マガジン

途中で閉じた終わり方:次に開いたときに何が残るか

遊びを見つける

執筆にClaudeを使用しています。

石と草木、水路を自由に配置した小さな庭の模型。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イメージ。実際のゲーム画面ではありません。

「月夜の配達」で二つ目の小包を拾い、燃料が半分ほどになったところで、うっかりタブを閉じてしまう場面を考えてみます。もう一度開いたとき、画面にはバッグの中身と燃料が残っているでしょうか。それとも第一夜の最初の画面でしょうか。同じ操作を「余白の庭」でしたら、どうなるでしょうか。 アソバースの公式13作品のうち、保存があるのは「余白の庭」「WAVE / WAVE」「かたちのあいだ」の3作品です。残りの10作品では、記録や録音は画面を開いている間だけ残ります。ここまでは確認済みの事実です。しかし「閉じたら何が消え、何が残るか」は、盤面、スコア、設定、進行位置、残り時間と、項目ごとに答えが違うはずです。さらに閉じ方(タブを閉じる、再読み込み、言語切り替えなど)でも答えは変わりえます。 この記事は結果を示しません。読者が自分で数え、記録し、「再開時の画面」を作品どうしで比べるための設計書です。手順どおりに行えば、保存のある作品とない作品の違いが、感想ではなく表として手元に残ります。

この記事の目次
  1. 比べる前に決めておく問い
  2. 準備するもの
  3. 手順:閉じ方を5種類に分ける
  4. 記録表の作り方
  5. 結果の読み方
  6. 起こりやすい誤り
  7. 次の行動

比べる前に決めておく問い

漠然と「保存されるか」を見ると、記録がぶれます。次の三つの問いに分けておきます。

  1. 閉じ方によって、再開時の状態は変わるか。
  2. 再開時に残るものは、盤面・進行位置・記録・設定のどれか。
  3. ゲスト(ログインなし)とログイン中で、違いは出るか。

三つ目には注意が要ります。アソバースでは、ログイン中に作品ごとのプレイ履歴やクラウドセーブが使えます。一方でゲストの履歴や進行は端末内に保存され、ログイン後のアカウントへ自動では混ざりません。つまり、サイト側が覚えている層と、作品の中が覚えている層は別物です。

  • サイト側の層:プレイ履歴、あとで遊ぶ、好きな作品など、作品の外にある記録です。
  • 作品側の層:盤面、ラウンド、録音、設定など、作品の中にある状態です。

この記事で主に見るのは作品側の層です。ただし、再開時に「サイトの一覧には履歴があるのに、作品の中は最初から」という食い違いが起こりうるため、サイト側の層も一行だけ記録に加えます。

準備するもの

比較が成り立つよう、対象と道具を先に固めておきます。

対象の作品(最低6本)

  • 保存あり:「余白の庭」「WAVE / WAVE」「かたちのあいだ」の3本。
  • 保存なし:「こだまの森」「月夜の配達」「雨音のピアノ」「小さな軌道」から3本以上。

保存なしの側は、「途中経過が目に見える形で積み上がる作品」を選ぶと違いが読み取りやすくなります。こだまの森は最高記録とラウンドが進み、月夜の配達はバッグと燃料が変わり、雨音のピアノは録音が残ります。小さな軌道は前回の軌道の線が画面に出ます。

道具

  • 普段使いのブラウザを一つに固定します。途中で変えると、条件がそろわなくなります。
  • 記録用の表(次の節で作ります)。紙でも表計算でも構いません。
  • 時計かタイマー。閉じてから開き直すまでの時間を一定にするためです。たとえば「閉じて30秒待つ」と決めておきます。
  • 可能なら、ゲスト用とログイン用で別のブラウザプロファイルを用意します。同じ作品を二つの状態で比べやすくなります。

