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AI生成スライドを会社のテンプレートに合わせる:マスターと個別修正の分け方

AIを使いこなす

執筆にClaudeを使用しています。

机の上に並べた紙のスライドに、位置の枠が切り抜かれた透明シートを手で重ねて揃えている場面。一枚だけ付箋が貼られ、個別の修正が残っていることを示している。
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

AIが作ったスライドを会社のテンプレートに合わせるときは、「全ページで同じであるべきもの」を共通設定で揃え、「そのページだけの事情」を個別に直します。 共通設定の担当は、フォント、配色、ロゴ、ページ番号、タイトルの位置、箇条書きの書式です。個別に直すのは、図の中身、文字量、強調したい一語です。見分ける目安は、「同じ修正を3枚以上でしたくなったら、そのスライドを直すのをやめて、マスター、レイアウト、テーマを疑う」ことです。この「3枚」は公式の基準ではなく、この記事の編集上の目安です。 この記事では、照合表、PowerPointとGammaの手順、AIに渡す依頼文の例を順に示します。

この記事の目次
  1. マスターとレイアウトの役割
  2. 生成資料と会社テンプレートの照合表
  3. PowerPointで整える手順
  4. Gammaを使う場合
  5. AIに渡す依頼文と、人の確認

マスターとレイアウトの役割

PowerPointのスライドマスターは、複数のレイアウトマスターで構成されています。Microsoftのスライドマスターの解説によると、マスターを編集すると、そのマスターに基づくスライドに変更が反映されます。ただし、実際の変更の大半はレイアウトマスターへの変更です。通常の編集画面で触れない要素は、マスターかレイアウトマスター側で定義されている可能性があります。

テーマは、カラーパレット、フォント、特殊効果(影、反射、3Dなど)の組み合わせです。会社のテンプレートがあれば、色とフォントはまずテーマで決まっています。AIの出力に別の色が混ざる場合は、スライド上の図形や文字に色が直接指定されていることが多いと考えられます。ただし原因は資料ごとに違うので、実物で確かめてください。

生成資料と会社テンプレートの照合表

次の表は、考え方を示す説明用の判断表です。実際のファイルで測った結果ではありません。「ズレの例」は起こりやすいパターンの想定です。

  • フォント(見出し・本文)、会社テンプレートで確認する場所:テーマのフォント、ズレの例:見出しだけ別書体、直す場所:テーマ/マスター
  • 配色(強調色・背景)、会社テンプレートで確認する場所:テーマの配色、ズレの例:青系の色が数枚だけ違う、直す場所:テーマ。個別指定が残れば個別
  • ロゴ・ページ番号・フッター、会社テンプレートで確認する場所:マスター、各レイアウト、ズレの例:位置や有無が不統一、直す場所:マスター/レイアウト
  • タイトルの位置・余白、会社テンプレートで確認する場所:レイアウトのプレースホルダー、ズレの例:枠が手作業で動かされている、直す場所:レイアウトを選び直す
  • 箇条書きの記号・字下げ、会社テンプレートで確認する場所:マスターの本文書式、ズレの例:記号が揃わない、直す場所:マスター
  • 表・グラフの色、会社テンプレートで確認する場所:テーマの配色(会社に規定があれば)、ズレの例:AI独自の色が入る、直す場所:規定があれば先にテーマ、なければ個別
  • 図の中身、文字量、会社テンプレートで確認する場所:該当なし、ズレの例:一枚に情報が多い、直す場所:個別
  • 数字、固有名詞、引用元、会社テンプレートで確認する場所:該当なし、ズレの例:数値の転記ミス、直す場所:個別(人が確認)

判断のコツは、「このズレは次の新規スライドでも出るか」です。出るならテンプレート側の問題、出ないなら個別の問題です。

PowerPointで整える手順

Microsoftの既存のプレゼンテーションにテンプレートを適用する案内は、テンプレートから新しいファイルを作り、既存のスライドをそこへ貼り付ける方法を勧めています。AIが出力したpptxにも同じ考え方を使えます。

