似た記事が増えてきたら:重複を棚卸しして統合・差別化・削除を決める方法
AIを使いこなすClaudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

似た記事かどうかは、タイトルや本文の言葉の近さでは決まりません。読者が同じ問いを持ってきて、同じ答えを持ち帰れるかで決まります。問いと持ち帰る答えが同じなら統合、問いは同じでも読者の状況が違えば書き分け、問いが違えば似て見えても残します。 この記事では、記事一覧に足す「判定欄」と、処置を決める分岐表を示します。後半では、AIに下書きの判定を任せる依頼文と、人が確認すべき点も扱います。
この記事の目次
判定は「問い」でする:タイトルや類似度では外れる理由
タイトルが違っても同じ問いに答えている記事はよくあります。逆に、タイトルがほぼ同じでも別の問いに答えていることもあります。次の3本は、説明用の例です(実在の記事ではありません)。
- 1、タイトル:リライトのやり方、答えている問い:古い記事をどう直すか
- 2、タイトル:記事を更新する手順、答えている問い:古い記事をどう直すか
- 3、タイトル:リライトか新規か、答えている問い:直すか、新しく書くかをどう決めるか
1と2はタイトルが違いますが、同じ問いに同じ種類の答えを返しています。統合の候補です。3は「リライト」を含みますが、問いが別なので残します。文字列の類似度で並べると3が1に近く出て、1と2は離れて見えるかもしれません。そのため、類似度は候補探しにとどめ、判定は問いで行います。
記事一覧に付ける判定欄
既存の記事一覧(スプレッドシートで十分です)に、次の列を足します。
- 主問い、書く内容:読者が検索窓や相談で投げる形の一文、書き方のコツ:「〜するには」「〜か迷う」など、読者の言葉で書く
- 読者の状況、書く内容:誰が、どの段階で来るか、書き方のコツ:初めて/運用中/トラブル中など
- 持ち帰る答え、書く内容:読み終えて手元に残るもの、書き方のコツ:手順、判断表、テンプレートなど具体物
- 流入クエリ、書く内容:その記事に実際に来ている検索語、書き方のコツ:自分のサイトの計測データから転記する。推測で埋めない
- 同じ問いの候補、書く内容:重なりそうな記事のID、書き方のコツ:複数可
- 判定、書く内容:同じ問い/部分的に重なる/別の問い、書き方のコツ:理由を一言添える
- 処置、書く内容:残す/書き分け/統合/削除/保留、書き方のコツ:次の分岐表で決める
- 正とするURL、書く内容:統合の残し先、または転送先、書き方のコツ:統合・削除のときだけ記入
- 確認者と日付、書く内容:誰がいつ確認したか、書き方のコツ:後から経緯が追える
「持ち帰る答え」の列が肝心です。主問いが似ていても、片方は手順、もう片方は判断基準を渡しているなら、役割が分かれている可能性があります。
統合・書き分け・残すを決める分岐表
判定欄を埋めたら、上から順に当てはめます。
- 1、状況:主問い、読者の状況、持ち帰る答えがすべて同じ、処置:統合、具体的にやること:流入やリンクが多い、または内容が新しい方を残す。もう一方の有用な部分を移し、旧記事から残す記事へ転送する
- 2、状況:主問いは同じだが、読者の状況が違う、処置:書き分け、具体的にやること:タイトルと冒頭で「誰向けか」を分ける。互いに1か所リンクし、同じ説明は片方に寄せる
- 3、状況:一方が全体、もう一方がその一部(親子の関係)、処置:残す、具体的にやること:親から子へリンクする。子で扱う部分は親では要点だけにする
- 4、状況:問いは別だが、本文の一部が同じ、処置:残す、具体的にやること:共通部分を片方に寄せ、もう一方からは参照にする
- 5、状況:同じ問いで内容が古く、流入も被リンクもない、処置:削除、具体的にやること:代わりになる記事があればそこへ恒久的に転送し、なければ削除して旧URLが404または410を返すようにする
- 6、状況:上のどれにも決められない、処置:保留、具体的にやること:理由を書き、次の棚卸しで流入の変化を見て再判定する
迷いやすいのは2と6です。2は、読者の状況が違うと言えるだけの根拠(冒頭で出す前提や手順が実際に変わる)があるときだけ選びます。タイトルを変えただけで本文がほぼ同じなら、1に戻ります。
判定の下書きをAIに任せる:渡す情報と依頼文
AIに任せるのは「主問いの要約」と「同じ問いかどうかの下書き」までです。流入データの確認、統合先の決定、転送の実施は人が行います。
