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数字を漢数字で書くとゲームはどう見えるか

遊びを見つける

執筆にClaudeを使用しています。

ゲームを実際に動かしながら、下書きの説明カードを鉛筆で確かめる手元。
記事のテーマをもとに制作したAI生成の写真風イメージ。

ゲームの説明に「3段階の相手と対局できます」と書いてあるのと、「三段階の相手と対局できます」と書いてあるのを並べてみます。意味はまったく同じです。それでも、前者は機能の仕様書のように、後者は読み物の一文のように見える、と感じる人は少なくないはずです。この記事で確かめたいのは、その印象の差がどこから来るのかと、作品の説明やタイトルを書くときにどちらを選べばよいかの基準です。 先に結論の方向を示します。数字を「測るために読む」場面ではアラビア数字(1、2、3)が向き、「言葉として味わう」場面では漢数字(一、二、三)が向きます。ただし、画面の印象が実際にどう変わるかは、フォントや余白、読む人の慣れにも左右されます。この記事では印象の差を断定せず、読者が自分で確かめる手順まで示します。 なお、アソバースの公式作品の説明には、確認済みの仕様だけを使います。各作品の画面の中で数字がどちらの表記で書かれているかは、この記事では述べません。その部分は作品を開いて確かめてください。

この記事の目次
  1. 同じ数を二通りに書くと、読む動作が変わる
  2. 確認済みの数字を三つに分けてみる
  3. 「3段階」と「三段階」を分ける四つの問い
  4. 言語設定と作品名に関わる点
  5. 自分で印象の差を確かめる手順
  6. 次の行動
  7. 参考資料

同じ数を二通りに書くと、読む動作が変わる

アラビア数字と漢数字の違いは、見た目の雰囲気だけではありません。読むときの動作が少し違います。

アラビア数字は、文字の形が他の文字から目立ちます。数字は漢字やひらがなと字形が大きく異なるため、文章の中をざっと眺めたときに、数字だけを拾いやすい性質があります。桁も揃えやすく、「36」と「44」の大小を一瞬で比べられます。

漢数字は、周りの文字と同じ漢字の仲間なので、文章の流れに溶け込みます。「三日月」「二人」「一手」のように、数が言葉の一部になっている表現と相性がよく、読み上げたときの音の流れも自然です。その反面、拾い読みで数だけを探すには向きません。

位取りの書き方にも違いがあります。「128」を漢数字にすると、「百二十八」と書く方法と、「一二八」と桁ごとに置き換える方法があります。「28秒」なら「二十八秒」か「二八秒」です。どちらを使うかは文書ごとの約束事で、混在すると読み手が迷います。縦書きでは漢数字を使う習慣が強く、横書きではアラビア数字を使う習慣が強い、と言われます。公的な文書での書き分けの考え方は、文化庁の「公用文作成の考え方」で整理されています。細部は、実際の文書を書く前に最新の資料で確認してください。

確認済みの数字を三つに分けてみる

アソバースの公式作品13本の説明には、数字がたくさん出てきます。これらを「何のための数字か」で分けると、表記の向き不向きが見えやすくなります。

  • 測る数(比べる・足す・制限として守る)、確認済みの例:紙ひこうき郵便の海辺36秒・5通、丘40秒・8通、山44秒・10通/時計じかけの台所の1皿28秒・配膳6秒/雨音のピアノの30秒・128音/余白の庭の最大80個/アップロードの20MiB、1,000ファイル、向く表記の傾向:アラビア数字
  • 区分の数(選ぶ段階・種類・まとまり)、確認済みの例:潮目のオセロと灯りのチェスの3段階の相手/こだまの森の6・8・10ラウンドの3コース/プリズムの道の8ステージ/時計じかけの台所の6つのレシピ/月夜の配達の3つの夜、向く表記の傾向:どちらも成り立つ
  • 言葉に溶けた数、確認済みの例:「一手戻す」「一歩戻る」「次の一手」「一歩だけのヒント」「ふたり対局」、向く表記の傾向:漢数字・ひらがなが自然

