気分で絞り込むと、普段選ばない作品に出会えるのか
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夜、寝る前の10分だけ遊べる作品を探している場面を考えてみます。頭は使いたくないけれど、ただ眺めるだけでは物足りない。そんなときに、いつものようにランキングの一番上から順に開くと、気分に合わない作品を何本も閉じることになります。 この記事で確かめたいのは、気分を先に言葉にしてから絞り込み条件へ翻訳すると、普段なら選ばない作品に出会えるのかどうかです。結果はここでは書きません。読者が自分の端末で実際に条件を動かして、答えを確かめる手順を示します。 先に押さえておきたいのは、アソバースに「気分」という名前の絞り込み機能があるわけではないことです。確認できているのは、ランキングの並び替え(プレイ回数・いいね数・レビュー平均)とジャンル絞り込み、そして作品名や作者名・ハンドルでの検索です。気分はこれらの組み合わせに自分で翻訳する必要があります。この翻訳の作業が、偶然の出会いの入口になります。
気分は検索語にならない、から始める
「癒やされたい」「ちょっと焦りたい」といった気分は、そのままでは検索窓に入れにくい言葉です。作品名に「癒やし」と入っている作品は多くありません。そこで、気分を「遊んでいる間の自分の状態」に言い換えます。
言い換えの軸は、たとえば次の三つです。
- 手の忙しさ:ずっと操作し続けたいか、置いて眺めたいか
- 頭の使い方:考え込みたいか、反射で動きたいか
- 一回の長さ:数十秒で終わりたいか、気が済むまで続けたいか
この三つに答えが出ると、ジャンル絞り込みのどれを選ぶか、並び替えをどれにするかが決めやすくなります。気分は漠然としたままでも、「手は少なめ、頭は使わない、短く」と言い換えれば、条件として扱えるようになります。
公式作品13本の設計にも、この軸で読める違いがあります。たとえば「紙ひこうき郵便」は、海辺が36秒、丘が40秒、山が44秒と、ルートごとに時間が決まっています。短く区切られた遊びが好みの日に向く作りだと読み取れます。一方、「余白の庭」は時間制限なしの庭づくりで、四季と昼夜があります。こちらは気が済むまで置いていたい日に合います。同じ「軽く遊びたい」でも、一回の長さの軸で分けると、選ぶ作品が変わります。
気分を条件に翻訳する
気分を言い換えたら、次は絞り込み操作に結びつけます。下の表は、考え方の例です。ジャンル名は画面に出ているものから自分で選んでください。ここでは、どの軸に注目するかだけを示します。
- 無難に外したくない、動かす並び替え:レビュー平均、見るところ:レビュー件数が十分にあるか
- みんなが遊ぶものを知りたい、動かす並び替え:プレイ回数、見るところ:数字は起動の回数であり人数ではない点
- 好意を集めた作品を見たい、動かす並び替え:いいね数、見るところ:「好きな作品」と連動している点
- 自分の好みの輪郭を知りたい、動かす並び替え:ジャンル絞り込みだけ変える、見るところ:並び替えは固定し、ジャンルだけを動かす
ここで重要なのは、軸を一度に二つ動かさないことです。ジャンルと並び替えを同時に変えると、画面の変化がどちらのせいか分からなくなります。偶然の出会いを意図して作るには、変える条件を一つに絞り、変えたときに何が入れ替わるかを見るほうが確実です。
偶然を作る三つの手順
手順1:並び替えだけを順番にずらす
ジャンルは「すべて」にしたまま、プレイ回数、いいね数、レビュー平均の順に切り替えます。それぞれの上位をざっと眺め、三つの並びに共通して現れる作品と、一つの並びにしか現れない作品を分けて控えておきます。一つの並びにしか出ない作品が、普段の選び方では目に入りにくい候補です。
手順2:ジャンルを気分と無関係に選ぶ
次に並び替えを一つに固定し、ジャンルだけを順に動かします。ここでは、いつもなら選ばないジャンルをあえて開くのが狙いです。気分に合うはずのジャンルで探すと、既に知っている種類の作品に着地しやすくなります。気分と無関係なジャンルの上位を数本開くと、遊び始めてから「これは今日の気分に合う」と気づく余地が生まれます。
手順3:気分を反転させて一本選ぶ
