マガジン

ChatGPTで記事の構成案を作るとき、事実と推測を分けて答えさせる指示の書き方

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

机の上で紙片を三つの小皿に仕分ける手元
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

結論から言うと、構成案の各見出しについて「事実」「推測」「要確認」の3欄で答えさせ、出典を示せないものは事実欄に入れないというルールを依頼文に書きます。そのうえで、返答は人が点検します。ここが大切です。 「事実」と書かれていても、それはモデル自身の分類です。正しさの証明にはなりません。OpenAIのヘルプは、ChatGPTが自信ありげに間違うことがあると説明しています。確認が必要なものとして、引用・データ・技術情報・外部資料への言及を挙げています(Does ChatGPT tell the truth?)。この3欄は、人が確認する場所を絞り込むための道具です。

この記事の目次
  1. 依頼文に入れる4つの要素
  2. そのまま使える依頼文
  3. 入力例と返答の形(説明用の例)
  4. 返答の点検手順
  5. 返答の扱いを決める判断表
  6. 構成案を本文につなぐ前の最終確認

依頼文に入れる4つの要素

構成づくりでAIに任せるのは、見出しの案出しと読者の疑問の洗い出しです。任せないのは、数字・日付・仕様・引用の真偽判断と、筆者の体験の創作です。依頼文には次の4つを入れます。

  1. 記事の条件:テーマ、読者、狙う検索語
  2. 確認済みの材料:自分で公式ページなどを開いて確かめた内容(資料名つき)
  3. 分類ルール:何を事実、推測、要確認とするかの定義
  4. 出力形式:見出しごとに同じ欄で返させる

Googleは、生成AIで作った内容にも公開前の事実確認が必要だとしています。付加価値のない大量生産はスパム方針に抵触しうるとも述べています(生成AIコンテンツに関するGoogle検索のガイダンス)。後述の出力形式にある「筆者が用意する材料」欄は、独自の情報を足す場所として使えます。

そのまま使える依頼文

【 】の部分を自分の内容に置き換えてください。

あなたは記事の構成づくりを手伝う編集アシスタントです。
次の条件で、H2見出しの構成案を5〜6個作ってください。

# 記事の条件
- テーマ:【】
- 読者:【】
- 狙う検索語:【】

# 私が確認済みの事実(資料名つき)
【例:○○公式ヘルプ「△△」に、□□と書かれている】
(なければ「なし」)

# 分類ルール
1. 見出しごとに「事実」「推測」「要確認」を分けて書く。
2. 「事実」に入れてよいのは、上の「確認済みの事実」にある内容か、
   公式ページ名とURLを示せる内容だけ。URLを示せない場合は「要確認」に回す。
3. 数字、日付、料金、制限、法律、製品仕様、引用、統計は
   「事実」に入れず、「要確認」に確認先の候補を添えて書く。
4. 「推測」には、読者の疑問や検索意図の見立てを書く。
   根拠を1文添え、断定表現は使わない。
5. 私の体験、取材、調査結果は作らない。
   必要なものは「筆者が用意する材料」に列挙する。
6. 分からないことは「分からない」と書く。埋めるために推測しない。

# 出力形式(見出しごとに繰り返す)
## 見出し案
- 想定する読者の疑問:
- 事実(出典つき):
- 推測(根拠1文):
- 要確認(確認先の候補):
- 筆者が用意する材料:

ルール2と3が重要です。「出典を示せなければ要確認」と指定し、無理に事実欄を埋めないよう求めます。ただし、この指示で誤りを防げるとは限りません。空欄や要確認が残っていても、それだけで失敗と判断する必要はありません。

入力例と返答の形(説明用の例)

