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AIが作った音楽・絵をゲームに使う是非

遊びを見つける

執筆にClaudeを使用しています。

箱に収めたゲーム模型を三段の台へ取り出し、ファイル投稿での公開を表したイラスト。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イラスト。

ゲームを自作しているとき、「BGMをAIに作らせてもいいのか」「キャラクター画像を画像生成AIで用意して公開していいのか」と迷った経験はないでしょうか。インターネット上では「AIアートはグレーゾーン」「著作権侵害になる」という声も「商用利用OK」という声も混在しており、何を根拠に判断すればよいか分かりにくい状況が続いています。 この記事では、AIが生成した音楽・絵をゲームに組み込む際に実際に問題になりやすい点を整理し、利用前に確認すべき判断基準と手順を示します。法律の最終判断は専門家や公式情報に委ねる必要がありますが、「何を調べれば動けるか」が分かるよう構成しました。

この記事の目次
  1. そもそも何が問題になるのか
  2. ツールを選ぶ前に確認する三つの項目
  3. 使う・使わないの判断基準
  4. 公開前に実践できる四つのステップ
  5. 「使わない」選択肢も持っておく
  6. 次の行動
  7. 参考資料

そもそも何が問題になるのか

AIが生成した音楽や画像を使う場合、論点は大きく三つに分かれます。

一つ目は生成物の著作権帰属です。多くの国・地域では、著作権は人間の創作行為に対して発生すると一般的に解釈されており、AIが単独で生成した成果物の著作権が誰に帰属するかは現時点で法的に固まっていない部分があります。日本の著作権法も同様の考え方を基本とし、2026年時点でもAI生成物の扱いについての解釈は進行中です。「著作権がないなら誰でも使える」と考えるのは早計で、逆に「著作権がないから保護も受けられない」という側面もあります。

二つ目は学習データの問題です。画像生成AIや音楽生成AIは、既存の作品を大量に学習して動いています。生成された結果が特定の既存作品に酷似している場合、その作品の権利者から問題を指摘される可能性があります。生成のたびに結果が変わり、酷似が起きにくいツールもありますが、ゼロではありません。

三つ目は利用規約による制限です。AIツールごとに商用利用の可否、クレジット表記の要否、成果物の再配布条件が異なります。無料プランと有料プランで権利の範囲が変わるツールも多く、ゲームを公開・収益化する場合はとくに注意が必要です。

ツールを選ぶ前に確認する三つの項目

どのAIツールを使うにしても、利用前に次の三点を公式サイトやドキュメントで確認することをおすすめします。

1. 商用利用の可否と条件

「商用利用可」と書いていても、「クレジット表記が必要」「特定のプラットフォームへの投稿は別扱い」「月額プラン加入者のみ」といった条件が付く場合があります。ゲームを広告収入付きで公開したり、有料配布したりするなら、収益化を前提とした条件を個別に確認してください。料金体系や規約は変更されることがあるため、利用開始時点の公式サイトで確認することが必要です。

2. 学習データのライセンスポリシー

ツールによっては「著作権クリアな素材だけを学習に使用した」と明示しているものがあります。そうした記載が公式ドキュメントにあるかどうかは、リスク判断の一つの材料になります。ただし「学習データが安全」とツール側が主張していても、それ自体の検証は外部からは難しいため、あくまで参考情報として扱うのが現実的です。

3. 生成物の所有権に関する記載

一部のツールは「生成物の著作権はユーザーに帰属する」と明示しています。この記載があると、ゲームへの組み込みや配布について一定の根拠が得やすくなります。逆に何も書かれていない場合や、「ツール側に利用ライセンスが帰属する」と書かれている場合は、使用前に詳しく読み込む必要があります。

使う・使わないの判断基準

判断をシンプルにするために、次のように整理するとよいでしょう。

利用規約に「商用利用可・クレジット不要・著作権はユーザー帰属」の三点が明示されているツールは、ゲームへの組み込みと公開において最もリスクが少ない選択肢です。個人の学習目的や非公開プロジェクトであれば、条件がやや緩いツールも選択肢に入ります。一方、規約が曖昧なツール、または商用利用不可と明記されているツールで作った素材を公開ゲームに使うのは、後から差し替えを求められる可能性があるため避けるのが無難です。

音楽と絵では用途の分かれ方も異なります。BGMや効果音はループ再生が多く、既存楽曲との酷似が視覚素材より判断しにくい面があります。キャラクター画像やUIグラフィックは目に見えるため、既存IPとの類似が指摘されやすく、とくに人気作品のキャラクターに似た指示文(プロンプト)を使った場合は慎重に扱う必要があります。プロンプトに既存キャラクターや著作物の名称を直接入れることは、リスクを高める行為として一般的に避けるべきとされています。

公開前に実践できる四つのステップ

  1. 使用するツールの利用規約を読み、商用利用条件を書き出す。 スクリーンショットやメモで記録しておくと、後からの確認に役立ちます。
  2. 生成した素材を目視・耳で確認し、既存の有名作品に明らかに似ていないかチェックする。 完全な一致判定は困難ですが、一見して「これは〇〇だ」と分かる場合は差し替えを検討します。
  3. ゲームのクレジット画面や説明欄に、使用したAIツール名を記載する。 規約上の義務がなくても記載しておくことで、受け取る側への透明性が高まります。
  4. 収益化を検討する場合は、規約の再確認と、必要に応じて法律の専門家への相談を行う。 個人制作の範囲であっても、広告収入・有料販売・スポンサー付きイベントへの出品などは「商用利用」と判断されることが多いため、事前確認が安全です。

「使わない」選択肢も持っておく

AIツールが便利である一方、「素材をすべてAIで生成することへの抵抗感」を持つプレイヤーや審査者も存在します。コンテストへの応募や商業パートナーとの協業を想定する場合、AIを使った素材であることの開示を求められるケースもあります。現時点では義務化されていない場面が多いですが、開示の習慣を持っておくことは、長期的に見て信頼を築く上で有効です。

また、フリー素材サイト(商用利用可・著作権表記不要のもの)や、自分で制作した素材を組み合わせることで、AI素材への依存を下げる方法もあります。全素材をAIで賄う必要はなく、作業量と権利リスクのバランスを考えながら組み合わせを決めるのが現実的なアプローチです。

次の行動

使いたいAIツールの利用規約を開き、「商用利用」「著作権」「クレジット」の三語を検索してみてください。該当箇所が見つかれば、今日から判断の基準が一つ明確になります。素材の準備が整ったら、アソバースへのZIPまたはHTMLファイルの投稿でゲームを公開できますので、まずは非公開状態でアップロードして動作を確認するところから始めてみてください。

参考資料

  • 文化庁「AIと著作権に関する考え方について」
  • 各AIツール公式サイトの利用規約・Terms of Service(利用するツールのものを個別に確認)
  • 特許庁・文化庁による生成AI関連の公式ガイドライン(随時更新)