ChatGPTでメール下書きを作るときに渡す情報:目的・相手・禁止事項の入力メモ
AIを使いこなす執筆にClaudeを使用しています。

ChatGPTにメールの下書きを頼むとき、最低限渡したいのは次の5つです。 1. 目的(このメールで相手に何をしてほしいか) 2. 相手(誰で、自分とどんな関係か) 3. 事実(本文に書いてよい日付・金額・経緯) 4. 禁止事項(書いてはいけないこと、使わない表現) 5. 形式(長さ、件名の有無、署名) これに「足りない情報は書く前に聞いてほしい」という一文を添えると、AIが空欄を想像で埋めにくくなります。毎回ゼロから指示を考えるのは手間なので、この項目を固定メモにして、メールごとに中身だけ差し替える形にします。 なお、以下のメモと追加指示は編集部が考えた書き方の提案です。実際に動かして効果を測ったものではありません。出力は毎回変わるので、最後は自分で読んで直す前提で使ってください。
入力メモの雛形(コピー用)
< > の部分を書き換えて、会話の最初に貼ります。[要確認] は書き換えず、そのまま使う印です。
下のメモだけを根拠に、メールの下書きを1通作ってください。
【目的】<例:打ち合わせ日程の候補を2つ出して、返信をもらう>
【相手】<会社名・役職・名前を書くか、「取引先の担当者」など>
【関係】<初めて/何度かやりとりあり/社内の上司 など。敬語の強さの目安>
【事実】(ここに書いたこと以外は本文に入れない)
- <日付、金額、数量、経緯など>
【相手にしてほしい行動と期限】<例:10/31までに候補日を返信>
【禁止事項】
- 事実欄にない約束、割引、謝罪の追加をしない
- 日付・金額・人名を推測で補わない。不明なら [要確認] と書く
- <使いたくない表現があれば書く>
【形式】<件名つき/本文300字程度/箇条書きなし/署名は私が付ける>
【不足情報】足りない情報があれば、書く前に質問を3つまで出してください。「事実欄以外は書かない」「不明なら [要確認] と書く」の2行が要になると考えています。メールでは数字や日付の誤りが後で困りやすいので、AIに補わせない指定を最初に入れておきます。
記入例(説明用の例)
次は説明用に作った架空の例です。会社名も人名も実在せず、実際にChatGPTで試した結果でもありません。
【目的】納品日の変更をお願いし、了承の返信をもらう
【相手】サンプル商事 購買部 山田様
【関係】取引は3回目。丁寧だが堅すぎない敬語
【事実】
- 当初の納品予定は11月5日
- こちらの都合で11月12日に変更したい
- 変更の理由は製造工程の調整
【相手にしてほしい行動と期限】可否を11月1日までに返信
【禁止事項】
- 値引きや補償の話をしない
- 原因を詳しく説明しすぎない
- 「大変申し訳ございません」を繰り返さない(この例ではお詫びを1回だけ許可)
【形式】件名つき、本文250字前後、署名なしこの例のように、雛形の「謝罪の追加をしない」を、場面に合わせて「お詫びは1回だけ」へ書き換えて構いません。AIから質問が返ってきた場合は、答えてから下書きを出してもらいます。そのぶん1通目はやりとりが増えますが、2通目以降は事実欄と禁止事項を中心に書き換える使い方ができます。
固定部分をどこに置くか
毎回の貼り付けを減らす方法は3つあります。OpenAIのヘルプによると、カスタム指示は設定の「パーソナライズ」(モバイルは「ChatGPT をカスタマイズ」)から登録でき、既存の会話を含むすべてのチャットに適用されます。保存できる文字数は、FreeとGoが最大1,500文字、Plus・Pro・Enterprise・Business・Educationが最大5,000文字です(ChatGPT カスタム指示(OpenAIヘルプ)。確認時点の記述で、プランや上限は変わる可能性があります)。
プロジェクトは、関連するチャットやファイル、指示をまとめる機能です。プロジェクトの指示はそのプロジェクト内だけで有効で、全体のカスタム指示より優先されます。利用できるかどうかはプランやワークスペースの設定によります(Projects in ChatGPT)。
