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潮だまりの図鑑はなぜ8種類なのか

遊びを見つける

執筆にClaudeを使用しています。

透明な潮だまりの小石と海藻の間に、小さなヤドカリや貝が見える観察風景
記事のテーマをもとに制作したAI生成の写真風イメージ。

「潮だまり」を遊び始めて、図鑑に並んだ8種のうち数種しか埋まっていない場面を考えてみます。海藻を置き、小石を置き、潮を切り替えても、新しい生きものが出てきません。ここで「もっと種類があれば楽しいのに」と思うか、「あと数種なら全部見つけられそうだ」と思うかで、この作品の見え方は変わります。 この記事で確かめる問いは、観察の遊びで種類を増やしすぎないことに、どんな利点があるのかです。あわせて、生きものが現れる条件を、遊ぶ人にどう手がかりとして渡しているかも見ます。開発者の意図は確認できませんので、公開されている仕様から「設計から読み取れること」として整理します。後半では、読者が自分で条件を割り出す記録の取り方も示します。

この記事の目次
  1. 仕様として確認できていること
  2. 8種という数を、設計から読み取る
  3. 生息地ヒントとしての「上下左右」
  4. 自分で条件を割り出す観察の手順
  5. 自作に持ち帰る判断基準
  6. 次の行動

仕様として確認できていること

まず、根拠にできる範囲を分けておきます。

  • 置くもの、確認できていること:引き潮の浅瀬に海藻を3つ、砂地に小石を2つ
  • 操作、確認できていること:置いたあと、潮を切り替えて観察する
  • 現れ方、確認できていること:上下左右の隣接条件で、8種の生きものが現れる
  • 生きもの、確認できていること:イソギンチャクからタツノオトシゴまでの8種
  • 記録、確認できていること:絵付きの図鑑と、観察ノート
  • 保存、確認できていること:保存があるのは3作品だけで、潮だまりは含まれない。記録は画面を開いている間だけ残る

一方、次の点はここでは確認できていません。作品を開いて確かめる必要があります。

  • 盤面のマス数
  • 8種それぞれの名前と出現条件
  • 海藻3つ・小石2つが「必ず使い切る数」なのか「上限」なのか
  • 図鑑や観察ノートが、条件をどこまで文章や絵で示すか
  • 同じ配置が毎回同じ結果になるのか

以降の話は、確認できている部分だけを土台にします。確認できていない部分は、読者が自分で調べる手順として扱います。

8種という数を、設計から読み取る

部品の数を見ると、この作品の規模が分かります。置けるのは海藻が3つ、小石が2つで、合わせて5つです。この5つを置く位置と、上下左右の隣り合わせだけで8種が決まります。

ここから読み取れることが3つあります。

部品が少ないと、条件を頭に置いておける

置くものが少なく、判定が上下左右の隣だけなら、遊ぶ人は配置を一目で見渡せます。斜めや離れた場所まで効く条件では、「どこが関係したのか」を追うのが難しくなります。隣接だけに絞ってあるので、原因を考える範囲が狭くなります。一度に頭に置ける数には限りがあると言われますので、この絞り込みは読みやすさに直結します。

全種類を見つける道筋が見える

8種は、遊び切れる数でもあります。図鑑に空きが残っていても、「あと数種」という見通しが立ちます。種類が数十になると、図鑑は「埋める作業」に近づきます。数が少なければ、1種ごとに「どういう配置で出たのか」を振り返れます。観察ノートがあるのも、この規模なら一つずつ書き留める意味があるからだと読めます。

種類の幅を、名前で示している

確認できている名前は、イソギンチャクとタツノオトシゴの2つです。「イソギンチャクからタツノオトシゴまで」という言い方からは、図鑑の中に、岩場に張りつく生きものから泳ぐ生きものまで幅があると想像できます。ただし、間にどんな生きものがいて、それぞれどの条件で現れるのかは、作品を開いて確かめる部分です。

生息地ヒントとしての「上下左右」

「生息地ヒント」を、画面に出る文章のことだけだと考えると、見落としが出ます。この作品では、隣接条件そのものが生息地の手がかりになっています。生きものは、隣に何があるかで現れたり現れなかったりします。実際の潮だまりでも、岩のくぼみ、海藻の陰、砂地といった周りの環境が、そこにいる生きものを決めます。ゲームの条件は、その考え方を盤面の上下左右に置き換えたものと読めます。