注意:オンライン対戦のある「潮目のオセロ」「灯りのチェス」は、この記事の本流から外します。対戦は部屋とサーバー側の確認が絡み、再接続の仕組みも別にあります(確認済みなのは、部屋の再読み込みで同じ部屋へ復帰できること、部屋は24時間、履歴は作成から7日後に削除対象になることです)。ひとり対局だけを比べたい場合は、他の保存なし作品と同じ手順で扱えます。

手順:閉じ方を5種類に分ける

同じ作品でも、閉じ方によって再開時の状態が違う可能性があります。そこで閉じ方を5種類に固定し、それぞれ「途中状態を作る → 閉じる → 30秒待つ → 開き直す」の順で行います。

  • ①、閉じ方:作品の言語(またはサイトの言語)を切り替える、狙い:軽い操作でも進行が保たれるかを見る
  • ②、閉じ方:プレイ画面を拡大・縮小する、狙い:同上。画面サイズの変化への耐性を見る
  • ③、閉じ方:ブラウザの再読み込み、狙い:画面を作り直したときの状態を見る
  • ④、閉じ方:タブを閉じて、同じ作品のURLを開き直す、狙い:画面を開いている状態が完全に途切れたときを見る
  • ⑤、閉じ方:別の作品を開いて遊び、元の作品に戻る、狙い:他作品を挟んだときの状態を見る

①と②については、共通事項として「言語変更とプレイ画面の拡大で進行を保つ」ことが確認済みです。そのため、これらは「期待どおりに保たれるか」を確かめる基準線になります。基準線で崩れる作品があれば、③以降の結果を読む前に、その点を別途メモします。

途中状態の作り方

閉じる直前の状態が作品ごとにばらつくと比べられません。次のように、作品ごとに「目印になる途中状態」を決めておきます。

  • 余白の庭:木と石と花を合計10個ほど置き、季節と昼夜を一つ変えておきます。
  • WAVE / WAVE:4つの音のうち2トラックに数ステップずつ置き、テンポを初期値から変え、1トラックをミュートします。
  • かたちのあいだ:3×3の入門で10手ほど動かし、一手戻すを1回使います。
  • こだまの森:6ラウンドのコースで、3ラウンド目まで進み、聴き直しを1回使って点を減らしておきます。
  • 月夜の配達:第一夜で小包を1つ拾った状態にします。
  • 雨音のピアノ:音色を切り替え、短い録音を1本残しておきます。

「何を作ったか」は試行ごとにメモしておきます。開き直したときの照合に使うためです。

繰り返しの回数

1作品×1閉じ方×1ログイン状態を「1試行」と数え、同じ条件を2回行います。2回の結果が食い違ったら、3回目を行い、多数決ではなく「食い違った事実」自体を記録します。食い違いは、作品の仕様よりも、手順のばらつき(待ち時間や途中状態の差)を疑うサインになるからです。

記録表の作り方

1試行につき1行を記録します。列は次のとおりです。

  • 作品名、内容:例:かたちのあいだ
  • 閉じ方、内容:①〜⑤
  • ログイン、内容:ゲスト/ログイン中
  • 回、内容:1回目/2回目
  • 盤面・配置、内容:残った/一部/消えた
  • 進行位置、内容:ラウンド・ステージ・夜など。残った/消えた
  • 記録(点数・手数・最少など)、内容:残った/消えた
  • 設定(音色・テンポ・言語など)、内容:残った/消えた
  • 画面の最初の表示、内容:開始画面/メニュー/途中の画面
  • サイト側の履歴、内容:あった/なかった/確認せず

各列は「残った/一部/消えた」の三択にします。数値を書き込む場合も、元の値と再開後の値を並べるだけにとどめます。「だいたい」「少し」といった曖昧な語は使いません。

再開タイプの三分類

行がそろったら、各試行に次のラベルを付けます。

  • A 続きから:盤面と進行位置の両方が、閉じる前の状態に戻っている。
  • B 記録だけ:盤面や進行位置は初期化されているが、記録や設定の一部が残っている。
  • C 最初から:盤面・進行・記録・設定のいずれも、初期状態に戻っている。

