検証用アカウントは何を作り、何を消すのか:本番で試す手順と残さない約束
遊びを見つける執筆にClaudeを使用しています。

作品を投稿する前に、クラウドセーブが戻るか、アップロードした作品が意図どおり表示されるかを確かめたくなる場面を考えてみます。本番のアカウントで試すと、履歴やセーブが混ざりそうで不安です。そこで検証用のアカウントを作ります。ただ、作った後に「どこまで片付ければ、何も残さなかったと言えるのか」が曖昧なままだと、検証用アカウントは別の心配のもとになります。 この記事の問いは、検証用アカウントの操作ごとに、何が作られ、何が消えると案内されていて、何が案内されていないのか、です。実際に試した結果は書きません。アソバースの確認済みの仕様だけを根拠に、検証の前に作る「台帳」と、検証の後に行う「後片付け」の手順を示します。案内にない部分は、読者が自分で確かめる方法として書きます。
検証で作られるものを台帳にする
検証の前に、操作と、その操作で生まれるものを一覧にしておきます。確認済みの仕様から整理すると、次のようになります。
- アカウント登録(Googleまたはメール)、作られるもの:認証アカウント。メールの場合は確認メールが届く、他の人に見えるか:見えない(ログイン用メールは公開されない)
- ログイン中に作品を遊ぶ、作られるもの:作品ごとのプレイ履歴、プレイ回数への加算、他の人に見えるか:履歴は本人用。プレイ回数は作品の数値に関わる
- 「あとで遊ぶ」「好きな作品」「フォロー」、作られるもの:本人の一覧、フォロー関係、他の人に見えるか:好きな作品はいいねと連動する
- クラウドセーブ、作られるもの:作品ごとのJSON(128KiBまで)、他の人に見えるか:見えない
- 作品の下書き保存・アップロード、作られるもの:アップロードファイル、下書き、他の人に見えるか:公開するまで見えない設計
- 作品の公開、作られるもの:公開された作品ページ、他の人に見えるか:見える
- レビュー・いいね、作られるもの:点数と本文、いいね、他の人に見えるか:見える
- 公開プロフィール、作られるもの:名前、紹介、HTTPS URL、他の人に見えるか:本人が公開を選んだときだけ見える
- アバター生成、作られるもの:生成された画像のアバター、他の人に見えるか:設定次第で表示に使われる
- オンライン対戦(潮目のオセロ、灯りのチェス)、作られるもの:部屋と対戦履歴、他の人に見えるか:招待した相手1人
この表で重要なのは、右の列です。見えない操作だけで完結する検証と、公開や評価を伴う検証とでは、後片付けの重さがまったく違います。最初に「今回の検証は、右の列が『見えない』で済むか」を決めてください。
設計から読み取れることがあります。ゲストの履歴と進行は端末内に保存され、ログイン後のアカウントへ自動では混ざりません。つまり、ログイン不要で遊べる範囲の確認は、アカウントを作る前に済ませておけば、アカウント側に何も残りません。
退会で消えると案内されているもの、案内がないもの
アソバースの案内では、退会すると、アップロードファイル、履歴・セーブを含む個人データ、認証アカウントが削除されます。検証用アカウントを片付ける基本の手段は、この退会です。
一方、確認済みの仕様に書かれていない点もあります。台帳には、次のものを「不明」として別の欄に書いておくことをおすすめします。
- 書いたレビューと押したいいねが、退会後に作品ページから消えるか
- 退会前に起動した作品のプレイ回数が、退会後に減るか
- フォロー関係が、相手側の表示から消えるか
- 対戦履歴が、退会時に消えるか、それとも作成から7日後の削除対象として残るか
- 生成したアバター画像の扱い
- アップロード回数の枠(後述)が、削除によって戻るか
「個人データに含まれるはず」と推測して進めるのは避けてください。分からない点は、退会前に現在の案内を読んで確かめます。案内で判断できないときは、その操作を検証に含めない、という選び方もあります。たとえば、消えるか分からないレビューは、検証のために書かないという判断です。
退会後に実際に消えたかを確かめる手順も、台帳に入れておきます。
- 退会前に、検証で作ったもの(作品名、レビューを書いた作品、フォローした作者など)を台帳に書き出します。
- 退会後、ログインできなくなっていることを確認します。
- ログアウト状態で、台帳に書いた作品ページや一覧を開き、検証で作ったものが見えないかを1回ずつ確認します。
- 案内に消えると書かれているのに残っている、または案内にないものが残っている場合は、その内容を日付つきで控え、現在の案内で問い合わせ先を確認します。
確認の回数は、各項目1回で十分です。何度も作品ページを開き直すと、別の数字(プレイ回数など)を動かすことがあるためです。
他の人に見える操作と、共有の枠を使う操作を分ける
台帳の右の列が「見える」になる操作は、検証用アカウントでも、実在する他の利用者に影響しうる操作です。特に注意したいものを分けて整理します。
ランキングに関わる数字
