OllamaやLM Studioを別アプリから使う前に:localhostと家庭内LANの違い
AIを使いこなすClaudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

結論から言うと、同じPCで動くアプリから使うだけなら、localhost(このPC自身)のままで足ります。設定を変える必要はありません。スマホや別PCから使いたいときだけ、家庭内LANに開く設定を検討します。ただし、Ollamaのローカルサーバーは認証なしで使う作りです。LANに開くなら「同じネットワークにいる端末なら誰でも使える」状態になると考えてください。 この記事では、接続範囲ごとの判断表と、意図せず外から届いていないかを確かめる手順を示します。コマンドや画面操作は公式ドキュメントの記述をもとに整理したもので、私の手元で実行して確認したものではありません。実行時は、お使いのOSとバージョンの表示に合わせて読み替えてください。
公式ドキュメントで確認できた初期状態
- Ollama:既定では 127.0.0.1 のポート 11434 で待ち受けます。ネットワークへ公開するには環境変数 OLLAMA_HOST を変えます(例として 0.0.0.0:11434 が挙げられています)。出典:Ollama FAQ
- Ollamaの認証:http://localhost:11434 のローカルAPIは認証不要と明記されています。出典:Ollama Authentication
- LM Studio:設定の「Serve on Local Network」を有効にすると、同じローカルネットワークの他の端末からAPIサーバーに届くようになります。CLIでは lms server start --bind 0.0.0.0 が例示され、127.0.0.1 以外へのバインドは localhost の外に公開されるため認証の有効化が推奨されています。出典:Serve on Local Network
- LM Studioの認証:既定では認証は不要で、Server Settingsで有効にするとAPIトークン(Bearer)が必要になります。0.4.0以降の機能と記載されています。出典:Authentication
Ollamaの公式FAQには、Nginxなどのプロキシや、ngrok・Cloudflare Tunnelのようなトンネルで公開する方法も載っています。これらは外のインターネットから届く経路を作れる手段です。認証のない状態で使うと、URLを知った相手が誰でも使える可能性がある点に注意してください。
接続範囲ごとの判断表
- 同じPC上のエディタ拡張、スクリプト、デスクトップアプリから使う、接続範囲:localhost のみ、設定の方向:既定のまま。URLは http://localhost:11434(LM Studioの公式例は http://localhost:1234/v1)、注意点:変更不要。ここで公開設定を触る理由はありません
- ブラウザ拡張から使う、接続範囲:localhost のみ、設定の方向:Ollamaは OLLAMA_ORIGINS で拡張機能のオリジンを許可。LM Studioは「Enable CORS」の項目、注意点:許可するのは通信元のオリジンです。LANへの公開とは別の設定です
- 同じPC上のコンテナやWSLから使う、接続範囲:環境によって異なる、設定の方向:まず localhost で届くか試す、注意点:届かない場合の最小の開き方は構成で変わります。私は検証していないので、使う環境の手順で確認してください
- 自宅の別PC・スマホ・タブレットから使う、接続範囲:家庭内LAN、設定の方向:Ollamaは OLLAMA_HOST、LM Studioは「Serve on Local Network」、注意点:同じLANの端末すべてが対象になります。LM Studioは認証を併用、Ollamaは送信元制限やプロキシ側の認証を検討します
- 外出先から使う、接続範囲:LANの外、設定の方向:ルーターのポート転送やトンネルで直接出すのは避け、VPNなど別の入口を検討、注意点:認証のないAPIを直接インターネットに出すと、第三者が自分のPCの計算資源を使える状態になりえます
- カフェ、寮、職場、共用Wi-Fiで使う、接続範囲:「家庭内」ではない、設定の方向:公開設定は基本オフ、注意点:同じネットワークに知らない端末がいる前提で考えます
迷ったときは、広い方から選ばず、狭い方から試します。まず localhost、それで足りなければLAN、外出先は別の手段、という順です。
LANに開くと決めたときの最小手順
- 開くのは使うときだけにする。 常時公開にせず、使い終わったら設定を戻します。
- LM Studioの場合:Developer画面のServer Settingsで「Require Authentication」を有効にしてトークンを作り、そのうえで「Serve on Local Network」を有効にします。トークンは作成時にしか表示されないので、その場で控えます。クライアントは Authorization: Bearer <トークン> を付けて呼び出します。
