プリズムの道のステージ選択:解放済みと未解放の表示を読み解く手順
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初めて「プリズムの道」を開いた人が、ステージ選択の画面を3秒だけ見る場面を考えてみます。8つのステージのうち、どこまで遊べて、次にどこを押せばよいのか。説明文を読まなくても、そこまで分かる画面であれば、進み具合を一目で伝えられていることになります。 この記事が確かめるのは、その「一目で」が何で成り立っているかです。色、明るさ、形、文字、並び順のうち、解放済みと未解放を分けているのはどれか。その手がかりは、色の違いが見分けにくい状況でも残るか。こうした問いに、自分で数え、記録し、読み解くための手順を示します。ここに結果の数値はありません。数えるのは読者自身の手元の画面です。
この分析で確かめる問い
「プリズムの道」は、鏡(/と\を切り替えられます)と色ガラスを使い、灯台へ同じ色の光を届ける8ステージの光学パズルです。戻す操作、一歩だけのヒント、解放済みステージの選び直し、最少回転の記録が用意されています。
注目したいのは「解放済みステージの選び直し」です。選び直せるということは、画面には「選べるもの」と「まだ選べないもの」が同時に並びます。しかも一度クリアしたステージに戻って、最少回転の記録を縮めたい人もいます。そのためステージ選択の画面は、次の3つを同時に伝える必要があります。
- どのステージが遊べるか(解放済みか未解放か)
- 今どこにいるか(次に進むべきステージはどこか)
- 過去にどんな記録を残したか(最少回転の記録があるか)
この記事では、このうち1を中心に、2と3を補助の観点として扱います。解放の条件や、各カードにどんな表示が出るかといった細部は、ここでは書きません。作品を開いて、自分の目で確かめる部分です。
準備するもの
道具は多くありません。
- 「プリズムの道」を開ける端末(できれば画面サイズの違う端末を2種類)
- 記録用の紙か表計算ソフト
- 時間を測れるタイマー
- 画面のスクリーンショットを撮る手段(自分の記録用として使います)
- 分析に協力してくれる人(可能なら、この作品をまだ遊んだことのない人を数名)
注意点が一つあります。「プリズムの道」の記録は、画面を開いている間だけ残ります。保存機能のある作品は「余白の庭」「WAVE / WAVE」「かたちのあいだ」の3つで、ほかの作品は画面を閉じると記録が消えます。作品を開き直したあとに、解放の状態や最少回転の記録がどう見えるかも、観察項目に入れておくとよいでしょう。ただし結果を前提にせず、開き直す前後を撮り比べて確認してください。
また、アソバースのカバー画像は生成したアートワークであり、ゲーム画面のスクリーンショットではありません。分析の対象にするのは、カバー画像ではなく、実際に開いたステージ選択の画面です。
集計の単位と記録のしかた
単位は「カード1枚」
ステージ選択の画面を、まずカード(ステージ1つ分の表示領域)の集まりとして扱います。8つのステージなら、集計の単位は8枚です。カードの形をしていない場合も、「ステージ1つに対応する表示のまとまり」を1単位と数えます。
次に、カードごとに次の項目を記録します。解放済みのカードと未解放のカードで、それぞれ別の行にします。
- 色、何を見るか:背景・枠・文字の色、記録のしかた:色名を書くか、似ている色をメモ
- 明るさ、何を見るか:周囲より明るいか暗いか、記録のしかた:「明・中・暗」の3段階
- 形・装飾、何を見るか:枠の線、鍵のような目印、影の有無、記録のしかた:あり/なしと簡単な説明
- 文字、何を見るか:番号、名前、状態を示す語、記録のしかた:見えた文字をそのまま書く
- 位置、何を見るか:並びの中での場所、記録のしかた:左から何番目か
- 記録の表示、何を見るか:最少回転の数字などの有無、記録のしかた:あり/なし
- 動き、何を見るか:解放の瞬間や選択時のアニメーション、記録のしかた:あり/なしと印象
この表の「あり」「なし」の欄は、画面を見て自分で埋めるものです。ここに入る内容をあらかじめ決めつけないでください。
状態を3つに分ける
カードの状態は、少なくとも次の3つに分けて数えます。
- 解放済み(選べる)
- 未解放(まだ選べない)
- 現在のステージ(直前に遊んだ、または次に挑むもの)
最後の「現在のステージ」に特別な表示があるかどうかは、作品を開いて確かめます。表示がなければ、解放済みの中に含めて数えます。
手がかりの数を数える
次に、解放済みと未解放を分けている手がかりが、いくつあるかを数えます。
- 解放済みのカード1枚と未解放のカード1枚を並べて見ます。
- 上の表の7項目のうち、2枚の間で違っている項目に印をつけます。
- 印の数を「手がかりの数」とします。
手がかりが1つだけなら、その1つが見えなくなった途端に区別がつかなくなります。複数あれば、どれかが見えにくくなっても区別が残ります。ここで知りたいのは、手がかりの数そのものよりも、「どれか1つを消したとき、区別が残るか」です。
