」「選ぶ」——まずプレイヤーが繰り返す動詞をひとつ決めます。動詞が複数ある場合は最もゲームの核心にある一つに絞ります。
  2. その動詞の前後を埋める。 「〇〇を見つける→(動詞)→〇〇が変わる→〇〇を受け取る」という一文で書きます。例:「宝箱を見つける→クリックして開ける→アイテムが出る→ステータスが上がるのを確認する」。
  3. 声に出して時間を計る。 書いた一文を声に出しながら、プレイするイメージで時間を計ります。体感で30秒前後になっているか確認します。長すぎる場合は「見つける」工程や「確認する」工程が重すぎることが多いです。
  4. 「ループが終わったら次が始まるか」を確認する。 ループの最後のステップが、次のループの最初の動機につながっているかを確認します。「ステータスが上がった→強くなった→もっと強い宝箱を探したい」のように、ループの出口が次の入口を引き寄せる構造が理想です。

この4ステップを1時間以内に終わらせるつもりで進めてください。完璧な設計書より、「動くかどうか確かめられる荒削りな一文」の方が実際の制作では役に立ちます。

よくある設計の失敗と見直しポイント

コアループを作り始めた人が陥りやすい問題を3つ挙げます。

ループに選択肢がない。 「進む→障害物が来る→避ける→進む」は行動の連続ですが、プレイヤーに判断の余地がなければ飽きが早くなります。「どう避けるか」「いつ避けるか」「リスクを取って攻めるか」のような判断の分岐を一か所でも入れると、同じループの繰り返しでも毎回違う体験になります。

変化が曖昧。 スコアが上がっているのに「何かが変わった感じ」がしない場合、変化の粒度が大きすぎることがあります。100点ずつ増えるより、1点ずつコンボで増えていく方が変化を感じやすくなります。変化のスピードと単位を調整するだけで印象が変わります。

ループとは別の仕組みを先に作ってしまう。 メニュー画面、セーブ機能、実績システム——これらはコアループが面白くなってから追加するものです。コアループが楽しくない状態でこれらを作り込んでも、根本的な問題は解決しません。「コアループだけで5分遊べるか」を最初のマイルストーンにすることを強くおすすめします。

コアループを試す最速の方法

設計が終わったら、できるだけ早くプレイアブルな状態にします。完成度は問いません。ビジュアルが四角形だけでも、BGMがなくても、「入力→変化→フィードバック」の3要素が動いていればコアループのテストができます。

テストで確認すべきことはシンプルです。「同じ操作を10回繰り返したとき、飽きたか、もう一回やりたかったか」。飽きた場合は変化やフィードバックの強さを見直します。やりたかった場合は、その感触を損なわないようにしながら要素を追加していきます。

他人に試してもらう場合は、説明なしに渡してみてください。「何をすればいいか」が5秒以内に伝わらないなら、入力の設計か、フィードバックの説明が足りていない可能性があります。チュートリアルを増やすより、コアループ自体を分かりやすくする方向を先に検討します。

HTMLとJavaScriptだけで動くシンプルなプロトタイプなら、数時間でコアループのテストが可能です。アソバースではHTMLファイルを直接投稿して公開できるため、プロトタイプ段階から他の人に触れてもらうことができます。作り込む前に感触を確かめたい場合の選択肢として覚えておくと便利です。

次の行動

まず動詞を一つ書き出し、「〇〇を見つける→(動詞)→〇〇が変わる→〇〇を受け取る」の一文を完成させてください。その一文が30秒で一周できるか声に出して確かめたら、最低限のコードで動く状態を作り、10回繰り返してみます。「もう一回」と思えたなら、そのループを土台に次の要素を乗せていく段階に進めます。