ランキングは、プレイ回数、いいね数、レビュー平均の切り替えで表示されます。プレイ回数は「作品起動の実測回数」で、人数ではありません。同じ端末・同じ作品の30分以内の再起動は重複として除かれます。検証で自作を何度も起動すると、数字に加算される可能性があります。起動は必要最小限にとどめ、繰り返す場合は30分以内にまとめるのが無難です。
また、自作の評価はできない設計です。この設計意図は、数字が作者本人の操作で動かないようにすることだと読み取れます。検証用の別アカウントから自作にいいねやレビューをつける使い方は、この趣旨に沿うのか判断がつきません。規約の細部はここでは断定できないので、実施する前に現在の案内で確認してください。そもそも、検証の目的は「機能が動くか」であり、評価を付ける必要はほとんどありません。
全体で共有されている枠
上限には、自分だけの枠と、全体で共有される枠があります。
- 紹介文と遊び方の生成:利用者ごとに1時間3回、全体でUTC1日20回
- 自分だけのアバター生成:1人1時間1回、全体でUTC1日10回
- 作品のアップロード:1人UTC1日10回、アカウントごとに100アップロード・1GiBまで
全体の枠は、他の利用者と分け合っています。検証のためにアバター生成を繰り返すと、他の人が使えなくなる可能性があります。UTC1日は日本時間では午前9時に切り替わります。検証の日程を決めるときは、この切り替わりも見ておいてください。
紹介文の生成は、「この文章を使う」を押した場合だけ反映され、生成の操作だけで公開されることはありません。生成を試すだけなら公開の心配はありませんが、全体の枠を使う点は同じです。
公開の段階を踏む
作品投稿は、入力、表示の確認、公開の3段階です。下書き保存もできます。検証が「アップロードして表示を確かめる」ことなら、公開の手前の表示確認で止められるかを最初に見てください。公開まで進めた場合は、非公開化、削除の順で片付けます。公開にはメールアドレスの確認が必要です。
検証の計画書を作る手順
ここまでを一つの流れにします。検証の前に紙かメモに書いておく計画書です。
- 目的を一つに絞ります。 たとえば「クラウドセーブが保存されるか」か「アップロードした作品の表示確認」のように、一つです。目的が増えるほど、台帳が重くなります。
- ゲストで済む確認は、先にゲストで行います。 ログイン不要で遊べ、履歴と進行は端末内に保存されます。アカウントに混ざらないので、片付けはブラウザ側の設定の確認だけになります。端末内データの消し方は、お使いのブラウザの案内で確認してください。
- 検証用のメールアドレスを用意します。 メール登録では確認メールが届きます。公開、レビュー、アバター生成、オンライン対戦の部屋づくりにはメール確認が必要です。本番用と混同しない名前のメールを選びます。
- 台帳に、操作を行う前に書き込みます。 列は「日時」「操作」「作られるもの」「他の人に見えるか」「消す方法」「消えたかの確認」の6つです。「消す方法」が空欄の操作は、実施しないと決めます。
- 同じ端末の使い分けに注意します。 未同期の端末セーブは、クラウドの古いデータより優先して再送される設計です。本番アカウントと検証用アカウントを同じブラウザで切り替えると、意図しないセーブのやり取りが起きないか心配になります。どのアカウントに再送されるかは確認済みの仕様にないため、ブラウザのプロファイルを分けるなど、環境を分ける方法を検討してください。
- 公開を伴う操作は最後に回します。 先に公開しない確認を終えてから、必要な場合だけ公開に進み、確認後すぐに非公開化、削除を行います。
- 退会前に、必要な情報を控えます。 退会するとアップロードファイルとセーブが削除されます。検証で作った作品の元ファイルは、手元に残しておくのが安全です。
- 退会し、前節の確認を行います。
起こりやすい誤り
検証がうまくいかなくなる場面は、操作そのものよりも、取り違えです。
- 本番と検証用のログイン取り違え。 ブラウザに保存されたログイン状態のまま操作を始めると、本番アカウントにレビューやいいねが付きます。操作の前に、表示されているアカウントを毎回確かめてください。
- 「試しに」レビューを書いてしまう。 公開される操作は、台帳に書いていないものを行わないと決めておきます。
- 退会後に復元できると思い込む。 案内では削除と書かれています。必要なデータは退会前に退避します。
- 13の公式作品の記録を、アカウントの保存と混同する。 公式13作品のうち保存があるのは余白の庭、WAVE / WAVE、かたちのあいだの3つで、他の10作品の記録や録音は画面を開いている間だけです。作品内の保存と、アカウントのプレイ履歴は別のものです。どの保存がクラウドセーブと連動しているかは確認済みの仕様にないため、作品を開いて確かめてください。
- 共有枠の使いすぎ。 失敗した生成をやり直す前に、全体の枠を使っていることを思い出してください。
次の行動
検証を始める前に、操作と「消す方法」を並べた台帳を、まず6列の表で作ってください。退会で消えると案内されているものと、案内にないものを分けて書き、案内にないものは現在の案内で確認できるまで実施しないでください。その上で、ゲストで済む確認から始め、アカウントを作るのは必要になってからにします。