- 毎回貼る、向いている内容:目的・相手・事実(メールごとに変わる情報)、注意点:貼り忘れると指示が抜ける
- カスタム指示、向いている内容:文体の好み、署名は付けない、など全ての会話で共通のこと、注意点:メール以外の会話にも効く。上限字数あり
- プロジェクトの指示、向いている内容:「禁止事項」「形式」などメール作成に共通の部分、注意点:メール用のプロジェクトを作って使う
編集部の提案は、禁止事項と形式をプロジェクトの指示に入れ、目的・相手・事実だけを毎回書く運用です。メール以外の相談にまで「事実以外は書かない」が効いてしまうのを避けられます。プロジェクトを使えないプランでは、カスタム指示に短くまとめるか、毎回貼ってください。
固定メモに入れないもの
取引先の実名、個人の連絡先、未公開の金額などは、本番の下書き依頼にも入れないのが無難です。代わりに「A社」「担当者」「[金額]」のような置き換え表記で下書きを作り、送る直前に自分で戻します。
OpenAIのヘルプでは、個人向けサービス(Free・Plus・Pro)では入力内容がモデルの学習に使われる場合があると説明されています。設定の「Data controls」で「Improve the model for everyone」をオフにすると、その後の新しい会話は学習に使われません。ただし、回答に親指マークなどのフィードバックを送ると、オプトアウトしていてもその会話全体が改善に使われることがあるとされています(How your data is used to improve model performance)。この設定は学習への利用についてのものなので、社外秘情報を入力してよいかどうかは別に考える必要があります。勤務先のプランや情報の取り扱いルールがある場合は、それを優先してください。
出力が合わないときの追加指示
最初から作り直すより、ズレの種類を一言で指定して直すほうが早く済むことがあります。
- 長い、追加指示の例:「本文を200字以内にしてください。経緯の説明は1文だけ残してください」
- 堅すぎる、追加指示の例:「関係は『取引3回目』です。『拝啓』などの形式ばった表現をやめ、です・ます調の丁寧語にしてください」
- くだけすぎ、追加指示の例:「ビジネスメールとして、です・ます調を保ったまま、砕けた言い回しを丁寧な表現に直してください」
- 勝手に謝罪や約束が入った、追加指示の例:「事実欄にない謝罪と約束を全て削除してください。お詫びが必要な場合は冒頭の1回だけにしてください」
- 日付や数字が違う、追加指示の例:「日付と金額を事実欄の通りに直してください。事実欄にない数字があれば [要確認] に置き換えてください」
- 依頼が伝わりにくい、追加指示の例:「相手にしてほしいことを、最後の段落で1文にまとめてください。期限も明記してください」
- 毎回同じ書き出し、追加指示の例:「書き出しの挨拶は『お世話になっております。』のみにしてください」
- 案が1つで選べない、追加指示の例:「同じ内容で、丁寧版と簡潔版の2案を出してください。事実は変えないでください」
直しても直らないときは、メモの側に原因があることもあります。たとえば目的が「連絡したい」程度だと、AIは何を求めるメールか決められません。「〇日までに返信をもらう」まで具体的に書き換えてから再生成してください。
送信前に人が確認すること
下書きの出来がよく見えても、次の点は自分の目で確かめます。AIに「確認して」と頼んでも、確認の責任は送る人に残ります。
- 日付・曜日・金額・数量・名前の表記が事実欄と一致しているか
- [要確認] の印が残っていないか
- 事実欄にない約束(納期の保証、値引き、返金など)が混ざっていないか
- 宛名、会社名、敬称が正しいか
- 相手との関係に合った言葉づかいか。実際に相手へ話すつもりで音読すると気づきやすくなります
- 添付ファイルの有無と、本文での言及が合っているか
メモを使い続けるうちに、よく起きるズレが見えてきます。そのズレを禁止事項の欄に1行足しておくと、次のメールから同じ手直しを減らせる可能性があります。