「一部」が付いた行は、迷ったらBに入れ、備考欄に何が欠けたかを書きます。ラベルを後から付け直せるよう、元の三択の記録は消さないでおきます。

結果の読み方

表が埋まったら、作品別・閉じ方別に並べ替えて、次の順に読みます。

1. 基準線(①②)を先に見る①②がAでなければ、その作品は軽い操作でも進行を失っている可能性があります。③以降の比較は参考にとどめ、そのまま備考に残します。

2. 保存あり3本と保存なし群を並べる保存ありの3作品について、③④のラベルを確認します。ここで次のどれに当たるかを見ます。

  • ③④がAに近い:保存が再開時の画面に反映されていると読めます。何が保存されているのか(盤面か、設定だけか)は、列ごとに見てください。
  • ③④がBやCに近い:保存の中身が、この記事で決めた「目印の状態」を含んでいない可能性があります。保存の対象は作品によって違うため、その作品が何を保存するのかは、作品を開いて確かめてください。この記事では、保存の中身を断定しません。

保存なしの10作品のうち比較に使った作品では、「記録・録音は画面を開いている間だけ」という案内と照らします。④でBやCになるのは案内と整合します。ただし、③の再読み込みや⑤の別作品を挟んだ場合に何が残るかは、確認済みの範囲外ですので、表の結果をそのまま材料にします。

3. 閉じ方の差を見る同じ作品で、③と④のラベルが違うかを確認します。違うなら、「画面を作り直す」と「画面を開いている状態が途切れる」で扱いが分かれていると読めます。違わないなら、閉じ方の差は表れなかったと書くだけで十分です。

4. ゲストとログイン中の差を見る同じ作品・同じ閉じ方でラベルが変わったなら、ログイン状態が再開時の画面に関わっている手がかりです。変わらなければ、その作品は少なくとも今回の目印の範囲では、ログイン状態に左右されていません。

5. サイト側の履歴の列を見る作品側がC(最初から)でも、サイト側に履歴があるなら、「履歴はあるが、作品の中の途中状態は戻らない」という組み合わせです。履歴は作品ごとのプレイ記録であって、作品の途中状態そのものとは別の層です。両者を混同しないよう、列を分けてあります。

起こりやすい誤り

  • 途中状態が作品ごとにばらつく:「少し進めた」では照合できません。置いた数や手数を、閉じる前にメモしておきます。
  • 待ち時間が一定でない:①②は即時、③④は30秒など、閉じ方ごとに時間を固定します。待ち時間が長いほど、ブラウザ側の影響を拾うかもしれないためです。
  • 別のブラウザやプロファイルを混ぜる:端末内の保存はブラウザごとに分かれます。ゲストで取った行にログイン中の結果を混ぜないよう、列で区別します。
  • 記録の残存と進行の残存を混同する:最高記録だけが残っていて、盤面は初期化されているなら、ラベルはBです。「記録が残っている=続きから」とは読みません。
  • 保存の仕様を推測で書く:保存がある3作品でも、何がどの範囲で保存されるかは、この記事では確認済み事項に含まれていません。表の結果を事実として書き、理由の断定は避けます。
  • カバー画像を画面の根拠にする:カバー画像は生成したアートワークで、ゲーム画面のスクリーンショットではありません。「開始画面はこうだった」と照合するときは、必ず実際の画面を見ます。
  • 古い保存の移行を想定外に踏む:古い保存(version1)は新しい形式(version2)へ移行されます。以前に遊んだ端末で試すと、移行が絡む可能性があります。きれいな比較をしたいときは、遊んだ履歴のないブラウザプロファイルを使います。

次の行動

まず保存のある「かたちのあいだ」と、保存のない「こだまの森」の2本だけで、①〜④をゲスト状態で1回ずつ行い、記録表の1ページ目を埋めてみてください。ラベルA・B・Cのどれが付くかを見るだけでも、保存の有無が再開時の画面にどう現れるかの見当がつきます。慣れたら対象の作品とログイン中の条件を増やし、自分だけの「終わり方の地図」を広げてみてください。