学校や講座の生成AIルールが分からないとき、先生に何をどう聞くか
AIを使いこなす執筆にClaudeを使用しています。

結論から言うと、「生成AIを使っていいですか」とだけ聞くのはおすすめしません。返ってくるのが「だめ」か「状況による」になりやすく、どこまでなら安全かが分からないままです。代わりに、次の5つを一度にまとめて聞くと、1回のやり取りで判断材料がそろいます。 1. どの課題・場面で使ってよいか(アイデア出し、文章の添削、調べ物、答えの確認など) 2. 使ってよい場合の条件(使うサービス、AIの出力をそのまま載せてよいか) 3. 使ったことをどう申告するか(書く場所、書く内容) 4. 入力してはいけない情報(氏名、他の生徒の情報、配布資料など) 5. 迷ったとき・ルール違反が疑われたときの連絡先と対応 この記事では、そのまま送れる質問文と、回答を残すメモ表を用意しました。文例やメモ表の記入例は、すべて説明用の例です。実在の学校や講座の規則ではありません。
聞く前に5分だけ確認しておくこと
先生に聞く前に、すでにルールが書かれていないかを見ておきます。質問の質が上がり、「資料に書いてあります」と返されるのも防げます。
- シラバス、課題の指示書、受講案内、学習管理システムのお知らせ
- 学則・受講規約・不正行為に関する規程(「剽窃」「代筆」「他者の助力」といった言葉で書かれていることもあります)
- 試験や提出物の注意書き(「自力で」「参考資料の持ち込み」など)
小中高の場合、文部科学省は「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」(Ver. 2.0、令和6年12月26日公表)を出しています。文部科学省の解説ページによると、基本の考え方は「人間中心の生成AIの利活用」と「生成AIの存在を踏まえた情報活用能力の育成強化」です。児童生徒の学習での利用は、発達段階や情報活用能力の育成状況に注意し、リスク対策を講じたうえで検討する、という整理です。国の資料は一律の可否表ではないため、実際の扱いは学校や教育委員会、担当の先生に確かめるのが確実です。
なお、このガイドラインは初等中等教育向けです。大学、専門学校、資格講座、民間スクールにそのまま当てはまるとは限らず、各機関の規程を優先してください。
質問文例:メールやメッセージで送る場合
そのままコピーして、[ ]の部分を書き換えてください。
[先生のお名前]先生[科目名・講座名]を受講している[名前]です。生成AI(ChatGPT、Gemini、Claudeなど)の扱いについて、確認させてください。禁止か許可かをお尋ねしたいのではなく、どの範囲なら問題ないかを知りたいと考えています。1. [課題名/試験対策/予習復習]のうち、生成AIを使ってよいもの、いけないものはどれですか。2. 使ってよい場合、どんな使い方が可能ですか。(例:用語の説明を聞く、自分で書いた文章の誤字を直してもらう、練習問題を作ってもらう)3. 使った場合、提出物のどこに何を書けばよいですか。(サービス名、使った日、どう使ったか、など)4. 入力しないほうがよい情報はありますか。(配布資料、他の人の作品、個人情報など)5. 判断に迷ったときは、使う前に先生へ確認すればよいでしょうか。お忙しいところ恐れ入ります。可能であれば、メールの返信か、授業のお知らせなど文字で残る形で教えていただけると助かります。
最後の一文は大切です。口頭の回答は後で「言った・言わない」になりやすいので、文字で残る形をお願いしておきます。
授業の合間に口頭で聞く場合
時間が短いときは、2つに絞ります。
「今回のレポートで、生成AIに文章の直しをお願いするのはどこまで大丈夫でしょうか。使った場合は、提出物にどう書けばよいですか。」
あとで、聞いた内容を自分でメモに起こし、「こういう理解で合っていますか」と送れば、文字の記録になります。
事務局や講座運営に聞く場合
担当の先生がいない、または複数の講師がいるときは、事務局宛てに次を足します。
「講師によって扱いが異なる可能性があるため、講座全体の方針があるか教えてください。ない場合は、各講師に個別に確認する形でよろしいでしょうか。」
回答を残すメモ表
回答を受け取ったら、次の表に書き写します。空欄が残る項目が、次に聞く質問になります。記入欄の内容は説明用の例です。
- 確認した日・方法、記入欄(例):2026-10-27/メール返信
- 回答者(名前・立場)、記入欄(例):〇〇先生(担当講師)
- 対象の課題・場面、記入欄(例):第3回レポート
- 使ってよいこと、記入欄(例):用語の意味の確認、誤字の修正
- 使ってはいけないこと、記入欄(例):文章全体の生成、結論部分の作成
- 申告の方法、記入欄(例):末尾に「使用:サービス名・日付・用途」を1行
- 入力禁止の情報、記入欄(例):配布資料の全文、他の受講者の氏名
- 証拠として保存したもの、記入欄(例):返信メールを保存、スクリーンショット
- 未確認・次に聞くこと、記入欄(例):画像生成は可か
- 次に見直す時期、記入欄(例):次の課題が出たとき
もう一つ、自分用に残しておくと役立つのが使用ログです。使った日、サービス名、入力した指示(個人情報などを除く)、出力のうち採用した部分と直した部分を、短くメモしておきます。申告が求められたときに、そのまま書けます。
返答が曖昧なときの追い質問
先生の返答が「基本的にはだめ」「常識の範囲で」などの場合は、次の表を参考に聞き返します。
- 「基本的にだめ」、追い質問の例:「例外として、用語の確認や誤字の修正は可能でしょうか」
- 「常識の範囲で」、追い質問の例:「具体的に、この課題で問題になる使い方の例を1つ教えていただけますか」
- 「自分の力でやりなさい」、追い質問の例:「アイデア出しや下書きへの添削も含まれますか」
- 「使ったら書いて」、追い質問の例:「どこに、どのくらい詳しく書けばよいですか」
- 「まだルールがない」、追い質問の例:「ルールが決まるまで、この課題では使わない形にしておきます。それでよろしいでしょうか」
最後の行は、ルールが空白のときの安全な落としどころです。使わないと決めて、その合意を文字にしておけば、あとで食い違いません。
使うサービスの年齢条件は学校ルールとは別に確認する
学校が許可しても、サービス側に利用条件があります。たとえば、Claudeのサポートページでは、Claudeアカウントの作成と利用に18歳以上であることを求めると案内されています(確認日:2026-10-28)。
ChatGPTのヘルプでは、対象のアカウントで年齢情報や年齢推定などから18歳未満とされると、ChatGPT for Teensが自動で有効になると説明されています。保護者は会話内容を確認できず、限定的な安全通知の場面で必要最小限の情報が共有される仕組みです(確認日:2026-10-28)。
サービスや国、アカウントの種類によって条件は変わりうるので、未成年の人や教える側は、使うサービスの最新の案内を確認してください。
教える側の場合も、ここまでの表が使えます。「授業で許可する範囲」「申告のしかた」「入力禁止情報」を最初に配布すれば、同じ質問を何度も受けずに済みます。
送る前の最終チェック
- 「使っていいか」ではなく、冒頭の5点を聞く文面になっているか
- 回答を文字で残してほしい、と書いたか
- 返信が来たら、メモ表を埋めて日付つきで保存したか
- 空欄が残った項目を、次回の質問にしたか

