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会社員とゲーム制作の両立:時間の作り方

遊びを届ける

執筆にClaudeを使用しています。

既存の木製ビー玉コースを保ちながら、一つの青い橋を慎重に足す手元
記事のテーマをもとに制作したAI生成イラスト。

会社員がゲームを作ろうとするとき、最初にぶつかる壁は「時間がない」という感覚です。平日は通勤と仕事で体力を使い果たし、休日は回復に充てると、制作に使える時間は気づけばゼロになっています。 ただ、これは時間の総量が問題なのではなく、どの単位で時間を切り出すかという設計の問題である場合がほとんどです。週に40時間働く会社員でも、1日30分の積み上げで月に約15時間の制作時間を確保できます。15時間あれば、小さなブラウザゲームのプロトタイプを一本仕上げるには十分な量です。 この記事では、会社員という制約のなかで制作時間を実際に確保するための考え方と、陥りやすい失敗パターンを具体的に説明します。副業としての展開方法やツールの選び方ではなく、「いつ・どの単位で・何をするか」という時間設計の話に絞ります。

この記事の目次
  1. 時間の問題ではなく「切り出し方」の問題
  2. 時間の切り出し方:三つのパターン
  3. 作業を分類して「その日の状態」に合わせる
  4. 「制作できない日」のルールを決める
  5. スコープを制作時間に合わせて決める
  6. 次の行動

時間の問題ではなく「切り出し方」の問題

会社員が時間を捻出できない理由は、大きく二つに分かれます。一つは「まとまった時間でないと制作できない」という思い込み。もう一つは、実際には時間があるのに「疲れているから今日は無理」という判断の積み重ねです。

まとまった時間を待つ戦略は、社会人には機能しません。土日4時間のセッションを月2回確保しようとしても、予定・体調・家族の用事・突発的な仕事で簡単に消えます。対照的に、平日の15〜30分を毎日確保する戦略は、一回あたりのハードルが低いため継続率が上がります。

「疲れているから無理」という判断は正しい場合もありますが、制作のすべての作業が高い集中を要求するわけではありません。仕様をメモに書く、素材のファイル名を整理する、BGMの候補を聴いて選ぶ、といった低負荷の作業は疲弊した状態でも実行できます。作業を「集中が必要なもの」と「そうでないもの」に分類しておくことで、疲れた日でも前進できます。

時間の切り出し方:三つのパターン

会社員が制作時間を作る方法は、ライフスタイルによって異なりますが、機能しやすいパターンは主に三つあります。

朝の固定枠は最も再現性が高い方法です。就業前の30〜60分を制作に充てます。夜と違い、仕事の疲労が蓄積されていないため、コードを書く・ロジックを設計するといった高集中の作業にも対応できます。起床時間を30分繰り上げるだけで実装可能で、週5日続ければ月に10時間以上になります。難点は、起床を強制するだけの動機づけが必要な点です。「今日ここまで進める」という小さな目標を前日夜に書き残しておくと、朝の立ち上がりが速くなります。

通勤・移動の活用は、実装はできませんが設計・思考・素材収集に向いています。スマートフォンにゲームの仕様メモを置いておき、電車の中でステージ構成を考えたり、参考ゲームを分析したりします。実装より設計に時間を使うことで、いざデスクに向かったときの手戻りが減ります。

週末の集中セッションは補完的な役割として位置づけます。平日の細切れで設計・準備を終わらせておき、週末に実装と確認をまとめてやるという分業構造にするとうまく機能します。週末だけに頼るとプレッシャーが高くなり、「できなかった感」が積み重なって挫折しやすくなるため、主軸にはしないほうが安全です。

作業を分類して「その日の状態」に合わせる

時間の確保と同じくらい重要なのが、作業の難易度分類です。制作作業を事前にリスト化し、集中度別に三段階に分けておきます。

  • 高集中:新機能の実装、バグ修正、ゲームロジックの設計、パフォーマンス改善
  • 中集中:UIの調整、テキスト・ストーリーの執筆、既存コードのリファクタリング
  • 低集中:素材ファイルの整理、BGM・効果音の選定、参考資料の収集、次回のToDoリスト作成

平日の朝や週末のコンディションが良いときは高集中の作業を、仕事帰りの疲れた夜は低集中の作業を充てます。この分類がないと「何かやろうとしたけど結局何もできなかった」という日が増えます。低集中の作業でも積み重ねると制作全体は着実に進み、翌日の高集中セッションの準備が整います。

この分類は、ToDoリストのアプリやメモで管理するだけで十分です。タスクに「高」「中」「低」のラベルをつけ、その日の状態で選ぶ仕組みにします。

「制作できない日」のルールを決める

両立を長く続けるためには、制作しない日のルールを明示的に決めておくことが重要です。ルールがないと「今日もできなかった」という罪悪感が積み重なり、やがて制作そのものへの抵抗感になります。

一つの方法は「週5日のうち3日は何かしら触る」という最低ラインを設定することです。1日の中で何をするかを問わず、3日を下回らなければ続いているとみなします。目標の粒度が細かいほど「できた」という感覚が得られやすく、継続率に影響します。

また、制作を休む理由も先に決めておきます。「体調不良」「家族の用事」「繁忙期前後の1週間」など、あらかじめ休止条件を決めておけば、休んだときの判断コストが下がります。逆に言うと、そのリスト以外の理由で休まないというルールにもなります。

失敗しやすいのは、制作の進捗が出ないときに「もっと時間を増やせばいい」と考えて無理な生活変更を試みることです。睡眠を削る、食事時間を制作に充てるといった方法は短期間しか持続しません。時間を増やすより、今ある時間の使い方を精緻化するほうが長期的には多くのものを作れます。

スコープを制作時間に合わせて決める

会社員の制作時間は構造的に限られているため、ゲームのスコープ(規模)を時間に合わせる必要があります。「やりたいゲームを作ろうとして時間が足りなかった」という結果に終わるのは、スコープと時間が合っていないことが原因です。

判断基準として使えるのは「週10時間の制作時間で何ヶ月あれば完成するか」という逆算です。月40時間で半年続けると240時間になります。この時間でどこまで作れるかを、ゲームの要素単位で見積もります。キャラクター1体の実装が5時間、ステージ1本が10時間、UIが15時間、という具合に積み上げると、全体がその時間に収まるかどうかが見えてきます。

見積もりが合わなければ、要素を削ります。「後でスコープを戻す」という発想より、「最初に必ず入れるものだけに絞る」という設計のほうが完成率が高くなります。ブラウザゲームであれば、アソバースのような投稿プラットフォームに小さな完成版を公開してフィードバックを得て、次のバージョンで拡張するという手順が現実的です。

次の行動

まず明日の朝か就寝前に、制作中・制作予定のゲームのタスクを「高集中・中集中・低集中」の三段階で書き出してみてください。次に、平日に確保できる15〜30分の枠を一つだけカレンダーに固定し、低集中タスクを一つだけやることから始めます。スコープが決まっていない場合は、週10時間×3ヶ月で完成できる規模を逆算してゲームの要素リストを絞ることを先に行うと、時間設計と制作計画が整合します。