下は説明用の例で、実際にChatGPTへ入力して得た結果ではありません。

入力(テーマ部分):テーマは「ブログの画像をWebPに変えるか迷っている人向けの判断記事」、読者は個人ブロガー、確認済みの事実は「なし」です。

返答は、次のような形になるのが望ましいです。

## WebPにすると何が変わるのか
- 想定する読者の疑問:本当に軽くなるのか。見た目は落ちないか
- 事実(出典つき):なし(この例では出典を確認していないため)
- 推測(根拠1文):読者は容量と見た目の両方を比較したいのではないか。
  画像形式の変更を迷う人向けというテーマからの見立て
- 要確認:「何%軽くなるか」の数値/主要ブラウザの対応状況
  → 確認先:公式ドキュメント、自分のブログの画像での比較
- 筆者が用意する材料:自分の画像での変換前後の容量

「事実:なし」と返ってきても、それだけで失敗とはいえません。材料を渡していなくても、ルール2では公式ページ名とURLを示す内容を事実欄に入れられます。その場合も、リンク先が実在し、主張と一致するかを確認します。

返答の点検手順

返答を受け取ったら、次の順で確認します。

  1. 事実欄のURLを全部開く。OpenAIのヘルプも、正確さが重要なときはリンクを直接開くよう勧めています。URLが存在しない、または別の内容だった場合、その項目は要確認に降格します。
  2. ページに書いてある内容と一致するか見る。URLが実在しても、書かれていない主張が付いていることがあります。該当箇所を自分の目で見つけます。
  3. 数字・日付・固有名詞・引用を抜き出す。どの欄にあっても、公式資料で照合するまで本文に使いません。
  4. 推測欄の断定を探す。「必ず」「多くの人が」「○%」などの表現があれば、根拠を確認します。数字や仕様などの事実に関する主張は、表現をぼかして残さず、確認できなければ削除します。
  5. 要確認を処理する。確認できたら事実欄へ移して出典を付け、確認できなければ本文から外します。
  6. 筆者の材料欄を埋める。体験や比較結果は、自分で用意できる分だけ書きます。用意できない見出しは、削るか別の切り口に変えます。

点検が重い場合は、同じ会話で次の追加依頼を出せます。

上の回答の「事実」欄だけを取り出し、各項目について
根拠となる資料名・URL・該当箇所を示してください。
示せないものは「要確認」へ移してください。

ただし、この再点検もモデルの自己申告です。手順1と2の人の目による確認の代わりにはなりません。

返答の扱いを決める判断表

  • 事実欄で、自分が開いて一致を確認できたもの、扱い:採用、本文での書き方:出典リンクを付けて書く
  • 事実欄で、URLがない・開けない・内容が違うもの、扱い:要確認へ降格、本文での書き方:確認できるまで書かない
  • 数字・日付・料金・制限・法律、扱い:公式資料で照合、本文での書き方:確認した範囲と日付を添える
  • 推測欄の見立て、扱い:見出し設計の参考にとどめる、本文での書き方:断定せず、根拠を示すか削る
  • 筆者の材料欄、扱い:自分で用意、本文での書き方:実際にやったことだけ書く
  • 引用・統計・調査結果、扱い:原典を確認、本文での書き方:原典を開けなければ使わない

法律や制度を扱う記事では、国や地域によって前提が変わります。事実欄の根拠が、対象とする国・地域の公的機関の資料かどうかも確認してください。

構成案を本文につなぐ前の最終確認

構成案が固まったら、次の3点を見ます。

  • 各H2に「出典つきの事実」か「自分の材料」が最低1つあるか。両方ない見出しは、推測だけでできています。
  • 読者の疑問に、その見出しで実際に答えているか。
  • 制作過程を説明できるか。Googleは役立つコンテンツの考え方として、誰が書き、どう作り、なぜ作るのかを示すことを挙げ、自動化を使った場合の説明にも触れています(役に立つ、信頼性の高いコンテンツの作成)。

AIは構成の叩き台と抜け漏れ探しには向いていますが、事実の判定役にはなりません。判定する人の手間を減らすために、事実・推測・要確認に分けて出力させます。

なお、依頼文に入れる「確認済みの事実」や記事素材には、公開前の情報や個人情報などの機密情報を貼らないでください。説明用の架空データに置き換えれば、構成づくりには十分使えます。

出典・参考資料