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架空クリエイターの「次の作品」を想像する

遊びを見つける

執筆にClaudeを使用しています。

同じ色と視点でそろえた木、宝箱、キツネの素材を、色鉛筆で描いたイラスト。
記事のテーマをもとに制作したAI生成イラスト。

「潮だまり」で海藻と小石を置いて潮を切り替え、続けて「余白の庭」で時間を気にせず木や石を並べる場面を考えてみます。二つを遊び終えたあと、「この作風が好きなら、次はどんな作品なら遊びたいだろう」という問いが浮かぶかもしれません。まだ存在しない作品を考えるのは、好みを言葉にする練習になります。作る人にとっては、最初の企画メモを書く練習にもなります。 この記事が確かめるのは、作風からまだない作品を考えるとき、何を手がかりにすればよいかという点です。ここでの答えは、見た目の雰囲気をまねることではありません。作品を並べたときに繰り返し現れる「選び方の癖」を三、四個抜き出し、そこに新しい問いを一つだけ足すことです。 なお、アソバースの13名のクリエイターは架空です。カードとプロフィールに「架空クリエイター」と表示されており、実際の制作・公開元はアソバースです。この記事で考える「次の作品」は読者の頭の中の練習で、公式の予定や開発中の作品ではありません。

この記事の目次
  1. 作風は「選び方の癖」として読む
  2. 観察メモを作る:作品から癖を抜き出す手順
  3. 癖を掛け合わせて、骨組みを作る
  4. 想像の出来を確かめる三つの問い
  5. 作る側に回すときの現実的な条件
  6. 次の行動

作風は「選び方の癖」として読む

作風というと、絵柄や色合いを思い浮かべがちです。ゲームでは、次の三つの層に分けると扱いやすくなります。

  • 見せ方:タイトルの文字組み、雰囲気、音の使い方
  • 遊びのルール:何を置き、何を選び、どう終わるか
  • 遊ぶ人への接し方:ヒント、やり直し、時間の扱い、記録の残し方

13作品はタイトルの文字組みがそれぞれ異なります。縦組みの明朝、手描き文字、郵便ラベル、夜の標識、光の幾何学、メニュー風などです。ただ、見せ方だけをまねても「次の作品」にはなりません。見た目が似ていても、遊ぶ人への接し方が違えば別の作風です。反対に、見た目が違っても接し方が共通していれば、同じ作風の続きと感じられます。そこで、想像の土台は二層目と三層目、つまりルールと接し方に置きます。

観察メモを作る:作品から癖を抜き出す手順

まず、気になる作品を2〜3本選んで実際に開き、次の四つの項目でメモを取ります。

  1. 遊ぶ人は何をしますか(置く、選ぶ、操縦する、聴き返すなど)
  2. 失敗したときの助けは何ですか(戻す、ヒント、予測表示など)
  3. 時間と終わり方はどうなっていますか
  4. 何が記録として残りますか(保存の有無も含みます)

どの作品がどの架空クリエイターの案内なのかは、カードやプロフィールで確かめられます。名前やハンドルで作品を検索することもできます。

確認済みの特徴を使って、メモの例を作ると次のようになります。右側は「設計から読み取れること」としての仮説です。

  • 余白の庭、確認済みの特徴:時間制限なし。戻す/やり直す。最大80個。保存あり、読み取れる癖(仮説):試行錯誤を急かさず、続きに戻れる
  • 時計じかけの台所、確認済みの特徴:時間制限なしの見習いと、制限つきの本番がある、読み取れる癖(仮説):同じ内容を、慣れる段階と緊張する段階に分ける
  • 小さな軌道、確認済みの特徴:全軌道予測の点線を消して挑める、読み取れる癖(仮説):助けを遊ぶ人が自分で外せる
  • プリズムの道、確認済みの特徴:戻す、一歩だけのヒント、最少回転の記録、読み取れる癖(仮説):答えを全部は教えない
  • 潮だまり、確認済みの特徴:隣接条件で8種の生きものが現れる。図鑑と観察ノート、読み取れる癖(仮説):結果を見て規則を推理させる