AIに渡すのは、各記事のタイトル、見出し一覧、冒頭300字ほどです。本文全文は必須ではありません。未公開の原稿や顧客名が含まれる場合は、架空の名前や語句に置き換えてから渡してください。
依頼文の例です。
次の3本の記事について、判定欄の下書きを作ってください。
各記事について出力する項目:
1. 主問い(読者が投げる形の一文)
2. 読者の状況
3. 持ち帰る答え(手順/判断表/テンプレートなど)
4. 他の記事と比べた判定(同じ問い/部分的に重なる/別の問い)と、その根拠となる見出し名
条件:
- タイトルの似ている度合いは根拠にしないでください。
- 判断材料が足りない場合は「不明」とし、何が分かれば判定できるかを書いてください。
- 統合や削除の提案はしないでください。
【記事1】タイトル/見出し/冒頭
【記事2】…
【記事3】…「統合や削除の提案はしない」と書くのは、処置の判断には流入やリンクなど、AIに渡していない情報が必要だからです。
AIの下書きを受け取ったら、人が次を確認します。
- 主問いが、実際の流入クエリと食い違っていないか
- 「同じ問い」と判定された組を実際に読み比べ、持ち帰る答えが本当に同じか
- 根拠に挙がった見出しが、記事に実在するか
- 「不明」の項目に、追加の情報を足したか
統合・削除をするときのURLの扱い
統合は文章を寄せて終わりではありません。旧URLの扱いを決めます。
Googleの重複URLの統合に関する説明では、重複するURLの正規版を伝える方法として、リダイレクト、rel="canonical"、サイトマップが挙げられています。強さの目安は、リダイレクトが強いシグナル、rel="canonical"が強力、サイトマップが弱いシグナルとされています。ただし、この資料が主に扱うのは同一または非常に近いコンテンツが複数URLで見られる状況です。分岐表の1のように、2本の記事をひとつにまとめる場面にも応用できますが、記事の統合に特化した手順ではありません。
旧記事を統合して廃止するなら、残す記事への恒久的なリダイレクトが基本になります。代わりになる記事がなく削除する場合は、旧URLが404(Not Found)または410(Gone)を返すようにします。GoogleのHTTPステータスコードに関する説明では、404や410などの4xxを返すURLは検索のインデックスに登録されず、登録済みの場合は削除されるとされています。Googleのリダイレクトに関する説明では、新しいURLを検索結果に表示したいときは恒久的リダイレクト(301や308など)を使うとされています。また、転送後もしばらく旧URLが検索結果に出ることがあるのは正常な動作だとされています。
統合する場合の処置の順番は次のとおりです。
- 残す記事に、旧記事の有用な部分(手順、図、事例など)を移す
- 旧記事から残す記事へ恒久的に転送する
- サイト内の内部リンクを、旧URLから残す記事のURLへ直す
- サイトマップから旧URLを外す
- 判定欄の「正とするURL」に残す記事を記録する
内部リンクの付け替え(手順3)は、転送が効いていても行っておくと、リンクをたどる読者に余計な移動をさせずに済みます。
なお、Googleの有用なコンテンツの作成に関するガイドは、多くのトピックで自動化により大量にコンテンツを作ることや、検索流入だけを目的にした制作を警戒すべき兆候として挙げています。AIで記事を量産している場合は、棚卸しで「この記事は、他の記事にない問いに答えているか」を確認する価値があります。ただし、これらの資料は個別の記事数や重複の割合について基準を示しているわけではありません。
棚卸しの進め方
初回は全記事ではなく、同じテーマのまとまり(カテゴリやタグ)ひとつから始めると、判定欄の書き方が固まります。
- 一覧に判定欄の列を追加する
- 流入クエリを自分のサイトの計測データから転記する
- AIに主問いの下書きを作らせ、人が実際の記事と照らして直す
- 同じ主問いを持つ記事を並べて、分岐表を上から当てはめる
- 統合や転送を伴う削除は、転送と内部リンクの付け替えまで終えてから「完了」にする。転送先がない削除は、旧URLが404または410を返すことの確認と内部リンクの整理まで行う
「統合」の判定が出た組は、必ず2本を実際に開いて読み比べてください。AIの判定も、類似度のツールの結果も、最終判断の代わりにはなりません。

