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キャラクターのセリフをAIに書かせるときの口調指定テンプレート

遊びをつくる

執筆にClaudeを使用しています。

一枚の紙の四つの欄に、画面、操作、目的、終わり方を絵で整理する机。
記事のテーマをもとに制作したAI生成の写真風イメージ。

AIにセリフを書かせると、キャラクターがみんな同じ話し方になってしまう——そんな経験はないでしょうか。「もっとぶっきらぼうに」「おじいさんっぽく」と追加で指示しても、微妙にずれた返答が来て、直しを繰り返すうちに時間が溶けていきます。 原因のほとんどは、口調の指定が「形容詞で終わっている」ことにあります。「ぶっきらぼう」という言葉だけでは、AIは統計的に最もそれらしい文体を選ぶしかなく、毎回ぶれます。必要なのは、AIが迷わないための構造化された口調情報です。 この記事では、口調指定に必要な要素を整理し、コピーして使えるテンプレートと、ジャンル別の記入例を示します。セリフの一貫性を保つために何を決めておけばよいか、判断基準とともに説明します。

この記事の目次
  1. 口調指定に必要な5つの要素
  2. コピーして使える口調指定テンプレート
  3. ジャンル別の記入例
  4. 複数キャラクターを同時に書かせるときの注意点
  5. 口調指定が効きにくいときのチェックリスト
  6. 次の行動

口調指定に必要な5つの要素

口調は「話し方の雰囲気」ではなく、複数の言語的要素の組み合わせです。以下の5項目をセットで渡すと、AIは一貫した文体でセリフを生成できます。

1. 一人称と二人称

「俺」「私」「わし」「あたし」「我」など、一人称の選択だけでキャラクターの年齢・性格・育ちが大きく変わります。二人称(「あなた」「お前」「きみ」「貴様」)も忘れずに指定してください。この2つを省略すると、AIは文脈から推測しますが、シーンをまたぐと揺れます。

2. 語尾パターン(2〜3種)

「〜だな」「〜じゃろう」「〜ですわ」「〜っす」など、実際に使う語尾を2〜3パターン列挙します。「男性的な語尾」のような説明ではなく、具体的な文字列で渡すのがポイントです。

3. 禁止表現・禁止語彙

このキャラクターが絶対に言わない言葉を明示します。元気系キャラに「なるほど」「おっしゃる通り」は似合わない、武人キャラが「まじで?」とは言わない、といった禁止リストが、生成結果の外れ値を大きく減らします。

4. 感情表現のクセ

怒るときに声を荒げるのか、逆に静かになるのか。喜びを大げさに表現するのか、照れ隠しをするのか。感情の方向性を2〜3文で書いておくと、セリフに感情を乗せる指示が楽になります。

5. 口癖・フィラー(任意)

「〜というわけだ」「ふむ」「だからよ」のような口癖は、短いセリフでもキャラクターらしさを出す効果があります。必須ではありませんが、印象的なキャラにしたいときに有効です。

コピーして使える口調指定テンプレート

以下のテンプレートをプロンプトの冒頭または「キャラクター設定」ブロックとして貼り付けてください。【】内を埋めるだけで使えます。

## キャラクター口調設定

- 名前:【キャラクター名】
- 一人称:【俺 / 私 / わし など】
- 二人称:【お前 / あなた / きみ など】
- 語尾パターン:【例:〜だな/〜じゃないか/〜か?】
- 絶対に使わない表現:【例:「なるほど」「了解です」「ありがとうございます」】
- 感情表現のクセ:【例:怒るほど声が静かになる。喜びは短い言葉で表す。】
- 口癖(任意):【例:「くだらん」「ふん」】
- 話し方の補足(任意):【例:命令形が多い。質問には質問で返すことがある。】

このブロックを1キャラクターにつき1枚用意しておくと、別のチャットセッションや別のAIツールに切り替えたときでも同じ設定を再利用できます。

ジャンル別の記入例

設定の埋め方を3パターンで示します。

例1:老剣士(和風RPG)

- 一人称:わし
- 二人称:貴様 / おぬし(親しい相手)
- 語尾パターン:〜じゃ/〜ぞ/〜か
- 絶対に使わない表現:「ありがとう」「すごい」「やばい」
- 感情表現のクセ:感情を直接口にしない。怒りは沈黙と短い命令で示す。
- 口癖:「……そうか。」

例2:元気な少女(現代学園もの)

- 一人称:あたし
- 二人称:あなた / ○○ちゃん
- 語尾パターン:〜だよ!/〜じゃん/〜かな?
- 絶対に使わない表現:「なるほど」「確かに」「おっしゃる通り」
- 感情表現のクセ:嬉しいことは大げさに表現する。失敗しても「まあいっか!」と切り替える。
- 口癖:「絶対いける!」

例3:無感情なAI(SF)

- 一人称:私
- 二人称:あなた
- 語尾パターン:〜です/〜ます/〜と判断します
- 絶対に使わない表現:感嘆符「!」、「すごい」「楽しい」など感情形容詞全般
- 感情表現のクセ:感情を表現しない。事実と確率のみを述べる。
- 口癖:「データが不十分です。」

複数キャラクターを同時に書かせるときの注意点

会話シーンで複数キャラクターのセリフをまとめて生成する場合、AIはキャラクターが増えるほど口調を均質化しようとする傾向があります。これを防ぐには、プロンプト内で対比を明示するのが効果的です。

たとえば「AとBの口調は正反対にしてください。Aは短く命令的、Bは長く丁寧」と一文加えるだけで、生成結果の分離度が上がります。3人以上の場合は、最も対照的な2人を先に定義し、残りを「AとBの中間」のように相対的に説明するとテンプレートが簡潔に保てます。

また、1回のプロンプトに渡すキャラクター数は3人程度までにとどめるのが現実的です。それ以上になると、設定の詳細がモデルの注意から外れやすくなり、後半のキャラクターほど口調が崩れます。シーンを分割してセリフを生成し、最後に繋ぎ合わせる方法が安定します。

口調指定が効きにくいときのチェックリスト

テンプレートを使っても結果がずれる場合、以下の点を確認してください。

  • 語尾指定が抽象的になっていないか:「武士っぽく」ではなく「〜じゃ/〜ぞ」と具体的に書く
  • 禁止表現が少なすぎないか:2〜3個では足りないこともあります。生成結果に出てきた不自然な表現を禁止リストに追加していく
  • セリフの長さを指定していないか:「短く」「1文で」などの制約を加えると、語尾パターンが反映されやすくなります
  • 設定ブロックがセリフ指示より後にないか:口調設定はセリフを書かせる指示より前に置くのが基本です
  • 1回のプロンプトが長すぎないか:設定・世界観・ルール・セリフ指示をすべて1つのプロンプトに詰め込むと、口調設定が薄まります。会話型AIなら最初のメッセージで設定だけを渡し、「設定を記憶しました」と返ってからセリフ生成を頼む方法も有効です

次の行動

まずは自分のゲームの主人公1人分のテンプレートを埋めてみてください。既存のセリフがある場合は、そのセリフから一人称・語尾・禁止表現を逆算して抽出すると、設定が固まりやすくなります。テンプレートが完成したら、同じ感情(怒り・喜び・驚き)のセリフを5本まとめて生成して、揺れがないか確認するのがおすすめです。作ったゲームはアソバースに投稿して、実際のプレイヤーにセリフの印象を試してみましょう。