読者が決める次の「30分の試作」のお題
遊びを見つける執筆にClaudeを使用しています。

十人ほどの集まりで、「次の週末、30分でブラウザゲームを一つ試作してみよう」と決めた場面を考えてみます。誰かがお題を一人で決めると、その人の好みに偏ります。全員から自由に集めると、「面白いもの」「かわいいもの」のような広すぎる案ばかりが並び、30分では手が付けられません。 この記事で確かめるのは、お題の中身そのものより、お題を集めて決めるまでの仕組みです。募集の枠組みを少し整えるだけで、集まる案の質と、決めたあとの納得感が変わります。以下では、お題票の書式、絞り込みの基準、投票の取り方、30分後の振り返り方を、読者が自分の集まりで使える形に組み立てます。 なお、この記事自体への投稿窓口の有無や受付方法は、本文では扱いません。ここに書かれていない受付は、現在の案内で確認してください。以下の仕組みは、家族、教室、友人、オンラインの集まりなど、自分たちで運営する場を想定しています。
お題募集は四つの段階に分けられます
募集を「出す」「絞る」「決める」「振り返る」の四つに分けると、どこでつまずいているかが見えます。
- 出す:案を集める段階です。書式を決めておかないと、案の大きさがばらばらになります。
- 絞る:30分で試作できるかを基準に、候補を減らす段階です。人気ではなく実現可能性で先に選別します。
- 決める:残った候補から一つを選ぶ段階です。票の取り方で結果が変わります。
- 振り返る:30分後にお題の大きさが適切だったかを確かめ、次の募集に反映する段階です。
多くの募集は「出す」と「決める」だけで終わります。そのため、お題が大きすぎて誰も完成させられなかったときに、原因が分からないまま次の回に進んでしまいます。「絞る」と「振り返る」を入れておくと、お題の大きさを回ごとに調整できます。
30分に収まるお題の条件とお題票
30分で遊べる状態まで届くお題には、共通する条件があります。次の四つを満たすかを確認してみてください。
- 動詞が一つで言い切れます。「並べる」「止める」「つなぐ」のように、プレイヤーがすることを一語で言えます。
- 制約が一つあります。「ボタンは二つだけ」「盤面は3×3」のように、迷いを減らす縛りが一つ入っています。
- 終わりの判定が自分で分かります。「揃ったら終わり」「3回ミスしたら終わり」のように、完成を他人に聞かずに判断できます。
- 入口が一枚のHTMLで済みます。アソバースに投稿する場合は、直下のindex.htmlが入口になります。外部のサーバーを前提にしないお題のほうが、30分では扱いやすくなります。
この四条件を、お題票という短い書式にしておくと、集まる案がそろいます。
- 一行の問い、書き方の例:「ボタン一つで、針をちょうどよい位置に止められるか」
- 動詞、書き方の例:止める
- 制約、書き方の例:操作は一つだけ
- 終わりの判定、書き方の例:3回ミスで終了
- 30分で省くもの、書き方の例:音、複数面、記録の保存
特に効くのは最後の「30分で省くもの」です。省くものを出題者に先に書いてもらうと、案の大きさを読む側が判断しやすくなります。お題票は5項目、手書きでも数分で書ける量にとどめるのがコツです。
公式作品から「お題の粒度」を読む
お題の大きさの目安として、アソバースの公式作品の設計から読み取れることを手がかりにできます。作者の意図は分かりません。ここで述べるのは、作品を開いて見える範囲からの読み取りです。
「潮だまり」は、海藻を3つ、小石を2つ置いて潮を切り替えて観察する作品で、上下左右の隣接条件によって8種の生きものが現れます。置く数が少なく、ルールが隣接という一点に集まっています。お題票にすると「動詞は置く、制約は隣接条件」と書ける形です。
「時計じかけの台所」には、針が緑の範囲に来たら止めて配膳する場面があります。操作の核は「止める」で、判定は100点評価です。これも動詞が一つで言い切れる形です。
