期限つきで消える記録を読む:対戦の部屋と利用回数の上限は何のためにあるのか
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友達に招待リンクを送ったものの、その日は対局できず、数日後にリンクを開いたら部屋が見つからない。そんな場面を考えてみます。不具合のように見えますが、アソバースの案内では、オンライン対戦の部屋は24時間、部屋と対戦履歴は作成から7日後に削除対象とされています。つまりこの記録は、期限が来たら消える前提で作られています。 この記事の問いは、アソバースの中に期限つきで消える記録や、時間で数え直される回数がどれだけあり、それぞれ何のためにあるのか、です。期限を過ぎたら自動で消す考え方は、一般にTTL(Time To Live、生存時間)と呼ばれます。ただし、アソバースの内部でTTLという仕組みが使われているかどうかは、確認済みの案内には書かれていません。そこで以下では、案内に書かれた「期間」と「単位」だけを手がかりに、設計から読み取れることを整理します。
この記事の目次
時間と関係する記録は5種類に分けられる
確認済みの案内を読むと、時間が関わる記録は性質ごとに5つに分けられます。
- 期限で消える、案内にある例:対戦の部屋、対戦履歴、期間・単位:部屋は24時間、部屋と履歴は作成から7日後に削除対象
- 時間枠で数える、案内にある例:紹介文の生成、アバター生成、アップロード、期間・単位:1時間あたり、またはUTC(協定世界時)の1日あたり
- 重複を除く、案内にある例:プレイ回数、期間・単位:同じ端末・作品の30分以内の再起動
- 画面を閉じると消える、案内にある例:10作品の記録・録音、期間・単位:画面を開いている間だけ
- 総量で止める、案内にある例:アップロード数と容量、期間・単位:1アカウントあたり100アップロード・1GiBまで
「消える」という言葉でひとまとめにされがちですが、実際には「期限が来て消える」「時間枠が変わって数え直される」「画面を閉じて消える」の3つは別の仕組みです。それぞれ守りたいものが違うため、次の節から順に見ていきます。
対戦の部屋:短く終わる約束を、長く残さない
オンライン対戦は「潮目のオセロ」と「灯りのチェス」だけで、確認済みアカウントが部屋を作り、リンクで友達を1人招待します。手番・合法手・勝敗はサーバーで確認され、再接続、投了、対戦履歴もあります。
この部屋の寿命は24時間です。設計から読み取れる目的は次のようなものです。
- 招待リンクは、一度配ればいつまでも使えるものではなく、短い約束として扱われています。
- 進行中の対局のために、サーバーが手番や盤面を保持する必要があります。期限があれば、放置された部屋が増え続けません。
- 24時間を過ぎても、対戦履歴は作成から7日後まで削除対象になりません。部屋は終わっても、振り返る余地は少し残る設計に見えます。
ここで注意したいのは「削除対象」という言い方です。7日後に削除対象になることまでは案内に書かれていますが、対象になってから実際に画面から消えるまでの時間は確認済みの案内にありません。「7日ちょうどで消える」と受け取るのは早すぎます。実際の見え方は、現在の案内や作品の画面で確認してください。
また、再読み込みで同じ部屋へ復帰できることも案内にあります。部屋の寿命と、ブラウザの再読み込みで部屋に戻れることは別の話です。前者は部屋そのものの期限、後者は同じ部屋へ戻る機能です。
回数の上限:時間枠は、重い処理と費用を守るためにあるように読める
次に「時間枠で数える」記録です。案内にある回数は次のとおりです。
- 作品のアップロード:1人あたりUTCの1日10回
- 紹介文と遊び方の作成:利用者ごとに1時間3回、全体でUTCの1日20回
- 自分だけのアバター生成:1人1時間1回、全体でUTCの1日10回
共通しているのは、アップロードの検証や画像生成など、処理が重くなりやすい操作に上限があることです。利用者ごとの上限と全体の上限が二重になっている点も読み取れます。1人が使いすぎるのを抑えつつ、全員の合計も抑える作りです。理由は案内に書かれていないため、重い処理を特定の人や時間帯に偏らせないための設計と読むのが自然です。断定はできません。
「UTC」は協定世界時のことで、日本時間とは9時間ずれています。日本時間の午前9時が、UTCの日付の切り替わりにあたります。「今日はまだ使っていないのに上限と言われた」と感じたら、日本時間の日付ではなくUTCの日付で数えている可能性を考えてください。
もうひとつ、読み取りにくい点があります。1時間あたりの回数が「ちょうど1時間後に1回分戻る」のか、「1時間ごとに区切って数え直す」のか、案内には書かれていません。数えた記録をいつ捨てるのかも不明です。「次にいつ使えるか」は、操作画面の表示や現在の案内で確認する部分です。