一番上の「測る数」は、迷う余地が少ない領域です。紙ひこうき郵便の三つのルートは、海辺が36秒で5通、丘が40秒で8通、山が44秒で10通です。これを「三十六秒で五通」「四十秒で八通」「四十四秒で十通」と書くと、ルート同士の差を読み取るのに少し手間がかかります。数の大小を比べさせたい場面では、アラビア数字のほうが読み手の負担が軽くなります。

一番下の「言葉に溶けた数」も、迷う余地が少ない領域です。「一手戻す」を「1手戻す」と書くことはできますが、「一手」は将棋や囲碁、オセロなどの対局で使われてきた言い方です。数量を表すというより、動作の名前に近くなっています。「1歩戻る」と「一歩戻る」の違いも同じで、「一歩」には「ほんの少し」という含みを持たせる使い方もあります。ここに算用数字を入れると、数を数えているような印象が強まります。

迷いやすいのは真ん中の「区分の数」です。次の節でこの領域を掘り下げます。

「3段階」と「三段階」を分ける四つの問い

「3段階の相手」は、ゲームを始める前に選ぶ選択肢の数を示しています。数を読み取って、「自分は真ん中を選ぼうか」と判断するための数字です。一方で「三段階」と書くと、同じ内容が「ここには三つの段がある」という言葉の説明に寄ります。どちらが正しいということはありません。目的が違います。

使い分けに迷ったら、次の四つの問いを順に確かめてください。

  1. その数を比べたり、足したり、守ったりしますか。 比べる、足す、守る数ならアラビア数字を選びます。制限時間、回数、容量、点数がこれに当たります。
  2. その数は、あとで変わる可能性がありますか。 仕様の数は、更新で増えたり減ったりします。「3段階」が「4段階」になるときは、アラビア数字のほうが直しやすく、周囲の文章への影響も小さくて済みます。
  3. その数は、名前や慣用句の一部ですか。 固有名詞や決まった言い回しの一部なら、漢数字が自然です。「三日月」を「3日月」と書く人はいません。作品名やキャッチコピーで「三つの夜」と書くのは、この種類の判断です。
  4. 文章は縦組みですか、横組みですか。 縦組みの紙面や画像では漢数字が馴染み、横組みの画面ではアラビア数字が馴染む傾向があります。

四つの問いの答えが混ざることもあります。たとえば、月夜の配達の「3つの夜の経路パズル」という説明を考えます。経路パズルの章立てとして数を示すなら、アラビア数字で十分です。しかし、夜の静けさを伝えるコピーとして書くなら、「三つの夜」と書きたくなる場面もあります。同じ数に対して、説明文では算用数字、コピーでは漢数字、という二重の書き方を許すのも一つの方法です。ただし、一つの画面に混在させると、読み手は「どちらかが誤植ではないか」と疑います。画面ごと、あるいは文章の種類ごとに、役割を分けて統一してください。

数字そのものではない注意点もいくつかあります。

  • 漢数字の「一」は、長音符の「ー」と形が似ています。入力の間違いに気づきにくいため、「一手」を書いたら、読み直して確認してください。
  • 全角数字(1、2、3)と半角数字(1、2、3)が混在すると、フォントによって幅や見た目が揃わなくなります。どちらかに統一してください。
  • 「3×3」のような盤面サイズは、読む人も「さんかけるさん」と受け取ります。これを「三×三」にすると、見慣れない印象が出ます。サイズや規格は、アラビア数字で書くのが無難です。かたちのあいだは、3×3の入門と4×4の2段階が確認済みの構成です。

言語設定と作品名に関わる点

表記の選択は、アソバースの表示の仕組みとも関わります。サイトは日本語と英語の表示切り替えに対応していますが、作者が入力した作品名や紹介文は書き換えられません。これは確認済みの事項です。

この仕組みから読み取れることがあります。作者が紹介文の中で「三段階」と漢数字で書いた場合、英語表示に切り替えても、その部分は漢数字のまま残ります。英語圏の読者が見る画面でも、漢数字が混じることになります。反対に「3段階」と書けば、「段階」の部分は日本語のままでも、数字の部分は多くの読者に伝わります。作品を日本語圏の外にも届けたい作者は、この点も表記を選ぶ材料にしてください。

