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同じゲームを複数のAIで作るときの比べ方と選び方

遊びをつくる

執筆にClaudeを使用しています。

紙の飛行機が、海辺の小さな街と山の上を飛んでいく絵。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イメージ。実際のゲーム画面ではありません。

「ChatGPT、Claude、Gemini、どれが一番ゲームを作れるのか」という問いは、ゲーム制作を始めようとする人なら一度は抱きます。しかし「どれが優れているか」という一般論よりも、「自分が作りたいゲームにどのAIが向いているか」を判断する方が実用的です。 この記事では、同じゲームを複数のAIに作らせて比較するときの観点と手順を整理します。AIの仕様や料金は変わりやすいため、具体的な数値は各ツールの公式サイトで最新情報を確認してください。ここで示すのは「何をどう比べるか」という判断の枠組みです。

この記事の目次
  1. 比較に使うゲームはシンプルに固定する
  2. 同じ指示文をそのまま渡して第一印象を記録する
  3. 見るべき3つの比較軸
  4. AIごとの傾向と向き不向き
  5. 比較後の道具の使い分け方
  6. 次の行動

比較に使うゲームはシンプルに固定する

複数のAIを比較するなら、まず「お題となるゲーム」を一つ固定します。このとき、題材が複雑すぎると差異の原因が「AIの能力」なのか「問題の難易度」なのかが判別できなくなります。

比較用のお題として適しているのは、次の条件を満たすゲームです。

  • 単一のHTMLファイルとして完結できる規模(300〜500行程度を目安に)
  • ルールをひと言で説明できる(例:「矢印キーで動くブロックが落下するパズル」)
  • 視覚的なフィードバックがある(スコア表示・色の変化など)

「数当てゲーム」は単純すぎてAIの差が出にくく、「RPG」は複雑すぎて同条件の比較になりません。「ボールが壁で反射してブロックを崩すゲーム(ブロック崩し)」や「タイルをクリックして揃えるパズル」程度が、差異が見えやすいちょうどよい難易度です。

同じ指示文をそのまま渡して第一印象を記録する

お題を決めたら、まったく同じ指示文(プロンプト)を各AIに渡します。ここで指示文をAIごとに調整してしまうと、比較ではなく「各AIへの最適化」になります。

指示文の構成例は次のとおりです。

  1. ゲームの概要(1〜2文で)
  2. 操作方法(キーボード・マウスなど)
  3. 終了条件・スコアの計算方法
  4. 出力形式(「HTML・CSS・JavaScriptをひとつのファイルにまとめて」など)

追加要求や修正依頼は第一回の出力を受け取るまで保留します。初回出力だけで「動作するか」「コードが読めるか」「スタイルが整っているか」を記録するのが目的です。

見るべき3つの比較軸

第一印象を記録するとき、次の3軸で評価すると後の判断に使いやすくなります。

軸1:動作の完成度

最初の出力がそのまま動くか、どこかで止まるかを確認します。ブラウザのコンソールにエラーが出ていないかも確認の対象です。「ほぼ動くが一機能だけ欠ける」「エラーは出ないが何も表示されない」「完全に動く」の3段階で記録すると比較がしやすくなります。

動作しなかった場合、エラーメッセージをそのままAIに貼り付けて修正を依頼し、何回のやりとりで動くようになったかも記録します。この「修正ラリーの回数」がツール選択の判断材料になります。

軸2:コードの読みやすさ

完成後のコードを自分が読んで理解できるかどうかを確かめます。コメントが十分に入っているか、変数名や関数名が意味のある言葉になっているかが目安です。

これが重要なのは、後から機能を追加したり別ゲームに応用したりするとき、読めないコードは使い回しができないからです。「動くが読めないコード」を量産しても、自分のスキルにも資産にもなりにくい状態になります。

軸3:修正指示への応答精度

初回出力に不満な点を一つ追加指示して、どう変わるかを見ます。「スコアをゲーム終了後にも画面に残すようにして」など、小さな変更を一つだけ頼みます。ここで見るのは「指示した変更だけが変わったか」「別の場所が壊れていないか」の2点です。一つの修正が別の箇所に波及しやすいAIは、大きなプロジェクトでは扱いにくくなります。

AIごとの傾向と向き不向き

公知の情報の範囲で、主要なAIコーディング支援ツールには傾向の違いがあります。

ChatGPT(OpenAI)は用途が広く、ゲームのロジック説明や企画の壁打ちと、コード生成を同じ会話内で行き来しやすいです。日本語での指示に対して安定しており、ゲーム制作が初めての人にとって入口として使いやすい面があります。

Claude(Anthropic)は長いコードを一度に出力する際の整合性に特徴があるとされています。コード全体の構造を保ちながら修正する場面で試してみる価値があります。

Gemini(Google)はGoogleのサービスと連携した用途や、マルチモーダルな指示(画像でUIのラフを渡すなど)との組み合わせを試したい場面で検討できます。

ただし、これらの傾向はモデルのアップデートで変わります。「今のバージョンでどうか」を自分で確かめる姿勢が、道具選びの基本です。特定のタスクに対してどのAIが現時点で優れているかは、公式のリリースノートやベンチマークサイトで確認するのが確実です。

比較後の道具の使い分け方

複数のAIを試した後、「一つに絞る」必要はありません。実際には次のような使い分けが機能しやすいです。

  • 企画・仕様の言語化:日本語での対話が自然なAIを使い、ゲームのルールや画面遷移を言葉で整理する
  • 初期コードの生成:動作完成度が高かったAIに最初の骨格を作らせる
  • 修正・リファクタリング:コードの読みやすさと修正精度が高かったAIに担当させる

複数のAIに同じ役割を掛け持ちさせるより、得意な段階を割り当てる方が結果的に速く進む場合が多いです。

次の行動

今日から試すなら、ブロック崩しや数字パズルなど小さなお題を一つ選び、同じ指示文を2つのAIに渡してみてください。動作・読みやすさ・修正応答の3軸でメモを取ると、次のプロジェクトで道具を選ぶときの根拠になります。完成したゲームはHTMLファイルのままアソバースに投稿して公開できるので、比較の過程を記事にして投稿するのも一つの活用方法です。