- Ollamaの場合:OLLAMA_HOST を設定して再起動します。公式FAQの手順は、macOSが launchctl setenv OLLAMA_HOST "0.0.0.0:11434" のあとOllamaを再起動、Linuxが systemctl edit ollama.service に Environment="OLLAMA_HOST=0.0.0.0:11434" を足して daemon-reload と restart、Windowsが環境変数を編集してOllamaを再起動です。Ollama自体にはローカルAPIの認証がないため、OSのファイアウォールで通信元を自宅のLAN内の特定端末に絞るなど、別の層で守る前提で進めてください。
- 別端末からは http://<このPCのLAN内IP>:ポート で接続します。
意図せず外から届いていないかを確かめる手順
設定を変えた覚えがなくても、環境変数や過去の設定が残っていることがあります。次の順で確認します。
手順1:待ち受けアドレスを見る
PC上で、サーバーを起動した状態で実行します(Ollamaの例。LM Studioはポート番号を差し替えます)。
- macOS:lsof -nP -iTCP:11434 -sTCP:LISTEN
- Linux:ss -ltn | grep 11434
- Windows(PowerShell):Get-NetTCPConnection -LocalPort 11434 -State Listen | Select LocalAddress,LocalPort
読み方は次のとおりです。
- 127.0.0.1(または ::1)、意味:このPC内だけ。想定どおり
- **0.0.0.0、*、::、[::]**、意味:すべてのネットワークインターフェースで待ち受け。LANに届きうる
- LAN内のIP(192.168.… など)、意味:そのネットワーク側から届きうる
手順2:設定の残りを探す
Ollamaは OLLAMA_HOST が設定されていないかを見ます。macOSなら launchctl getenv OLLAMA_HOST、Windowsならユーザー環境変数の一覧、Linuxなら systemctl show ollama -p Environment が手がかりです。LM Studioは「Serve on Local Network」のスイッチと、CLIで --bind を付けて起動していないかを確認します。
手順3:別の端末から届くか試す
同じWi-Fiにつないだスマホのブラウザや別PCから、http://<このPCのLAN内IP>:11434/api/tags(LM Studioは http://<IP>:ポート/v1/models)を開きます。ポートは実際のサーバー設定に合わせます。これらはモデル一覧を取得するエンドポイントです。出典:Ollama List models、LM Studio List Models
接続拒否やタイムアウトなら、その端末からは届いていません。応答が返れば届いています。LM Studioで認証を有効にしている場合は、ブラウザから開くと認証エラーになることがあります。その場合もサーバーには届いており、APIの利用には有効なトークンが必要です。OSのファイアウォールが遮断している場合も接続できないので、「設定は開いているが防御で止まっている」状態の区別は手順1で行います。
手順4:インターネット側への経路がないか見る
- ngrokやcloudflaredなどのトンネルが起動したままになっていないか(プロセス一覧で確認)
- ルーターにポート転送の設定が入っていないか(管理画面の機種ごとの項目名で確認)
- Dockerで動かしている場合は、ポートをどのアドレスに公開する指定になっているか(Dockerの記述はこの記事で公式資料を確認していません。使っているDockerの文書で確認してください)
IPv6を使う回線では、機器の設定によってはIPv4と別の経路で届くことがあります。手順1で :: や [::] が出ているときは、ルーターのIPv6のファイアウォール設定も見ておくと安心です。
AIに確認を手伝わせるときの渡し方
手順1の出力を読み解くだけなら、AIに貼って構いません。ただし、PC名、ユーザー名、社内IPが含まれる場合は先に伏せます。
次はPCのポート待ち受け状況の出力です(PC名とIPは伏せ字にしています)。
(ここに出力を貼る)
1. 127.0.0.1だけの待ち受けか、LANに届きうる待ち受けかを判定してください。
2. 判定の根拠にした行を引用してください。
3. 分からない列があれば推測せず、分からないと答えてください。AIが任せられるのは出力の読み取りまでです。ファイアウォールの設定変更、ルーターの管理画面の操作、公開するかどうかの最終判断は人が行ってください。AIに「安全です」と言われても、手順3の別端末からの確認の代わりにはなりません。
設定を元に戻すとき
Ollamaは OLLAMA_HOST の設定を削除して再起動すれば既定に戻ります。LM Studioは「Serve on Local Network」をオフにして、サーバーを再起動します。戻したあとに、もう一度手順1と手順3を実行して、127.0.0.1 のみになったこと、別端末から届かなくなったことを確かめれば完了です。