ここで挙げた仮説は、作品を開いて確かめる前提です。画面の細部や数値は、この表に書かれていない部分まで思い込まないでください。遊んでみて当てはまらなければ、その仮説は捨てて構いません。

癖を掛け合わせて、骨組みを作る

メモがたまったら、次の三つを決めます。

  • 残す癖(2つ):次の作品でも引き継ぎたい接し方やルールの性質
  • 足す問い(1つ):これまでの作品にはない、新しい「なぜ」や「もし」
  • 捨てるもの(1つ):あえて持ち込まない要素

たとえば、「余白の庭」の「時間制限なしで置く」と、「潮だまり」の「置いてから条件を切り替えて観察する」を残す癖に選ぶ場面を考えてみます。足す問いは、「置いたものが、風の通り道をどう変えるか」です。海辺や丘の斜面に木や岩を置き、風向きを切り替えて、紙が流れる道筋を眺める作品を想像できます。捨てるものは、制限時間と得点です。これはあくまで読者の想像の一例で、既存作品の続編ではありません。

骨組みは、次の形のメモにまとめると扱いやすくなります。

  1. 一文の説明:何をして、何を観察する作品か
  2. 最初の30秒:画面を開いて何を押し、何が起きるか
  3. 助けの設計:やり直し、ヒント、助けを外す方法のうち、何を入れるか
  4. 終わり方:時間制限か、観察ノートのような区切りか、終わりのない遊びか
  5. 残るもの:その場限りか、保存して続きから遊べるか

想像の出来を確かめる三つの問い

骨組みができたら、次の三つの問いで見直します。

1. 残す癖は、少なくとも二つの作品で確認できますか一つの作品にしか見当たらない癖は、その作品の個性であって、作風とは言えないかもしれません。観察メモに戻り、二作品以上で当てはまるかを見ます。

2. 新しい問いは、一文で言えますか「置いたものが風をどう曲げるか」のように言えれば、骨組みとして成立しています。言えないときは、機能を足しすぎて問いがぼやけている可能性があります。

3. 最初の30秒を、操作の順に書けますか書けないなら、遊びとしてまだ形になっていません。「画面を見て、何を押し、何が変わる」を三手で書いてみます。

起こりやすい誤りも挙げておきます。

  • 既存作品の焼き直しになる:足す問いがなく、見た目だけが違う状態です
  • 機能を盛りすぎる:ヒント、記録、対戦、保存を全部入れたくなりますが、骨組みでは一つずつ選びます
  • 公式の予定と混同する:想像した作品を「発表された」「開発中」と書くと誤りになります
  • 架空クリエイターの発言を作る:作風から想像できるのは作品の方向性までで、本人の言葉や経緯を創作してはいけません

作る側に回すときの現実的な条件

骨組みを実際に作る場合は、アソバースの投稿条件を先に確認しておくと、企画が現実に合います。確認済みの範囲では、次のとおりです。

  • 入口は直下の index.html で、素材は相対パスで読み込みます
  • アップロードは20MiB以内で、サーバー用コードやサービスワーカーは対象外です
  • 投稿は入力、表示の確認、公開の3段階で、下書き保存ができます
  • 公開にはメールアドレスの確認が必要です

「余白の庭」のように続きから遊べる保存を考えるなら、保存の仕組みは投稿の案内で確かめてください。アップロード作品内の localStorage や sessionStorage は一時メモリーの互換処理とされているため、端末に残る保存として当てにしないほうが安全です。最初は、保存なしで最初の30秒だけが動く一画面の試作から始めると、企画の良し悪しが早くわかります。

次の行動

気になる作品を2本選び、四つの項目の観察メモを作ってください。そこから残す癖を2つ、足す問いを1つ決め、5項目の企画メモを書いてみます。書けたら、三つの問いで見直してください。