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歌詞をAIと推敲する手順:言葉数・母音・サビの一言を整える質問の出し方

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

歌詞ノートの行を鉛筆で確かめながら推敲する手元
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

結論から言うと、AIに「いい歌詞にして」と頼むより、「どこが弱いかだけを指摘して」と頼むほうが、自分の歌詞を磨く用途には向いています。やることは3つです。 1. 歌詞と一緒に「メロディ側の条件」(1行の音数、サビで伸ばす場所)を渡す 2. AIの役割を「指摘役」に固定し、書き換え案は出させない 3. 言葉数・母音・サビの一言を、別々の質問で点検する この記事では、そのまま貼れる依頼文と6問の質問セット、そして修正前後の短い例を示します。例の歌詞は説明用に私が作ったもので、AIに実際に投げて得た出力ではありません。

この記事の目次
  1. 先に決める:AIに渡すもの、任せること、自分で確認すること
  2. 土台になる依頼文(コピーして使えます)
  3. 質問セット:6問を1つずつ投げる
  4. 修正前後の例(説明用の例)
  5. 2周目:指摘を受けて直したあとの確認
  6. AIの指摘を採用する前に:似ていないかの確認
  7. 質問がうまくいかないときの切り分け

先に決める:AIに渡すもの、任せること、自分で確認すること

  • 渡す、内容:歌詞全文、1行あたりの目安音数、サビで伸ばす音の位置、曲の雰囲気、言いたいこと(1文)
  • 任せる、内容:弱い箇所の洗い出し、理由の説明、「どちらが具体的か」の比較
  • 任せない、内容:歌詞の書き換え、最終的な言葉選び
  • 自分で確認する、内容:音数(声に出して数える)、母音の歌いやすさ、既存曲との近さ

音数の数え方は、日本語の歌では「拍」で数えるのが一般的です(「っ」「ん」「ー」も1拍として数えます)。ただし、メロディが1音に2文字を乗せるのか、1文字ずつ乗せるのかで実際の数え方は変わります。AIの数え間違いは起こりうると考えて、指摘された行は必ず自分で声に出して確かめてください。

未発表の歌詞を貼る場合は、使うサービスのデータの取り扱い設定を事前に見ておきましょう。「学習に使わない設定」と「第三者に見られない」は別の話です。気になる部分は、固有名詞や実在の出来事を伏せてから貼るのが安全です。

土台になる依頼文(コピーして使えます)

最初の1通で、役割と出力の形式を固定します。

あなたは作詞の推敲を手伝う編集者です。
私の歌詞を書き換えたり、新しい歌詞を書いたりしないでください。
弱い箇所の指摘だけをしてください。

【曲の条件】
・ジャンル/雰囲気:(例)静かなバラード
・1行の目安:16〜17拍(Aメロ)、15拍前後(サビ)
・サビで長く伸ばす音:各サビの最終行の最後
・この曲で言いたいこと:(1文で)

【出力形式】
表で出してください。列は「行番号|指摘|理由|直す方向(言葉は出さない)」。
指摘は重要なものから最大5件。

【歌詞】
(ここに全文)

「直す方向(言葉は出さない)」と書くのがポイントです。たとえば「抽象語を具体的な物に置き換える」と方向だけ示させ、何に置き換えるかは自分で決めます。AIの案をそのまま採用すると、せっかくの自分の歌詞が平均的な言い回しに寄りやすくなります。

質問セット:6問を1つずつ投げる

最初の依頼文のあと、観点を絞って1問ずつ追加します。まとめて聞くと指摘が浅くなりがちなので、分けるのがコツです。

言葉数(音数)を点検する質問

  • Q1「各行の拍数を一覧にして、目安の16〜17拍から2拍以上ずれる行だけを挙げてください。数え方(拍の基準)も書いてください」
  • Q2「ずれた行のうち、言葉を削ると意味が欠ける行と、助詞や接続の削除で済みそうな行を分けてください」

数え方を書かせると、AIがどの基準で数えたかが見え、間違いに気づきやすくなります。

母音を点検する質問

  • Q3「各行の最後の拍の母音(あ・い・う・え・お)を並べてください。連続して同じ母音になる箇所と、サビで伸ばす音の母音を教えてください」
  • Q4「伸ばす音の母音が、歌い手にとって出しにくくなりそうな行を挙げてください。理由が曲調や声域に依存する場合は、そう書いてください」