  1. 会社のテンプレートから新規ファイルを作ります。
  2. AI生成のpptxを開き、スライドをサムネイルで選んでコピーします。
  3. 新規ファイルのサムネイル枠で右クリックし、貼り付けオプションから「コピー先のテーマを使用」を選びます。メニューの表記はバージョンや言語で異なる場合があります。
  4. 貼り付けた各スライドのレイアウトを、会社のレイアウト(タイトル、本文、2列など)から選び直します。
  5. 照合表の順に目視します。直らない項目は、個別に色や位置が指定されている可能性があります。
  6. 同じ直しが3枚以上になった項目は、表示タブの「スライドマスター」で該当のレイアウトを直します。マスターとレイアウトの編集は、本来スライドを作る前に済ませるのが望ましいとされています。後から直した場合は、既存スライドに反映されているかを確認します。
  7. 使わないレイアウトの削除や、完成後のテンプレート保存は、スライドマスターのカスタマイズの案内に沿って行います。

この手順の画面操作は、この記事の作成時に実ファイルで試したものではなく、公式案内にもとづく整理です。貼り付け後に、個別指定の色や位置がどこまで残るかは資料の作り方で変わります。手順5の目視を省かないでください。

Gammaを使う場合

Gamma側で整えるなら、会社のpptxやGoogleスライドからワークスペース用のテーマを作る方法があります。Gammaのヘルプ(英語)の記載は次のとおりです。画面の表記は英語表示での名称で、言語設定や更新で変わる可能性があります。

  • 「Customize」→「Themes」→「+ New Theme」→「Import file」を選びます。対応するのはpptxとGoogleスライドで、PDF、Figma、Canvaは対象外と書かれています。
  • 確認画面で、テーマ名、アクセントカラー、背景色、見出し・本文のフォント、ロゴの検出結果を確認できます。
  • 「Save and finish」で保存するとワークスペースで使えます。さらに調整するなら「Save and customize」を選びます。
  • 既存のGammaには、「Styles」→「Theme」→「Apply theme preset」で適用します。
  • ヘッダーとフッター(ロゴの配置に関わる機能)は、Proプラン以上で使えると書かれています。

テーマで引き継がれるのは、主に色、フォント、ロゴです。インポートの解説(英語)によると、pptxの読み込みには、元のレイアウトを保つ方法と、Gammaに作り直させる方法があります。フォントがなければ似た書体に置き換えられ、グラフは静止画像として入る場合もあります。会社のレイアウト規定が細かい場合は、最終的にPowerPointで仕上げる前提にすると安全です。

AIに渡す依頼文と、人の確認

AIには、テンプレートの規則を伝えたうえで、資料の中身だけを作らせます。見た目の修正を丸ごと任せず、ズレの一覧を出させるのが現実的です。

生成時の依頼文(説明用の例)

会社テンプレートに貼り付ける前提で、スライドの構成案を作ってください。
- 使えるレイアウト:「タイトル」「見出し+本文」「2列比較」「まとめ」
- 各スライドに、使うレイアウト名、見出し(30字以内)、本文(3項目以内)を書く
- 色、フォント、位置の指定は一切しない
- 数字は【要確認】を付け、出典を書く
テーマ:新入社員向け 情報共有ルールの説明(架空)

照合時の依頼文(説明用の例)

次の「テンプレート規則」と「生成スライドの一覧」を比べ、規則に合わない項目を表にしてください。
列は、スライド番号/項目/ズレの内容/直す場所(テーマ・マスター・個別)です。
同じズレが3枚以上なら、まとめて「マスターで直す」と書いてください。

テンプレート規則:
見出しフォント=社内指定ゴシック、強調色=テーマの2番目、ロゴ=右上、ページ番号=右下

生成スライドの一覧:
(ここに各スライドの見出しと、使われている色・フォント・要素位置を書く)

照合の入力には、実際の社内資料をそのまま貼らず、ダミーの文言に置き換えてください。会社のルールで外部サービスへの入力が許されているかも、先に確認します。

人が確認するのは次の点です。

  • 生成された数字と出典が正しいか
  • 画像や図表の利用条件に問題がないか
  • レイアウトを選び直したあとに、文字がはみ出していないか
  • 最終ファイルをスライドショーにして、全ページを目で通す

AIの表は見落としの候補を挙げる補助にとどめ、直した結果の判定は人がします。

出典・参考資料