最後に、今日の気分と逆の言葉で一本選びます。静かに過ごしたい日に、あえて反射で動く作品を選ぶ。頭を使いたくない日に、考える作品を選ぶ。公式作品に当てはめると、静かな気分なら「雨音のピアノ」や「潮だまり」が自然な候補ですが、反転させて「時計じかけの台所」を開くことになります。この作品には、時間制限なしの見習いと、1皿28秒・ミス3回までの本番という二つのモードがあります。見習いなら反転した気分でも入りやすい作りだと読み取れます。実際にどう感じるかは、作品を開いて確かめてください。
偶然は上位50作品の外にもある
ここで一つ、見落としやすい点があります。ランキングは上位50作品までの表示です。また、評価順はレビューが3件以上ある作品から掲載されます。つまり、レビューがまだ少ない作品や、順位が50位より下の作品は、並び替えを動かしても画面に出てきません。
この範囲の外を探すには、検索を使います。作品名のほか、作者名やハンドルでも作品を探せます。気分に合いそうな言葉を作品名に当てはめて入れてみる方法もあります。たとえば「夜」「海」「音」といった、気分が連想させる単語です。作品名の言葉の選び方は作者の自由なので、当たりはずれはあります。それでも、ランキングの外から候補を拾える点が、検索の価値です。
なお、公式の13作品を紹介する架空クリエイターについては、カードとプロフィールに「架空クリエイター」と表示され、実在ユーザーのアカウントではありません。名前やハンドルで検索したときに公式作品がまとめて出てくるのは、この仕組みによるものです。ランキングに出てくる実在の作者の作品と見分けながら読むとよいでしょう。
記録の取り方と結果の読み方
条件を動かすだけでは、あとで何が起きたのか分からなくなります。簡単な記録を作ると、自分の好みの傾向が見えてきます。
記録する項目は、次の四つで足ります。
- 動かした条件(並び替え、ジャンル、検索語のどれか一つ)
- 開いた作品の名前
- 遊んだ時間のおおよその長さ(1分未満、数分、10分以上など、粗い単位で十分です)
- 「また遊びたいか」を三段階(はい・どちらでもない・いいえ)
回数の目安は、一つの条件につき3本です。1本だけでは作品の個性の影響が大きく、条件の効果と区別できません。3本ずつ、条件を5〜6通り動かせば、15〜20本ほどになります。気分の日を変えて、同じ手順を2、3回繰り返すと、さらに傾向が見えやすくなります。
ログインしていれば、プレイ履歴や「あとで遊ぶ」が使えます。気になった作品はひとまず「あとで遊ぶ」に入れておくと、手順の途中で寄り道せずに済みます。ゲストの履歴や進行は端末内に保存され、ログイン後のアカウントへ自動で混ざることはありません。履歴を一か所にまとめたいなら、最初からログインして記録するほうが整理しやすくなります。
結果の読み方は次のとおりです。
- 「また遊びたい」が、普段の選び方では出会わない並び・ジャンルに偏って出た:その条件が、自分の好みの盲点を突いている可能性があります。その条件を日常の探し方に加えてみてください。
- 「また遊びたい」が、どの条件でもほぼ同じ割合だった:条件を動かしても好みが変わらないということです。その場合は検索語を変えて、ランキングの外を探すほうが効く可能性があります。
- 「いいえ」が続いた:気分の言い換えが合っていなかったのかもしれません。手の忙しさ、頭の使い方、一回の長さのどれを取り違えたか、見直してみてください。
起こりやすい誤り
数字の読み違いには注意が必要です。プレイ回数は作品の起動を実測した回数で、同じ端末と作品の組み合わせでは30分以内の再起動を重複として除いています。遊んだ人数ではありません。一人が何度も開いた作品も、回数は伸びます。
レビュー平均も同様です。評価順に載るのは3件以上からなので、掲載直後の作品は、数人の評価で平均が決まっています。数字の高さを、そのまま作品の質の高さと受け取らないようにしてください。
もう一つは、一度外れた条件を捨ててしまうことです。1本の外れは、その作品が合わなかったことを示すだけで、条件そのものの価値を決めるものではありません。同じ条件で3本は開いてから判断するのがおすすめです。
次の行動
今夜の気分を「手の忙しさ・頭の使い方・一回の長さ」の三つで一言ずつ書き出し、並び替えを一つだけ動かして、上位から3本開いてみてください。そのうち1本は、気分と逆の言葉で選んだものにします。遊んだ結果は、四つの記録項目で残しておくと、次に条件を選ぶときの手がかりになります。