母音の歌いやすさは歌い手や音域で変わります。AIの指摘は参考にとどめ、最終判断は実際に歌って行います。

サビの一言を点検する質問

  • Q5「サビの中で、この曲の“一言”として残る行はどれですか。なければ『ない』と答えてください。その行が抽象的か具体的かも判断してください」
  • Q6「サビの一言を、聴き手が1回聴いただけで説明できるか、という観点で10点満点で評価し、減点理由を書いてください」

Q5で「なければない」と許可しておくと、無理に褒められるのを防げます。点数はあくまで目安で、毎回ぶれることもあります。同じ質問を2回投げ、結果が割れる箇所を「迷いどころ」として見るのも手です。

修正前後の例(説明用の例)

以下は説明用に私が作った短い歌詞です。AIの出力を載せたものではなく、拍数は私が手で数えた値です。実際の曲では、あなたのメロディに合わせて数え直してください。目安は、Aメロ16〜17拍、サビ15拍前後としています。

修正前

夕暮れの街を一人で歩いてる(17拍)
寂しい気持ちが胸にあふれてる(16拍)
〈サビ〉
あなたが好きで 会いたくて 泣きたくなる

質問で見えた弱点(想定される指摘の例)

  • 2行目:「寂しい」と感情をそのまま言っていて、情景がない(Q5・Q6の観点)
  • サビ:「好き」「会いたい」「泣きたい」と感情語が3つ並び、残る一言が決まらない(Q5)
  • サビの最終音:「る」で終わるため、伸ばすと詰まる感じがしないか、歌って確かめたい(Q3・Q4)

修正後

夕暮れの 改札口で 立ち止まる(17拍)
鳴らない携帯 ポケットの奥で(16拍)
〈サビ〉
今日も二人分 コーヒーを淹れた(15拍)

直した内容は次のとおりです。

  • 1行目は「歩いてる」を「立ち止まる」に変え、場所を「改札口」に絞りました。拍数は17拍のままです。
  • 2行目は感情語をやめ、「鳴らない携帯」という物に寂しさを持たせました。
  • サビは感情語を捨て、行動1つに絞りました。「淹れた」と過去形にして、最後の拍を「た」(あ段)にしています。伸ばす音が開いた母音になります。ただし、「淹れた」だと過去の出来事に聞こえるため、「淹れる」のほうが現在の習慣として響くかもしれません。ここは意味のニュアンスなので、自分で選ぶ部分です。

この例では、AIが出すのは「どこが弱いか」と「どちらの方向か」までです。「コーヒーを淹れた」という具体物を選ぶのは書き手です。

2周目:指摘を受けて直したあとの確認

直したら、修正版を貼って次のように聞きます。

修正版です。前回の指摘(1行目・2行目・サビ)が解消されたか、
行ごとに「解消/一部解消/未解消」で答えてください。
新しく弱くなった行があれば、書き換えずに指摘だけしてください。

直した結果、別の行の弱点が出てくることはよくあります。2周までで十分で、それ以上は「AIに合わせて直す」状態になりがちです。止める目安は、自分で声に出して歌い、引っかかる行がなくなった時点です。

AIの指摘を採用する前に:似ていないかの確認

AIには書かせない前提でも、直す方向の語を相談しているうちに、有名な歌詞の定番フレーズに寄っていくことはあります。公開前に、サビの一言や印象的な行は、検索して既存の曲と重なっていないか確認してください。

生成AIと著作権の関係について、文化庁は「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日取りまとめ)を公開しています。文化庁は、生成AIと著作権の関係に関する判例・裁判例の蓄積がない現状を踏まえて考え方を整理したと説明しています。詳しくは文化庁「AIと著作権について」で確認できます。個別の作品が問題になるかどうかは、ここで判断できるものではありません。

質問がうまくいかないときの切り分け

  • 勝手に書き換え案を出す、原因の候補:禁止指示が弱い、対処:冒頭の「書き換えない」を最後にも1行足す
  • 指摘が「全体的に良い」ばかり、原因の候補:観点が広すぎる、対処:Q1〜Q6のどれか1つに絞る
  • 拍数が合わない、原因の候補:数え方が違う、対処:基準(「っ」「ん」を1拍とするなど)を明記し、疑わしい行は自分で数える
  • 指摘が毎回変わる、原因の候補:評価基準が曖昧、対処:「曲で言いたいこと」の1文を足す

「曲で言いたいこと」を1文で渡すと、指摘の軸が安定します。これが書けない場合は、AIに聞く前に、自分の中で曲の主題がまだ固まっていないというサインかもしれません。

出典・参考資料