「かたちのあいだ」には3×3の入門があります。盤面を小さくして入口を作る考え方は、そのまま30分向けの制約になります。
一方、各作品にはほかにも難易度、ヒント、記録などの要素があります。これらをすべて最初から作ろうとすると、30分には収まりません。「核になる一つの操作だけを作り、残りを省く」と決めることが、お題の粒度をそろえる基本です。個々の作品の細かな挙動は、実際に作品を開いて確かめてください。
絞り込みと投票の設計
案が集まったら、まず人気投票の前に、条件で絞ります。
絞り込みの手順
- 集まった案ごとに、先の四条件(動詞・制約・判定・入口)を〇か×で付けます。
- 一つでも×の案は、書き直しを提案して保留にします。却下ではなく保留にすると、出した人が参加し続けやすくなります。
- 全部〇の案だけを、投票の候補に残します。候補は5案前後が扱いやすい数です。
投票の取り方
投票には、少人数の集まりでも偏りを抑える工夫があります。
- 一人3票とし、同じ案に複数票は入れられないことにします。
- 出題者の名前を伏せて票を集めます。名前で票が動くのを避けるためです。
- 同票のときは、「省くもの」が多い案、つまり小さい案を先に選びます。
ここで注意したいのは、アソバースの既存の機能を、お題の投票に流用しないことです。いいねは作品に対するものですし、レビューは作品を遊んだ感想を書く場です。ランキングのプレイ回数は作品の起動回数の実測で、人数ではありません。また、ゲーム内スコアの共通ランキングや、フレンド、チャットの機能は提供されていません。お題の投票は、紙、付箋、共有の表計算、集まりが使っているフォームなど、自分たちの場にある手段で行ってください。
30分の枠の切り方と、結果の読み方
お題が決まったら、30分を次のように区切ることを試してみてください。
- 最初の5分:お題票を読み、核の操作を一文で書き出します。
- 次の20分:核の操作だけを作ります。見た目や音は後回しです。
- 最後の5分:実際に遊び、記録を取ります。
記録は難しくありません。「遊べる状態になったか」を、時刻つきで書き留めます。取る項目は次の三つです。
- 核の操作が動いた時刻(開始から何分か)
- 終わりの判定が動いた時刻
- 省くと決めたものを、結局どれだけ作ってしまったか
この記録は、1回だけでは判断せず、同じ集まりで2〜3回分ためてから読みます。読み方の目安は次のとおりです。
- 核の操作が動くまでに20分を超える人が多ければ、お題が大きすぎる可能性があります。次回は制約を一つ増やすか、盤面や数を小さくします。
- 全員が10分以内に終わるなら、お題が小さすぎる可能性があります。次回は判定に条件を一つ足します。
- 人によって大きく差が出るなら、お題より作る道具の慣れの差が原因かもしれません。その場合は、お題の大きさを変える前に、道具をそろえる回を挟んでみてください。
起こりやすい誤りも挙げておきます。
- 「面白いゲーム」のように、完成の基準がないお題を採用してしまうこと。
- 投票後に、落選案の良いところを混ぜて、お題が膨らむこと。
- 締切を設けず、募集が自然消滅すること。出す期間は数日に区切るのが安全です。
- 30分を過ぎても続けてしまい、記録が取れなくなること。時間で区切ることが、次の回の材料になります。
作ったものを公開する場合は、アソバースでは入力、表示の確認、公開の3段階で進み、下書き保存もできます。公開にはメールアドレスの確認が必要です。投稿の条件、たとえばアップロードの容量は20MiB以内などは、投稿画面の案内で最新の内容を確認してください。公開は必須ではなく、集まりの中で遊び合うだけでも、お題の大きさを測る材料になります。
次の行動
まず、5項目のお題票を一枚作り、自分の集まりで3案を出し合ってみてください。次に、四条件の〇×で絞り、一人3票で一つに決めます。30分後には、核の操作が動いた時刻を書き留め、次の回のお題の大きさを調整してみてください。