3つの条件で見え方を比べる
手がかりが本当に働いているかを確かめるには、見え方を変えて比べるのが近道です。次の条件で、同じ画面を撮り比べてみます。
条件A:色を取り除く
撮ったスクリーンショットを白黒に変換します。多くの端末の画像編集機能や表示設定にあります。変換後の画像で、解放済みと未解放のカードを、色なしで見分けられるかを確かめます。色の見え方には個人差があり、色だけで状態を伝える画面は、一部の読者にとって読み取りにくくなります。これは一般に知られているデザイン上の注意点です。
条件B:ライトとダークを切り替える
アソバースにはライト/ダークの切り替えがあります。切り替えたとき、解放済みと未解放の差が同じように見えるかを確認します。「未解放は暗く沈んでいる」という差は、暗い背景では目立ちにくくなるかもしれません。それを事前に決めつけず、両方を撮り比べて判断します。
条件C:言語・拡大・動きを抑える設定
「プリズムの道」は、サイトの日本語/英語の設定に合わせて表示が切り替わります。言語を変えても、プレイ画面を拡大しても、進行は保たれる作りです。この点を使って、次を確かめます。
- 言語を切り替えたとき、状態を示す文字が変わっても、区別は残るか
- 画面を拡大したとき、カードの並びが崩れて状態が読みにくくならないか
- 「動きを抑える」を有効にしたとき、アニメーションで示していた情報が失われていないか
3つめは見落としやすい点です。解放の瞬間を動きだけで知らせている画面は、動きを抑えると情報が落ちます。動きを抑えた状態でも、解放済みであることが静止画で分かるかを確認します。
3秒テストで「一目で」を測る
手がかりの有無とは別に、人が実際に読み取れるかを測るには、短い観察テストが使えます。
手順
- ステージを2〜3つ進めた状態の画面を用意します。
- 協力者に画面を3秒だけ見せ、すぐに画面を隠します。
- 次の2つを聞きます。
- 遊べそうなステージはいくつありましたか
- 次に押すとしたら、どれですか
- 答えを記録します。「解放済みの数」と「次に押すカード」が、実際の状態と合っていたかを、それぞれ○か×で記します。
- 別の協力者で繰り返します。同じ人に何度も見せると慣れが入るため、1人1回にします。
集計の単位
集計は「1人1回の試行」を1件とします。たとえば次のように数えます。
- 解放済みの数の正答率=正答だった件数 ÷ 全件数
- 次のカードの正答率=正答だった件数 ÷ 全件数
条件A(白黒)やダークモードでも、同じ手順で別の協力者に試してもらえば、条件ごとの正答率を並べて比べられます。3秒という数字は目安です。もっと短くしたり長くしたりして、どこで答えがぶれ始めるかを探してもかまいません。
結果の読み方
集めた記録は、次のように読み解きます。
- 色なしでも正答が保たれている:色以外の手がかり(明るさ、形、文字)が働いている可能性があります。表の「違いのあった項目」と照らし合わせて、どの手がかりが効いていそうかを推測します。
- 色なしで正答が大きく落ちる:色に頼っている度合いが高いと考えられます。手がかりの数が1つだけだったかを、もう一度確認します。
- 「解放済みの数」は合うが「次のカード」が合わない:状態は伝わっていても、「どこから続けるか」が伝わっていないことになります。現在のステージを示す表示の有無を見直します。
- ライトとダークで正答が変わる:明るさの差が背景に左右されている可能性があります。
- 動きを抑えると正答が落ちる:動きが情報を担っている可能性があります。
どの場合も、これは少人数の観察から得られる傾向であって、確定した結論ではありません。協力者が数名のうちは、「この画面は一目で伝わる」とも「伝わらない」とも言い切れません。傾向を見つける手段として使い、気になる点は条件を変えて追加で確かめてください。
起こりやすい誤り
- 解放条件を推測で書く:「前のステージをクリアすると次が開く」といった条件は、作品を開いて確認するまで記録に書かないでください。
- 一度遊んだ人を協力者にする:画面の見方を知っているため、3秒テストの結果が実際より良くなります。
- 解放直後の画面だけを見る:状態が変わった直後と、しばらく後とで表示が違う可能性があります。両方を撮ります。
- 開き直した後の状態を確認しない:記録は画面を開いている間だけ残ります。開き直した後に何が残るかは、自分で確かめます。
- カバー画像を画面と取り違える:カバー画像は画面ではありません。
- 手がかりの数だけで良し悪しを決める:手がかりが多くても、情報が過剰で読みにくいことがあります。数と読み取りやすさは別に見ます。
次の行動
「プリズムの道」を開き、ステージ選択の画面で解放済みと未解放のカードを1枚ずつ見比べ、上の表の7項目に印をつけてみてください。そのうえで、白黒に変換した画面を1人に3秒見せ、遊べるステージの数を答えてもらいます。その結果を、ほかの作品のステージ選択やメニュー画面にも当てはめると、「進み具合が一目で伝わる画面」の共通点と違いが見えてきます。