アップロードの「100アップロード・1GiBまで」は、時間で戻らない総量の上限です。これは期限とは別の種類の制限として区別しておきます。
プレイ回数:消える記録ではなく、数えない決まり
「プレイ回数」は、作品が起動された実測回数です。人数ではありません。同じ端末・作品で30分以内に再起動したぶんは、重複として除かれます。
この決まりから読み取れるのは、数字の意味です。
- 3回続けて開いた場合、3回に数えるとは限りません。30分以内の再起動は重複とみなされるためです。
- 100という数字は、100人が遊んだことを意味しません。1人が時間を空けて100回起動しても、別の端末から起動しても、数字は増えうるからです。
- ランキングには、プレイ回数・いいね数・レビュー平均の切り替えがあります。プレイ回数の順位は「よく起動された順」であり、「遊ばれた人数の順」ではありません。
ここは、期限で消す仕組みとは違い、「何を1回と数えるか」の定義の話です。30分以内の起動をどう見分けているのか、直近の起動をどこにどれだけ保持しているのかは、確認済みの案内にありません。保持しているとしても、見える範囲に出てこない運用上の記録です。
画面を閉じると消える記録と、残る記録
端末側にも期限があります。13本の公式作品のうち、保存があるのは「余白の庭」「WAVE / WAVE」「かたちのあいだ」の3作品だけです。ほかの10作品の記録や録音は、画面を開いている間だけ残ります。
たとえば「雨音のピアノ」の録音は、30秒・128音までで、画面を閉じれば消えます。「小さな軌道」の最速記録や「月夜の配達」の最少区間数も同様に、プレイ中だけの記録です。ここでの「期限」は時間ではなく、画面を開いている間という範囲で決まっています。
一方、残る記録もあります。ログイン中はクラウドセーブ(作品ごとにJSONで128KiBまで)やプレイ履歴が使えます。ゲストの履歴や進行は端末内に保存され、ログイン後のアカウントへ自動では混ざりません。未同期の端末セーブは、クラウドの古いデータより優先して再送されます。退会すれば、アップロードファイル、履歴・セーブを含む個人データ、認証アカウントが削除されます。
整理すると、アソバースの記録には「短く消えるもの(部屋、画面の記録)」「時間枠で数え直されるもの(回数の上限)」「本人が消すまで、または退会まで残るもの(セーブ、履歴)」があります。目的に応じて寿命が分けられていると読めます。
自分で確かめる:2つの観察の設計
案内の文面を、自分の手で照らし合わせる方法を2つ示します。結果はここには書きません。確かめた結果は、読者自身の記録になります。
観察A:部屋の寿命
準備するのは、メールアドレスを確認済みのアカウントと、招待を受ける友達1人、または別の端末です。
- 「潮目のオセロ」か「灯りのチェス」で部屋を作り、作成した日時をメモします。
- 作成直後に、招待リンクから入れることを確認します。
- 作成から1時間後、23時間後、25時間後に、同じリンクを開いて入れるかを記録します。
- 作成から6日後と8日後に、対戦履歴が見えるかを記録します。履歴の場所は、現在の案内で確認します。
記録するのは「経過時間」「リンクで入れたか」「画面に出た表示」の3つです。25時間後に入れなければ、案内の24時間と矛盾しません。入れた場合は、期限の数え始めが作成時とは別の時点なのか、対局の進み具合で扱いが変わるのか、案内を確認してから判断してください。誤りやすいのは、再読み込みでの復帰と部屋の期限の混同、そして時刻の記録忘れです。
観察B:30分以内の再起動
準備するのは、同じ端末と同じ作品、そしてプレイ回数が見える画面です。
- 起動前のプレイ回数を記録します。
- 作品を起動して閉じ、すぐ再起動します。そのあとの回数を記録します。
- 最初の起動から30分以上空けて、もう一度起動し、回数を記録します。
- 別の日に同じ手順を、最低でも3回繰り返します。
数字が画面に反映されるまでに時間がかかる可能性もあるため、各起動のあとは少し待ってから読み、待った時間も一緒に記録します。ほかの人も同時に遊んでいるはずなので、増えた数がすべて自分の起動とは限りません。だからこそ、1回で結論を出さず、複数回の記録を並べて見ます。自作の作品で試す場合も、数字を増やすことが目的になってしまわないよう、起動は必要な回数にとどめます。
次の行動
まず、案内に出てくる期間(24時間、7日、30分、1時間、UTCの1日)を、自分が使う機能ごとに書き出してみてください。そのうえで、観察AかBのどちらか1つを選び、記録表を作って試すと、文面だけでは分からない「実際の見え方」が確かめられます。実際に消える時点や、数え直しのタイミングなど、案内に書かれていない部分は、現在の案内か画面の表示で確認してください。

