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ゲームプランナーになるには:ポートフォリオの作り方

遊びを届ける

執筆にClaudeを使用しています。

色紙の試作コース、小さな駒、ノートを並べたゲーム制作の作業机。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イメージ。実際のゲーム画面ではありません。

ゲームプランナーの採用選考で最初に問われるのは、「あなたはどんなゲームを、なぜその仕様で作ったのか」という問いへの答えです。プログラマーやアーティストと違い、プランナーは成果物が目に見えにくい職種です。だからこそポートフォリオが、思考の跡を見せる唯一の手段になります。 この記事では、ゲームプランナー志望者が実際に選考で使えるポートフォリオの構成・内容・提出形式を具体的に説明します。「何を作ればいいかわからない」という段階から、「選考担当者に読まれる状態」まで整理します。

この記事の目次
  1. プランナーのポートフォリオが「企画書の束」では足りない理由
  2. ポートフォリオに入れるべき三種類の素材
  3. 一本のゲームを深く掘り下げる手順
  4. 提出形式と見せ方の判断基準
  5. 経験がない段階で最初の一本を作る方法
  6. 次の行動

プランナーのポートフォリオが「企画書の束」では足りない理由

多くの志望者が最初に誤解するのは、「企画書をたくさん書けばポートフォリオになる」という点です。ゲーム会社の採用担当者が実際に確認したいのは、アイデアの量ではなく意思決定の根拠です。

なぜそのルールにしたのか。プレイヤーにどんな体験を与えようとしたのか。作る途中で何を変え、なぜ変えたのか。この三点が語れない企画書は、どれだけ見栄えが良くても「思いつきの羅列」と読まれます。

裏を返せば、完成度の低いゲームでも、設計の判断が丁寧に記録されていれば評価されます。規模より密度が重要です。

ポートフォリオに入れるべき三種類の素材

1. 実際に動くゲームと仕様書のセット

最も説得力があるのは、「ゲーム本体」と「その仕様書」を並べて見せることです。完成品が小さくても構いません。キャラクターの移動速度・敵の出現間隔・得点の計算式など、数値の根拠を仕様書に書き、「この数値でないといけない理由」まで言及できると、プランナーとしての判断力が伝わります。

ゲームをブラウザで動く状態にしておくと、採用担当者がその場で確認できます。ZIPやHTMLで提出できるアソバースのようなプラットフォームに公開してURLを共有する方法は、インストール不要でハードルが低く、選考の実務にそのまま使えます。

2. ゲームデザインドキュメント(GDD)の抜粋

GDD(Game Design Document)とは、ゲームの設計思想・ルール・UX・数値パラメータを一元管理する文書です。全体を提出する必要はなく、「コアループの設計」「難易度カーブの考え方」など、判断が見えるセクションを2〜3ページ抜粋します。

書き方は問いませんが、「プレイヤーはこの場面で何を感じるか」→「だからこのルールにした」という構造が読み取れることが最低条件です。

3. 振り返りレポート

作ったゲームについて、「うまくいったこと」「失敗したこと」「次に直すなら何か」を短くまとめたものです。A4で1枚、または箇条書きで10行程度が適切です。

これを入れる理由は、プランナーの仕事が反復改善を前提としているからです。問題を認識して言語化できる人材かどうかを、採用側はここで判断します。

一本のゲームを深く掘り下げる手順

ポートフォリオには複数作品を入れたくなりますが、一本を深く掘り下げた資料のほうが評価されます。以下の手順で一本を仕上げてください。

  1. テーマを一文で決める 「30秒で達成感が得られるパズル」のように、体験の目標を具体的な言葉にします。
  1. コアループを図にする プレイヤーが何をして、何を得て、なぜ続けるかを矢印でつなぎます。文章より図のほうが、設計の意図が伝わります。
  1. 主要パラメータを書き出して根拠を添える 時間制限・コスト・スコア倍率など、調整した数値すべてに「この値にした理由」を一行添えます。
  1. プレイテストの記録を残す 自分以外の一人でもいいので遊んでもらい、どこで詰まったか・何が楽しかったかをメモします。この記録が「データに基づく判断」の証拠になります。
  1. 仕様変更の履歴を一覧にする 「最初は5秒制限だったが、テストで全員クリアできなかったため8秒に変更」という変更ログは、プランナーの思考過程を直接示す資料です。

提出形式と見せ方の判断基準

ポートフォリオの提出形式は、応募先によって異なります。一般的には以下の形で準備しておくと対応しやすいです。

  • PDF一冊にまとめたもの:メール添付やフォーム提出に使います。表紙・目次・各作品の仕様書と振り返りを含めて20〜30ページが目安です。
  • Webページ(ポートフォリオサイト):Notionや無料の静的サイトで作れます。リンクを共有するだけなので更新が容易です。
  • ゲームの公開URL:仕様書と振り返りを同ページか同URLの近くに置くと、ゲームと資料が対応して見やすくなります。

選考担当者が実際に読む時間は限られています。ゲームURLをクリックして30秒以内に遊び始められるか、仕様書のどこを読めば設計の核心がわかるかを、自分で確認してから提出してください。

フォントや配色に凝る前に、「読んだ人が何を判断できるか」を基準に構成を見直すことを優先します。

経験がない段階で最初の一本を作る方法

ゲーム制作経験がゼロの場合、まずブラウザで動く小さなゲームを一本完成させることが先決です。テトリスやじゃんけんのようなシンプルなルールで構いません。AIを使ってコードを生成し、自分はゲームバランスとUXの設計に集中する方法も現実的な選択肢です。

この段階では「面白いゲームを作る」より「仕様を決めて完成させて振り返りを書く」というサイクルを一度回すことが目的です。一周回したことがある人と、アイデアだけある人では、選考における重みが違います。

完成したゲームは公開しておくことで、応募のたびにURLを使い回せます。更新した場合でも同じURLを維持できる方法を選ぶと、古い資料と混在しません。

次の行動

今日中に、自分が過去に遊んで「ここのルールがおもしろい」と感じたゲームを一本選び、そのコアループを図に書いてみてください。次に、同じ構造で自分がテーマを変えたゲームを企画し、パラメータに根拠を添えた仕様書を一枚作ります。その仕様書に沿って小さなゲームを完成させ、アソバースなど公開できる場所にURLを置いたうえで振り返りレポートを添えれば、ポートフォリオの核になる一本が手元に残ります。