作品名に漢数字を使う場合の影響も、確かめておく価値があります。アソバースでは、作品名のほか、架空クリエイターの名前やハンドルでも作品を検索できます。ただし、「3」で検索したときに「三」を含む作品名がヒットするのか、その逆はどうなのかは、確認済み事項にありません。この挙動は、実際の検索窓で試して確かめてください。もしヒットしないなら、作品名には読者が検索しそうな表記を選ぶか、紹介文に両方の表記を自然に入れる、といった工夫が必要になります。

また、投稿画面には「紹介文と遊び方を作成」という機能があります。公開済みURLか本人の検証済みアップロードを読み取り、選択した言語の下書きを作ります。「この文章を使う」を押した場合だけ反映され、生成しただけで公開されることはありません。下書きがどちらの数字表記で出てくるかは、この記事では述べません。反映する前に、数字の表記が作品の他の部分や自分の方針と揃っているかを読み直してください。

自分で印象の差を確かめる手順

「漢数字だと落ち着いて見える」という感想は、人によって違うかもしれません。ここでは、自分で確かめるための小さな比較の手順を示します。結果は人によって異なるため、ここには書きません。

準備するもの

  • 同じ内容の紹介文を2通り。たとえば、確認済みの事項から「3段階の相手と対局でき、ヒントも使えます」という文を選び、「3段階」版と「三段階」版を作ります。
  • 文は5本程度。数字を含む文を、制限時間の文、段階の文、名前に近い文などから選びます。
  • 同じフォント、同じ大きさ、同じ背景色。条件を揃えないと、数字の差ではなくフォントの差を見てしまいます。
  • 見てもらう人。自分だけでもできますが、2〜3人に頼めるとより参考になります。

手順

  1. 5本の文それぞれについて、算用数字版と漢数字版を用意します。
  2. 見る順番は人ごとに入れ替えます。ある人には算用数字版から、別の人には漢数字版から見せます。順番が印象に影響するのを避けるためです。
  3. 文ごとに、次の二つの質問に答えてもらいます。
  • 「数をすぐに読み取れましたか」
  • 「どちらが作品の雰囲気に合うと感じましたか」
  1. 記録は、文ごと・版ごと・人ごとに1行にします。たとえば「文2・漢数字版・Aさん・読み取り:やや遅い・雰囲気:合う」のように書きます。

結果の読み方

  • 「読み取りやすさ」では算用数字版が多く選ばれ、「雰囲気」では漢数字版が多く選ばれたなら、役割分担を支持する材料になります。数を示す説明文は算用数字、コピーは漢数字、という使い分けです。
  • 両方の質問で算用数字版が選ばれたなら、その作品の文体は仕様の説明に寄っています。漢数字を足す理由はあまりありません。
  • 両方で漢数字版が選ばれたなら、読み物的な文体の作品です。ただし、制限時間や容量のような測る数まで漢数字にすると不便になる点は、別に確かめてください。
  • 人によって答えが割れたなら、表記の選択を前面に出すより、文全体の言葉選びを見直したほうが効果的かもしれません。

起こりやすい誤り

  • 5本の文のうち、数字以外の言葉も版ごとに変わってしまうと、数字の差を取り出せません。数字の部分だけを変えてください。
  • 全角と半角が混ざると、見た目の差が数字の種類以外から生まれます。
  • 見せる人数が少ないのに、「皆がこう感じる」と一般化しないでください。分かるのは、見てもらった範囲の傾向までです。

次の行動

自分の作品の説明文や、これから書く紹介文から、数字を含む文を5本ほど抜き出してください。そして、測る数、区分の数、言葉に溶けた数のどれに当たるかを書き込み、四つの問いで表記を決めます。そのあと上の手順で2通りを見比べると、自分の作品に合う使い分けの基準が見えてきます。作品名に数字を入れる場合は、アソバースの検索で「3」と「三」の両方を試してから決めてください。

参考資料

  • 文化庁「公用文作成の考え方」