ただし、図鑑がその条件を直接書いているのか、観察ノートが自動で配置を記録するのかは、確認できていません。次の点を作品で確かめてみてください。

  • 図鑑の絵に、生きものの周りの環境が描かれているか
  • 図鑑の説明文に、「海藻のそば」「砂地」といった手がかりがあるか
  • 観察ノートには、自分で書き込めるのか、出会いが自動で並ぶのか
  • まだ出会っていない種について、図鑑は何を見せているのか

この4点が分かると、ヒントが「答えを教える」型なのか「考える材料を渡す」型なのかを判断できます。

自分で条件を割り出す観察の手順

ここからは、読者が自分で行える観察の設計です。結果は書きません。やった人にだけ分かる部分です。

準備するもの

  • 紙かメモアプリ(作品のノートは画面を閉じると消えるので、外にも記録を取ります)
  • 盤面の位置を呼ぶ約束(たとえば、左から何列目・上から何行目)

記録する項目

1回の観察につき、1行で次を書きます。

  1. 海藻3つと小石2つの位置
  2. 潮の状態(切り替える前と後)
  3. 現れた生きものの名前(なければ「なし」)
  4. 現れた生きものの上下左右に何があったか

手順

  1. 配置を一つ作り、潮を切り替えて、何が現れるかを記録します。
  2. 同じ配置で潮をもう一度切り替えて、同じ結果になるかを確かめます。これを2回行います。
  3. 置いたものを一つだけ動かし、再び潮を切り替えて記録します。
  4. 生きものが増えたり消えたりしたら、動かした場所と、そのときの上下左右を並べて見比べます。
  5. 新しい種に出会ったら、その配置を「基準」として残します。基準から一つずつ動かして、何を動かすと消えるかを調べます。

結果の読み方

  • 同じ配置で同じ結果が続くなら、出現は配置で決まっていると考えられます。結果がばらつくなら、配置以外の要素があるかもしれません。その場合は回数を増やして、出る頻度を記録します。
  • 一つ動かして消えたなら、その生きものにとって、動かした位置の隣が条件の一部です。
  • 一つ動かしても変わらないなら、その位置は条件に関係していない可能性があります。
  • 複数の種が同時に現れたときは、それぞれの種ごとに隣を見ます。

起こりやすい誤り

  • 複数を同時に動かす:何が効いたのか分からなくなります。必ず一つずつ動かします。
  • 斜めを数える:確認できている条件は上下左右です。斜めの隣は、最初は除外して考えます。
  • 潮の状態を書き忘れる:同じ配置でも、潮の状態によって結果が違うかもしれません。
  • ノートに頼りすぎる:作品内の記録は画面を開いている間だけです。別に残さないと、閉じたときに消えます。

自作に持ち帰る判断基準

この作品から自分のゲームに持ち帰れる点は、「種類を増やす前に、条件を言葉にできるか」という問いです。図鑑型や収集型の作品を作るとき、次の3点を確認してみてください。

  1. 各項目の出現条件を、一文で言えるか(仮に「Aの隣にBがあると現れる」のような形です)
  2. 遊ぶ人が試せる部品の数は、頭で扱える範囲か
  3. 条件が重なって、どの種が出たのか判別できなくなっていないか

アソバースに投稿する場合、HTMLやZIPを直接アップロードする形でも、公開済みURLでも、作品を出せます。こうした小さな収集型の作品なら、種類を絞って手応えを確かめてから増やす進め方が向いています。投稿作品のクラウドセーブは作品ごとに128KiBまでJSONで使えます。図鑑の進み具合を残したい場合は、データが小さく済む設計かどうかも、種類を決めるときの材料になります。

次の行動

「潮だまり」を開き、図鑑にある8種のうち、条件が分からない種を一つ選んでください。基準となる配置を紙に書き、一つずつ動かして、その種が消える位置を探してみてください。見つかった条件を一文で書き表せたら、その言葉が、その生きものの生息地ヒントになります。